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2018年2月14日水曜日

Stratforは日韓の空母保有の動きをこう見ている

地政学の本家たるフリードマンが主宰するストラトフォーが日韓で進む空母保有の動きにコメントを出しています。国会では相変わらず空論を論じているようですが、現実の日本は大きく変質しているということで国際社会が認めるのに国内が認めないという奇妙な事態になっているようです。


Japan and South Korea Consider Carrier Options 

日韓両国で空母保有の検討が進行中


An F-35B aircraft approaches a KC-130J Super Hercules aircraft to refuel in 2016.
(MATT CARDY/Getty Images)

Feb 13, 2018 | 09:00 GMT



まとめ

●東アジア二国が艦船を改修しF-35Bステルス戦闘機運用をめざす

●両国とも海軍部隊の規模は比較的小さく改修範囲は限定される

●中国が大型空母整備を進めており、米海軍なみのカタパルト運用を実用化しそうだ



辺状況があわただしくなり東京とソウルはそれぞれ次の策を検討中だ。中国海軍の拡充から北朝鮮の核戦力整備までの要素で地政学上の流れを加速中だが、日韓両国は空母戦力の整備を検討している。ただし、両国の戦略は限定的になりそうだ。それぞれ国防予算に限りがあり、日本の場合は歴史の点でも制約がある。にもかかわらず両国が海軍力増強を真剣に検討しているのは同地域で海の支配をめぐる競合が過熱していることの裏返しだ。

恐る恐る足を水に入れる


日本はかつて世界最強の空母部隊を運用した。その空母部隊が先鋒となった過去の戦争に懲りた戦後日本は空母保有を求めてこなかった。日本の平和憲法は「攻撃装備」保有を認めず、空母が当てはまるかは議論があるが、海上自衛隊はヘリコプター空母の艦容をほこるひゅうが級、いずも級はヘリコプター護衛艦(駆逐艦)と呼ぶほどだ。
だがすべての状況が変わりつつある。共同通信によれば日本政府はいずも級二隻を完全な空母に転換し部隊運搬以外にF-35Bステルス戦闘機運用を可能にする。まだ構想段階だがこの提案は日本が正常な軍事力を整備する動きから出てきたようだ。北朝鮮ミサイル基地への先制攻撃や中国海軍の急整備に対して無力のままでいいのかという問題意識があり、空母部隊整備構想もそのひとつだ。

遅れてならじと韓国も空母戦力の実現を検討中といわれる。日本同様に韓国もヘリコプター空母独島級でF-35B運用を検討中だ。ソウルの場合は北朝鮮や中国海軍への懸念以外に日本の動向を意識しているようだ。両国間には領土をめぐる長きにわたる紛糾がある。

中国の動向を追う


日韓両国を動かすのが中国の急速な空母建造だ。中国初の国産建造空母001A型が数か月のうちに海上公試に向かいそうだが、一方で002型空母の建造が上海で始まった。ここに就役済みの001艦遼寧を加え中国に空母三隻がそろう可能性がありさらに建造を狙う動きがある。

ここに上海で建造中の075型強襲揚陸艦が加わる日が来る。日韓ともに中国並みの海軍力整備は目指さないが、米艦隊のミニ版にはなりそうだ。それは両国で投入可能な財政資源が限られるためだ。いずも級、独島級で飛行甲板をF-35Bの垂直離着陸の高熱対応にする改装が完了すればF-35Bを12機搭載するだろう。これに対して中国の001型、001A型は戦闘機30機搭載し、002型はさらに多く搭載する。後者で電磁カタパルト発艦方式を採用すれば航空機運用能力が強化され、早期警戒機や給油機の運用も可能となるだろう。

日韓それぞれの空母整備が今後どう進展しても、今回の構想は大きな進展となる。と言うのは改装後の各艦でF-35Bを運用すればともに自国シーレーン防衛に効果を上げながら遠隔地での対地攻撃力があがり、艦隊防空も充実するからだ。総合すると空母改装で両国は各種脅威への対応に選択肢が増える。両国が位置する地域では海上での競合は厳しさをますばかりになりそうだ。■

2017年12月27日水曜日

★日本、韓国がF-35の艦上運用を検討中

日本の狙いは理解できるのですが韓国にとってF-35Bを搭載する目的は何でしょう。まさか日本に負けたくないという面子ではないでしょうね。今年は「平和勢力」には大変な年になったのではないでしょうか。今まで盲信していた世界が崩れてしまったので。それだけ現実世界の重みがあるわけでぜひ目を開いて現実をみてもらいたいものです。あるいは、中国の代弁者になるつもりなのでしょうか。



Japan, South Korea may refit naval ships for F-35 fighters

日本、韓国がF-35運用用に艦艇を改修する可能性が出てきた


USSワスプ(LHD-1)から発艦するF-35 (Marine Corps photo by Cpl. Anne K. Henry/RELEASED)

By: Mike Yeo
本と韓国がそれぞれF-35ライトニングII共用打撃戦闘機の艦上運用案を検討中との報道が出ている。
 共同通信、聯合通信が伝えるところでは短距離離垂直着陸型のF-35B型により日本はいずも級DDHヘリコプター駆逐艦、韓国は独島級揚陸強襲艦を戦闘任務に投入可能な空母に転用する。
 共同によれば日本はF-35Bは南西部に伸びる島しょ部の防衛に投入し、通常型機材に必要な滑走路の設置ができない点を補完する。
 この戦略は北朝鮮の弾道ミサイル・核兵器整備に対応しながら中国の急速な軍事装備近代化に対応するものだ。
報道内容について12月26日小野寺五典防衛相はいずも級を改装しF-35運用を狙う予定はないと繰り返し否定しつつも防衛省は「日本の防衛能力の各種検討の実施」は常時行っていると発言した。
 F-35B運用が可能となればミッションの柔軟性と有効範囲が伸びる。聯合通信は韓国軍が「艦の戦略価値を最大化する」検討中との関係筋発言を引用した。いずも、独島はヘリコプターを14機、10機それぞれ運用する。
 F-35B搭載となれば両艦ともに内部外部で大改修が必要となり、飛行甲板にはF-35Bの垂直着艦時の排熱に耐える高熱対応改修が、また飛行甲板にもローリング離陸対応の形状変更が必要になろう。
 またF-35B用の弾薬類搭載のため強化弾薬庫を拡張し、航空燃料関連も拡大しヘリコプターより多い燃料消費量に対応する必要がある。
 ロイターはいずもにスキージャンプが追加されると見ているが、いずも級の全長は248メートル、独島は199メートルで両艦ともF-35Bのローリング離陸には十分な長さがあるのでスキージャンプは不要だ。
 日本、韓国ともにF-35Aを日本(42機)、韓国(40機)を発注している。
 日本が空母を保有すれば防衛姿勢が大きく変化し、論議を呼ぶ可能性がある。日本国憲法が「攻撃の可能性」のある装備取得を禁じていることを根拠に反対派があらわれそうだ。

だしコーリー・ウォーレスCorey Wallace(ベルリン自由大学東アジア研究大学院)は東アジアフォーラムで日本国憲法は特定の戦闘能力を明確に禁じていないと論じている。むしろ政府が「攻撃の可能性」を脅威の状況や国際関係にあわせて自衛隊全体の能力を解釈しているのであり、特定の能力を最初から攻撃的あるいは防御的と定義しているのではないと指摘している。■