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2018年9月27日木曜日

米軍F-35の初陣迫る

The US military is reportedly preparing to take its F-35 stealth fighters into combat for the first time 米軍がF-35を初の実戦投入に準備に入った


An F-35B Lightning II, attached to the “Avengers” of Marine Fighter Attack Squadron (VMFA) 211, launches from the flight deck of Wasp-class amphibious assault ship USS Essex (LHD 2) during a regularly scheduled deployment of the Essex Amphibious Ready Group (ARG) and 13th Marine Expeditionary Unit (MEU)
F-35BライトニングII(海兵戦闘攻撃飛行隊VMFA 211「アヴェンジャーズ」所属)がワスプ級揚陸強襲艦USSエセックス (LHD 2)から離陸。U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist Seaman Sabyn L. Marrs

  • 米軍がF-35を初の戦闘任務に投入する準備に入ったとCNNが伝えている。
  • 強襲揚陸艦USSエセックス搭載のF-35BライトニングII共用打撃戦闘機が今月始め中等地区に展開しておりアフガニスタン空爆に投入される可能性がある。
  • The first reported F-35 combat mission was conducted by Israel in May.F-35で初の実戦投入をしたのはイスラエルで今年5月のことだった。

2018年2月11日日曜日

シリアで何が起こっているか② 米海兵隊が猛烈な火砲支援を展開

Marines in Syria fired more rounds than any artillery battalion since Vietnam — and burned out 2 howitzers in the processシリアの米海兵隊がヴィエトナム戦以来最大の砲弾発射、榴弾砲二門が熱でつぶれる

US Marines Syria artillery howitzer米海兵隊第11遠征部隊がM777りゅう弾砲を北部シリアで不朽の決意作戦の一部で運用中。 March 24, 2017. Photo By: Lance Cpl. Zachery Laning
Feb. 6, 2018, 8:12 PM
  • ISISと戦う米国支援を受ける勢力を助けるため海兵隊がヴィエトナム以来最大の砲撃を展開した
  • 火力支援の規模は巣覚まし宅りゅう弾砲二門が使えなくなってしまったほどだ
  • イラク、シリアのISISはここにきて弱体化しているが戦闘員がいまだに孤立した拠点を防御している


兵砲撃大隊がラッカ(シリア)でISISと戦うシリア民主軍を助けるため24時間にわたる火砲支援を行い、この40年間で最大規模の攻撃となった。途中でりゅう弾砲二門が破損するほどだった。
 「この五か月で最大規模の砲撃で、海兵隊はもちろん陸軍砲撃部隊でもこれだけ規模はない。ヴィエトナム戦争以来最大だ」と統合参謀本部顧問の陸軍上級曹長ジョン・ウェイン・トロクセル Army Sgt. Major. John Wayne Troxell が語っている。
 砲兵大隊は火砲18門を装備し第11海兵遠征部隊所属で2017年3月に北部シリアに展開を開始している。155mmのM777りゅう弾砲を運用する。
 同部隊は34千発を発射してイラク侵攻を支援し、砂漠の嵐作戦では陸軍砲兵隊とともに730門のりゅう弾砲で30千発以上を発射しているとMarine Corps Timesがまとめている。
 トロクセル曹長は11月にラッカ攻略戦でりゅう弾砲の発射が増え、二門の砲身が焼け付いてしまい安全使用できなくなったことがあると記者団に語った。
 M777りゅう弾砲は重量7,500ポンドで取り扱いが楽だ。通常毎分2発発射できるが、2分間までなら毎分5発発射も可能だとメーカーのBAEシステムズが説明している。
 元陸軍の砲兵隊将校がMilitary Timesにりゅう弾砲を焼き付かせる砲弾発射数は射程と砲弾の大きさにより一様ではないと述べている。
 「聞いたことがないですね。通常は一回使用後は補給処で再整備していますからね。それだけ激しく砲撃したのでしょう」
 「射撃回数が多いため、現場で砲の部品をリサイクルして使いまわしているのはそれだけ発射砲弾数が多いからです」とトロクセルは1月にMarine Corps Timesで語っている。
 M777の最大射程は18.6マイルで、2017年に出回った映像では海兵隊が155mm砲弾にXM1156精密誘導キットを付けて運用している状況がわかる。
 このキットを付けると砲弾は半精密誘導弾になり平均誤差100フィートが最大射程でも実現する。XM1156はこれまで数回しか戦闘に投入されていない。
 米軍は砲撃の精度を上げる二つの手段を投入している。携帯型の共用攻撃効果標的システムがその一つで陸軍はりゅう弾砲を「巨大狙撃銃」に変える効果があると述べている。もうひとつが上記精密誘導キット対応の砲弾でこれがラッカで発射された。
 ラッカで味方現地勢力を支援する海兵隊はラッカ奪還後直ちに撤収した。シリアは昨年末にISISに対する勝利を宣言した。米軍がイラクでも対ISIS戦を支援し、イラク政府がISISへの勝利宣言をやはり2017年末に発表した。

 ISISはイラク、シリアでほとんどの領土を失ったが、戦闘員一部はユーフラテス川沿いの地点に残っている。■

2017年8月16日水曜日

米海兵隊、陸上自衛隊合同ノーザンヴァイパー演習始まる



U.S. Marines, Japan Self-Defense Force Troops Begin New Ground Exercise Series Northern Viper 

米海兵隊、陸上自衛隊が新規地上戦演習ノーザンヴァイパーを開始

 By: Ben Werner
August 14, 2017 7:15 PM

米海兵隊第三軽装甲偵察大隊が実弾演習のため北海道大演習地に入る。.SAug. 14, 2017, in Hokudaien, Japan, during Northern Viper 2017. US Marine Corps Photo

  1. 米海兵隊2千名、陸上自衛隊1.5千名が参加しインドアジア太平洋を想定した新演習ノーザンバイパー2017が始まった。
  2. 三沢航空基地で米海兵隊が自衛隊と平和維持活動、人道援助、災害救援活動など多彩なミッションをこなす。会期は8月10日開始で8月28日に終了する。
  3. 「第一海兵航空団、第三海兵師団と自衛隊が共同訓練する」と海兵大佐ジェイムズ・F・ハープ(海兵隊航空集団36指揮官)が声明を発表。「今回の演習で戦略面で日本との関係を構築する」
  4. 海兵第一航空団は北海道で各種訓練を行う。強襲支援、航空攻撃、負傷者搬送を想定した訓練を実施すると海兵隊は発表。
  5. 「今回の演習が極めて重要なのは日本側と大規模訓練を行う機会はそうないからだ」とハープ大佐は述べる。「今回のような訓練は今後も続けて敵から地域を守る兵力投射を効果的に実施できるようにしたい」
  6. 今回の演習は日本北方で行われるため沖縄では不可能な演習環境が利用できる。「北海道演習地を使い沖縄では不可能な演習を行います」と第36海兵航空集団付の上級兵曹マーヴィン・M・マグケイルが語る。「実弾発射できる演習地が使えます」■

2017年7月7日金曜日

★★3Dプリンターを戦場に持ち込んだ米海兵隊の利用方法



Commandant of the Marine Corps Gen. Robert B. Neller, right, observes a 3D printer in the Central Command area of operations, June 18, 2017. (U.S. Marine Corps photo by Cpl. Samantha K. Braun)

海兵隊総監ロバート・B・ネラー大将(右)が3Dプリンターの作動状況を見ている。

中央軍任務地にて。 June 18, 2017. (U.S. Marine Corps photo by Cpl. Samantha K. Braun)


Marines Send 3D Printers to Combat Zone to Fix Gear Faster

米海兵隊が戦闘地帯に3Dプリンターを持ち込み装備修理を迅速に進めている

 POSTED BY: HOPE HODGE SECK JULY 5, 2017

  1. 各国共同でイスラム国戦闘員集団と対決する戦闘も三年になり、最前線は厳しい環境に置かれている。イラク、アフガニスタンとはちがい大規模な前線基地や大部隊はともに姿が見当たらない。この環境で米海兵隊が3Dプリンターを現場に持ち込み、新技術で補給活動を加速化し故障した装備を早く現場に戻そうとしている。
  2. 「3Dプリンターを戦闘地帯で使うのは海兵隊が初めてでしょう」とハワード・マロット中佐が述べる。海兵隊で付加製造、3Dプリントの実施で先端を走る中佐がMilitary.com取材に答えている。「特殊部隊ではプリンターを使っていますが、扱ったのは技術専門職でした。海兵隊は海兵隊員がプリンターを使っており、運用しながら訓練も行っています」
  3. 海兵隊関係者はプリンター設置先や設置数については語ってくれないが、マロット中佐は卓上サイズのマシンが中東各地に配備されており、海兵隊危機対応タスクフォースが使っていると紹介してくれた。ただし戦線の背後地に配備しているという。各軍も3Dプリント技術の軍事応用を模索しているが、海兵隊が同技術導入に一番熱心で実戦部隊の一般隊員にまで使用させている。2016年9月の海兵隊内メッセージで各部隊指揮官には運用中装備の修理部品製造で3Dプリント技術利用が認められた。
  4. マロット中佐によればこれまで3-Dプリンター40台が導入されており、需要は伸びる一方で今年秋には60ないし70台に増えると見ている。
  5. 戦闘地帯でプリンターを使うことで重要部品を素早く製造し、本国の集積地あるいは遠隔地にある国防兵站庁の物資集積場からの配送を待たなくてもよくなったとマイケル・デイナ中将(海兵隊物資集積補給副司令官)は述べている。
  6. 「プラスチック部品を使う無線機が故障したとしましょう。今は部品をブリントして無線機に使い機能を復活させています」とデイナ中将はMilitary.comに語ってくれた。「欲しい時に欲しい部品を文字通り数時間で手に入るようになりました。最悪でも数日です。従来は本国に在庫を照会するだけ数日数週間かかり、もっと長い場合もありました。このため新技術には魅力があります」
  7. 無線装置以外に海兵隊は81mm迫撃砲用特殊レンチ、添木など医療部材もプリントしているとマロット中佐は紹介してくれた。さらに可能性が広がりつつある。
  8. 6月には専門誌Defense Systemsが海兵隊が3Dプリンター製造の4軸回転翼式ドローン「ニブラー」を戦闘に投入する準備中と伝えている。
  9. 「いつも海兵隊員から優れた発想が出てきます。いつも革新的です。いままでは現場で製造する能力がなかったのですがね」とマロット中佐は述べた。「今や3Dプリント技術で海兵隊が頭の中の革新性を具体化する手段が生まれたわけです」
  10. 他方で海兵隊は付加製造技術で遠隔地補給処に頼らずに戦闘を続けさせられないか模索している。
  11. 「付加製造、3Dプリント技術はサプライチェーン肥大化を防ぐ効果を生む可能性があります。現在のサプライチェーンでは工場依存になっていますが、工場の場所は遠隔地の米国本国であるのが普通なのです」(ディナ中将)■

2017年5月11日木曜日

アフガニスタンへ米海兵隊増派、戦略案見直しも



米海兵隊がアフガニスタンのヘルマンド地方で活動を再開した。 Source: USMC

Marines return to Helmand as Pentagon relooks Afghan war plans

海兵隊がヘルマンドに復帰、ペンタゴンはアフガン戦方針を見直し中

Daniel Wasserbly, Washington, DC - IHS Jane's Defence Weekly
02 May 2017
  
米海兵隊がアフガニスタンのヘルマンド省に戻ってきた。ペンタゴンはさらに数千名を追加派遣し16年たっても決着がつかない戦闘に投入する検討中。アフガン軍部隊は相当の死傷者を出している。
  1. 米海兵隊(USMC)はオバマ政権下で20千名をヘルマンド省に投入しタリバンにより同省が掌握されるのを防ごうとした。2014年にも治安維持のため再派遣されている。だが4月29日に300名がキャンプ・ショラブに戻りアフガン陸軍第215部隊に加わった。現地部隊だけでは治安が維持できていない。海兵隊再派遣は2017年1月にオバマ政権が決定していた。
  2. 米国防関係者は数千名の追加派遣を検討中で国防長官ジム・マティスが2月に示唆していた新戦略方針を展開する。
  3. 今回の動きは米司令官から繰り返しアフガニスタン戦況が「行き詰まり」と述べ、NATOと米国が支援するアフガニスタン政府とタリバン他反乱勢力の関係を指してたあとに出てきた。
  4. さらに米アフガン再建事業特別監査官Special Inspector General for Afghan Reconstruction's (SIGAR)の最新報告書が4月30日に公表され、アフガン国土防衛治安維持部隊(ANDSF)は治安維持に苦労中のままと指摘があった。
  5. SIGARは在アフガニスタン米軍部隊(USFOR-A)の統計を使い、ANDSFが「ショッキングなまで高い」死傷者数(戦死807名、負傷1,328名)が今年1月1日から2月14日の間だけでも発生したと述べる。死傷者の主な原因は銃撃戦だ。
  6. USFOR-Aは「アフガン政府支配地域と反乱分子支配地域はともにこの四半期で増加したが、両者勢力が拮抗した地域は減っている」とまとめている。アフガニスタン政府は「かろうじて国土407地区のうち6割を支配し、タリバンは11%程度」で支配をめぐり争う地区は「29%ほどに減った」としている。
  7. アフガン政府の実効支配が一部地方で衰退している理由としてANDSFが「戦略的アプローチで優先順位をつけ、死守すべき最重要地区を選定しつつそこまで重要でない地区では力を入れていないため」だとUSFOR-Aは見ている。■

2017年4月5日水曜日

世界一高価になったCH-53Kの機体単価の内訳


装備が高額になって米国だけで維持ができなくなってきた事例ですね。海兵隊が言う費用分担に加え、共同保有やリースなどの方式も今後あらわれるかもしれません。日本は掃海用MH-53Eを引退させたばかりで当面同機には需要がないでしょう。しかし今やロッキードの一部となったシコースキー(今後発音に近いこの呼称とします)は日本にも話を持ってくるかもしれません。スーパースタリオンは日本でかなり不評だったようなのでどうなりますかね。今度はキング・スタリオンですからね。


Total cost of CH-53K is $131 million per helicopter: Here's the breakdown 

CH-53Kの単価が131百万ドルになる理由

By: Jeff Schogol, April 3, 2017 (Photo Credit: Lockheed Martin.)

  1. もしCH-53キング・スタリオンが新車なら本体価格87.1百万ドルに諸税、登録費用などが加わり131百万ドルになると言う話だ。
  2. 米海兵隊は2029年までにCH-53Kを200機導入し、老朽化してきたCH-53Eスーパースタリオンと交代させる。CH-53Eで稼働率が深刻な問題になっている。
  3. ニキ・ツォンガス下院議員(民、マサチューセッツ)がCH-53Kの単価が87.1百万ドルから122百万ドルに膨れ上がっていると指摘している。同機はロッキード・マーティン子会社のシコースキーが製造する。
  4. 「ここまでコストが膨れるのは深刻な経費増だ」とツォンガス議員は3月10日に下院軍事委員会戦術航空陸上部隊小委員会の聴聞会で発言した。「今後にさらなる価格上昇がないとしても一機2006年価格で122百万ドルというのはF-35よりはるかに高い機体になる」
  5. 海兵隊はこれに対しCH-53K機体単価は上昇しておらず、よくあることだが初号機はエンジニアリングや工具費用が入るのでどうしても高くなると弁明。
  6. 「なんでも最初はうまくいかないものです」とヘンリー・ヴァンダーボート大佐が海軍連盟の年次海空宇宙シンポジウムで発言している。
  7. 「時が経てば熟達し、製造工程でも改良が生産が続くのと同時に実現します。素材の変更も生産中によくありますし、全て組み合わせればコストは生産とともに下がります」
  8. だが87.1百万ドルの数字には付随コスト開発コストは入っていないとヴァンダーボート大佐は指摘。大佐は海兵隊海軍向け大型ヘリコプター開発責任者だ。
  9. CH-53K事業費には192億ドルが調達関連で計上されており、付随装置としてエンジンカバーなどがあり、その他労務費、予備部品他の経費が入っているとヴァンダーボート中佐は説明。そこに69億ドルを研究開発費として加えると261億ドルになる。ここから単価131百万ドルが生まれたという。
  10. 単価は海外向け販売で下がるとヴァンダーボート大佐は説明。ドイツが41機導入の可能性があるという。
  11. 「生産量が25パーセント増えれば、製造単価は下がります」(ヴァンダーポート)
  12. ドイツ軍など海外でCH-53K導入が実現すれば、海兵隊は各国と機体維持費用を分担できると大佐は述べた。■

2017年4月2日日曜日

★★海兵隊が強襲揚陸艦を「ライトニング空母」に転用するのなら日本にもできるのでは



日米演習ではひゅうがにオスプレイが着艦しているので甲板が強化されているとの見方がありますが記事にあるような連続使用に耐えるものなのか、F-35Bの大きな排熱に耐える仕様なのか不明です。(多分仕様が違うでしょう) しかしこれで日本も真剣にF-35B運用を検討し実施に移せば、(海兵隊機材運用もありえるでしょう)いつまでも護衛艦だと言ってられなくなるでしょうな。ESG構想は面白そうですね。


Here's the USMC's Plan for 'Lightning Carriers' Brimming With F-35Bs

米海兵隊の「ライトニング空母」にF-35B多数を搭載する構想は以前の「ハリヤー空母」構想よりも威力高い新しい内容だ。

BY TYLER ROGOWAYMARCH 30, 2017


USMC

  1. 米海兵隊は強襲揚陸艦にF-35B16機から20機を搭載し「ライトニング空母」(CV-L)に転用したいと考えている。新型アメリカ級(LHA-6) は揚陸艇用ウェルデッキを備えず航空作戦に重点を置き20機近くの運用能力がある。
  2. 実はこの発想は前にもあった。AV-8B搭載の「ハリヤー空母」に転用する構想があった。ただし通常ヘリコプターで構成する海兵隊航空部隊を運用できなくなる代償が発生した。大型空母の運航コストがとんでもなく高い中でこの構想は空母ミッションを奪うと注目を集めた。ただしハリヤーは性能面でスーパー空母の航空隊より相当下回っていた。
USSパターンがイラクの自由作戦(2003年)で「ハリヤー空母」に転用された。USN
  1. 戦闘行動半径が短いことに加え、2千ポンド級の兵装を機内に搭載できないもののF-35Bの性能は米海軍大型空母の戦闘機並みで、その他陸上運用機にも遜色ない。またF-35搭載の高性能センサー装備と電子戦能力があれば早期警戒機や電子戦専用機への依存を減らし、第四世代戦闘機との違いが生まれる。
  2. つまりF-35Bはアメリカの「8隻の別の空母」つまり強襲揚陸艦に高性能多用途戦闘機の運用可能性を与え交戦の初期段階で威力を発揮させる意味でJSFファミリー中で最も意味のある存在だ。通常運用ならにF-35Bを6機ないし8機を搭載する。筆者はこの可能性を以前にも記事にしており、ハリヤー空母構想をF-35Bにどう応用するかをまとめていた。以下記事を再掲載する。
  3. 「多数の紛争が同時進行する想定でゲイター部隊の揚陸艦を『ハリヤー空母』として運用したことがあり、十機程度を搭載している。F-35Bなら効果がもっと上がる。たとえば交戦の初期段階で同機は敵の地対空ミサイル陣地、航空機センサーのネットワークを破壊しその後に続く僚機が安全に敵地で作戦できるようお膳立てできるはずだ。
  4. 新型LHA「アメリカ」級強襲揚陸艦はこの運用構想を念頭に建造されており、従来からのウェルデッキを廃し大型航空機用の燃料・兵装貯蔵空間を確保している。強襲揚陸艦をペアで運用して遠征打撃群 Expeditionary Strike Group (ESG)とする構想もある。一隻が10機程度のF-35Bを搭載し僚艦がヘリコプター10機程度を運用する。
  5. この構想だとF-35Bのプレゼンスを戦闘地区上空に維持できESGは「アルファストライク」としてF-35Bに敵の戦略的標的攻撃を一回で済ませられる。この方式ならESGは原子力空母の航空隊より高効果を実現できる。ESGは多任務部隊となり敵へ脅威をより柔軟に発揮でき、航空作戦以外に揚陸作戦や内陸部侵攻も実施できる。
  6. F-35Bは開戦初日の空母作戦効果を倍増させる可能性があり、原子力空母の隻数が減る一方の今日、意味のある存在となる。またESGは従来より自由に作戦を展開でき、海兵隊は戦闘の様相を一変させる本構想を真剣に検討すべきだろう。」
USMC
  1. 海兵隊の2017年海兵隊航空運用計画にはこの発想に通じるものがあり、こう言っている。
  2. 「2017年から2027年にかけ海軍用第五世代戦闘機の多数を運用するのは海兵隊である。2025年には185機のF-35Bを運用する予定でL級強襲揚陸艦7隻全てに配備可能となる。強襲揚陸艦が制式空母を代替することはありえないが、運用次第で補完能力はある。CV-L構想はこれまで五回にわたりAV-8Bを運用する「ハリヤー空母」として実現している。ARG/MEUのミッションや13通りの中核ミッション任務(METs)に変更はない。ただしライトニング空母は海上移動拠点としての強襲揚陸艦の利点を完全利用しながら、敵地アクセス、回収、攻撃能力を海軍、統合部隊に提供する」
  3. ライトニング空母構想では各種航空作戦任務で40超ソーティーを想定し、F-35B16機が14時間以内に実施するとしている。
  4. 重要なのはライトニング空母構想によりスーパー空母のかかえるプレッシャーを緩和できることで、小規模紛争の支援任務がその典型だ。同時に空母打撃群に組み込むことも可能だ。その場合、ライトニング空母第五世代戦闘機を前方展開して大きな補強効果を生むだろう。
  5. 現時点の構想では2020年代以降の空母航空隊は12機程度のF-35C飛行隊x1および他機種2飛行隊になる想定だ。そうなるとライトニング空母になるLHAで空母打撃群のF-35勢力が三倍になる効果が生まれる。だがこの構想が真価を発揮するのは遠征打撃群(ESG)として個別に運用した際だ。
LOCKHEED
  1. 海兵隊はライトニング空母構想にMV-22オスプレイを給油機として加える。F-35B搭載用スペースが食われるが、戦力を引き上げる効果は大きく、F-35Bは長距離ミッションを実施し敵地内部攻撃も可能となる。飛行運用上の安全余裕度も引き上げられソーティ回数も減らせる。カタパルト運用できないためライトニング空母でソーティの制約もある。V-22による空中給油装備は来年にも艦隊に導入されるはずだ。
V-22による空中給油システム試作品のテスト BELL
  1. USSアメリカ(LHA-6)および姉妹艦USSトリポリはF-35BやMV-22の長期運用を想定した飛行甲板の強化が施しているが、ワスプ級のLHDにはなく大幅改修しないとライトニング空母CV-Lとして機能が発揮できない。F-35Bを搭載できないのではなく、連続運用に耐えないということでF-35Bが与える熱負荷が大きいことで作戦テンポが高いと不具合が発生する。
  2. それでも海軍が「空母ギャップ」に苦しむ中で、小型で柔軟運用可能な空母を多数建造すべきと主張してきた筆者含む一部にとってアメリカ級を「ライトニング空母」に転用する構想には興味をそそられるものがある。■


2017年2月17日金曜日

F-35Bの岩国へ移動中に空中給油一機あたり10回という事実 


海軍海兵隊の給油方式が違うため、今回サポートにあたったのはKC-10でしょうか。はやくKC-46を供用開始しないといけませんね。中国が狙うのがまさに給油機等の支援機で主力機の運用を狭めることが目的なのには要注意です。
Aerospace Daily & Defense Report

How Often Does The F-35 Need To Refuel?

Feb 14, 2017 Lara Seligman | Aerospace Daily & Defense Report

Sgt. Lillian Stephens, USMC

米海兵隊のロッキード・マーティンF-35飛行隊がアリゾナから日本まで長距離移動をしたが同機の大洋横断飛行に空中給油の回数でペンタゴン内部で静かな論争が続いている。
  1. ユマから岩国までの飛行にF-35Bの10機編隊は7日をかけた。民間旅客機なら24時間未満の距離だ。これだけの時間がかかったのは多くの要素が絡んだためだ。軍用戦闘機をA地点からB地点に移動させる際には途中の地形やパイロット疲労度など考慮すべき点が多い。ただし空軍が採用する安全重視の空中給油モデルを適用し、海兵隊機は総合計250回の空中給油が必要となった。これについて海兵隊パイロット部門のトップが海上横断飛行で本来効率がよいはずなのに多すぎると不満だ。
  2. 「同機は追加タンクを搭載したF-18より足は長いのに、どうしてここまで空中給油が必要なのか。こんなにいらない」とジョン・ディヴィス中将(海兵隊航空総監)は述べる。「必要以上だった。多分二倍だろう。もっと効率良くできたはずだ」
  3. ディヴィス中将によればJSF向け空中給油の想定が「必要以上に慎重だった」が、空軍が決めることで海兵隊航空隊として変更を求めるつもりはない。
  4. 航空運用で見落とされれがちだが、給空中給油が地球規模の作戦展開の前提条件だ。戦闘機は燃料を大量に消費し、F-35も例外でないと空軍報道官クリス・カーンズ大佐は言う。1月18日から25日にかけての岩国への渡洋移動飛行は給油機を9機動員し、計766千ポンドを合計250回の給油した。一機あたり25回とカーンズ大佐は説明した。
  5. 海兵隊にも給油機があるがKC-130のため、今回の空中給油は空軍機しか利用できなかった。
  6. 空軍のスコット・プレウス准将に言わせれば海兵隊機に何回も空中給油をしたのは当然だったことになる。空軍は洋上移動飛行では最悪の場合を想定し、空中給油が失敗した場合でも安全に着陸できるようにしているとプレウス准将は説明。たとえば今回のF-35Bは給油用プローブを伸ばしたまま飛行して抗力が大きく増えたが、これはプローブを格納できなくなった場合をシミュレートしたのだという。
  7. 「そこまで想定して立案し、最悪の風の影響、機体の最悪の状況も配慮して最悪の場合どうなるかをいつも考えています」と自らもF-16パイロットだったプレウス准将は述べている。「生死がかかるので慎重にならざるを得ません」
  8. これまでの空軍の大洋横断飛行では「ほぼ連続」方式で30分から40分おきに空中給油しているとプレウス准将は説明。F-35Bの搭載燃料は空軍仕様のA型より5千ポンド少ないため、空中給油の回数は多くなると言う。
  9. プレウス准将はデイヴィス中将の主張を退け、空中給油の時間間隔を伸ばせばパイロットのリスクが高まるだけと主張。
  10. ただし有事シナリオでは空軍は全く違う計算で動く。6時間ミッションなら空中給油は二回か三回と空軍関係者は述べる。ミッション前に燃料を満タンにしておくことが重要なのは給油機が戦闘区域で脆弱な存在だからだ。
  11. 戦闘機ばかり脚光を浴びることが多いが、空中給油機も国防上で同様に重要な存在で、給油機がなければF-35は地球規模の活躍は無理だとカーンズ大佐は強調する。
  12. 「F-35や計画中の次世代戦闘機や爆撃機の要求性能から給油機も次世代機に更新しないと迅速に世界各地への移動ができなくなります。事態は分秒きざみで流動しますからね。戦闘機部隊を拡充すれば、世界規模で給油機需要も増え、敵も給油機を狙ってくるはずです」■

2017年1月22日日曜日

岩国海兵隊航空基地にF-35B第一陣到着!


岩国にF-35Bが到着し、海兵隊航空戦力に変化が生まれましたが、地元では新型機なので事故が心配、という意見があるそうです。空を飛ぶ機体に事故がまったくないとは言い切れませんが、新鋭機で細心の注意を払って運用する機体に対してその言い方はないだろうと思いませんか。また、そんな発言をしている方がいるのだとは思いますが地元の総意のように見せかけたい思惑がメディアにあるのでしょうか。トランプ時代になり既存のメディアにはつらい時代が来たようですね。

First F-35B Fighter Jets Arrive in Japan

By: Mike Yeo, January 18, 2017

MELBOURNE, Australia — 米海兵隊のロッキード・マーティンF-35BライトニングII共用打撃戦闘機が初めて日本に到着し、海外基地への展開が開始された。
  1. 海兵隊第三遠征軍(MEF)によると海兵戦闘機飛行隊(VMFA)-121「グリーンナイツ」が岩国海兵隊航空基地(MCAS)に1月18日水曜日午後5時30分ごろに到着した。
  2. 最終的に16機の同隊F-35Bが岩国に駐留するが、今月は10機が到着し、残りは今年夏までに加わる。Defense NewsはF-35BがMCASユマ(アリゾナ)を1月9日に出発したとお伝えしていた。
  3. 「F-35Bの到着は日本防衛への米国のコミットメントの現れであり、太平洋の安全保障の現れでもある」とラッセル・サンバーン少将(第一海兵航空団司令)は述べ「太平洋地区に最新技術を持ち込み各種ミッションに対応し一層幅広い支援を同盟各国に提供できる」
  4. 岩国には前方配備の海兵隊所属F/A-18Dホーネット飛行隊の他KC-130Jハーキュリーズ空中給油・輸送機飛行隊がある他、海上自衛隊も航空隊を配備している。
  5. 岩国にはさらに海兵隊ホーネット飛行隊が二個、部隊配備プログラム(UDP)によりローテーションdね臨時配備されている。Defense NewsはF-35B配備でUDPがどうなるか問合わせたが第三MEFからまだ回答はない。
  6. グリーンナイツは太平洋軍の担当地域で各種の合同演習に今年参加する。アラスカでノーザンエッジ、グアムのフォレージャー・フューリー、韓国のサンヨン、マックスサンダーなどである。
  7. 同隊はノーザンエッジ演習の機会を使ってワスプ揚陸即応グループで初の艦載運用の正式配備前訓練も2017年秋に行う。
  8. 強襲揚陸艦ワスプは第7艦隊の前方配備部隊に2017年秋に加わる予定で母港をノーフォークから佐世保に変更すると太平洋艦隊から事前に発表されていた。ワスプは佐世保に配備されており交替となる現在のボンハム・リチャードとちがいF-35B運用を前提の改修を受けている。■

2016年10月25日火曜日

米海軍>強襲揚陸艦ワスプの佐世保配備、F-35Bの岩国配備とセットで大幅に上がる海兵隊作戦能力


2017年は大きな変化の年になります。F-35Bの初の海外配備が岩国で、同機を運行できるワスプが佐世保に来る、これは中国への抑止力として大きな効果がある動きです。なんでも反対派・平和国家日本を願望する向きはF-35B、ワスプ双方に反対されるおつもりなのでしょうか。


USS Wasp to Japan Next Year in Support of Marine F-35B Squadron Next Year; USS Bonhomme Richard to San Diego

October 24, 2016 6:56 PM

Sailors celebrate the U.S. Navy's 241st birthday aboard the amphibious assault ship USS Wasp (LHD-1) on Oct. 12, 2016. US Navy Photo
米海軍発足241周年を艦上の人文字で示すUSSワスプ(LHD-1)乗組員。2016年10月j12日。US Navy Photo

米海軍は大型強襲揚陸艦USSワスプ(LHD-1)の母港をノーフォークから佐世保に来年変更することがわかった。

ワスプはUSSボナムリチャード(LHD-6)と交代し、前方配備部隊となる。なおボナムリチャードはサンディエゴを母港にする。


「USSワスプは改修工事を終えて海兵隊が運用するF-35B、短距離離陸垂直着陸機を運用できることで広範な作戦範囲が実現する」と米海軍艦隊司令部が発表。

An F-35B Lightning II takes off from the flight deck of the amphibious assault ship USS Wasp (LHD-1) on May 25, 2015. US Navy Photo
F-35BライトニングIIが強襲揚陸艦USSワスプから離陸する。2015年5月25日撮影。 US Navy Photo

今年始めに海兵隊から第211海兵戦闘攻撃飛行隊(VMFA-211)「グリーンナイツ」を岩国海兵隊航空基地に移動させ前方配備中の第31海兵遠征部隊(MEU)の支援に当たらせるとの発表があった。


「F-35B初の配備は西太平洋に展開中の第31MEUで17年秋になる」と第三海兵隊航空部隊司令官マイケル・ロッコ少将がUSNI Newsに今年5月語っていた。

「同地に飛行隊を移動させ、まず2017年1月に10機、さらに同年夏に6機追加し、秋に艦が使用可能となる」とワスプへの機材搭載を言及した。

ワスプの日本配備はこれで二回目となり、前回は戦闘システムの不備のためほぼ10年近く運用できなかった経緯がある。

そこで同艦の戦闘システム全体の改良が大幅に行われてきた。

「ワスプには戦闘システム装備一式の改良としてMK 2個艦防御システム、SPQ-9B水平線探査レーダー、MK 57NATOシースパロウミサイル、艦載LAN・データリンクの性能向上が実施ずみ」と報道発表にある。

Sam LaGrone

About Sam LaGrone

Sam LaGrone is the editor of USNI News. He was formerly the U.S. Maritime Correspondent for the Washington D.C. bureau of Jane’s Defence Weekly and Jane’s Navy International. He has covered legislation, acquisition and operations for the Sea Services and spent time underway with the U.S. Navy, U.S. Marine Corps and the Canadian Navy.


2016年6月24日金曜日

海兵隊の老兵EA-6Bはイラク、シリアでISR任務にも投入されている


The U.S. Marines’ Jamming Jets Are Spying on Islamic State

Old EA-6Bs get a new role

by JOSEPH TREVITHICK
イラク上空を飛ぶプラウラーにライトニングポッドがついている。 U.S. Air Force photos.

EA-6Bブラウラー電子戦機が米海軍、海兵隊で供用開始したのは1971年で強力な搭載ジャマーを使った敵レーダーや通信の妨害が主任務だった。

  1. 海兵隊はじめ各軍で機材不足が深刻な中、わずかになってきたプラウラーも穴埋めで使われ、イラク上空でスパイ活動に投入されている。
  2. 2016年5月にISISに対抗するペンタゴンの特別部隊がFacebookに掲載した写真にこれまでと異なる機体各種が写っていた。その中に海兵隊第四戦術電子戦飛行隊所属のプラウラーがあり、通常のジャミング装備ではなく目標捕捉ポッドを搭載していた。
  3. 2015年1月時点で海兵隊はWar Is Boringにプラウラーがイスラム国戦を支援中と発言したが具体的には何も教えてくれなかった。各機は海兵隊が主に使用しているクウェートのアーメド・アル・ジャバー基地を本拠地にしている様子でトルコのインチリック空軍基地にもEA-6Bが増派されている。
  4. 「プラウラーは連合軍各機や地上部隊の防護の傘となりダーイシュの通信を妨害してくれる」と米空軍のオマー・ヴィラレアル少佐(空軍中東メディアオペレーション主任)がWar Is Boring にメールで語った。少佐はイスラム国の別称を使っている。
  5. ありがたいことにイラク国内のテロリスト集団には長距離レーダー誘導による地対空ミサイルの装備はなくプラウラーは妨害を加える必要がない。だがイスラム国のプロパガンダは高度に組織化され技術も高く、通信ネットワーク、ラジオ放送他を沈黙させる機会は豊富にある。
イラク上空を飛ぶプラウラーにライトニングポッドがついている。 U.S. Air Force photos.
  1. 「EA-6BはNTISRポッドを搭載できます」と少佐は述べ、「非通常型情報収集監視偵察non-traditional intelligence, surveillance and reconnaissance」任務について言及している。「ただし保安上の理由から同装備をどう使っているか詳細はお話しできません」
  2. ノースロップグラマンが製造したライトニングポッド Litening pod はスマート爆弾やミサイルの照準用だが、偵察用途にも使えると同社は売り込んでいる。高解像度赤外線カメラとレーザー画像センサーを搭載し、空中からのスパイ活動に最適だという。
  3. 海兵隊は2007年にプラウラーに同ポッド搭載の改修をしており、とくに監視偵察用途を狙った。海兵隊航空部隊はこの機体をイラクに持ち込んでいる。
  4. この追加装備でプラウラーは道路わきに爆発物を埋める戦闘員を追尾し、携帯電話からの爆破信号を電子妨害できる。また乗員は新しい目標を発見すれば空爆を要請したり、地上部隊へ警告できる。
  5. EA-6Bは増槽をつければスパイ任務をさらに長時間延長することが可能で2,000マイルの飛行が可能となる。
  6. クウェートの基地からイスラム国の拠点地モスルまで往復1,200マイルで、イラク政府軍が奪回を急ぐファルージャまでは400マイル短くなる。
トルコのインチリック航空基地に着陸しようとするEA-6B、 2016年4月撮影. U.S. Marine Corps photo
  1. ペンタゴンはプラウラーの話題では口を閉じているが、米海軍安全本部は同機がイラク上空で情報収集活動についていると認めており、おそらく2014年に投入されていたのだろう。その理由としてダグラス・デヴオノ海軍大尉は同本部発行のApproach誌上で2015年3-4月号で乗機EA-6Bの空調が飛行中に故障したと伝えている。
  2. 「イラク上空の長時間飛行中に発生した」とあり「NTISRミッションの最中だった」と述べている。
  3. 記事では当該機の所属は明示していないがAP通信が同大尉が家族と映る写真を2014年11月に配信しており、キャプションでは空母USSジョージ・H・W・ブッシュ航空隊所属としている。
  4. ブッシュは9か月に及ぶ海上任務からヴァージニアの母港に戻ったばかりだった。艦載機はプラウラー5機も含め空爆他のミッションをイスラム国相手に実施していた。
  5. これが海軍のプラウラーに最後の実戦展開となった。空母の帰還から7か月して海軍は同機運用を終了している。
  6. 一方で海兵隊は同機を電子戦機材として少なくとも2019年まで使う予定で、イスラム国戦に投入していくようだ。
  7. 3月27日に空軍中将チャールズ・ブラウンが中東地区の最上級将官として報道陣に情報収集増強の必要性を話している。「もっと情報があれば民間人被害を最小限に食い止めつつ精密攻撃を継続できる」
  8. ペンタゴンはイラク、シリア両国で空中情報収取活動を広げる必要に迫られている。さらにスパイ機や無人機はアフガニスタンやイエメンの上空も飛行する必要がある。
  9. 空軍は監視偵察機を要注意地区のウクライナや南シナ海上空にも飛ばす必要があり、ブラウン中将にとってプラウラー隊がイラク上空にあることは心強いにちがいない。
  10. 海兵隊のF/A-18ホーネット戦闘爆撃機も臨時に情報収集ミッションをプラウラー同様に行えるが、ホーネットはすでに酷使気味である。予算削減の上ずっと遅れたままのF-35ステルス戦闘機に予算が流れるため、海兵隊航空部隊はホーネットを飛行させるだけで精一杯の観がある。
  11. 2016年4月20日には海兵隊で航空部門トップのジョン・デイヴィス中将がワシントンの議会で海兵隊保有のジェット機材で飛行可能な状態なのは32パーセント90機未満しかないと驚くべき発言をしている。
  12. 海兵隊もゆくゆくはEA-6Bの後継機種としてF-35を投入する。だが共用打撃戦闘機の実用化が数年先のままで最前線に大きなしわよせがきており、機齢45年のプラウラーは当面第一線でがんばるしかない。
  13. イラク、シリア、ペンタゴン、海兵隊で状況がこのままだと、海兵隊プラウラー乗員は通常ミッションに加え情報収集任務を覚悟しなければならない。