ラベル ドローン空母 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル ドローン空母 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2025年11月7日金曜日

中国の「ドローンミニ空母」試験艦が登場(TWZ)

 


中国は特異な形状のオープンデッキ艦を建造し試験中で、ドローンを運用する母艦のコンセプトを各国が模索する中で、試行錯誤を恵まれた環境で実施し一歩先を行く感がある。大型空母と並行して小型ドローン空母を今後整備していくのか、それとも画期的な艦種を実現するのか注目されるところです。

Chinese drone test ship seen in action.

中国インターネット/グーグルアース

国が開発した奇妙な艦船が使用されている様子が初めて確認された。一部で「ドローン母艦」と呼ばれる同艦は、無人ヘリコプターAR-500CJの海上試験を支援している。この艦船は開放型飛行甲板を備えた異例の設計の艦艇群の一例であり、中国が海軍領域へドローン開発の野心を拡大する中で出現したものである。

中国人民解放軍関連のニュースを専門とする中国国営テレビ局CCTV-7は、10月30日にAR-500CJの海上試験の様子を放送した。AR-500CJは中国航空工業集団(AVIC)の大型AR-500シリーズ艦上運用向けに最適化した機種で、初飛行は2022年だった。

CCTV-7からキャプチャした画面。海上試験中に艦上を移動するAR-500CJ無人ヘリコプター。 CCTV-7キャプチャ

CCTV-7の映像では、AR-500CJが運用されている艦名称は明示されておらず、艦の全景も映っていない。しかし、飛行甲板のサイズと構成、特に船尾方向の右舷側にある台形部分、そして艦体マーキングは、2022年に江蘇大洋造船所で進水した艦船と完全に一致する。Naval Newsが昨年、この艦艇について詳細に初めて報じた。全長約328フィート(100メートル)、幅約82フィート(25メートル)で、右舷舳側に小さなアイランド型構造を持つ。

CCTV-7映像のスクリーンショット。艦の甲板全体(右舷側の台形部分を含む)を広く捉えている。CCTV-7

2024年8月に撮影された江蘇大洋造船所の衛星画像から見た「小型ドローン母艦」。Google Earth

CCTV-7映像に映ったこの艦は、広大な開放飛行甲板と3つの上部構造を持つ謎の中国船であり、昨年本誌が最初に報じたものと推測されていた。同艦は国営中国船舶工業集団(CSSC)のロゴを掲げており、中川子号と命名されている可能性がある。表向きは民間研究船かもしれない。しかしCSSCの「空母」は、はるかに大きく形状の異なる飛行甲板を持ち、非常に特徴的なマーキングが施されている。

左)CCTV-7の映像で確認できる甲板、右)8月にSNSで流出したCSSCロゴ付き大型甲板船の船尾部分。マーキングの色と位置、甲板全体の構成に明らかな差異があることに注目。CCTV-7キャプチャ/中国インターネット

近年中国では数多くの特異なオープンデッキ船が登場している。江蘇大洋船舶(新大洋造船所としても知られる)はこの分野で特に注目されている。同造船所は少なくとも2隻のドローン母艦(カタマラン型)を建造しており、さらに各種特殊バージも製造している。これらは主に訓練や試験用途の想定で、特に無人機電子戦脅威の再現に重点を置いているようだ。カタマラン母艦の運用状況を示す最初の既知映像も、2022年のCCTV-7番組で公開された。

2024年8月の江蘇大洋船舶工場の広角画像。2隻のカタマラン型「ドローン母艦」とバージ、そして「小型ドローン運搬船」が確認できる。Google Earth

過去に本誌が指摘した通り、江蘇大洋船舶が製造した海上プラットフォームは実際の作戦環境で役割を担う可能性があり、大型有人軍艦と組み合わせて運用される場合も含まれる。一方で、「小型ドローン母艦」の比較的小さなサイズと一般的な構成は、実戦支援における持続的な運用に適さない。

二次的な作戦任務がなくても、専用の海軍ドローン試験・訓練プラットフォームは、艦載無人航空能力の規模と範囲を拡大する取り組みを継続中の人民解放軍にとって依然として価値がある。AVICが監視資産や空中信号中継ノードなどとして使用可能と説明しているAR-500CJは、この進化するエコシステムの一端である。中国航空技術進出口公司(CATIC)の大型AR-2000を基にした艦載運用向け別の無人ヘリコプターは、9月に北京で行われた大規模な軍事パレードで披露された新型無人航空機多数の一つであった。

9月に北京軍事パレードに登場したAR-2000設計に基づく艦載型無人ヘリコプター。中国インターネット

中国の海軍無人機開発は垂直離着陸機設計をはるかに超えている。ステルス全翼型GJ-11シャープソード無人戦闘航空機(UCAV)の艦載型開発が中核となっている。最近公開された画像により、これらの無人機の一つが着艦用フックを展開した状態が初めて鮮明に確認された。海軍型GJ-11(GJ-21とも呼ばれる)は、中国が拡大を続ける空母艦隊および大型強襲揚陸艦の少なくとも一部から運用される見込みだ。

より広範な観点では、中国は軍事・商業分野における無人航空技術開発の世界的リーダーとしての地位を強化し続けており、両分野にはしばしば大きな重複が見られる。今年に入り本誌が最初に報じたように、先進的な無人機複数が登場しており、大型機も含む。過去に報じた通り、全翼機形状の無人航空機も中国航空産業の重点分野であり続けている。

こうした状況を踏まえると、中国がドローンの試験・訓練その他を目的として、専用設計のオープン飛行甲板艦を運用する傾向は、今後さらに強まりそうだ。■


Chinese ‘Mini Drone Carrier’ Seen Being Used As Test Ship

China has assembled an array of unusual open-decked ships for testing and training purposes in recent years.

Joseph Trevithick

Published Nov 5, 2025 2:43 PM EST

https://www.twz.com/sea/oddball-chinese-mini-drone-carrier-seen-being-used-as-a-test-ship

ジョセフ・トレヴィシック

副編集長

ジョセフは2017年初頭より『The War Zone』チームの一員である。それ以前は『War Is Boring』の副編集長を務め、その署名記事は『Small Arms Review』『Small Arms Defense Journal』『ロイター』『We Are the Mighty』『Task & Purpose』など他媒体にも掲載されている。





2025年3月13日木曜日

「ドローン空母」で従来型空母は陳腐化する(19fortyfive)―超大型空母にまで進化した空母戦力の信奉者は戸惑い、反発(特に既存利益がある産業界)を示すでしょうが、経済と技術の変化が答えを出してくるはずです

 


MQ-25 stealth drone

MQ-25。- Creative Commons


ドローン空母が従来型空母に取って代わる可能性がある: 批評家たちは空母の終焉を予測してきた。潜水艦、対艦ミサイル、「空母キラー」の弾道ミサイルは、真珠湾攻撃以来空母が享受してきた支配に終止符を打つとされている


統的な空母は別の脅威に直面している。航空機ではなくドローンを運用する空母に取って代わられようとしているのだ。これらの空母はまた、自動化され、無人艦になるかもしれない。


ドローン空母の時代が来る

ドローンを搭載した空母の形式は複数案ある。「空母打撃群で従来の空母と一緒に補助的な全機UAV搭載空母を含めば、全体的な出撃率が増加する」とシンクタンクRANDの報告書は主張している。「米海軍が全機UAV搭載空母の設計と使用方法を理解すれば、いつの日か、従来型空母なしで他の艦船と運用されるようになるだろう。やがて全機UAV搭載空母が、空母打撃群の目玉となるかもしれない」。

 空母は軍艦であると同時にコンセプトでもある。 71パーセントが水である地球上で紛争や危機的状況の近くを航行できる移動飛行場の利点はあまりにも多い。 これは特にアメリカにとって真実であり、空母に投資するのは世界的な権益を持っているからで、陸上航空戦力が必ずしも解決策にならない遠隔地にあることも多い。

 しかし、空母が発進させる航空機には人間のパイロットがいなければならないと、どこに書いてあるのか? 単なる偵察システムだったドローンは、過去70年で致命的な弾薬運搬手段、ミサイル搭載の攻撃プラットフォーム、空中タンカーへ進化し、空中戦闘機になりつつある。

 ドローンを搭載した「空母」は、従来型空母が直面していた最大の問題を解決するだろう。従来型空母のコストは驚異的で、10万トンの米フォード級原子力空母の場合、1隻約130億ドルだ。英国のクイーン・エリザベス級(65,000トン)でさえ、ガスタービンを動力源とし、カタパルトを備えていないものの、1隻単価は約40億ドルだ。F-35Bのような1機あたり1億ドルの有人航空機を30機から90機搭載する空母航空団のコストを加えると、なぜ米海軍が11隻の空母しか持たず、そのすべてに膨大な過重労働を強いているのかは明らかだ。

 有人航空機の発艦は、艦船の設計者と海軍予算にジレンマをもたらす。従来型空母は、F/A-18E/Fスーパーホーネットのような機体を発進させるためカタパルトと長い飛行甲板を備えた大型で高価な船か、あるいは小型の「スキージャンプ」飛行甲板と短距離離陸・垂直着陸(STOVL)機のどちらかであり、航空機の性能に限界がある。

 ドローンを搭載した空母は、こうしたジレンマの多くを回避できるだろう。今日の空母は、パイロットが許容できるGフォースを受けながら、航空機を発進・回収するのに十分な長さが必要だ。UAVがより短い距離で発進・回収され、今日の航空機の発進・回収に使用されているものより大きな引張強度を持つ先進素材が採用されれば、飛行甲板の長さでの制約は緩和される可能性がある、とRANDは指摘している。


トルコにはドローン空母のような艦艇がすでにある

ドローン対応のフラットトップへの改修は迅速に可能だ。その一例が、トルコの新しい水陸両用強襲揚陸艦「アナドル」(2万7000トン)で、30~50機のUAVとUCAV(無人戦闘機)、ヘリコプター、海兵隊、水陸両用強襲車両を搭載できる。政治的な理由でF-35Bをアナドルに装備する計画が頓挫し、トルコはF-35をTB3ベイラクタルやキジレルマ(空対空戦闘用に設計されたジェット動力無人機)など戦闘用無人機に置き換えた。

 ドローンが多くの空母艦載機に取って代わろうとしているように見えるが、空母自体のロボット化が進む可能性がある。無人艦船は、量的にも洗練度においても増加の一途をたどっている。 海軍は自律型スピードボート、ロボット掃海艇、無人潜水艇を採用しつつある。 海軍が十分な人員の確保と維持に直面していることを考えれば有人艦艇でも自動化が進んでいるのは当然だろう。

 定期的なメンテナンスやダメージコントロールなど、艦船の機能を広く自動化することで、ドローン空母は乗員数を減らするだろう。 「これらの変化は乗数効果をもたらす可能性がある: コックから憲兵までの需要が減少するため、オペレーターがいなくなるごとに、乗組員から大きな人数が減ることになる」とRANDは指摘している。

 RANDは、UAVを搭載した空母をロボットが護衛する、ドローン中心の空母打撃群まで想定している。 「レーダーやソナーなどのセンサーを搭載できるものもあれば、他の艦船のためのオフサイト・ストレージとして機能する補給艦もある。その他のロボット艦は、"ミサイル、魚雷、レーザー、その他の電磁兵器を搭載し、打撃群内の有人艦の要員から指示される "可能性がある」。

 それでも、ロボット空母がドローンの大群を出撃させることで海戦が一変するまでには、ハードルが多数ある。 最大の問題は信頼性と接続性だ。殺傷力を行使する決定や、これらのプラットフォームに搭載されたAIが状況を正しく処理できない場合のために、人間がループ内に残る必要がある。しかし、無人機と人間のオペレーターとのリンクを可能にする帯域幅には限りがあり、指揮統制は常に脆弱なままだろう。

 ジャミングも問題だ。ウクライナは2023年に毎月1万機の無人機を失っていたが、ほとんどがロシアの電子妨害によるものだった。光ファイバーケーブルで無人偵察機を制御することで、ウクライナとロシアの無人偵察機は妨害電波を回避できるようになったが、テザー接続されたUAVの航続距離は10マイル程度しかない。


未来に向かうドローン空母

とはいえ、ドローンやAI技術の進化がめまぐるしいスピードであること、そして従来型空母のコストが高騰していることを考えれば、ドローン搭載空母の実現には可能性が十分ある。ドローン搭載空母が明日の戦闘部隊の基幹となるかもしれない。■


‘Drone Carries’ Could Make Aircraft Carriers Obsolete

By

Michael Peck

https://www.19fortyfive.com/2025/03/drone-carries-could-make-aircraft-carriers-obsolete/?_gl=1*a7a02d*_ga*MTczNTU3NjM2NS4xNzQxODE1OTgy*_up*MQ..



著者について 防衛専門家 マイケル・ペック

ビジネス・インサイダー、フォーブス、ディフェンス・ニュース、フォーリン・ポリシー誌などに寄稿する防衛ライター。 ラトガース大学で政治学の修士号を取得。TwitterとLinkedInでフォローする。






2024年11月20日水曜日

韓国が強襲揚陸艦「独島」でグレイイーグルSTOL無人機の運用を実証(The War Zone)―固定翼機運用空母が「ステータス」とする虚栄心を韓国が捨て去れれば大きな一歩となる

 The General Atomics Aeronautical Systems (GA-ASI) Gray Eagle STOL drone has undertaken its first experimental operations from a warship, taking off from the deck of the South Korean amphibious assault ship Dokdo. Gray Eagle STOL — which we have discussed in depth in the past — incorporates technology first demonstrated on the company’s Mojave, which was specifically developed with the ability to perform short takeoffs and landings, including from rough fields, with minimal support. The latest development adds to the aviation-capable warships that the wider family of Q-1 lineage drones have now operated from.  

ROKN



米ジェネラル・アトミックス(General Atomics)の短距離離着陸型無人機が、韓国械軍の強襲揚陸艦「独島」から発進し、洋上飛行を行った


グレイイーグルSTOL無人機が、強襲揚陸艦「独島」から離陸し、艦艇からの初の実証飛行を実施した。STOL型グレイイーグルは、未整備飛行場からの離着陸を含む短距離離陸・着陸能力をねらい開発された


韓民国海軍(ROKN)は、11月12日に日本海で実証試験が行われたことを確認した。当局者は、ROKNの艦船から固定翼の無人機が運用されたのは今回が初めてであることを確認した。

 グレイイーグルSTOL無人機は独島で分解され、その後再組み立てされ、甲板から発艦する前に1週間にわたる試験が行われた。無人機は約1時間飛行した後、ソウルから南東に約170マイル離れた浦項の海軍航空司令部施設に着陸した。韓国海軍は、無人機、軍艦、海軍航空司令部間の通信は維持されていたと述べたが、無人機の制御ステーションがどこにあったのかは不明。本誌の知る限り、試験中、無人機は一度も独島に着陸していない。



日本海上の独島強襲揚陸艦の飛行甲板の後ろで 離陸準備をするグレイイーグルSTOL。 ROKN 


試験に使用されたSTOL機グレイイーグルには、米国民間登録番号N450MVがはっきりと記載されており、これはモハーベ原型機と同じ機体で、最新規格に変更されたか、少なくとも新しい塗装が施されたことを示している。GA-ASIの表現を借りれば、「グレイ・イーグルSTOLは、モハーベとして知られる歴史的な実証機の量産型に対するジェネラル・アトミックスの名称」である。しかし、実際の航空機にどのような変更が加えられたのか、あるいは加えられたのかどうかは不明である。


ジェネラル・アトミックスのモハーベ。GA-ASI


独島級は、固定翼の無人機による作戦を探索するのに適したプラットフォームに見える。将来的には、恒久的または定期的にそれらを実戦配備する可能性もある。独島級LPHは全長652フィート、幅101フィート、排水量19,500トン。


日本海で、グレイイーグルSTOLが独島強襲揚陸艦から離陸した。後方に待機するヘリコプター警戒機に注目。韓国海軍


 現状では、独島は、ROKNのUH-60PブラックホークやレオナルドAW159ワイルドキャットなど、中型揚陸ヘリコプター10機程度を搭載している。

 過去には、韓国は独島級を足がかりとして、F-35B短距離離陸・垂直着陸(STOVL)ステルス戦闘機を搭載できる真の固定翼空母の開発を検討していた。しかし、最近では、いわゆるCVXと呼ばれる計画は大幅に縮小され、代わりに韓国は能力向上型潜水艦への投資を選択した。

 こうした優先順位の変化は、固定翼無人機運用への関心を生み出すのに役立った可能性がある。

 その過程で、GA-ASIは、各種軍艦からグレイイーグルSTOLおよび関連のモハーベを運用する経験をさらに積み重ねている。

 ほぼ1年前、本誌は英国海軍のHMSプリンス・オブ・ウェールズに搭載されたモハーベによる実験的な作戦について報告した。これは、無人機が空母から作戦行動を行った初めてのケースだった。一方、英海軍は、空母部隊における無人航空機の活用に注目している。


HMSプリンス・オブ・ウェールズの甲板から試験中のモハベ無人機。GA-ASI


 全長901フィートの飛行甲板を持つHMSプリンス・オブ・ウェールズ(および姉妹艦のHMSクイーン・エリザベス)は、飛行甲板の長さが653フィート弱の独島級よりも、グレイイーグルSTOLの運用に多くの「不動産」を提供している。

 独島でのグレイイーグルSTOL試験とは異なり、HMSプリンス・オブ・ウェールズでのモハーベ実証では発艦着艦が実施された。

 独島の寸法は、グレイイーグルSTOLの積載能力に制限を課す可能性がある。グレイイーグルSTOLの数値は不明だが、GA-ASIによると、12発のAGM-114ヘルファイア空対地ミサイルを搭載したモハーベの離陸距離は1,000フィートだ。しかし、情報収集、監視、偵察(ISR)任務用に構成された場合、モハーベの離陸距離はわずか400フィートに短縮される。この数値がグレイイーグルSTOLでもほぼ同じとすれば、韓国の軍艦から運用する場合には十分だ。現在、世界各国の海軍で関心が高まっている大型の飛行甲板を持つ揚陸艦に電磁カタパルトを追加することで、グレイイーグルSTOLのような航空機を、最大離陸重量で甲板から運用することが可能になる可能性がある。


 モハーベが初めて発表された際、GA-ASIは、その短距離離陸性能と頑丈なランディングギアが、空母運用にも適していると指摘していた。さらに、無人機の発進や回収時の制動装置にカタパルトを必要とせずに、これらの運用を行うことができる。これらの特性はグレイイーグルSTOLにもあてはまる。

 同時に、改良型グレイイーグル25Mに導入された技術を含む、モハーベにはなかった新機能がグレイイーグルSTOLに追加されている。この無人機は、米国陸軍が、戦力同等の国または準同等の国との将来の紛争の要求に対応するため特別に設計された強化機能を備えた、MQ-1Cグレイイーグルのより高度なバージョンとして開発されました。


グレイイーグルSTOLが日本海洋上の強襲揚陸艦独島から発艦した。ROKN


 グレイイーグル25Mの新機能(現在、グレイイーグルSTOLに搭載)には、改良型エンジン、搭載電力の強化、大幅なメンテナンス要件の削減、およびノートパソコンベースの遠征用地上管制ステーションが含まれる。

 以前、モハーベの取材で、同無人機は、クイーン・エリザベス級のような空母からのみならず、独島級のような発艦・着艦装置のない大型強襲揚陸艦からの使用にも適している可能性について取り上げた。言うまでもなく、米海軍のアメリカ級強襲揚陸艦(LHA)やワスプ級揚陸ヘリコプター搭載ドック(LHD)艦にも適している。これはグレイイーグルSTOLにも当てはまる。


 グレイイーグルSTOLまたはモハーベの海上任務には、水陸両用強襲部隊の監視(上陸地点を含む)や、沿岸域または沿岸環境における監視が含まれる可能性がある。無人偵察機は、監視装置を搭載することで、対潜作戦において独島級の能力を拡大し、非武器のモハーベの耐久性を活かし、空母サイズの着陸エリアから発進し、10~12時間の作戦行動が可能となる。

 グレイイーグルSTOLおよびモハーベは武装も可能であるため、こうした任務は持続的な武装監視、あるいは、例えば水陸両用作戦の近接航空支援を含む攻撃任務にまで拡大できる可能性がある。さらに、武装無人機を導入すれば、現在では対水上・対潜水艦戦能力の拡張にヘリコプターに依存している独島級に、まったく新しい固定翼戦闘能力をもたらすことになる。


 「青水域」で活動する場合、この種の無人機は、ネットワークおよび通信の中継ノードとして、また電子戦プラットフォームとして、さらには早期警戒機としても非常に有用であることが証明されるだろう。全体として、MALE無人機は、ヘリコプターでは不可能な一連の能力を提供する。航続距離が短いヘリコプターは、艦船から離れた場所や、無人機が飛行可能な高度で、長時間にわたってプレゼンスを維持することができない。これらの特性は、はるかに優れた視程性能と耐久性を意味し、これにより、母艦は陸上資産への依存からさらに解放され、はるかに優れた有機的機能が提供される。

 韓国の聯合ニュース通信は、昨日の試験を、大韓民国軍における「有人および無人軍事装備の運用をより統合し改善するための取り組み」の一部と説明した。

 大韓民国海軍が運用中の独島級強襲揚陸艦(LPH)2隻からグレイイーグルSTOLを飛行させる計画はこれまで公表されていなかったが、韓国がさまざまなクラスやタイプの無人機を導入しようとしていることは重要である。


 ROKNはすでに、イスラエル製のホバリング無人機ハルピーから、米国が供給したRQ-4Bブロック30グローバルホーク高高度長時間滞空型無人機まで、幅広い無人機を運用している。

 現地開発の無人機プログラムには、米国の MQ-9 リーパーと類似した中高度・長時間飛行型無人機である韓国無人システム・固定翼戦略(KUS-FS)や、MD500 ヘリコプターを武装偵察用に無人化した韓国無人システム・垂直ヘリコプター(KUS-VH)などがある。後者は、ボーイングが開発した無人リトルバードと同等だ。

 将来的には、KF-21 ボラメ次世代戦闘機を補完する無人機を配備して有人戦闘機の潜在能力を高めると同時に「戦闘能力」を最大限に引き出す計画がある。

 昨年、韓国は新型のステルス形状の飛行翼型無人機を公開した。これは、おそらく「忠実なるウィングマン」の取り組みや、その他の幅広い潜在的な任務のための無人機に活用できる技術をテストすることを目的としたものだろう。


飛行翼型無人偵察機と忠実なるウィングマン型無人機を含む「ステルスUAV中隊」として大韓航空が提唱中の構想のレンダリング画像。大韓航空


 しかし、これまでのところ、ROKNによる無人機の活動は限定的である。これまでに取得したものには、小型艦艇の飛行甲板からも運用可能な小型回転翼の無人機として人気の高い、Schiebel CAMCOPTER S-300 UAS(無人航空機システム)がある。


昨日の歴史的な任務を終え、浦項の陸上基地に帰還するGray Eagle STOL。ROKN


 現段階では、独島級の固定翼無人機運用、あるいは将来の強襲揚陸艦に関するソウルの野望はほとんど見当もつかない。さらに重要なのは、少なくとも短期的には、独島での試験により、グレイイーグルSTOLとモハーベの両方で、このサイズの艦船から運用できる能力が強調されたことだ。これは、発艦・着艦装置がなくても、他の空母や強襲揚陸艦の運用者にとって興味深いものとなる可能性が高い。■


Gray Eagle STOL Drone Flies From South Korean Amphibious Assault Ship

The latest iteration of the General Atomics family of short takeoff and landing drones went to sea aboard the South Korean amphibious assault ship Dokdo.

Thomas Newdick

Posted on Nov 13, 2024


https://www.twz.com/air/gray-eagle-stol-drone-flies-from-south-korean-amphibious-assault-ship



2024年6月24日月曜日

中国が「ドローン空母」艦艇を建造中でテストに使用? PLAの「学習」マインドを示すものと注目する アナリスト

中国は新興勢力であり、これまでの実績の延長にとらわれず、自由な発想が可能なのでしょう。空母に関しても超大型空母の概念から離れられない米国と違い、とんでもない装備が出現してもおかしくないわけです。一方で、米国のデッドコピーのような大型空母の建造も進めているのですが、これは色々試すと云う精神のあらわれなのでしょう。とはいえ、こうした観測記事で逆に米国に新しい発想をまきおこそうという意図もあるのかもしれません。Breaking Defense記事からご紹介しましょう。

(Photo by Feng Li/Getty Images)

Chinese president Xi Jinping and a PLA Navy honor guard await the King of Bahrain (Photo by Feng Li/Getty Images)



その通りなら、習近平国家主席と部下は、「柔軟で革新的な真の能力を示している」ことになる。革新が全部成功する保証はないが、挑戦する意欲が重要だ」と中国の防衛専門家ディーン・チェンは語る



国がドローン専用と見られる小型空母を上海江蘇造船所で建造している可能性がある。

 同艦は、ミッチェル航空宇宙研究所の上級研究員で元米海軍情報将校のジョン・マイケル・ダームの分析に基づくNaval News報道で今週明らかになった。双胴船で、どんな種類の空母にも似ていない。ダームは本誌へEメールで、同艦が「完成して運用されるまでは、おそらく真の目的はわからないだろう」と認めている。

 しかし彼はまた、もし同艦がドローン空母であれば、「PLAN『青軍』は、これまで我々が船から発進させてきたヘリコプタードローンの代わりに、固定翼ドローンを海上で発射・回収できるようになる」と述べた。同艦は、「固定翼ドローンの運用試験と評価に貢献するかもしれない。これは、最終的に中国の新型075型ユーシェン級強襲揚陸艦にドローンを搭載するのをサポートするかもしれない」と述べた。

 ダームは、中国では「PLAは "赤 "部隊であり、"敵 "または反対勢力は "青"部隊である」と説明した。つまり、実験やテストに使用されるということだろう。

 外国の軍隊を監視する役割を担う国防情報局からは、本誌記事の発表時点で、コメントは得られなかった。

 中国軍の専門家ディーン・チェンは、本誌の取材に対し、「ドローン空母かどうかはわからない」としながらも、仮にそうだとすれば、「PLAが学習する組織であることを改めて思い知らされる」と述べた。それは、権威主義的なPLAを連想させるものではない。

 「PLAは、PLA戦略支援部隊を創設することを選び、多くの官僚権力を怒らせ、戦わせることになった」と彼は電子メールで語った。

 米国平和研究所の中国上級顧問チェンは、中国の習近平指導部とその部下たちは「柔軟で革新的な能力を発揮している。すべての革新が成功するわけではないが、挑戦する意欲が重要だ」。

 在シンガポールの中国国防面に関する専門家、ジャ・イアン・チョンは、新型艦により中国は「技術だけでなく、ドローンを取り入れた戦術や戦略でも多くの実験を行うことができるかもしれない」と述べた。これはある意味で、空母とそれを取り巻く戦術の開発に取り組んだ2020年代と30年代と並行しているのかもしれない。このようなドローン空母の完全な効果は、まだ発見されていない。

 中国海軍の急速な拡大と近代化という背景でこれらすべてが起こっている。

 このテーマに関する議会調査局の最新報告書は「米軍当局者やその他のオブザーバーは、中国の海軍造船努力のペース、米国の造船産業の能力と比較した中国の造船産業の能力、中国海軍と米海軍の相対的な規模と能力に関する結果としての傾向線について、懸念や警戒を表明している」と、述べている。PLANは、米海軍の292隻に対して370隻以上と、米海軍の規模を大きく上回っている。

 チェンは、PLANがドローンについて、我々と異なる、より革新的な考え方をしている可能性がある、と「憂慮すべき」可能性を指摘した。伝統的に、アメリカはドローンを既存の固定翼機の補完または増強とみなしてきた。■


China's purported 'drone carrier' could be used for testing, shows PLA 'learning' mindset: Analysts - Breaking Defense

By   COLIN CLARK

on May 17, 2024 at 9:39 AM