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2026年7月8日水曜日

中国のSLBM発射はアジア太平洋の安全保障にメッセージを送っている―中国の軍拡を批判する勢力は左翼には皆無ですが

 

中国の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)試射は重大な出来事だ(2026年7月6日)

China’s Submarine-Launched Ballistic Missile Test In The Pacific Is A Big Deal


極めて稀な中国のSLBM発射には明確なメッセージがあり、急速に進化する北京の戦略兵器体系へさらなる注目が集まっている。

https://www.twz.com/sea/chinas-submarine-launched-ballistic-missile-test-in-the-pacific-is-a-big-deal

China has fired a submarine-launched ballistic missile (SLBM) – either a JL-2 or a JL-3 – out into the Western Pacific for the first time in years, if not decades.

中国人民解放軍海軍

国は潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)JL-2またはJL-3のいずれかを数年ぶりに西太平洋に向け発射した。極めて稀な発射は、特に米国とそのインド太平洋地域の同盟国に即座にメッセージを送った。また、これは中国の核戦力の拡大および潜水艦部隊の拡充が進行中で、かつ大規模なものであることを浮き彫りにしている。

「7月6日、中国人民解放軍海軍(PLAN)の戦略核潜水艦1隻が、訓練用の模擬弾頭を搭載した潜水艦発射型戦略ミサイルを太平洋の関連公海域に向け発射に成功し、所定海域に正確に着弾した」と、PLANの公式声明が機械翻訳によると述べている。「今回のミサイル試験発射は、中国側の年次軍事訓練における定例的な措置であり、関係各国には事前に通知されていた。これは国際法および国際慣行に準拠しており、特定の国を標的としたものではない。」

2026年7月6日に行われた中国のSLBM発射の公式写真。中国人民解放軍海軍

中国人民解放軍海軍の声明では、発射地点は確認されていない。中国当局は事前に2種類の警告通知を発しており、南シナ海の北端および/または黄海からの発射が示唆されていた。模擬弾頭は、ソロモン諸島西側の太平洋上に落下したとみられる。

日本当局は事前に通告を受けていたが、ミサイルが実際に日本上空を通過したかどうかについては確認していない。仮に通過したとしても、発射地点は黄海であった可能性が高い。この見方をさらに裏付けるのが、公開されているトランスポンダーデータに基づき、ここ1週間ほどの間、そのルート沿いの各所に中国の元王級ミサイル追跡艦が確認されていることだ。宇宙空間の物体を追跡できるとされる「遼王1号」情報収集艦も、同海域で目撃されていた。

台湾国家安全会議のジョセフ・ウー事務総長は、Xへの投稿で、ミサイルが南シナ海からフィリピンを通過するルートに沿って飛行したと述べた。本稿執筆時点では、中国人民解放軍海軍(PLAN)が2発のミサイルを発射した証拠はない。警戒警報はすでに解除されている。

中国人民解放軍の声明では、本日の発射に関与したSLBMの種類や潜水艦の種類についても確認されていないが、後者は明らかである。現在、中国が就役させている唯一の原子力弾道ミサイル潜水艦は094型であり、少なくとも6隻が配備されている。さらに2隻が建造中であるとの報告もある。新型の096型原子力弾道ミサイル潜水艦が開発中であるとされているが、就役時期は未定である。

中国の094型原子力弾道ミサイル潜水艦。出典:米海軍/議会調査局

人民解放軍の公式広報機関である「China Military Bugle」のXアカウントの投稿には、JL-2およびJL-3について言及があり、両ミサイルのストック写真が掲載されている。本記事の前半や以下に示すように、発射の公式写真も存在するが、写っているミサイルの種類を判断するのは難しい。新型JL-3に関する公開画像は限られているが、これまでに確認されたものからは、少なくとも外観上は前モデルと非常に類似していることが示唆されている(下図参照)。JL-3が公式に初めて一般公開されたのは、昨年北京で行われた大規模な軍事パレードにおいてで、これは第二次世界大戦における対日戦勝80周年を記念するものであった。

米国防総省は以前、JL-2とJL-3の射程をそれぞれ3,900海里および5,400海里(約7,200キロメートルおよび10,000キロメートル)と評価していた。本日の発射が最大射程で行われたとすれば、警告通知に記載された総距離に基づいて、このミサイルがJL-2であった可能性も示唆される。

JL-2やJL-3が何個の弾頭を搭載し、威力がどの程度であるかは不明だ。独立した評価によると、両ミサイルとも、複数独立目標再突入体(MIRV)構成が可能であるほか、より大きな威力を有する単一弾頭を搭載している可能性もある。094型潜水艦1隻あたり、一度に最大12発のミサイルを搭載できる。

中国が最後に潜水中の潜水艦からSLBMを発射したのはいつかは不明である。中国当局は1982年に同国初となるこの種の発射を発表しており、これには中国人民解放軍海軍(PLAN)の031型潜水艦によるJL-1SLBMの発射が含まれていた。031型は、ソ連のプロジェクト629型ディーゼル電気式弾道ミサイル潜水艦を中国が建造したもので、欧米ではゴルフ」としても知られている。031型は、現在も就役中の通常動力型032型試験潜水艦に置き換えられるまで、SLBMの開発支援に使用されていた。

1982年以降、現在は退役したJL-1に加え、より新しいJL-2やJL-3についても複数の試験が行われてきたが、中国当局はこれらについて概して極めて口を閉ざしたままだ。中国が原子力弾道ミサイル潜水艦から太平洋の沖合に向けてSLBMを発射したのは今回が初めての可能性もあるが、これは依然として未確認だ。

2019年に北京で行われたパレードでのJL-2。中国人民解放軍

一般的に、中国によるあらゆる種類の弾道ミサイルの太平洋沖での発射は極めて稀である。本日の発射は「定例的なもの」であると主張されているものの、実際には決してそうではなく、この地域およびその先に向けて明確なシグナルを送っている。これは、中国の核抑止力「三本柱」のうち、海上部門に関する、現時点で最も重要な実証の一つであると言えるだろう。昨年、JL-3が初公開された北京の軍事パレードで中国当局は三本柱の全要素を初めて一堂に展示した

2024年、中国人民解放軍は、南シナ海の海南島で道路移動式運搬・設置・発射装置からDF-31大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射し、同じような衝撃を地域全体に与えた。そのミサイルは、太平洋へ向かう途中でフィリピン北端の近くを通過した。

もしこの発射が実際に黄海または南シナ海から行われたのであれば、いわゆる「要塞(バスティオン)」作戦概念も浮き彫りになる。2021年の中国の軍事動向に関する米国防総省の年次報告書は、中国人民解放軍海軍(PLAN)が094型潜水艦の運用でこの戦略を採用する可能性を示唆していた。この戦略は、脆弱性を低減させるため、厳重に防衛された沿岸地域からの発射を伴うものである。原子力弾道ミサイル潜水艦は、すでに一般的に、長期間にわたり水中に潜航できる生存性の高い戦力と見なされており、その動きを追跡することは極めて困難である。そのため、運用国に極めて重要な第二撃能力を提供している。「南シナ海と渤海(黄海のすぐ北西に位置する)は、おそらく中華人民共和国(PRC)がこの構想を実行する上で好ましい選択肢である」と、同報告書は指摘している。

今回のSLBM発射実験は、すでにインド太平洋地域の他の地域で強い反響を呼んでいる。本稿執筆時点で、オーストラリア日本、ニュージーランド、台湾の各当局は、いずれもこの発射と事前の通知期間が比較的短かったことを批判する声明を発表するとともに懸念を表明している。

注目すべきは、中国が核弾道ミサイル潜水艦の艦隊を拡大するにつれ、中国人民解放軍海軍(PLAN)もSLBM発射含む訓練を定期的に行う必要が生じるということである。これは、指揮統制ネットワークが意図通りに機能することを確保するためにも必要である。哨戒中の核弾道ミサイル潜水艦に命令を伝達すること自体、特に潜航中は特有の課題を伴う。これらすべてを公然と行うことは、抑止力として重要である。これが中国軍が実際に発揮できる、現実的かつ信頼性の高い能力であることを示すからである。世界中の他の核弾道ミサイル潜水艦運用国、特に米国やロシアは、まさにこれらの理由から、比較的定期的にSLBM発射を行っている。2024年のDF-31発射も、稀な出来事であったが、定期的な訓練として提示されていた。

2024年に海南島から行われたDF-31発射の様子。中国人民解放軍

これらすべては、中国の核兵器庫の近代化と拡大に向けた大規模な取り組みに沿っている。海上だけでなく、における新たな核戦力にも及んでいる。巨大なICBM用サイロの新たな敷地の建設や、新型の道路移動式ICBMの登場も含まれる。中国の核弾頭の総保有数は、こうした進展と並行して急増中だ。

中国は昨年、第二次世界大戦における対日戦勝80周年を記念する軍事パレードで、DF-61型ICBMを初公開した。中国のインターネット

「中国の核弾頭保有数は2024年を通じて600発台前半にとどまっており、これは過去数年と比較して生産ペースが鈍化していることを反映している」と、米国防総省は昨年版の中国の軍事動向に関する年次報告書で記している。「この減速にもかかわらず、中国人民解放軍(PLA)は大規模な核戦力拡大を続けている。本報告書は2020年時点で、中国の核弾頭数が200基台前半から今後10年間で倍増すると評価していたが、PLAは2030年までに1,000発以上の核弾頭を保有する軌道に乗っている。」

中国人民解放軍海軍(PLAN)は新型かつ高性能な設計による潜水艦部隊の拡充に多額の投資を行ってきた。国際戦略研究所(IISS)が2月発表した報告書によると、2021年から2025年までに、中国は094型2隻を含む10隻の新型潜水艦を就役させた模様であり、総隻数および総トン数の両面で米国を上回っている。本誌は、米中両国の海軍造船能力の巨大な格差と、それによる戦略的意味合いについて、ここ数年注目を喚起し続けてきた。

2023年頃の米国海軍情報局(ONI)のブリーフィング用スライド。当時の米中両国の海軍造船能力の格差を示している。USN USN

2021年には、当時米国北部軍(NORTHCOM)および米加共同の北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)の司令官で、現在は退役した米空軍グレン・ヴァンハーク将軍も、中国の新型潜水艦は5年から10年以内に米国の同型艦と同等とまではいかなくとも、近い水準に達する可能性があると述べていた。太平洋のより深い海域で活動可能な、新型かつ改良された核弾道ミサイル潜水艦、およびそれに伴う指揮統制ネットワークは、前述の「要塞」戦略の重要性を着実に低下させる可能性がある。

中国海軍にとって、潜水艦部隊の発展は大規模な近代化推進の一環で、これに伴い水上艦隊の規模および能力大幅に拡大中だ。

余談だが、近年、東アジアでは弾道ミサイル潜水艦の開発と配備が急増している。

2023年、北朝鮮は「新型」のディーゼル電気式弾道ミサイル潜水艦を公開したが、これは大幅に改修された冷戦時代のロメオ級潜水艦であった。その設計は1950年代に遡る。さらに最近では、北朝鮮は新型の原子力推進弾道ミサイル潜水艦で進展があったと主張している

北朝鮮が改修したロメオ級潜水艦。朝鮮中央通信(KCNA)

2021年、韓国は通常動力潜水艦から通常弾頭搭載のSLBMの初の試験発射を実施し、同国はその分野での能力拡大を推進している。5月には、韓国当局も新型原子力潜水艦の艦隊導入計画を正式に発表し、SLBMの発射能力を備えている可能性がある。

South Korea Test Launches Ballistic Missile From Submarine thumbnail

韓国が潜水艦から弾道ミサイル試験発射を実施

中国が核戦力および潜水艦戦力の近代化と拡充を続ける中、太平洋へのSLBM発射は日常的な出来事となるかもしれない。■

ジョセフ・トレヴィシック

副編集長

ジョセフはTWZの副編集長として、当サイトの経験豊富で献身的なチームの統括を支援するとともに、有益かつ影響力のある防衛・国家安全保障に関するコンテンツを執筆している。彼はその渦中であるワシントンD.C.エリアに在住している。

2026年5月25日月曜日

衛星画像からわかる中共PLAの軍拡の実態 ― 日本の防衛力整備を「新軍国主義」とまで批判する資格があるとは到底言えませんね


以下はAir & Space Forces Magazineに掲載された記事

What Satellites Reveal about China’s Military Expansion

の要約です。


The PLAAF’s plans for 5th-generation aircraft production show China’s rapid fleet growth and modernization and ambitions to field a world-class air force capable of deploying and operating globally—a challenge U.S. air superiority unparalleled since the fall of the Soviet Union in 1990. Mitchell Institute


用衛星画像の普及により、かつては極秘だった軍事動向を一般のオープンソース分析官でも追跡できる時代が到来している。民間衛星データは、中国人民解放軍(PLA)の急速な軍事力拡張の実態、インフラ整備の状況、長期的な戦略的野心を浮き彫りにしている。

1. 大規模な空軍演習の実態 2025年後半の衛星画像は、中国西部の遠隔地にある空軍基地に戦闘機や爆撃機、早期警戒管制機(AEW&C)など多数が集結している様子を捉えた。24時間以内に基地8箇所を撮影したデータから、250機以上が参加する大規模演習(米空軍の「レッドフラッグ」に相当する「紅剣(Red Sword)」とみられる)の全容が判明した。第4世代機と第5世代(ステルス)機の混成部隊による統合運用の訓練や、異機種間戦闘訓練が進められていることが示唆されている。

2. ミサイル部隊のインフラ拡充と欺瞞作戦 東部地区に駐屯する中距離弾道ミサイル「DF-26(通称:グアム・キラー)」を運用するロケット軍第611旅団の周辺では、多数の道路や人工トンネル、4ダースを超える発射台の建設が確認された。これは、有事の際に移動式発射台(TEL)を分散・隠蔽し、囮(ダミー)を交えながら攻撃を回避する「シェルゲーム」欺瞞戦略のためのインフラと考えられている。

3. 次世代航空機開発と製造能力の増強 中国の「Area 51」と呼ばれるロプノール飛行試験場では、次世代機(J-35Aなど)のプロトタイプが確認されただけでなく、わずか数ヶ月で格納庫や施設スペースがほぼ倍増している。さらに、中国航空工業集団(AVIC)傘下の主要工場では、台湾侵攻で重要な役割を果たす攻撃ヘリや大型輸送ヘリの製造スペースが約30%拡張されるなど、軍用機の増産体制が急速に整備されている。

【結論】

中国による巨額のインフラ投資と製造能力の拡大は、台湾有事への備えというレベルを超えている。中国の真の狙いは、2049年までに米国に匹敵する世界一流の軍隊を築き、「一帯一路」による海外資産やグローバルな資源競争における国益を守ることである。2030年代に向けて、中国空軍は東アジアの枠を越えた「遠征型空軍」としての展開能力の獲得を本気で目指しており、米空軍はこれに対する備えを急ぐ必要がある。■


What Satellites Reveal about China’s Military Expansion

By J. Michael Dahm

April 2, 2026

https://www.airandspaceforces.com/article/what-satellites-reveal-about-chinas-military-expansion/


 

Observing China’s remotest air bases at regular intervals creates a record of aircraft deployments and activities, revealing an array of aircraft that indicate a major military exercise in late 2025, most likely Red Sword, roughly equivalent to the U.S. Air Force’s Red Flag. Satellite base images courtesy of Planet Labs; analysis by J. Michael Dahm


The PLA Rocket Force’s 611 Brigade has constructed multiple roads, tunnels, and launch pads in the hills north of its main facility. This could be for training, or it could be designed to enable the PLA to move its transporter-erector-launchers as in a “shell game,” making it harder to target mobile DF-26 launchers during a conflict. Satellite base images courtesy of Planet Labs; analysis by J. Michael Dahm


The PLA Rocket Force’s 611 Brigade has constructed multiple roads, tunnels, and launch pads in the hills north of its main facility. This could be for training, or it could be designed to enable the PLA to move its transporter-erector-launchers as in a “shell game,” making it harder to target mobile DF-26 launchers during a conflict. Satellite base images courtesy of Planet Labs; analysis by J. Michael Dahm


The rapid expansion of an aircraft plant demonstrates the rapid addition of manufacturing space: 800,000 square feet in 2021, another 2.5 million square feet in 2022, and another 500,000 square feet in 2024. This progression may follow the growth of the J-36 program. Satellite base images courtesy of Planet Labs; analysis by J. Michael Dahm



2026年4月2日木曜日

日本のASEVやトランプ級を上回る超大型戦闘艦(200セル、レーザー、レイルガン搭載8万トン)を中国が建造中。NATOの暫定名称はBALLS(レーザー搭載戦闘艦)。

chinese Navy (PLAN) battleship

中国北部の大連で、新型の超大型戦艦が建造中だ。

中国が超大型戦艦が建造中


これだけの大型艦を建造するのはあらゆる兵装を搭載した上で十分な電源供給を提供する原子力推進とするためでしょう。反原発や軍事基地拡張にあれだけ反対の声を上げる左寄りの皆さんですが、こと北京が進める軍拡には何も声を挙げないのが不思議でなりません。

  • 2026年4月1日公開

  • Naval News 編集部

海軍で「トランプ級」戦艦を議論する中、中国も独自の超大型水上戦闘艦の構想を推進している。新たな証拠によると、同艦の建造は中国海軍の優先順位の変化を示唆している。

中国の海軍近代化は驚異的なペースで加速中で、造船所から新型の駆逐艦、巡洋艦、空母、潜水艦が次々と就役している。この拡大が勢いを増すにつれ、期待感も高まっている。観測筋は、次の野心的な建造プロジェクトを注視している。

今日に至るまで、大連造船所で建造中の大型艦は次期空母であると報じられてきた。しかし、最新の分析とインターネット上の専門家による報告を総合すると、これは同国初の超大型戦艦であることが明らかになった。8万トンの巨艦は2027年に進水の見込みで、他国の競合設計よりも数年先行することになる。

海軍軍拡競争

注目すべきは、この艦がトランプ級戦艦よりかなり大きいという点だ。サイズは空母に近いものの飛行甲板は備えていない。トランプ米大統領が2025年12月の記者会見で明らかにしたトランプ級戦艦は、軍艦設計のトレンドから大きく逸脱するものだった。同艦は全長260メートル(840フィート)、幅35メートル(115フィート)、排水量3万5000トン超となる。中国の設計案は全長で約50メートル(164フィート)、幅が10メートル(32フィート)広く、排水量は2倍以上になる見込みだ。

同じく原子力推進であるロシア海軍のキロフ級巡洋戦艦は最も強力な水上戦闘艦と目される同艦だが、排水量はわずか2万8000トンに過ぎず中国の新型艦に比べれば見劣りする。

超大型戦艦

建造中の船体で確認できる2つの大きな四角い空洞は、主VLS(垂直発射システム)弾倉の位置と大きさを示している。今日の主要戦闘艦は、搭載するVLS(垂直発射システム)セル数で評価されることが多い。推定によると、中国のスーパー戦艦はVLSセル200超を備えることになり、他の設計をはるかに上回る。そしてこれらのセルには、新しい量子水音波兵器が搭載される可能性が高い。

主砲としてレールガンが少なくとも3門配備と報じられている。これは中国が長年試験を重ねてきた技術である。低軌道衛星を脅かすほど強力な高出力レーザーで対ミサイルおよび防空任務を狙うことになる。

中国語の情報源では「シー・タワー」と呼ばれる中央の要塞部分は12層構造で、上層階から海を一望できる。艦長が座る操舵室の上には、提督用の旗艦ブリッジが設けられる。そしてその上には、政治委員用の展望ブリッジがある。最上階は4つのアパートメントに分かれている。プライベートクラブやその他の接待施設は、トランプ級を凌ぐものと見込まれており、これは砲艦外交で優位性となるだろう。

「浮遊要塞」

大国間競争が「浮遊要塞」へ移行する中、海軍力は床面積で測られるようになっている。この艦船の圧倒的な規模は、海軍戦略の転換を示唆している。すなわち、敵の航行の自由を阻害することへとシフトしているのだ。

中国は中規模な郊外都市に匹敵する床面積を持つ艦艇を建造中だ。これはもはや海軍軍拡競争を超えて、太平洋における領地獲得へ変貌している。

BALLS

建造中の新型超戦艦は、現地では「プロジェクト・タイプXXX」として知られていると噂されている。これに対し本誌取材によると、NATOによる暫定呼称は「BALLS」(Battle Assault Littoral Laser Ship、つまり沿岸攻撃レーザー艦)であるとのことだ。

New Super-Battleship Under Construction In China


2025年12月30日火曜日

注目の中国新型機 高高度ドローン九天は小型ごローンの空中母艦をめざしている

 

初飛行した中国の高高度ドローンは小型ドローン母機となるのか

九天は大型モジュール式ペイロードを備えた大重量運搬機で、小型ドローンの群れを輸送する任務を含む多様な任務に活用可能だ


TWZ

ジョセフ・トレヴィシック

公開日 2025年12月11日 13:11 EST

China's heavyweight jet-powered Jiutian drone, said to have a maximum takeoff weight of around 17.6 tons (16 metric tons), has flown.

中国インターネット経由 X

国が開発した大型ジェット推進ドローン「九天」Jiutian が初飛行に成功した。最大離陸重量は約17.6トンとされる。この機の主要任務は、小型無人航空システム群の母船として機能することだと見られている。また、様々な対地・対空兵器を装備した姿が確認されており、空中信号中継や兵站支援など、多様な任務を遂行する可能性がある。

製造元の国有企業・中国航空工業集団(AVIC)は、本日早朝に中国中部・陝西省楡城県で実施された初飛行を発表した。この無人機は2024年珠海航空ショーで初公開され、SS-UAVとも呼ばれている。この略称における「SS」の意義は不明だ。「九天」(Jiu Tianとも表記される)という名称は、中国伝統神話における天界の最上層を指すが、一般的には単に「高空」と訳される。

初飛行前に地上に置かれた九天ドローン。中国インターネット経由/X

AVICによれば、九天の全長は約53.6フィート(16.35メートル)、翼幅は約82フィート(25メートル)である。最大積載量は約6,000キログラム(13,228ポンド)、航続距離は約7,000キロメートル(4,349.5マイル)、最大12時間の滞空が可能だと同社は述べている。この無人機の公表された最大運用高度は49,212.5フィート(15,000メートル)で、最高速度は378ノット、最低速度は108ノットである。

全体的な構成としては、九天は後退角が非常に小さい高翼配置を採用し、翼端には小型ウィングレットを備え、尾翼はH字型となっている。後部胴体上部のナセルに単一のジェットエンジンを搭載している。三輪式着陸装置は主脚が主翼下のスポンソン内に格納される構造だ。本誌が過去に指摘したように、これらの特徴が相まって、この無人機はA-10 ウォートホグとOV-10 ブロンコ攻撃機のハイブリッドのような外観を呈している。また、頑丈なデ・ハビランド機にも似ており、特に強靭に見える着陸装置は、荒れた飛行場からの運用を可能にしそうだ。

「九天」の全体像をよく捉えている俯瞰像。X経由の中国インターネット

同機は、現在世界で流通している他の多くの武装無人機設計と比較して著しく大型である。例えば、中国軍が運用するジェット推進式のWing Loong-10(WZ-10とも呼ばれる)無人機は、AVIC傘下の成都航空工業集団(CAIG)が製造しており、最大離陸重量は約3.5トン(3,200キログラム)である。CAIGのWing Loong 3(プッシャープロペラ駆動の武装ドローン)は、同設計ファミリーで現時点で最大の機種であり、最大離陸重量は約6トンである。別の比較対象として、米国MQ-9 Reaperの新型長距離バージョン(全体的に著しく小型化されている)の公表最大離陸重量は6トン弱である。

AVICは「九天」を「汎用」設計と説明し、多様な任務を遂行可能としている。特に注目されるのはモジュラー式ペイロードセクションで、初公開時から注目を浴びてきた。2024年珠海航空ショーでは、そのセクション側面には機械翻訳によると「蜂の巣任務モジュールの昇華」と中国語で記されていた。また英語表記では「Isomerism Hive Module」と記されていたが、これは誤訳と思われる。化学分野で用いられる用語である「異性体」とは、分子式は同一だが原子の物理的・化学的配列が異なる異性体の存在可能性を指す。中国国営メディアによれば、AVICは後に「ドローン群発射能力」を表現する意図であったと確認している。

中国国営テレビが放映した、九天ドローンが小型無人航空システム多数を発射する様子のレンダリング画像。CCTVキャプチャ

本誌は昨年以下伝えていた:「中国が群運用能力様々なプラットフォーム高高度気球からそれらを発射する能力に関心を持つのは新しいことではない。軍事目的において、群れには固有の利点が複数存在する。例えば、広範囲に急速展開し、構成に応じ様々な任務(情報収集・監視・偵察(ISR)、電子戦、物理的攻撃など)を遂行できる能力だ。群れを構成する個々のドローンに別々のペイロードを搭載可能であり、群れ全体に多目的能力を与えることができる。多数の無人航空システムが緊密に連携して活動する場合、防衛側は脅威への最適な対応策を見失い、圧倒される可能性が高い。

本誌は以前、P-8ポセイドン海上哨戒機にまさにこの種のドローン群発射能力を付与すべき根拠を提示していた。ドローンが別のドローンを発射する方式は、有人プラットフォームへのリスクを低減しつつ、これらの能力をさらに前線へ展開する手段となる。」

特定地域から数百マイル圏内にドローンの群れを送り込めるプラットフォームを有することは、特に海上艦船や島嶼前哨基地、その他分散配置された標的に対して、極めて大きな優位性をもたらす。現在、米国や他国で運用されている最新鋭の艦艇でさえ、この種の大量攻撃に対する実質的な防御能力は明らかに欠いている。これは以前、本誌が米海軍艦艇に独自のドローン群を装備させ、防御・攻撃能力を強化すべきだと詳細に論じた事例で指摘された点だ。詳細はこちらを参照のこと。

九天では過去には主翼下に4基のパイロンを装備し、様々な兵装を搭載した姿も公開されている。これにはPL-12レーダー誘導空対空ミサイル、TL-17対地巡航ミサイル(KD-88の輸出型)、精密誘導爆弾などが含まれる。

九天の機首下部には、通常、電光・赤外線カメラを組み合わせたセンサータレットが装備されている。レーザー誘導式兵器の使用を可能にするレーザー照準装置も内蔵されている可能性がある。

機首上部には、視界外通信アレイと機首レーダードームと連なるドームも存在する。このノーズラドムはレーダー設置用のスペースを確保していることを示している。これはPL-12のような武器を用いた空中脅威の探知・標的捕捉に活用できるほか、その他の標的捕捉目的、航法支援、状況認識能力の向上にも寄与する。九天は自己防衛や飛行目標の積極的追撃のために空対空兵器を使用できる。

モジュラー式のペイロードセクションは、他の多様な用途にも対応できる十分な大きさだ。サイドルッキング空中レーダー(SLAR)のような追加センサーや、電子戦システム、通信アレイの搭載が可能である。九天は比較的低速で長時間・高高度飛行が可能であり、汎用的な監視・偵察任務や空中通信ノードとしての運用に特に適したプラットフォームとなり得る。中国人民解放軍(PLA)は既に高高度・長航続型無人機の艦隊を拡大し、国境周辺の陸域・海域における日常的な監視・偵察任務ますます活用している。既存設計の多くは対地攻撃兵器も搭載可能だが、九天ほどの搭載能力は到底及ばない。

東シナ海上空を飛行する中国のWZ-7ドローン。この写真は、これを迎撃するため派遣された日本機から撮影されたもの。防衛省

AVICは九天の内部空間が物資運搬に活用できる点を強調しており、遠隔地への兵站支援を提供する上で有用だ。中国軍は、南シナ海における戦略的島嶼前哨基地や、インドとの係争地域であるヒマラヤ高原に展開する基地など、遠隔地かつ過酷な運用拠点が拡大する中で、この分野でのニーズを強く抱えている。前述の通り、九天の着陸装置は、インフラが限られた前線基地に展開した状態でも、あらゆる任務を遂行できる可能性を示唆している。

同無人機は、有人輸送機と比較して、こうした地域への定期的な補給任務においてコスト面での利点も提供する可能性がある。有人機では運用が不可能な地域でも、無人機なら任務を遂行できるからだ。同時に、こうした任務は「九天」にとってせいぜい二次的な任務セットに過ぎないと思われる。AVIC(中国航空工業集団)やその他中国航空企業は既に、兵站任務を念頭に設計された大型ドローンの開発を拡大している

AVICと人民解放軍は九天が様々な非軍事任務を遂行できると強くアピールしている。中国軍部の公式X(旧Twitter)の「中国軍事ラッパ」アカウントが本日投稿した内容によれば、「モジュール式ペイロードシステムにより、遠隔地への重量物精密輸送から緊急通信・災害救援、地理測量・資源マッピングに至るまで多様な役割が可能だ」とある。

九天は無人航空機分野における中国の国際的な優位性の拡大を反映している。AVICをはじめ中国企業は近年、大小さまざまな新型機を次々と発表し、その多くを少なくとも初飛行段階まで進めている。今年に入って、本誌が最初に報じたように、複数の新型中国製全翼機形状無人航空機が登場している。この開発分野は中国で特に顕著になっている。先月には、人民解放軍が初の全翼型無人戦闘航空機(UCAV)であるGJ-11を実戦配備したと発表した。昨年来、中国の軍事航空開発全般で顕著な進展が見られる。これには新型有人機の開発も含まれ、例えばJ-36やJ-XDSステルス戦闘機などが登場している。

AVICが九天に非軍事任務を重点的に設定している点は、中国の航空宇宙産業で軍事と商業の境界が曖昧であること、また表向きは民間研究機関が果たす役割の重要性を浮き彫りにしている。これは本誌が常々指摘していることだ。こうした両用関係の形態航空分野以外でも中国国内で広く見られる。

設計に関しては、飛行試験段階にある九天の能力や想定される役割に関する追加情報が今後明らかになってくる可能性がある。

ジョセフ・トレヴィシック

副編集長

ジョセフは2017年初頭より『The War Zone』チームの一員である。それ以前は『War Is Boring』の副編集長を務め、Small Arms ReviewSmall Arms Defense JournalReutersWe Are the MightyTask & Purposeなど他媒体にも寄稿している。



China’s High-Flying Swarm Mothership Drone Has Flown

The Jiutian is a heavy lifter with a large modular payload area that could be used for many missions, including the delivery of swarms of smaller drones.

Joseph Trevithick

Published Dec 11, 2025 1:11 PM EST

https://www.twz.com/air/chinas-high-flying-swarm-mothership-drone-has-flown