ラベル US-2,インド海軍 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル US-2,インド海軍 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2016年11月8日火曜日

★★インドUS-2導入決定の報道は誤り 



一部筋がインドのUS-2導入が決まったと伝えていましたが、実はまだコンセンサスがとれていないようです。新明和工業は最後までインドに振り回されそうです。

Vol 7 Issue 45, Nov 04, 2016 - Nov 10, 2016.

DAC clears blacklisting policy, no decision on US-2 planes

08-Nov-2016
New Delhi
Posted 07 Nov 2016

インド国防調達協議会(DAC)(座長国防相マノハル・パリカール)が11月7日一部ブラックリスト企業の解除とともに821億ルピー相当の調達を認可した。
協議の席上、US-2水陸両用機が話題となったが決定に至らなかったと消息筋が述べた。以下略



2016年10月23日日曜日

★★US-2インド輸出案件>機体価格で日印合意形成の模様



本件は本邦ではまだ報道がないようですね。値下げまでして妥結したとなればインドの粘り勝ちですね。日本政府は新明和に補てん処置をするというのでしょうか。改めて政府が絡むと防衛装備の商談がまとまらないとの印象がこれでできてしまうと厄介です。

India Resolves US-2 Aircraft Price Issue With Japan

By: Vivek Raghuvanshi, October 20, 2016

NEW DELHI — 日本インド間で初の防衛装備移転となるUS-2案件で交渉が二年間空転していたが日本から価格面で譲歩しインド海軍向け12機調達が前進することになった。インド国防省の関係者が明らかにした。
  1. 「機体単価を当初の133百万ドルから113百万ドルへ一割以上値下げする提案が日本からあり、総額13.5億ドル相当の政府間取引は最終段階に入った」と上記関係者は匿名を条件に語った。
  2. インド首相ナレンドラ・モディは2014年の政権発足後、初の外遊先に日本を選びインド海軍向けに新明和US-2購入の希望を公表した。だが日本側が機体価格の値下げを拒み交渉は難航していた。
  3. 本件に関し現地日本大使館はコメントを出していない。
  4. インド海軍関係者はインド洋での活動に同機を一日も早く導入したいとの希望を表明している。「現行機材で実施不可能な洋上活動中の海軍艦艇向け補給物資輸送任務に投入したい」
  5. 退役インド海軍提督で現在は国防アナリストのアニル・ジェイ・シンはUS-2導入で「本国から最大1,100キロ離れた戦略的に脆弱な島しょ部での有事に迅速対応できる」と期待している。
  6. インド洋、太平洋での中国影響力を抑え込みたいインドは日本との連携を強化するルックイースト政策を掲げており、今回の調達は大きな意味がある。
  7. 「戦略重要性は決して誇張ではない。日本としても戦後初の軍事製品輸出になるのではないか。インド日本間の戦略関係が深化する象徴となり、地政学上もインド太平洋で大きな意味が生まれる」とシンは述べている。
  8. 日本は1967年以来堅持してきた武器禁輸措置を2014年に方針変換しており、インドがUS-2を導入すれば初の防衛装備輸出案件となる。
  9. インド海軍がUS-2を導入すれば中国が今年7月に世界最大の飛行艇AG600を製造に成功したと発表した中で大きな対抗策となる。
  10. 「インドがUS-2機を導入する可能性が明らかになるとAG600試作機製造の優先順位は引き上げている。中国も同機をインドと同様の用途に投入するようだ。インドがインド洋にてUS-2を運用するように中国がAG600を南シナ海で使えば軍事上戦略上の均衡につながる」と上記インド海軍関係者は述べている。
  11. 「日本政府は日印防衛協力を戦略パートナーシップの延長上にとらえており、US-2調達が日印間の防衛協力以上の戦略的つながりの構築につながる可能性がある」
  12. アンクル・グプタはアーンスト&ヤング・インドの防衛アナリストで今回の商談について「インドと日本は長期間にわたる協力を国土インフラ整備で維持してきた。今回US-2導入が目前となり両国関係は戦略レベルに引き上げられる。機体一部が国内生産になれば現地製造技術が向上する」と述べた。■


2015年3月25日水曜日

インド国防相来日、US-2購入、安全保障枠組みで協議



Parrikar heading to Tokyo with US-2, closer strategic ties on the agenda

Rahul Bedi, New Delhi and James Hardy, London - IHS Jane's Defence Weekly
23 March 2015
  
インド国防相マノハル・パリカル Manohar Parrikar が3月30日に二日間の日程で東京を訪問するとインド政府関係者が明らかにした。二国間戦略防衛関係の強化が目的としている。
パルカル国防相は昨年11月に就任し、これが初の外遊となる。インド新政権はアジア各国との戦略的枠組みの拡大を大きな課題と捉えている。
関係筋によればパルカル国防相はかねてから進行中の新明和工業製US-2水陸両用捜索救難機計12機のインド海軍導入案件の協議をするという。
インドはUS-2iを完成機2機とライセンス生産10機で16.5 億ドルで調達したい意向で正式調印を2016年早々に執り行いたいとしている。■


2015年2月21日土曜日

★★US-2のインド向け売却案件の現状 




インドの文化の一部とも言える複雑な行政メカニズムにより思ったよりもUS-2案件は遅れていると思います。ただし、かなりその内容が明らかになってきましたが、日本国内では殆ど知られていないのでは。これによると現地ライセンス生産による技術移転というインドの希望が通った形ですね。今後の潜水艦案件にも共通する要素が出てくるかもしれませんのでご参考までに。

Aero India 2015: ShinMaywa confident of progress on US-2 sale to India

James Hardy, Bangalore - IHS Jane's Defence Weekly
17 February 2015

新明和工業はUS-2i計12機の販売が順調に進むと見ている。Source: Japanese Ministry of Defense

新明和工業はAero India 2015 展示会(バンガロール)で日印両国政府の支援によりUS-2水陸両用飛行艇12機のインド海軍(IN)向け販売は遅れているものの解決に向かっていると述べた。
  1. INが求める長距離飛行捜索救難機の調達認可は国防調達審議会 Defence Acquisition Council (DAC)がまだ結論を出していない。DACは契約前に事業の認可を下す権限を有する。
  2. IN高官によるとUS-2i調達(総額16.5億ドル)は昨年12月31日に開かれた統合軍司令部における軍主要装備調達分類委員会Services Capital Acquisition Categorisation Committee (SCAPCC)で特別議題となっている。インドでは装備調達はSCAPCCを通すことが義務付けられている。
  3. 新明和インドのパータ・ヅッタ・ロイPartha Dutta Roy,は2月18日に「相当の審査準備が完了した」のでDAC認可に向け今後は工程が加速化するとの見方を示した。
  4. 合同作業部会は2014年に立上り、会合を数回繰り返し技術移転の基礎作業や契約準備が進んできたとロイは述べている。
  5. INの目論見はまずUS-2を日本から2機輸入したあと、残り10機はライセンス生産で現地組立てするもので、インド民間企業と連携して実現しようとする。
  6. IN関係者は以前に購入機数の引き上げを示唆する発言をしており、海軍のみならずインド沿岸警備隊(ICG)あわせインド洋地域(IOR)で活動範囲が拡大している事に対応したいと言っていた。
  7. ロイによればUS-2i(機体総重量47トン)はロールスロイスAE-2100Jターボプロップ4発を搭載し、運用飛行範囲4,700kmなので、「3時間以内にIORのいかなる地点にも到達できる」という。■