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2025年3月30日日曜日

0328-北朝鮮が米国製グローバルホークのクローンスパイ機を公開(Defence Blog) ― ここまで厚顔無恥となるとエンジニアの自尊心はないと言ってよいですね。中身はどうなんでしょうか。

 

KCNA pic


KCNAの写真

朝鮮は、米国製RQ-4Bグローバルホークを忠実に再現した新しい無人航空機システムを公開した。

 北朝鮮の国営メディアによると、金正恩委員長は、新たに開発された 「新しい人工知能(AI)技術を組み込んだ特攻ドローン」とともに、新しい長距離偵察ドローンを自ら視察した。ドローンの正式名称は明らかにされていないが、防衛関係者間では非公式に「グローバルホーク型」システムと呼ばれている。

 この無人機は平壌で開催された2023年兵器装備博覧会で正式に紹介され、金委員長とロシアのセルゲイ・ショイグ元国防相が出席した。両国間の軍事協力が深まりつつある中、このイベントへのロシア政府関係者の出席は注目を集めている。

 北朝鮮の無人偵察機は、米国のRQ-4Bグローバルホークと構造的、機能的に類似している。目立つV字尾翼の構成や、高高度、長時間持続する偵察プラットフォームと一般的に関連する背側に取り付けられた吸気口の設計要素などだ。アナリストによれば、これらの特徴は、この無人機が持続的で広域の情報収集活動用に設計されたことを示唆しており、北朝鮮が長期間にわたって米国、韓国、日本の軍事活動を監視することを可能にする可能性があるという。

 北朝鮮のシステムが米国のグローバル・ホークの性能や能力にどれだけ近いかはまだ不明だが、この開発は、平壌が外国の技術をリバースエンジニアリングし無人軍事プラットフォームを拡大する努力を続けていることを強調している。

 北朝鮮による高度なUAS技術の追求は、朝鮮半島での軍事活動が活発化する中で行われたもので、米国と韓国は合同演習を実施し、平壌による継続的な兵器実験に対応して防衛の約束を再確認している。■


North Korea reveals clone of U.S. spy drone

News

Aviation

ByDylan Malyasov

Mar 27, 2025

Modified date: Mar 27, 2025

https://defence-blog.com/north-korea-reveals-clone-of-u-s-spy-drone/


著者について


ディラン・マリヤソフ

ディラン・マリヤソフはディフェンス・ブログの編集長。 ジャーナリスト、公認防衛アドバイザー、コンサルタント。 防衛アドバイザー、コンサルタントとしての経歴は、ジャーナリストとしての活動にユニークな視点を加え、彼の報道が十分な情報と権威を持つことを保証している。



2022年12月22日木曜日

航空自衛隊のRQ-4Bグローバルホーク運用が始まった。12月21日。三沢に専用部隊発足。航空自衛隊

 Japan Flies Its RQ-4 Global Hawk For The First Time

Japan Ministry of Defense

 

高空飛行する偵察機RQ-4は、太平洋で緊張が高まる中、日本と同盟国による敵監視に有効だ

 

 

空自衛隊JASDFは、2015年に米国から調達プロセスを開始した新しいRQ-4Bグローバルホーク偵察機の1機目を正式に飛行させた。高高度・長時間耐久型(HALE)無人航空機は、日本の状況認識を強化し、北朝鮮や中国など外部勢力からの攻撃を抑止し対応する方法を模索する中で、日本の監視能力の強化につながることが期待されている。

 ノースロップ・グラマンが設計したRQ-4は、12月21日に非公開の場所で航空自衛隊が初飛行させた。日本が3月に最初のグローバルホークを受け取ってから8ヶ月後となった。グローバルホークは18.7時間の太平洋横断飛行でアメリカから飛来した。その1年前の2021年4月には、ノースロップ・グラマンがカリフォー二ア州パームデール施設で、日本のグローバルホーク無人航空機(UAV)による初の米国内飛行試験を実施した。グローバルホークは、国務省の対外軍事販売プログラムにより、合計3機が日本に購入されている。

 

12月21日、航空自衛隊で初飛行する日本の「RQ-4Bグローバルホーク」。出典:防衛省

 

「グローバルホークは、日本から比較的離れた地域での情報収集や、緊張が高まっる状況での持続的空中監視を行うため導入されます」と、航空自衛隊は3月の声明で述べていた。

 2018年にノースロップ・グラマンが受注したグローバルホーク3機(ブロック30の構成をベース)の国防総省の契約は、4億8990万ドルだった。このUAVの日本仕様3機のそれぞれは、合成開口レーダー、赤外線/電気光学センサー、信号情報装置を備える。今回の受注では、地上管制システム2基と予備品、運用飛行試験支援、通信機器など支援サービスが含まれている。

 グローバルホークは、重量14,950ポンド(6,781キログラム)の超大型無人機で、情報・監視・偵察(ISR)作戦を行うため設計された。高度6万5,000フィート(約2万メートル)を飛行し、34時間以上滞空できる。

 

2022年3月12日、日本に到着したRQ-4Bグローバルホーク。Credit: JASDF

 


 航空自衛隊の新しいグローバルホーク部隊は、本州北部に位置する三沢基地に配備される。2014年から、アメリカ空軍は夏の間、台風や雷雨でグアムのアンダーセン空軍基地でのUAVによるISR業務に支障が出たため、自軍のグローバルホークを多数三沢に常駐させてきた。しかし、2020年以降、この移転は主にアンダーセンと横田基地間で行われている。

 航空自衛隊は、三沢の新型グローバルホークを運用する専門部隊も発足させた。航空自衛隊の航空偵察群は、9月からアンダーセン基地の米空軍第4偵察飛行隊と訓練し、無人偵察機の飛行に必要な手順やプロトコルに慣れ親しんでいる。

 ノースロップ・グラマンによると、グローバルホークは最終的に「地上の指揮統制部隊を含む」日本の情報資産と統合される。グローバルホークの新部隊によって、日本は、米国に加え、オーストラリア、韓国、NATO加盟国など、グローバルホーク無人偵察機の運用を行う同盟国に加わる。 

 グローバルホークは、広大な面積の島々からなる日本が、自国領土への接近をよりよく監視するのに役立つ。また、国際空域から他国を覗き込むことで、軍事活動の監視や広大な土地の監視も可能になる。また、将来的には日本の海軍作戦を支援することも可能だ。

 グローバル・ホークは無防備で、半自動の「デスクトップ」のような「ポイント&クリック」インターフェースを使って操作される。運動能力では価値がないが、提供する情報は敵に対する運動作戦を実行する上で重要な意味を持つ可能性がある。

 グローバル・ホークが日本の偵察活動に導入されたのは、日本が現在の地政学的情勢に対応し防衛政策を大きく転換しているときとなった。これは日本の国家安全保障戦略の中で強調され、日本国憲法第9条が自衛行動のみを行うべきであると述べているにもかかわらず、「相手国の領土で有効な反撃を行う」能力は、それでも「最低限の自衛手段」であると説明されている。

 また、米国が自国部隊の規模を大幅に縮小している中で、日本がグローバルホーク運用を開始する。しかし、RQ-4は日本にHALEの能力を与え、このユニークな任務に対応できる実績のある成熟したシステムを提供する。

 グローバル・ホークが日本と同盟国の情報収集に強力に貢献することは間違いない。■


Japan Flies Its RQ-4 Global Hawk For The First Time | The Drive

 

BYEMMA HELFRICH|PUBLISHED DEC 21, 2022 7:56 PM

THE WAR ZONE


2022年7月28日木曜日

特報 グローバルホークの米空軍での供用は2027年終了へ。

 



アンダーセン空軍基地(グアム)所属のRQ-4グローバルホークが三沢航空基地で誘導路へ移動した。May 24, 2014. (U.S. Air Force photo/Staff Sgt. Nathan Lipscomb)


米空軍はグローバルホークの退役を模索してきたが、公式に退役日程が決定されていることが分かった。



ワシントン:米空軍は2027年度までにRQ-4グローバルホークで残る全機を段階的に廃棄する計画で、同偵察機に残された日数は少ないことが分かった。

 Breaking Defenseが入手した空軍ライフサイクル管理センターの契約担当者発出の6月27日付書簡は、元請けのノースロップ・グラマンにグローバルホーク・ブロック40(空軍が監視収集と地上目標の追跡に使用中のRQ-4の最新版)の退役日を通知している。

 「ノースロップグラマンは、米空軍のグローバルホークの全機種が2026年に寿命を迎える想定で、DMS(製造源の縮小)とライフサイクルマネジメント計画を立てる」と契約担当者は書いている。

 質問に対して、空軍の広報アン・ステファネクAnn Stefanekは、空軍がグローバル・ホーク・ブロック40計9機を売却する計画を確認したが、生存性の高い監視技術に移行するため、書簡にある26年度ではなく27年度に運用を停止させる計画だと明らかにした。

 「将来のハイエンド戦に勝利するためには、接続された生存可能なプラットフォームへの投資を加速させ、互角の実力を有する脅威に対し限定能力しかないレガシーISR資産は売却し短期リスクを受け入れる必要がある」とステファネクは声明で述べている。(ノースロップ・グラマンはコメントを拒否)。

 空軍はほぼ10年間、グローバルホークの全機種(あるいは高高度・長時間監視を行うU-2スパイ機)を廃棄しようとして失敗してきたが、最近になり議会から旧型RQ-4の売却開始を認められた。

 ジョン・ホーヴェン上院議員(共和党)Sen. John Hoeven, R-NDが昨年発表したニュースリリースによると、残る4機のグローバルホーク・ブロック20は10月に売却され、国防総省のスカイレンジ計画の一環として極超音速ミサイルのテストに使用される。ブロック30の20機は退役を開始しており、2023年までに空軍から消える、とステファネクは言う。

 空軍はブロック40退役を27年度に計画しているかもしれないが、空軍には旧型システムを切り離す試みで苦労した長い歴史がある。最終的には議会がグローバルホーク退役を判断することになるが、同機を失うことで能力ギャップが生じれば、議員は退役を望まないかもしれない。また、退役させるとしても、予算や現在の脅威により時期が変更される可能性もある。


能力格差のリスク

空軍は10年ほど前からRQ-4に懐疑的で、2013年度に初めてグローバルホークを退役させようとした。当時、空軍指導部は、グローバルホークの代わりに運用する予定のU-2と同等になるようにRQ-4ブロック30のセンサーをアップグレードするには費用がかかりすぎると主張していた。

 その結果、空軍は15年度予算案でU-2を退役させ、グローバルホークに高高度監視任務を引き継がせる逆の戦術をとろうとした。議会が提案を却下すると、空軍は両機種を数年間静かに共存させ、21年度にグローバルホークのうちブロック20とブロック30を処分する許可を議会から得るのに成功した。

 一方、海軍はグローバルホークの海上バージョンであるMQ-4Cトライトンにこだわり続けている。Center for a New American Securityの防衛プログラムディレクターであるステイシー・ペティジョンStacie Pettyjohnは、空軍がE-8C統合監視ターゲット攻撃レーダーシステム(JSTARS)機を段階的に廃棄する間、「応急処置として」ブロック40無人機を保持することが重要になると述べた。空軍は12機あるJSTARSのうち8機を23年度に退役させ、残りの機体も次年度以降に売却される可能性がある。

 そうなると、敵のミサイルで撃墜される危険性が低いシステムを開発するまで、地上移動部隊の追跡は、地上移動目標表示(GMTI)モード付き合成開口レーダーを装備したグローバルホーク・ブロック40に任される。

「いろいろな意味で、空軍が正しいと思います」とペティジョンは述べる。「高度な防空技術を有する国と戦争になれば、生存可能なプラットフォームといえない」と述べた。「しかし、ISRのプラットフォームはどれも同じだ。このことは、我々の情報・監視・偵察機のポートフォリオの全体的な限界を示しています」。

 では、グローバルホークの後継機は何だろうか。

 「1対1の取引にはなりません。JSTARSやグローバル・ホークの機能すべてを置き換える新しいシステムを構築するわけではありません」(ペティジョン)。むしろ、F-35統合打撃戦闘機のような戦術戦闘機やGMTIセンサー搭載衛星のセンサーデータをつなぎ合わせるというより「複合的」なアプローチをとりそうだという。

 2021年、宇宙軍作戦部長ジェイ・レイモンド大将Gen. Jay Raymond は、JSTARSに代わり、地上部隊を宇宙から追跡できる衛星の開発について、機密扱いにしてきた取り組みを明らかにした。宇宙軍はまた、ISRデータを提供できるセンサーのホストを商業衛星プロバイダーに依頼することも検討中と、Breaking Defenseは今月初めに報じた。

 ペティジョンは、空軍当局が侵攻型ISRシステムにも言及していると指摘し、グローバルホークやU-2のような高高度偵察機に代わるRQ-180含む極秘偵察機に密かに取り組んでいる可能性を示唆した。

 「RQ-4ブロック30グローバルホークは、昨日と今日のISRの要件には不可欠でした。しかし、このプラットフォームは、紛争環境で太刀打ちできない。そして、明日の紛争は争奪戦になる」と、空軍参謀長CQブラウン大将とレイモンド含む空軍指導部は、2021年5月の議会への文書証言で述べている。

 「このプラットフォームから移行することで、センシンググリッドを使用し、侵攻型ISRプラットフォームを含む先進技術を導入し、ISR事業はデジタル時代に移行することができます」と、証言で述べており、RQ-4ブロック30の売却により、空軍が侵攻型ISR能力に必要な予算を再利用できると付け加えた。「全体として、情報収集は、非伝統的な資産、全領域センサー、商業プラットフォーム、第5世代と第6世代の能力の混成部隊を含むシステム群に移行するだろう」とある。■


EXCLUSIVE: Air Force's RQ-4 Global Hawk drones headed for the boneyard in FY27 - Breaking Defense

By   VALERIE INSINNA

on July 27, 2022 at 11:46 AM



2021年5月9日日曜日

日本が導入開始したばかりのRQ-4グローバルホークを早くも廃止し、新型ステルスISR機材RQ-180運用を開始したい米空軍と、これに反発する米議会の動向に注目だ。

 

An artist's conception of what the so-called RQ-180 stealth drone might look like based on publicly available information.

HANGAR B PRODUCTIONS

 

 

空軍はRQ-4ブロック30全機を今後2年程度以内に処分する案を検討中だ。後継機種として無人機数種類が候補にあり、「敵地侵攻型機」、「第5第6世代性能機」を含むという。RQ-180といわれるステルス新型スパイ機の報道が増える中、実用化が近づくといわれるが、就役済みの可能性もある。

 

これは空軍参謀総長チャールズ・ブラウン大将が2021年5月7日下院歳出委員会で明らかにしたもので、同委員会と上院歳出委員会向けに作成の空軍省文書に追加情報がある。

 

USAF

米空軍の RQ-4 グローバルホーク無人機

 

「既存ISR(情報収集、監視、偵察)機材は競合が激しい空域で残存性がなく、必要な機能を発揮できなくなってきた。こうした従来型機材は第一線から退くべきで、資源は新鋭かつ機能が高いシステムに投じるべきだ。空軍は計算済みリスクを甘受しつつ、これからのより大きなリスクの軽減につとめたい」と文書にある。

 

「例としてRQ-4ブロック30グローバルホークはこれまで及び今日のISRでは不可欠な機材だったが、厳しい環境に対応できない」「空軍はFY21NDAA(国防予算認可法)にあるRQ-4ブロック30の処分をすすめ、かわりに敵地侵攻可能ISR機材の調達をめざす。情報収集では各種システムのファミリーに今後移行し、従来にない形の機材、センサー、民生機材ならびに第5第6世代性能のハイブリッド編成にしていく」

 

2021年度予算で空軍はブロック20、ブロック30のグローバルホーク残存21機全機の廃止を要求していた。ただし、比較的新しいブロック40のRQ-4は保持する。

 

空軍はRQ-4全機退役を以前も試みている。だが議会がこの動きを制してきた。2021年度NDAAでは同型機退役開始について一定条件がそろえば執行猶予が認められており、条件としてISR能力不足が生じないこと、その他正当な理由を議会に説明できることが挙げられている。

 

こうした構想とU-2Sドラゴンレイディ有人スパイ機の関係は不明だ。RQ-4とU-2Sの今後をめぐり二機種が相互に関係している。2021年度NDAAでグローバルホーク処分に猶予が認められればU-2Sも同様の対応となる。

 

USAF

複座TU-2Sドラゴンレイディ練習機が着陸する中で、グローバルホークが地上移動中。カリフォーニア州ビール空軍基地にて

 

ともに全く新しい話ではない。空軍の現有ISR機材各型は大部分がロシアや中国といった今後の厳しい環境に生き残れず、仮にリスク覚悟で進入しても帰還できないことは公然の秘密だ。空軍も「各種システムのシステム」方式で今後のISR要求にこたえていくと数年前から公言している。

 

同時に「侵攻型ISR機能」や「第5第6世代性能」に空軍が触れたのはRQ-180が念頭にあるためだろう。同機の存在は10年前からAviation Weekが明らかにしている。2019年10月に再びAviation Weekが同機が作戦運用に近づいていると報じて、実際にすでに実用化されている可能性もある。2020年11月に同機と思われる機体がモハーベ砂漠上空を飛行する画像がネット上に現れた。(下)

https://aviationweek.com/defense-space/aircraft-propulsion/possible-photo-highly-secret-rq-180-aircraft-surfaces-online

 

RQ-180は米空軍の上空偵察活動で革命を巻き起こす中心といわれ、その機能はISRに限定されない。あらゆる点で同無人機あるいはその派生型は他のステルス機への情報伝達で重要機材となるのは明らかで、空軍が目指す次世代制空機材(NGAD)として開発中なのかもしれない。一方でRQ-170ステルス無人機は戦術用途に特化しておりRQ-180と異なる。

 

RQ-180は空軍だけでなく他部隊のステルス機、非ステルス機含め地上、海上へ中継する機能を有し、共通ミッションコントロールセンター(CMCC)も対象に含むようだ。分散型ネットワーク機能は空軍他各軍で姿を現しつつあり、RQ-180が効果を倍増する役目を果たす存在になる。

 

HANGAR B PRODUCTIONS

RQ-180と言われる機体の想像図。

 

空軍は将来のISR機能として各種機材、性能を組み合わせるとしており、RQ-180のみに依存するわけではない。それでもRQ-4部隊の大部分が来年再来年に姿を消し、新型「侵攻型」機材が登場すると想像するのは困難があり、もう一歩で投入可能な機材がある、あるいは稼働中の機材があるといわなければ、議会も機能不在のリスクが生じないことに納得しないだろう。

 

空軍が目指す高性能ISR機能が今後どのような形で登場するのか、または極秘のうちに稼働しているのかが大いなる関心事だ。議会が空軍案を了承し、ブロック30仕様のグローバルホークが全機退役となるかが見ものだ。■

 


この記事は以下を再構成し人力翻訳でお送りしています。市況価格より2-3割安い翻訳をご入用の方はaviationbusiness2021@gmailまでご連絡ください。

 

 

Global Hawk Drones To Be Retired In Favor Of Secretive Penetrating Spy Aircraft

The Global Hawks cannot survive in highly contested airspace, so the Air Force is doubling down on surveillance assets that can.

BY JOSEPH TREVITHICK MAY 7, 2021

 


2021年4月17日土曜日

日本向けグローバルホークが初飛行に成功。ノースロップ・グラマン。FMS案件承認から6年、時間がかかりましたね。航空自衛隊は3機導入しISR機能強化が実現します。

 Northrop Grumman completes first flight of Japan’s RQ-4B Global Hawk c Northrop Grumman

Source: Northrop Grumman


ノースロップ・グラマンは日本向けRQ-4BグローバルホークUAVの初飛行を実施した。


初飛行は4月15日同社のパームデイル施設(カリフォーニア)で行われたと発表。姉妹機のMQ-4Cトライトンとあわせ同地で生産されている。


「無人機RQ-4Bグローバルホークにより日本は情報収集監視偵察(ISR)をオンデマンドで行い、航空自衛隊による領空防衛、脅威監視、人道支援任務を支援できるようになる」とノースロップ・グラマンで無人装備をまとめるジェーン・ビショップ副社長が述べている。


日本は ブロック30(I) 仕様のRQ-4を三機導入する。有償軍事海外援助による同期販売は2015年に米国務省が承認していた。米空軍、NATO、南朝鮮がすでにRQ-4を運用中で、米海軍及びオーストラリア空軍がMQ-4を供用している。


RQ-4は高度60千フィートで32時間以上滞空可能と同社は説明しており、航続距離は12,300nm (22,800km)だ。


機内に合成開口レーダーを搭載し、悪天候あるいは夜間でも長距離地点の映像撮影が可能だ。また高解像度電子光学赤外線カメラもつく。


米空軍のEQ-4Bでは戦場空中通信ノードを搭載し、画像音声戦術データを各地に中継するゲートウェイの機能を実現している。■


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Northrop Grumman flies Japan’s RQ-4B Global Hawk for first time

By Garrett Reim17 April 2021 FlihgtGlobal


2020年10月26日月曜日

韓国が導入したばかりのRQ-4グローバルホーク2機で欠陥が見つかった。

 A Global Hawk High Altitude Unmanned Aerial Vehicle moves at an Air Force base in Sacheon, South Gyeongsang Province, in this file photo dated June 22, 2020. (Yonhap)

韓国の高高度無人偵察機グローバルホークが慶尚南道サシェオン空軍基地で移動中。 June 22, 2020. (Yonhap)


国は米国から購入したRQ-4グローバルホーク偵察機のうち2機に欠陥部品があることを確認したと関係者が10月21日に明かした。


1機の着陸装置でオイル漏れが発見され、別の1機ではコアコントロールセンサー関連の問題が検出されたと、匿名条件の関係者が報道陣に語った。▼国防筋によると、韓国軍当局は、この問題について、製造元ノースロップ・グラマンと協議中だという。


韓国は2011年、RQ-4ブロック30グローバルホーク4機の導入で9,659億ウォン(8億4700万米ドル)相当の契約に署名した。初号機は昨年12月に到着し、二号機の納入は9月に完了した。▼納入時に欠陥があったのか、運用中に発生したのか確認されていない。▼韓国軍は準備作業を経て、来年後半から配備開始したいとする。▼「目標時期までに通常運用への移行には問題はない」と空軍関係者は述べたが、詳細は明かさなかった。■


この記事は以下を再構成したものです


Defect found in Global Hawk drones bought from US: official

All News 22:31 October 21, 2020


2020年6月30日火曜日

韓国のグローバルホークはまもなく作戦運用可能になりそうだ

国空軍は高性能無人機グローバルホークの作戦運用を開始する準備に入っている。調達完了となる4号機の引き渡しも近づいている。
米国との2011年合意に基づき、韓国はRQ-4ブロック30仕様のグローバルホーク遠隔操縦機(RPA)4機を購入し、昨年12月の一号機以来これまで3機を受領している。▶「今年下半期にグローバルホークを作戦投入する。4号機がまもなく到着するが残りの機材をまず運用する」(韓国軍事筋)▶運用開始に備え運用部隊は飛行訓練を開始しているが、「中核戦略装備」にもかかわらず公式式典の予定はない。
別の筋によれば空軍は「10月末あるいは11月初頭の運用開始が目標だが、北朝鮮が10月に大きな動きを計画しており、配備を前倒しの可能性がある」という。▶北朝鮮は労働党創立75周年を祝う大規模軍事パレードを開催するようで、記念日は10月10日だ。
現地報道で韓国空軍が北朝鮮監視強化のため同機を本日飛行させたとあるが空軍は否定している。▶「グローバルホークが本日の飛行任務に投入された事実はない。本日のフライトも訓練の一環にすぎない」と空軍は述べており、「同機運用は通常通り行う」とした。
韓国が脱北者が反政府メッセージのビラを風船で飛ばすのを阻止しなかったため報復として北朝鮮は韓国を非難するビラを準備している。先週はケソンの南北連絡事務所を爆破している。
ノースロップ・グラマン製のグローバルホークは世界最高水準の情報収集機材で、およそ20キロの上空から40時間ほど偵察活動を継続できる。▶「マルチプラットフォームレーダー技術」による対地監視レーダーを搭載したグローバルホークは3千キロに及ぶ地点で30センチ大の物体を識別できる。
北朝鮮は高性能機材を導入した韓国に怒り狂っており対抗手段を取ると公言している。■
この記事は以下を再構成したものです。

(LEAD) S. Korea to deploy Global Hawk unmanned aircraft as early as next month: sources

All Headlines 15:58 June 22, 2020
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By Oh Seok-min

2020年4月6日月曜日

韓国のグローバルホークは今年中に供用開始(ただし残り3機は未納入)

国空軍は本年中にグローバルホーク運用を開始する。
韓国は昨年12月にRQ-4ブロック30のグローバルホーク遠隔操縦機(RPA)初号機を導入し、運用準備を開始し専用の偵察飛行隊を新設した。▶国防筋は準備は遅滞ないとするが、正確な日程は変更の余地があるとし今年中の運用開始だとした。▶米国との2011年取り決めで韓国は4機を購入する。残る3機は今年上半期の納入予定だが、日程は未定。▶世界最高水準の情報収集能力を誇る同機はノースロップ・グラマン製で高度2万メートルからの偵察を40時間実施できる。▶高性能の対地監視レーダーを搭載し、最大3千キロまでの範囲で最小30センチの地上標的を識別できる。▶同機の供用開始で北朝鮮の脅威が依然残る中、周辺国からも安全保障上の挑戦を受ける韓国の偵察能力が向上すると関係者は説明している。■
この記事は以下を再構成したものです。

S. Korea pushing to deploy Global Hawk aircraft this year

All Headlines 11:42 April 03, 2020

2019年12月22日日曜日

北朝鮮のICBM発射に備え米軍ISR活動の強化が続いている



 General Says His Planes Are Keeping An Eye Out For North Korea's "Christmas Gift" 北朝鮮の「クリスマスプレゼント」に警戒の目を向ける米軍の厳戒態勢について
The general said that he expects a North Korean test of a "long-range ballistic missile," such as an ICBM, in the coming weeks. 米軍将官は北朝鮮が「長距離弾道ミサイル」実験を数週間以内に実施すると見ている。

BY JOSEPH TREVITHICKDECEMBER 17, 2019
THE WAR ZONE
An RC-135V/W Rivet Joint intelligence gathering aircraft..USAF
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国は、新たに改造されたRC-135Vリベットジョイント監視航空機も動員し、北朝鮮周辺の空中情報収集を強化している。長距離弾道ミサイル試験を「クリスマスギフト」として米国政府に送りつけるという平壌政権の脅威が高まっている。米軍はまた、2017年に両国間の緊張が著しく高まった際にに準備した計画の見直しを含め、打ち上げ時の対応オプションを準備している。2年前の戦略では、空中、海上、および地上で力の誇示をするとしていた。

オンライン追跡ソフトウェアで、12月初めから、北朝鮮付近の航空情報、監視、および偵察(ISR)の増加が判明している。2019年12月3日、北朝鮮外務次官Ri Thae Songが「クリスマスギフト」発言を行った 5日後に衛星発射場で動きがあった。

北朝鮮は、2017年以降、長距離ミサイルと核実験の自主的なモラトリアム中だが、2019年2月に米国のドナルド・トランプ大統領と北朝鮮の指導者金正恩の第2回首脳会談が崩壊するや、親善ムードは消えた。

「北朝鮮に見られるパターンは、レトリックが活動に先行することであり、さらに打ち上げに先行している」と太平洋空軍(PACAF)の米空軍チャールズ・ブラウン大将は2019年12月17日記者団に語った。「監視体制を継続している」


米国空軍ではRC-135各型が多用されている。 RC-135V/Wリベットジョイントは、韓国を拠点に非武装地帯(DMZ)含む、北朝鮮近辺を飛行している。韓国空域から、国際海域上空からも、北朝鮮領土の奥深くを監視できる。

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USAF RC-135W 62-4125 TORA22 on task over the Korean Peninsula at 31,000 feet
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USAF RC-135V 63-9792 TORA24 on task over the Korean Peninsula at 31,000 feet

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リベットジョイントは、空軍で最も有能な情報収集プラットフォームであり、通信含む各種信号情報を収集できる。また、防空レーダーや通信ノードなど、発信源を検出、分類、位置特定する機能により、特定エリアで潜在的な敵軍の「電子戦闘順序」の解明に貢献できる。

RC-135V/Wは、アナリストや言語学者を含む26人以上の乗組員で飛行し、収集情報の処理を即座に開始できる。収集した貴重なデータは地域の司令部や地上部隊などへほぼリアルタイムで送信できる。一部のRC-135Vは、上部に新しいアンテナを搭載しており。通信およびデータ転送機能がさらに向上した。

DAN STIJOVICH

2019年12月前半にカリフォルニアの3月空軍基地(ARB)で撮影されたRC-135V、シリアル番号64-14844。赤い矢印は新しいアンテナを指す。

RC-135Sコブラボール航空機の一機は、2019年12月5日と12月12日に日本海上空を飛行した。コブラボールは、ミサイルの発射中に視覚的画像に加え、遠隔測定やその他電子情報を収集できる

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USAF RC-135S 61-2662 SPOUT89 departed Kadena at 1925Z - Sea of Japan mission

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156
8:33 AM - Dec 13, 2019
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USAF RC-135S 61-2662 TAMMY09 on task over the Sea of Japan at 31,000 feet
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9:00 AM - Dec 6, 2019
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北朝鮮周辺の情報収集活動に参加しているのはRC-135だけではない。空軍RQ-4Bグローバルホークが韓国内からミッションを実施しており、高高度で飛行し、傾斜飛行パターンで強力なマルチスペクトルカメラとレーダーイメージングシステムを使用して、北朝鮮などの秘密エリアの深くまで監視できる。

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USAF RQ-4 Global Hawk (AE5415) on task over the Korean Peninsula at 52,000 feet

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175
9:31 AM - Dec 11, 2019
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The Air Force isn't the only service involved in the intelligence and surveillance activities, either. Aircraft spotter and friend of The War Zone @AircraftSpots picked up on one flight involving an interesting U.S. Navy P-3C Orion on Dec. 12.


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US Navy P-3C 161588 TORA31 conducted a mission over the Korean Peninsula earlier

95
3:10 AM - Dec 13, 2019
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ワシントン州ウィッビー海軍航空基地のパトロール中隊40(VP-40)に所属したP-3Cは、11月に最後の運用展開を完了したが、機材は特殊任務についている。韓国上空を飛行する機体に、海軍機体番号161588がついている。

10月、沖縄の嘉手納基地で同機を特定の部隊マーキングをつけず、AN / APS-149沿岸監視レーダーシステム(LSRS)を胴体下に装備しているのをスポッターが見つけた。名称と別に、陸上の情報収集も可能だ。

USAF
A P-3C equipped with the LSRS pod.


新しいAdvanced Airborne Sensor(AAS)ポッドを装備したP-8A ポセイドンの数はまだ限られているため、旧型オライオンがこの機能を暫定的に提供している。

最近の北朝鮮への空中監視の増加は、ほぼ確実に、同国を対象とした情報収集活動の強化の反映だ。朝鮮半島は、歴史的に、米軍と米情報機関が地球上で最も厳重に監視する場所だ。潜水艦、衛星、地上のエージェントなど、多くの資産は、北朝鮮のミサイル試験計画の情報収集に活用されている。

太平洋空軍(PACAF)司令官のブラウン将軍は、平壌の「クリスマスギフト」が何になるか正確に把握していないと記者団に語っており、情報収集活動は今後も続く可能性が高い。実行が不可避の打ち上げがいつになるを示す兆候もない。

「長距離弾道ミサイルが贈り物になると見ている」とブラウン大将は発言。 「クリスマスイブか、クリスマスなのか、新年になるのか、が問題だ。

Jeffrey Lewis
@ArmsControlWonk
Likely before/after images from @planet that suggest North Korea conducted a rocket engine test at Sohae. Vehicles and objects appear on December 7 to conduct the test. They are mostly gone on December 8, but the ground appears to have been disturbed by the exhaust from the test.

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241
1:37 AM - Dec 9, 2019
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「自主的なモラトリアムがなくなり、すぐに何も起こらない可能性もある。金正恩が発表しても打ち上げはないかもしれない。」「外交努力が失敗した場合に備え、準備が必要だ。」(ブラウン)

米国へさらにトランプ個人への北朝鮮の敵意を考えると、北朝鮮が打ち上げに踏み切る可能性は高い。ブラウンは、2017年の米国の軍事活動を言及している。その時点は米朝間の緊張が最高水準となり、力の示威が金政権からの激しい脅威を招いた。

「2017年に準備した内容はすぐに使用できる」とブラウン大将は説明。

一方、米国は、北朝鮮からのクリスマスプレゼントが現実になる場合に備え、北朝鮮監視を続けるだろう。■

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