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2022年1月4日火曜日

F-15Jの近代化改修事業にGO。ボーイングが契約交付受け、2028年までに約100機をセントルイスで改修する。F-3登場までのつなぎか。


 

 

Photo by Curt Beach

 

ーイングは米空軍ライフサイクルマネジメントセンターより471.3百万ドル相当の契約を交付され、「日本向けスーパーインターセプター」の実現を始める。

 

 

 

2021年12月30日付国防総省の契約公示に、「日本向けスーパーインターセプター」(JSI)仕様改修契約の記載があり、航空自衛隊保有のF-15MJ約100機改修に必要な設計業務、開発業務を進め、あわせてウェポンシステムズ練習装備4機の開発、試験、納入を図る」とある。本事業はミズーリ州セントルイスで有償海外援助のみで実施し、2028年12月31日を期限とする。

 

 

 

 

2020年11月、日本が現有機材のコックピットを一新し高性能ミッションコンピュータ、レーダー、電子戦装備を更新し、さらに国内調達でデータリンクを米製データ共有装備と互換性を持たせた形で導入するとの記事がForbesに出ていた。

 

ただし、詳しい筋によればF-15Jの機体構造に大きく手を加えず、エンジン換装もなく、フライバイワイヤも搭載されない。航続距離を延長することはなく、EXなど高性能版イーグルなみのペイロード増加も行わない。

 

Boeing nabs $471M for Japanese Super Interceptor program

NEWS

AVIATION

ByDaisuke Sato

Jan 3, 2022

 

About this Author

Daisuke Sato

Daisuke Sato is defense reporter, covering the Asia-Pacific defense industrial base, defense markets and all related issues.

 

 


2020年1月12日日曜日

F-15JSIの登場でF-35Aと性能の補完関係が生まれる・ステルス/非ステルスの混合運用が空軍機材構成の基本となる



本は保有するF-15J戦闘機のうち98機を大幅改修し、「日本向けスーパー迎撃機」(JSI)と呼ぶことになる。米国務省が2019年10月に日本政府要請を受け入れ総額45億ドル事業を認可した。
JSIはロッキード・マーティンF-35共用打撃戦闘機と補完し合う関係となる。米空軍もF-15、F-35の同時運用をめざしている。
両機種の機体単価はそれぞれ100百万ドルほどだが、性能はまったく異なる。
ステルス戦闘機の長所は敵の探知を逃れることのため兵装は機体内部に搭載する。だが機体内燃料搭載量が減る。このため航続距離やペイロードが非ステルス戦闘機より劣る。
非ステルス機はステルス機以上の兵装を搭載することが多い。ここに「極超音速」ミサイルも加わるだろう。
各国で両方の機体を備え均衡の取れた機材構成にするのが望ましいことに気づいている。日本がF-15近代化改修を目指すのもなんら不思議なことではない。
JSI改修は各種新装備として、レイセオンのAN/APG-82(V)1アクティブ電子スキャンアレイレーダー、BAEシステムのAN/ALQ-239デジタル電子戦装備つまり強力なレーダージャマーが中でも目立つ。JSIは新型ミサイルも装備する。
「日本には高性能AAM-4Bがあり、AESAシーカーを搭載しているが日本が米製AIM-120高性能中距離空対空ミサイルの入手も検討しているとの報道がある」とThe War Zoneのジョセフ・トレヴィシックが伝えている。
AIM-120はAAM-4Bより小型で有効射程も短いと言われるが、F-15JSIはミサイルを大量搭載し性能の不足分を補うだろう。
さらに日本はヨーロッパのミサイル事業コンソーシアムMBDAの英国事業部と共用新型空対空ミサイルを開発中だ。同ミサイルはAAM-4Bのシーカー等を流用しつつMBDA開発のラムジェット推進式メテオの性能も取り入れる。
日本はF-35AとF-35Bをそれぞれ105機、42機発注しており、米国、英国に次ぐ第三位のF-35運用国になる。2020年代中頃にはF-35とF-15JSIが日本の戦闘機の中心となる。
「F-15J・JSIは日本のF-35Aをうまく補完し、通常の防空任務をしっかりこなすだろう」「ステルスのJSFも改修型イーグルと同時運用で前方を飛行させ、後方の非ステルス機に標的情報を伝える機能を果たすだろう」(トレヴィシック)
米空軍も同様の相互補完効果をF-15、F-35で期待する。空軍は2020年度に完全新規生産のF-15EXを144機発注し、F-15Cと交代させる。F-35も納入され、最終的に同機は千機を超えるはずだ。
F-15EXは「現行F-15C/Dで確立済みのミッション以外に多数の任務をこなす他に類のない存在になる」とThe War Zone のタイラー・ロゴウェイが解説している。
「たとえば空の兵装トラックとして大型兵器となる極超音速ミサイルや超長距離空対空ミサイルを搭載すること、ステルス無人機多数を統制すること、ネットワーク中継機として第5世代機、第4世代機をつなぐこと等がある」
わずか数年前まで主要各国の空軍部隊では今後は全部ステルス機に移行するとの見方が支配的だった。だが今や混合型編成が普通になりつつある。米国、日本同様にロシア、中国もステルス機少数に加え非ステルス機の性能改修を進めている。■

この記事は以下を参考にしました。

Japan Wants Even More Upgrades for Its Powerful F-15J Fighter

But why?
by David Axe 
January 7, 2020  Topic: Security  Region: Asia  Blog Brand: The Buzz  Tags: F-15JapanF-15 FighterMilitaryTechnology



2019年11月28日木曜日

JSI改修で、日本はF-15とF-35の併用でいっそうの防衛力整備を目指す

F-15JをJSI仕様に改修し、日本はF-35と任務棲み分けを模索するはず

はじめに

F-15Jの改修事業がいよいよ現実のものとなります。名付けてJSI。米空軍が導入するF-15EXと別のアプローチになりますが、一時は行く末が心配されながら老朽化だけ進行していた航空自衛隊のF-15に活路が生まれ、2030年代まで第一線の座についていてもおかしくありません。ただし、中国ロシアの相次ぐ領空接近事例のため各機の耐用年数をくいつぶしているわけで、F-15を引き続き稼働させればどこかの時点で日本も新造F-15の導入を検討することになるのでは。その際は生産ラインは米国にしか無いため、機材輸入となるのでしょうね。

Check Out Japan's Plans for a Souped-Up F-15J Fighter Jet

But will it happen? 
by David Axe 
November 28, 2019  Topic: Technology  Region: Asia  Blog Brand: The Buzz  Tags: F-15JapanF-15 FighterMilitaryTechnology

Key point: The F-15J is already very good, but Tokyo wants to upgrade them even more.

米国務省は総額45億ドルで98機のボーイングF-15J戦闘機を新仕様で大幅性能向上した「日本向けスーパーインターセプター」(JSI)に改修する日本政府の要望を2019年10月採択した。
JSIは航空自衛隊で調達が始まっているロッキード・マーティンF-35と併用されることなり、相互に補完する見込みだ。一方で米空軍もF-15とF-35の混合部隊の運用を模索している。
日米両国の空軍部隊はステルス機非ステルス機の長所短所のバランスを取ろうとしている。両機種とも単価100百万ドル近くだがそれぞれ別の性能を実現している。
ステルス戦闘機は探知を逃れるため兵装は機内に搭載する。だが兵装庫を確保すれば燃料搭載量が減る。そのためステルス機の航続距離、ペイロードはいずれも非ステルス機の水準に及ばない。
これに対し非ステルス機の搭載兵装量はステルス機より多いのが通常だ。さらに「極超音速」ミサイルの搭載も可能だろう。
各国政府が空軍戦力をバランスよく整備するべく、双方の型式の戦闘機が必要と気づいている。そこで日本がF-15の近代化改装に踏み切るのは当然だろう。
JSI改修には各種新装備が盛り込まれ、レイセオンのAN/APG-82(V)1アクティブ電子スキャンアレイレーダー、BAEシステムズのAN/ALQ-239デジタル電子戦装備(強力なレーダー妨害装置)もその一部。また新型ミサイルも搭載する。
「日本には高性能AAM-4Bがあり、AESAシーカーを搭載したミサイルだが一部報道で米製AIM-120高性能中距離空対空ミサイルの導入とも伝えられている」とWar Zoneのジョセフ・トレヴィチックが以下伝えている。
「AIM-120はAAM-4Bより小型で交戦最大距離も短いといわれるが、F-15JのJSI仕様は米製ミサイルを今より多く搭載することで威力を高める。
さらに日本はヨーロッパのミサイル事業体MBDAの英国事業所と共用新型空対空ミサイル開発に取り組んでいる。新ミサイルにはAAM-4Bのシーカー等を流用し、MBDAのラムジェット推進指揮メテオの性能も盛り込むという」
日本はF-35AとF-35Bをそれぞれ105機、42機発注している。F-35とF-15JSI仕様は2020年代なかごろに日本の主力戦闘機の座についているはずだ。
「F-15JのJSI仕様機材はF-35に大切な相棒にして、防空任務で相互に補完する機材となる。ステルスのJSFが改修型イーグルの先をとべば、標的情報を非ステルス機につたえ、ペイロード量で威力のある非ステルス機の性能を最大限に発揮できる」(トレビチック)
米空軍でも同様のF-15、F-35併用体制を構築しようとしている。2020年時点で完全新型生産のF-15EXを144機発注して1980年代までさかのぼるF-15Cと交代させる案がある。米空軍ではF-35発注も増やしてステルス機の千機体制をめざしている。
おなじくWar Zoneでタイラー・ロゴウェイはF-15EXが「F-15C/D部隊のミッション以外の用途にも投入される他に代えがたい機体になる可能性がある、と伝えている。
「その例としてミサイル多数を搭載する空の兵装トラックとすること、極超音速巡航ミサイルや超長距離空対空ミサイルといった長尺兵装の搭載からステルス無人戦闘航空機の大群を制御すること、第5世代機と第4世代機をつなぐネットワーク機能も期待されている」
わずか数年前までは空軍は全ステルス機材に移行するとの見方型違反だったのに、現在は混合編成があたりまえになってきた。日米両国と同様にロシア、中国もステルス機は少数で非ステルスながら性能アップした機体とともに運用しようとしている

David Axe serves as Defense Editor of the National Interest. He is the author of the graphic novels  War Fix, War Is Boring and Machete Squad. This first appeared in October 2019