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2022年5月24日火曜日

An-225再製造をゼレンスキー大統領が発表したが、費用は全額ロシアの賠償で賄うという案で実現するのだろうか

 

ターミナル1-2共通記事です

 

The An-225, known as Mryia, taking off from Ukraine.


ゼレンスキー大統領はAn-225の再製造を発表したが、同機の初代パイロットは再製造は決して容易でなく、完成機は全く別の機体になると見ている。

 

レクサンドル・ハルネンコOleksandr Halunenkoは、ヴォロディミル・ゼレンスキー大統領が、ホストメル空港を占拠したロシア軍により破壊された世界に一機しかないAn-225貨物機の新型機を製造すると発表したのを聞いて、喜んでいる。

 しかし、「ムリーヤムリーヤ」(ウクライナ語で夢)の愛称で知られる世界最大の航空機の初代パイロットのハルエンコは、代替機は別の機体になると見ている。

 ハルネンコは土曜日の午後、The War Zoneに「全く別の航空機になるだろう」と語った。

 ハルネンコはムリーヤの設計に携わっていた。

 1988年12月21日の初飛行でハルネンコが操縦した機体は、大部分が当時のソビエト連邦のシステムで構成されていた。

「ムリーヤ-2では、ヨーロッパやアメリカなどのシステムに置き換える必要があります」「ハルネンコ)。

 

ハルネンコはアントノフAn-225の設計も助けながら初飛行を実施した。 Photo courtesy of the Halunenkos

 

 

 新しい機体は、再度テストを繰り返すことになる。

 「結果として別の機体になる」「外見はムリーヤ-1と同じでも、中身は全く違う」。

 先週、ゼレンスキー大統領は、ウクライナ学生とのオンラインミーティングで、新たなムリーヤを作る意向を表明した。

 インタファクス・ウクライナ通信によると、大統領は、「新規製造に8億ドルが必要」と述べ、「トルコ大統領に第2ムリーヤの製造提案を訴えたが、資金が確保できなかった」 と述べた。

 「しかし今回は、資金の問題ではなく、志の問題です。ウクロボロンプロムUkroboronpromのアントノフチームから声が出た。これは、我が国のイメージの問題であり、今回の戦争で亡くなった優秀なパイロットの問題でもある」

 ゼレンスキー大統領は、ロシアが2月24日に侵攻を開始して以来、国を守り命を落としたウクライナのパイロットに新機を捧げる構想を発表した。

 「彼らがどれほどのことをしてくれたか、今日、我々はマリウポルに残った人々の命、特にアゾフスタルの命をどれだけ救ったかを語ることができる......。どれだけのパイロットが、武器から水まで、すべて運ぶために命を捧げたことか。そして、どれだけの負傷者を運んだことか。多数が英雄的に死亡した」とゼレンスキーは語った。「英雄の記憶のためミリヤを製造することこそ、正しい国家の立場だ」。

 

ロシアの砲撃で破壊された世界最大のアントノフ An-225 ムリーヤ貨物機の残骸。(Photo by Metin Aktas/Anadolu Agency via Getty Images)

 

 しかし、新型ムリーヤの製造でゼレンスキーが語った見積もりは、アントノフが属するウクライナの防衛産業コングロマリット、ウクロボロンプロムの数字よりはるかに低い。

 ウクロボロンプロムは2月27日、新型ムリーヤの建造に30億ドル以上の費用と5年の歳月がかかると発表した。巨額な数字に思えたが、ロシアからの戦争賠償金でまかなうという。

 「ウクライナは、侵略国に代金を支払わせるべくあらゆる努力をする」と、ウクロボロンプロムはウェブサイトで楽観的に述べている。「占領軍は機体を破壊したが、我々の共通の夢は破壊できない」。

「ムリーヤは、間違いなく生まれ変わる。ウクライナの航空と航空貨物部門へ意図的に損害を与えたロシア連邦に費用を負担させる」。

 アントノフの設計チームは、An-124ルスランを拡張して、ムリーヤを作成した。胴体と翼幅を延長し、エンジンを2基追加し、胴体の延長部分を主翼の前後に配置し、ツイン垂直フィンの象徴的な尾翼を作り、着陸装置のタイヤを32本に増やし、後部貨物ドアを削除した。

6基のイフチェンコ・プログレス/ロタレフD-18T3軸ターボファンエンジンは、それぞれ最大推力約52,000ポンドを発生した。

 双尾翼の構造により、ロシアのスペースシャトル「ビュラン」のような大型で重い貨物の外部搭載が可能となった。

 ムリーヤは飛行期間中、最大重量含む数々の世界記録を樹立した。2001年9月11日、ハルネンコの操縦で、総重量250トン以上のタンク5基を飛行させた。

 ソ連崩壊後は、宇宙機器輸送からチャーター機として、民間企業や政府・軍を相手に活躍した。2021年7月にはドイツからナミビアに医療物資を運ぶフライトなど、破壊の前はCOVID関連物資の輸送に多数活躍した。最後のミッションでは、2021年10月に天津からオーストリアのリンツまでCovid19の検査キット110トンを届けた。

 ルスランとは異なり、アントノフはAn-225の完成機1機と追加機体部分一基を生産した。

 未完成の機体部分はウクライナのどこかに保管されているが、それが新しいムリヤに使われるのかは不明だ。ゼレンスキー大統領もウクロンボロンプロムもその点には特に触れていない。

 ハルネンコは、ミリアの破壊を子供が殺されるのになぞらえて、ここまで巨大な航空機の新型の製造は簡単ではないと述べた。

 「うまくいけば、とてもいいことだ」「しかし、非常に困難です」。

 今月初めのインタビューでは、資金調達が大きな障害と語っていた。

 「残念ながら、大規模投資が必要です。ウクライナには資金がない。寄付で作るしかない」。

 新しいAn-225の費用として、アントノフはクラウドソーシングで資金調達を開始した。

 しかし、5月2日のFacebookの投稿によれば、集まったのは4,200ドル余りだ。

 つまり、新しいAn-225は、まだ夢の段階だ。

 

アントノフのFacebookページ。


 ムリヤを愛したハルネンコ(76歳)は、新造ムリヤに乗ることはないだろう。

 ムリーヤ-2が離陸しても、彼がヨークを握ることはないだろう。

 「年齢が年齢だからできない」妻のオルハ・ハルネンコは、The War Zoneにこう語った。■


$800M Needed To Build A New An-225 ムリーヤ Cargo Jet Zelensky Says

 

Oleksandr Halunenko, the An-225’s first pilot, says doing so won’t be easy and will end up a very different aircraft.

BY

HOWARD ALTMAN

MAY 23, 2022 3:17 PM

THE WAR ZONE


2022年3月26日土曜日

空港での戦闘で全損した世界に一機の超大型An-225を復活させるプロジェクトをクラウドファンディングで開始したアントノフ。

 


AN225 ukraine crowdfund

ANTONOV/YOUTUBE SCREENCAP


第一、第二ターミナル共通記事です


ーウ郊外ホストメル空港での戦闘で、世界最大の6発貨物機An-225ムリーヤMriya(「夢」)が破壊された。しかし、設計・製造元のアントノフはAn-225復活の資金募集を各国で開始した。


同社CEOゼルヒ・ビチュコフSerhiy Bychkovは、同社Facebookで声明を発表し、呼びかけている。

「親愛なる世界各国の皆様。アントノフ国営企業のAn-225 Mriyaは特別な存在です。貨物搭載量で最大で比類ない性能を誇ります...現下の厳しい状況にもかかわらず、アントノフチームは、現代のシンボルの一つとして伝説の機体の損失は許されないと確信し、フラッグシップ貨物機An-225 Mriyaの復活に着手する信念を固めました。 当社は国際基金の設立を提案します...」

声明では、紛争前30年間にわたりAn-225が大型貨物輸送に成功し、240もの世界記録の実績を振り返っている。ビチュコフは、An-225が民間機や人道援助物資の輸送に加え、宇宙船やミサイルを空中発射する可能性を指摘している。

今回の野心的なクラウドファンディング提案は、「各国の首脳や政府、世界各地の航空メーカー、航空機やその他アントノフ製品の製造に参加し、アントノフ航空機の連続生産に製品を提供した海外のパートナー企業、銀行やその他の金融機関の経営陣、航空ファンや愛好家、世界の航空界、そしてウクライナのミリヤの偉大さを賞賛するすべての関係者 」へ支援を求めている。

声明文には、振込用の銀行口座も記されている。

ウクライナ国営通信社ウクリンフォルムUkrinformは、同機修復費用を30億ドル以上としており、かなり高く思えるが、近代化改修や、生産施設の分も含まれているのかもしれない。

しかし、少なくとも先月末のホストメル襲撃後に残された機体を見る限り、「修復」は空想に過ぎない。機首、主翼、エンジンが大きく破損し、大部分が破壊された。無傷で残っているのは、機首の一部だけで、この状態も疑わしい。

 

YOUTUBE SCREENCAP

戦闘後のAn-225の無残な姿

 

このためアントノフはキーウに残る未完成のAn-225を完成させるのに資金を使おうとする可能性が高いと思われる。

あるいは完全新規のAn-225製造を希望しているのか。An-225の生産再開は、以前も検討されていた。中国はアントノフに現金を提供し、同機の改修型生産を提案したと伝えられている。最終的に実現しなかったが、An-225の唯一無二の性能に対する需要から、再び使用を希望する顧客は少なくないと思われる。

アントノフが必要な資金を確保できたとしても、ウクライナがプロジェクト着手を検討し始めるには、ロシアに勝つか、少なくとも現在の紛争を終結させる必要がありそうだ。

しかし、同機の損失が、紛争の象徴になったことは間違いない。ウクライナ側は同機の劇的な消滅を利用し、国際的に大きな反響を呼んだ。An-225を再び飛行させれば、ウクライナにとって大きなシンボルとなり、ビジネス的なメリットもある。

現在のウクライナが緊急の問題を抱えているのは明らかだが、An-225を空に戻す「夢」を少なくともアントノフは受け入れており、世界中の航空ファンや愛好家もプロジェクトを支持するに違いない。■

Antonov Is Crowdfunding The Revival Of Its Destroyed An-225 Cargo Jet

Antonov Is Crowdfunding The Revival Of Its Destroyed An-225 Cargo Jet

The one-off An-225 was destroyed after its base was attacked by Russian forces in Ukraine, but there is hope it will rise again, maybe with your help!

BY THOMAS NEWDICK MARCH 25, 2022




2022年3月5日土曜日

ロシア侵攻でやはり大損害を受けていたAn-225の惨状。世界最大の巨人機は文字通り夢に帰した。

 

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AN-225 destoryed Hostomel airport

YOUTUBE SCREENCAP

 


(メディア関係者の皆様へ。当ブログではロシア語発音由来のキエフではなく、ウクライナ発音に近いキーフを採用しています。また、An225という機材は存在しないのでご注意ください。)

 

否が心配されていた世界唯一のアントノフAn-225ムリーヤ(夢)の状況を示す画像が出てきた。ひどい。

 

 

巨人機はほぼ全壊で、機首、主翼、エンジンが大きく損傷している。機体後部は損傷がないようだが、実態は不明だ。数日前の衛星画像では尾部は無事で、ホストメル空港Hostomel Airportの巨大格納庫の下に隠れていたことがわかったのが唯一の朗報だ。

 

TWITTER SCREENCAP

 

同空港にアントノフエアラインズは拠点を置いていたが、ロシアの侵攻で戦闘の舞台になってしまい、戦いは先週を通じ展開した。その過程で空港施設や機材が大被害を受け、ムリーヤも例外ではなかった。同空港はキーフ近郊で北西に位置する。

 

PLANET LABS

ホストメル空港の衛星画像 February 28th, 2022.

 

ウクライナがロシアを撃退したら、同機で無傷な部分を使い、An-225の未完成胴体と組み合わせることになるのか、まさに「夢」である。

 

機体、建築物や艦船は再生あるいは更新できる。だが今回の戦闘による被害の拡大、なかんずく死亡者の増大は真の悲劇だ。生命はとりかえしがきかない。

 

だからといって、貴重な航空機が本来起こるはずがなかった無意味な戦争で喪失されたことに怒りを悲しみを覚えないわけには行かないのである。

 

This Is Our First Tragic Look At All That's Left Of Ukraine's Giant An-225 Cargo jet

 

The entire front of what was the world's largest operational aircraft is totally destroyed and its wings and engines are badly damaged. 

BY TYLER ROGOWAY MARCH 4, 2022


2016年9月6日火曜日

★★中国は超大型機An-225を入手して何をするのか



中国には技術を自国で物にするためには時間と労力が必要だとの認識が近代化開始からずっと欠けたままです。今回も金の力で苦境にあるウクライナから技術を獲得する良い取り引きができたと思っているのでしょうが、長い目で見ればどうなのでしょう。戦略では長期的な視点が目立つ中国が技術戦略ではどうして同じことができないのか。それは科学技術の意義が理解されていないためとズバリ指摘しておきます。An-225は確かに巨大ですが、あまり意味のない機体でしょう。

War Is BoringWe go to war so you don’t have to
Antonov Airlines’ An-225. Karlis Dambrans photo via Flickr

China to Build the World’s Largest Plane — With Ukraine’s Help

The An-225 could assist Beijing’s space program, or something else

by ROBERT BECKHUSEN

  1. ウクライナの航空機メーカー、アントノフはソ連時代の伝説的企業でロシアのクリミア侵攻で存続が危うくななった。同社の主要顧客であるロシア政府が一夜にして望ましくない顧客に変身したためだ。
  2. 以前にも苦い経験はあった。ソ連時代の1980年代にアントノフは世界最大の輸送機An-225ムリヤ(「夢」)を企画し現在一機だけ飛行可能な状態にある。
  3. 今日ではこの唯一の機体が民生貨物輸送機として超重量級発電機、タービンブレイド、石油掘削装置まで運んでいる。興味深いことにアントノフはもともと同機をスペースシャトル搬送用に使おうとしていた。
  4. さこで中国が同型機をまず一機生産させようとしており、追加もありうる。
  5. 両国は協力取り決めに8月30日に調印し、未完成のままのAn-225二号機を完成させ中国航空工業集団に納入する。「第二段階でAn-225のライセンス生産を中国国内で認める」とアントノフは報道資料で説明。
  6. An-225ムリヤはNATO呼称コサックでAn-124ルスランを大幅に改造したものだ。An-124はロシア空軍で最大の輸送機として供用中で世界最大の軍用輸送機だ。だがAn-225は機体をさらに大きくしエンジン二基を追加し、貨物床を強化したうえ、主翼を延長し、尾翼もふたつになっている。このためムリヤは最大離陸重量が700トンと747より200トン多く、エアバスA380-800Fよりも50トン多い。An-225の翼幅は世界最大の290フィートで怪物航空機といってよい。ただし翼幅の最大記録はH-4ハーキュリーズが保持している。とはいえAn-225の機体重量は世界最大だ。
  7. 現在唯一のAn-225は初飛行が1988年だが、ブラン宇宙シャトル計画が1993年に打ち切られ、ウクライナは二番機を製作途中でモスボール状態にしていた。アントノフはこの二号機の生産を再開し中国へ納入する。
  8. 同社は二号機の機体状況を写したキエフ工場内写真を公開した。
The second, incomplete An-225. Antonov photos
  1. ミリヤはZMKBプログレスD-18ターボファン6基を搭載し、各51,600ポンドの水力を生む。車輪32個を搭載し(A380は22個)、巡航速度ほぼ500マイルで貨物満載して9,500マイルの飛行が可能だ。
  2. だがAn-225案件はウクライナ航空産業が深刻な状態にあり顧客がないことを示している。
  3. アントノフはソ連からウクライナが独立したためウクライナ企業とななったが、ソ連崩壊後も主にロシア向けに頑丈な輸送機を以前同様に設計していた。
  4. 同社は設計のみで生産していなかった。ただし2009年に製造部門に進出し、キューバや北朝鮮向け旅客機も製造したとニューヨーク・タイムズが報道している。
  5. だがアントノフは危うい状態にあった。ロシアのウクライナ東欧侵攻で環境が悪化し、ウクライナのロシアとの防衛関係は停止状態となった。
  6. 予想通りアントノフは苦境に立ち、危うくウクライナ航空産業を道連れにするところだった。「アントノフはウクライナの切り札だ。世界のどこにも負けない輸送機を産んだ企業だ」とウクライナの軍事アナリスト、ヴァレンチン・バドラクがNYタイムズに2014年語っていた。「同社の消滅は片腕を失うのと同じ」
  7. 同社はなんとか生き延び、2016年1月にウクライナはアントノフ資産を精算し、国営軍事複合企業体クラボロンプロム傘下に移した。
  8. そこで世界最大の航空機を入手する中国の意図が問題になる。詳細不明とはいえ、大型航空機案件では目に見えるものを信じろというのが鉄則だ。
  9. ロシアの航空専門家、ワシリー・カシンは中国にはAVIC中国航空宇宙工業という大企業があるが、今回の買い手AICCはずっと小規模の企業だと注意喚起している。
  10. 「今回の取引は中国がこれまで軍事用途の技術を入手してきたのと同じパターンで、ウクライナにとっては同社は貿易上の中間業者に過ぎない」とカシンはロシア国営報道機関スプートニクに述べている。
ソ連の宇宙シャトルであるブランがAn-225の機体に乗り第38回パリ国際航空宇宙ショー(1989年)に展示されていた。 Photo via Wikipedia
  1. An-225には戦略軍事輸送上の欠陥がある。機体が大きいため最大離陸重量では滑走路長が11,500フィート(約3,500メートル)必要で目的地も限られる。これでは戦略用途には不利だ。Popular Mechanicsによると軍事用途の輸送事例として2002年に米軍部隊をオマーンまで輸送している。
  2. 中国にも大型ジェット輸送機の必要があるだろうが、大量の機材が必要であり、運用確立のために今後数十年に渡り数百万人時間をかける必要がある。
  3. 高価かつ高度に特化した怪物超大型機がその目標に寄与できるのだろうか。中国空軍が大型機を生産運用する経験を必要としているのは事実だが。現在唯一の国産戦略級ジェット輸送機は西安Y-20で2013年に初飛行している。
  4. アントノフは知的所有権の譲渡は合意していない。中国にAn-225の知財は渡さないと説明している。
  5. だが中国版An-225では現在のウクライナ同様に世界各地への同機運行が発生するはずだ。このため同機運行に乗り気な民間会社が必要になる。現在An-225を運行するのはアントノフエアラインだけだが年間飛行回数は一回か2回しかない。
  6. もう一つの可能性はソ連がもともとAn-225に期待したのと同様のスペースシャトル搬送だ。
  7. 中国がソ連時代のブランやNASAスペースシャトル同様の高額で非効率な有人シャトル建造に乗り出す可能性は極めて低い。だがミリヤは中国の宇宙計画を小型宇宙機を搭載したロケットを空中発射することで支援できるはずだ。
  8. 中国が空中発射式の無人宇宙機神龍Shenlongを実験していることは知られている。西安H-6爆撃機が搭載するのがまず視認された。超大型支援機なら今後登場するはずの大型宇宙機を搭載できるだろう。
  9. ソ連がAn-225を打ち上げ母機として宇宙機MAKSを運用しよとしていたことを忘れてはならない。ミリヤでは再利用可能なロケット推進宇宙機を機体上部に搭載し、高度28,000フィートで降下し速度を稼いでからMAKSを切り離し滑空させる構想だった。
  10. だが端的に言って中国の意図がまったくわからない。また未完の二号機がウクライナを離れる日が本当に来るのかもわからない。■