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2018年1月17日水曜日

インド海軍が空母三号艦を企画、ただし実現は簡単ではない

Indian Navy plans to acquire its third aircraft carrier for a whopping Rs 1.6 lakh crore

インド海軍が空母三号艦を250億ドルで建造したいとする

INSヴィクラマディティ(写真)は現時点で唯一のインド海軍空母でINSヴィクラントが建造中。Ajit Kumar Dubey
  • New Delhi
  • January 15, 2018
インド海軍が空母三号艦の実現に向かっており、戦闘機57機を搭載する同艦の建造費用は250億ドルと言われる。現時点のインド海軍には唯一の作戦用空母としてINSヴィクラマディティVikramadityがある。
もう一隻INSヴィクラントVikrant,がコチン造船所で建造中で来年就役予定だ。
海軍は三号艦用に双発艦載機57機を購入予定で米F-18と仏ダッソー・ラファールが競合している。
中国の脅威を理由にインド海軍は三号艦を原子力推進で米技術も取り入れ建造したいとするが、建造は既存艦より高額になる。
インド海軍はインドの東西海域に一隻ずつ配備し、もう一隻を予備とする空母三隻体制の実現を目指している。
ただし国防省が前向きではないのは建造費以外にその他装備の調達にしわ寄せが行き調整が必要となるためだと内部筋が解説する。
空母発艦システムは米企業が特許を有し、建造費の最終額にも影響を与える。
インド海軍は艦載機材の情報開示要求を出しているが、正式な価格見積もり手続きは国防省が認可していない。
ただし海軍はロシア設計のINSヴィクラマディティからの発艦についてはすでにメーカーに性能確認を求めている。国防省筋は空母部隊の拡充では計画済みの空母と陸上基地だけでインド洋地区(IOR)をすべて監視できることから三号艦取得の予定は再考すべきと主張している。
このため、国防省は海軍が求めていた五か年計画を承認していない。

インド政府の国防調達費用は総予算の28パーセントになっておりこれ以上増やすのは当面不可能と言うのが各筋の見方だ。■

2017年7月13日木曜日

マラバール演習2017が始まったが、日本国民が戦略思考できるのはいつ?


写真は今回の演習のものではなく、くらま(DD-144)が写っているので以前の共同演習の際のものですね。日本国内でこの演習の意義、インド太平洋の秩序の維持=中国へのメッセージの重要性を理解している人がどのくらいいるのでしょうか。オーストラリアが中国マネーに目がくらみふらついているのは中国にとって奇貨なのでしょうね。しかし海上自衛隊はいつになったら「護衛艦」の名称をやめるのでしょうか。国内向け海外向けでつかいわけるのはダブルスピークのようですね。

US, India and Japan launch joint naval exercises to keep China in check

米、印、日共同海軍演習の狙いは中国へのけん制だ

By: Vivek Raghuvanshi, July 11, 2017 (Photo Credit: MCSN Alonzo M. Archer/US Navy)

NEW DELHI —米国、インド、日本三カ国の海軍がマラバール2017演習をベンガル湾で開始した。
  1. 米海軍USSニミッツ、インドのINSヴィクラマディティア、海上自衛隊からJSいずもの空母三隻が参加し、第21回演習は7月10日から17日の会期で幕を開けた。今回の狙いのひとつがインド洋で存在感を高めつつある中国の動きへの対抗だと専門家はみている。
  2. 米第11打撃群司令ウィリアム・バーン少将はチェンナイに集まった報道陣にマラバール2017の戦略的なメッセージは国名は出さずに「誤解の可能性を排除」することで、「こちらは結束している」と示すことと述べている。
  3. グルプリ―ト・クラナ(インド海軍大佐・国家海洋財団専務理事)は「マラバールの本質はインドと米国の共同演習であり、日本も参加して拡大したが各国の国家戦略をインド太平洋地区で集結させ、海洋軍事協力体制を機能させることにある」と述べる。
  4. 「今年の演習の特色は空母運用、防空、対潜戦(ASW)、水上戦、臨検拿捕(VBSS)、捜索救難、共同操艦、戦術行動」だとインド国防省の公式報道資料にある。
  5. インド海軍の花形は空母INSヴィクラマディティアと搭載航空部隊で、誘導ミサイル駆逐艦ランヴィール、ステルスフリゲート艦カモルタ、ミサイル海防艦コラおよびクリパン、ロシア製シンドゥゴーシュ級(キロ級)潜水艦一隻、給油艦INSジョティ、米国製長距離哨戒機P-8Iが加わる。
  6. 米海軍はニミッツ級空母と艦載機に加え、タイコンデロガ級巡洋艦プリンストン、アーレー・バーク級駆逐艦キッド、ハワード、シャウプ、ロサンジェルス級潜水艦1およびP-8A一機を派遣。
  7. 日本はヘリコプター空母JSいずもにSH-60Kヘリコプターを搭載し、ミサイル駆逐艦JSさざなみと派遣している。
  8. マラバール演習は1992年に米印共同演習として始まり、2015年に日本が加わり三カ国体制となった。
  9. その途中の2007年に日本、オーストラリア、シンガポールが招待され五カ国演習になっている。
  10. だが中国が演習拡大に外交面から反対姿勢を取り、再び米印二カ国演習の形にもどったが2015年に日本が正式に加わった。
  11. 「インド、日本、米国の三カ国に比べるとオーストラリアは戦略上の優先順位を明確にしておらず三カ国に加わり中国の横暴な行動を『緩和』する役目を果たしていない」とクラナは見る。
  12. オーストラリアの参加を実現する条件としてクラナは「インドにとってオーストラリアとの協力はインド洋の秩序維持で極めて重要です。そのためマラバールにはぜひ参加してもらいたいが、中国に対するあいまいな姿勢を直してもらわないといけません」と述べる。
  13. 「マラバール演習の背景にはインド、米国、日本の三カ国が中国海軍の劇的な拡大と活動増強の現実を憂慮していることがあります」とプロバル・ゴッシュ退役インド海軍大佐・国防アナリストは言う。「インドは中国の潜水艦、水上艦、給油補給艦がインド洋に大挙出現していることを懸念しています」■

2016年10月5日水曜日

★インド向けUS-2販売で日本が柔軟性を示す構え



なかなか進まない商談にはインド側に問題があるようですが、本案件はなんとか成約させたいものです。ライセンス生産が可能なのかわかりませんが、ノウハウの詰まった同機の技術情報をどこまでブラックボックス化できるかが重要ですね。

Japan promotes 'flexible' US-2 sale to India

Jon Grevatt, Bangkok - IHS Jane's Defence Weekly
04 October 2016

  
インドは新明和US-2i水陸両用機を導入し、捜索救難用に運用したい考え。 Source: Japanese Maritime Self-Defence Force
  1. インド向け新明和工業US-2の価格で日本が柔軟な姿勢を見せており成約を狙う。
  2. 両国政府はここ数年に渡り同機販売を交渉中でインド海軍(IN)へのUS-2i12機の納入は総額16億ドル程度といわれる。
  3. 9月末に日本の防衛省広報官はIHS Jane'sに対しインド要求には「柔軟に」対応して成約を急ぐと述べている。柔軟性とは機体価格だけでなく、インド産業界を機体生産に関与させることも含む。
  4. ただし同報道官からはインドからUS-2i調達方針が明確に示されていないため商談が停滞していると明らかにした。INは完成機2機を新明和から導入し、残る10機はライセンス生産したいとの意向を示していた。
  5. 「日印防衛当局間では検討を急ぐことで合意している」と報道官は語っている。「ただし協力の具体的協議のためインド側が可能な限り迅速に調達方針を示すよう防衛省は期待している」
  6. また報道官は「インドが調達方針を決定次第、当方もインド側要望に柔軟対応し両国間協力を具体化していきたい」と述べている。
  7. US-2i輸出案件は2015年12月に両国間で合意されており、インド政府によれば「防衛装備・技術の移転」と関連し「機密防衛情報の保護」も盛り込まれている。■


2016年4月25日月曜日

INSアリハント>インド初の弾道ミサイル原潜の就役が近づく 


India’s First Boomer Leaves On Acceptance Trials

April 20, 2016 11:56 AM

INS Arihant in December 2014. Indian Navy Photo
INS Arihant in December 2014. Indian Navy Photo

インド初の国産弾道ミサイル原子力潜水艦が今春就役すると現地報道が伝えている。

  1. The Times of India はINSアリハントがインド南東部のヴィシャーカパトナムを出港し一週間の海上公試に向かったと報じている。
  2. 同艦は深度潜航試験に合格しており、今回の引渡し前公試の後海軍へ編入すると東部海軍司令官H.C.S. ビシト中将が報道陣に語った。
  3. 排水量6,000トンの同艦は射程450マイルから1,200マイルのK-15サガリカ潜水艦発射ミサイル12発、あるいは射程2,200マイルのK-4中距離潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)4発を搭載する。インド海軍は同型潜水艦を3隻ないし6隻導入し戦略抑止力を整備する。アリハントは三月にK-4ミサイル(弾頭なし)数発の試射に成功している。
  4. 潜水艦本体とSLBMの公試の成功は国内造船産業にとって大きな成果とエリック・ワーサイム(海軍専門家、米海軍協会編世界の戦闘艦艇の著者)はUSNI Newsに語っている。「潜水艦の設計と開発は常にもっとも難易度が高い事業で、原子力推進で各装備の潜水艦となると特に政府、造船業の双方には敷居が高い」
  5. アリハントに加え、インドは合計45隻の海軍艦艇を建造中で初の国産空母INSヴィクラントもその一隻。■

2016年4月11日月曜日

インドがSLBM発射実験に成功した模様


原子力潜水艦に弾道ミサイルを搭載したインドの意図がどこにあるのかわかりませんが、今回のミサイルは長射程であり、従来の仇敵パキスタンに加え中国も抑止力の対象にしているのでしょう。ただし、ベンガル湾を活動範囲とすればパキスタンより中国に近い発射地点が確保でき、防備を固めれば「聖域」にすることが可能ですね。
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EXPRESS EXCLUSIVE: Maiden Test of Undersea K-4 Missile From Arihant Submarine

By Hemant Kumar Rout | ENS
Published: 09th April 2016 12:17 AM
Last Updated: 09th April 2016 12:35 AM

  1. BALASORE: 国際社会の圧力をものともせず、インドは秘密裡に水中発射弾道ミサイルの発射実験に成功した。ミサイルの暗号名はK-4で、発射したのはINSアリハント、発射地点はベンガル湾の某所とされる。
  2. 信頼できる筋によれば発射は3月31日、アンドラプラデシュ州ヴィシャカパトナム沖合およそ45マイルでダミー弾頭を搭載。

KILLER K-4

中距離潜水艦発射弾道ミサイル
射程 – 3,500 km
全長 – 12 meter
直径 – 1.3 meter
重量 – 17 tonne
弾頭 – 2,000 kg
推進方式 – 固形燃料
精度 – CEPほぼゼロ

  1. 実験には戦略軍司令部(SFC) の要員が立ち会い、DRDO国防研究開発機構が全体を支援した。ミサイルは深度20メートルの潜水艦から発射された。INSアリハントはK-15(B-05)ミサイル試作型の発射に昨年11月に成功している。
  2. 実用射程が3,500キロ近くあるミサイルは北に向けて発射され700キロ近く飛翔したが、円形公算誤差(CEP)はほぼゼロだったと同筋は明らかにした。
  3. DRDOは今回の実験について言及を避けている。K-4関連、アリハント関連の各要員も口を閉ざしている。
  4. 3月7日には水中のはしけを潜水艦に見立てて同ミサイルを発射している。DRDOはこの挙行そのものを認めていないが実験は成功したらしい。
  5. K-4は昨年1月のエアロインディア航空ショーで展示されていた。K-4は滑空中に飛翔速度を上げて対弾道ミサイルをかわすといわれる。衛星信号により飛翔コースを修正する同ミサイルは極めて威力が高く、世界に類を見ない存在だとしている。
  6. INSアリハントは全長111メートルで垂直発射管を4つ備える。K-4ミサイルなら4発、B-05 (K-15) ミサイルは12発を搭載可能で533mm魚雷も6発積む。出力85MWの原子炉で濃縮ウラニウムを燃料とする同艦の最高速力は水上で15ノット、水中で24ノットで95名が乗り組む。
  7. K-4はアリハント級の建造中のINSアリダマンにも搭載され、同級は合計4隻の戦力になる。今後建造される艦では発射管が8本になる。■
By gagan@BRF (Gagan. Created on MS Paint) [Attribution], via Wikimedia Commons


2015年5月22日金曜日

インド>国産空母の完成近づく、二号艦は原子力推進へ


さすが悠久の時間の国、インドの建造計画ははゆっくりとしていますが、インド洋でインドががんばってくれればアジア太平洋の各国(中国除く)のエネルギー供給、通商で大いに頼りになる存在になりますね。米国以外に日本や豪州との協力関係も進むでしょう。一方、中国には目の上のたんこぶのような存在となり、中国自身の艦隊運用の活発化やスリランカ、パキスタンでの母港確保、更にはインドの仇敵パキスタンは潜水艦部隊整備で対抗すべく中国への依存を高めるでしょうから、インド洋をめぐる安全保障の地図はこれから大きく変わりそうです。その中で「利益線」を意識してどう動くべきかを日本は考えたら良いと思います。

India Will Relaunch First Domestic Carrier Vikrant Next Week, More Money Approved for Second Carrier

By: Sam LaGrone
May 21, 2015 11:55 AM

India's indigenous carrier Vibrant during its initial 2013 launching.
インド初の国産空母ヴィクラントの初回進水式(2013年)

大幅に建造が遅れていたインドの国産空母が来週再進水式に臨むが、ナレンドラ・モディ首相は国産二番艦の建造予算増額を承認したと現地報道が伝えている。.
  1. INSヴィクラントVikrant (排水量4万トン)は5月28日にコチン造船所の乾ドックを出る。初回進水式は2013年に執り行われている。
  2. 建造に苦労したヴィクラントの完成は大幅に遅れた。コチン造船所への契約交付は2005年で、建造は5年遅れ、40億ドルも予算超過したといわれる。
  3. だが2014年に建造のピッチが上がったのはモディ首相が31億ドルを追加注入する案を承認したためだ。
  4. モディ政権は国産空母建造を強く支援しており、中国の拡張傾向への対抗策として期待している伝えられる。中国はソ連時代の遼寧(旧ヴァリャーグ)を取得しているが、国産空母数隻を建造中と言われる。インドにはロシア製の空母 INS ヴィクラマディティヤVikramaditya (旧バクー)がある。
  5. モディ政権は50億ドルを別に確保しており、国産空母第二期建造計画としてINSヴィシャル Vishal を開発するとの現地報道がある。
  6. ヴィシャルは排水量6万5千トンの計画で原子力推進ならびにカタパルト発進システムを導入し、現行のMiG-29Kより大型の機材の運用が可能になる。.
  7. ヴィクラントや現行のヴィクラマーディティヤ、艦齢50年のINSヴィラートViraat(旧英海軍ハーミーズ)はともに通常動力で航空機発進は簡素な短距離離陸方式で回収は拘束フックというSTOBAR方式を採用し艦首の「スキージャンプ」が特徴だ。
  8. インドが関心を示すジェネラル・アトミックスの電磁航空機発進システム(EMALS)は米海軍の新型原子力空母ジェラルド・R・フォードに搭載されている。.
  9. 米印両国は空母関連技術の共同開発拡大で協力すると発表している。また両国は今年1月の合意内容として空母関連技術を共有する可能性を模索しあらたに作業部会を発足させる。
  10. 最新の予定ではヴィクラントが稼働開始するのは2018年、より複雑なヴィシャルは早くて2033年となっている。なお、INSヴィラートは来年退役する。■

2014年12月24日水曜日

インド海軍初の弾道ミサイル原潜が海上公試をスタート


2014年は潜水艦の話題も豊富でしたね。年末になりインドから国産ミサイル原潜のニュースが入ってきました。まだ実用レベルではないとはいえ、核ミサイルを運用できる同艦がインド洋に遊弋すればパキスタンはじめ隣国には脅威になりますね。ただし、技術的にはまだ相当の開きがあるようで、インドはゆっくりと実用化をめざすのでしょうね。

New Indian Boomer Starts Sea Trials

By: Sam LaGrone
Published: December 16, 2014 2:01 PM • Updated: December 16, 2014 2:01 PM


Indian Navy nuclear ballistic missile submarine INS Arihant on Monday. via The Hindu Times
Indian Navy nuclear ballistic missile submarine INS Arihant on Monday. via The Hindu Times

インド海軍の国産初の原子力弾道ミサイル潜水艦(SSBN)が海上海上公試を12月15日に開始したとの地元報道が出た。


国産初の原子力潜水艦排水量6,500トンのアリハント Arihant がインド東海岸のヴィシャカパトナムを出港した。ただし同艦は実用よりも試験開発を主眼においた艦となる可能性がある。

「アリハントが公試開始したは良い知らせだが、同艦が真のSSBNとなるまで道は遠い。技術実証目的に終わる可能性もある」と元インド海軍総司令官アルン・パーカッシュ提督 Admiral Arun Parkash がJane's Defense Weeklyに語っている。「ノイズレベルのせいで抑止任務につかなくても同艦は今後のSSBN部隊にとって経験値を得る手段となる」

INS Arihant in 2009. Indian Navy Photo
INS Arihant in 2009. Indian Navy Photo

アリハントはロシアのアクラ級を元に12発のサガリカ水中発射弾道核ミサイル(SLBM) を搭載したもの。ミサイルの射程はおよそ435マイルだ。

開発は極秘の内に1970年代からはじまっていたと海軍協会のCombat Feets of the Worldに記述がある。

インド海軍は攻撃型原子力潜水艦数隻をロシアからリースで運用している。


2014年9月25日木曜日

インド海軍の原子力空母建造計画

インドの空母建造計画には今後も注意が必要ですね。中国の台頭が背景にあるのですが。原子力空母となればインド洋から西太平洋(むしろインドの国益を考えるとアフリカ東海岸か)を作戦地域と想定しているのでしょうか。隣国パキスタンは中国との結びつきを強めるでしょうね。

India Weighing Nuclear Powered Carrier

By: Sam LaGrone
Published: September 24, 2014 4:16 PM
Updated: September 24, 2014 4:17 PM
An artist's conception of INS Vikrant, India's first domestically-built carrier India is weighing constructing its second carrier with nuclear power. Indian Navy Image
インド初の国産空母となるINSヴィクラント想像図。インドは二番艦に原子力水深の採用を検討している。Indian Navy Image


インドは国産空母二番艦に原子力推進採用を検討中、と23日にインド通信社Press Trust of India (PTI)が伝えた。

  1. 設計作業が進行中で原子力推進は選択肢のひとつと海軍設計局長アトゥル・サクセナ少将Rear Admiral Atul Saxenaが報道に反応している。
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  1. インド初の国産空母は4万トンのINSヴィクラントVikrant でコチン造船所で建造中だ。ジェネラルエレクトリックLM-2500ガスタービン動力を採用。

  1. 二番艦ヴィシャル Vishal は65千トンと大型化し、コンセプト設計段階にあると同少将は言う。同艦では動力源および航空機発進回収システムで選択肢があるとインド関係者が発言していた。
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  1. 原子力推進では技術難易度が上がるが、作戦上の柔軟性は高まるとエリック・ワーサイムEric Wertheim (Naval Institute’s Combat Fleets of the World 編者)がUSNI Newsに語っている。「原子力を採用すれば自艦用の燃料を積み込む必要がなく、艦内スペースに余裕ができます」 また弾薬類・航空機燃料の搭載量が増え、洋上作戦時の補給作業も簡略化できる。

  1. ただしインドが原子力艦船を実用化するには課題も残る。「かなり難易度が高く、インドが早期に能力を獲得できるか半信半疑ですね」(ワーサイム)

  1. だがインド上層部は強気に出ている。7月にはナレンドラ・モディ新首相がINSヴィクラント完成に必要な31.8億ドル予算を認可した。首相はロシア製空母INSヴィクラマディチャVikramadityaも視察している。

  1. ヴィクラントは2013年完成予定が、建造が遅れ就役は2018年予定になっている。最終的にインドは空母戦闘群(CBG)x3を編成する。

  1. インドが空母部隊を整備する背景には中国の軍拡とくに人民解放軍海軍(PLAN)の装備増加がある。中国も国産空母を建造中で、4隻を整備する計画と言われる。

  1. インド海軍が運航中の空母2隻はいずれも非国産でロシア製INSヴィクラマーディチャと旧英国空母ハーミズのINSヴィラート Viraatがある。■

2013年7月5日金曜日

インド初の国産空母の進水近づく

India’s First Indigenous Aircraft Carrier Near Completion

By Jay Menon
Source: Aviation Week & Space Technology

July 01, 2013
Credit: Indian Defense Ministry

海軍力拡張を目指すインド初の国産航空母艦indigenous aircraft carrier (IAC) の進水は8月になりそうだ。

海上公試はその10ヵ月後とインド政府高官は発言。それでもINSヴィクラントVikrant (同国が運用した初の空母の艦名を継承)とすでに命名されているIACの艦隊編入は5年後の見込みだ。建造はコチンで進水は8月12日を予定し、その後作業を続け2014年6月に艦体は完成する。

海軍への引渡しは2018年1月までに行う。排水量は45,000トンで建造費は50億ドル。契約交付の2007年から工期は6年以上かかっている。IACの当初の艦隊編入は2014年の予定だったが、ロシア製鋼板の不足、ギアボックスの技術問題当で遅延したもの。

旧ロシア海軍のキエフ級空母アドミラル・ゴルシコフはINSヴィクラマディチャVikramaditya(45,000トン)として公試中であり近日中に就役中の唯一の空母INSヴイラット Viratに加わる予定。

インド洋におけるインド海軍力の整備は海賊対策の上でも有益とインドの国防研究研究所 Institute for Defense Studies and Analysesは見ている。■