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2024年7月27日土曜日

U-2,RQ-4などレガシー機材を退役させ、衛星も含め多層のISRレイヤーで戦闘に必要な情報を収集しようとする米空軍にはまだ公表できない機材もあるようだ。(The War Zone)


The U.S. Air Force is planning to retire its remaining RQ-4 Global Hawk high-altitude, long-endurance drones by the end of the 2027 Fiscal Year. The service says it has become clear that the RQ-4s would be overly vulnerable in any future conflict against a peer or near-peer adversary, but it’s not clear what aircraft (or other assets) might fill the resulting capability gap. This only adds to the growing evidence that a top-secret, high-flying, stealth spy drone, commonly referred to as the RQ-180, or variants or derivatives thereof, is getting close to entering service, if it isn’t already being employed operationally on some level.  

HANGAR B PRODUCTIONS


空軍長官、極秘スパイ機の存在を示唆

フランク・ケンドール長官の発言は、空軍が高度な空中偵察能力を待機させていることを再び示唆している。


空軍は2027会計年度末までに、残存するRQ-4グローバルホーク高高度・長距離無人偵察機を退役させる。同軍によれば、RQ-4は将来、同類またはそれに近い敵対勢力との紛争において過度に脆弱になることが明らかになったが、その結果生じる能力のギャップを埋める航空機(または他の資産)が何であるかは明らかではないという。一般的にRQ-180と呼ばれる極秘の高空飛行ステルス・スパイドローン、あるいはその亜種や派生型が、何らかのレベルで運用されていないにしても、就役間近であることを示す証拠が増えつつある。


フランク・ケンドール空軍長官は、新しい情報収集・監視・偵察(ISR)プラットフォームの存在をほのめかしている。このようなプラットフォームは、一般にRQ-180と呼ばれる非常にステルス性の高い長距離高高度偵察ドローンと理解されることが多いが、他の可能性もあり、RQ-180も次世代ISRシステムの大きな星座の一面に過ぎないだろう。


この記事の冒頭には、高高度で長時間飛行するRQ-180ステルス・ドローンの想定図が掲載した。RQ-180、あるいは少なくともその祖先は何年も飛行しており、少数かつ限定的に運用されている可能性があると広く仮定されているが、そのようなシステムが空軍の支持を受け続ける保証はない。宇宙ベースの分散型コンステレーションが国防総省全体で急速に支持を集めているためだ。これらは攻撃に非常に強く、過去の低軌道ベースのセンシング・システムでは考えられなかったような目標地域の持続的な監視を提供する。実際、この種の能力のためのプログラムが現在開発中で、RQ-180の想定任務の少なくとも一部をこなすことを目的としているようだ。言い換えれば、RQ-180のような航空機が存在するからといって、その将来が保証されているわけではない。


日曜日にイギリスで開催されたファーンボロー国際航空ショーの開幕直前に行われた円卓会議で、ケンドール長官は長年航空ジャーナリスト、作家、そしてスパイ機U-2ドラゴンレディの専門家クリス・ポコックからの質問に答えた。ポコックは、U-2ドラゴン・レディとRQ-4グローバル・ホークが撤退した後の空中ISRレイヤー計画について空軍長官に尋ねていた。


「JSTARSを退役させ、U-2を退役させ、グローバルホークを退役させるのですか?」


ケンドールの返答は将来のISRレイヤーを「各種の組み合わせ」と表現した。


「冒頭でE-7の話をした。「それもレイヤーの一部だ。例えば、E-3セントリーAWACSの一部を保持し、宇宙ベースの能力とE-7のような新しいシステムの組み合わせにスムーズに移行できるようにしている。そのため、さまざまなシステムが混在しており、その中にはあまり多くを語れないものもある」。


空軍長官が多くを語れないシステムの少なくともひとつは、前述の「RQ-180」だろう。


もちろん、これまで議論してきたように、米空軍の要求を満たすために、機密・非機密の領域で各種の非搭乗型ISR機が開発中であり、あるいはすでに限定的に就航している可能性さえある。また、マルチロールの有人機や無人機を含む複数航空機にタスクを分散させ、高度なネットワーキングを介して収集したデータを融合させることも、明らかにこのソリューションの一部である。ケンドールが述べたように、またこの記事の冒頭で詳述したように、空軍は新しい分散型ISR衛星コンステレーションにも精力的に取り組んでいる。


衛星コンステレーションがいかに先進的であっても、地球の大気圏内で運用されるプラットフォームが、無搭乗であろうとそうでなかろうと提供できる多用途性と柔軟性に欠けることには変わりない。また、このような重要な情報を収集するためには、冗長性も必要である。アメリカ空軍は、戦場や一般的な情報データを広範囲に収集するための目に見えるプラットフォームという点では後退しているように見えるが、データの必要性は飛躍的に高まっており、それはアメリカ空軍のプランナーによって認識されている。


ケンドール発言が強調しているのは、U-2、RQ-4、E-8Cが現在提供している能力に取って代わるような、万能の代替機や単一のプラットフォームは存在しないということだ。最終的には、地上と宇宙の両方で、高度なコンピューティングとネットワーキング・アーキテクチャを総動員して、膨大な量のデータを収集するだけでなく、そのデータのうち実際に重要な部分に優先順位をつけて、ほぼリアルタイムで最適な利用ができるようにする分散型コンセプトに焦点を当てることになるのは間違いない。


空軍の現在の計画では、2026年に最後のU-2を処分するとあるが、議会のメンバーは、この高空を飛ぶ冷戦時代のジェット機の退役を阻止しようとしている。


まず退役したのはE-8Cで、昨年6月に最後の作戦配備を終え、昨年11月に退役した。


過去には、U-2とRQ-4の撤退は、空軍が適切な無人機が就役間近である、あるいはおそらくはある程度のレベルで運用に採用されている証拠だろうと見られてきた。


以前の法案には、国防総省が一定の条件を満たしていると証明した場合に限り、U-2の退役を進める道筋が含まれていたことも注目に値する。これには、結果として生じる能力ギャップを費用対効果の高い方法で埋めるという主張も含まれていた。


U-2やRQ-4の退役を支持する主な論拠は、これらのプラットフォームが、現在では格下の潜在的敵対国が配備している防空装備にさえ、脆弱性を増していることである。中国やロシアのような互角戦力を有する炊いてと対峙する場合、U-2やRQ-4の生存能力は極めて疑わしい。特に中国の場合、その脅威は増すばかりである。なぜなら、中国は反アクセス・エリア拒否のバブルを拡大し続けており、さらにそのバブルを広げているからである。


2022年7月、最後のRQ-4を退役させるというニュースが流れたとき、空軍の広報担当者であるアン・ステファネクは本誌にこう語った:


「将来のハイエンド紛争で勝利するためには、接続された生存可能なプラットフォームへの投資を加速させ、互角戦力をゆうするあるいは近い脅威に対して限定的な能力しか提供できないレガシーISR資産を処分することで短期的なリスクを受け入れる必要がある。


2019年6月、ペルシャ湾上空でBAMS-Dドローン(グローバルホークの米海軍型)がイランに撃墜され、RQ-4の脆弱性が公になった。その後、より強固な防空ネットワークを持つ相手との将来的な上位紛争におけるグローバルホーク・ファミリーの有用性について、非常に公的な議論が行われた。


とはいえ、U-2とRQ-4のセンサー能力が依然として非常に貴重であることは明らかだ。


これらの高空飛行ISRプラットフォームは、さまざまな画像、信号情報、レーダー、その他のセンサーを同時に搭載することができる。宇宙ベースとは異なり、U-2とRQ-4は前方のさまざまな場所に定期的に配備することができ、また配備している。そこから、特定の関心地域の上空を長時間にわたって素早く周回することができ、他に類を見ない柔軟で予測不可能な情報収集能力を提供する。


このことを念頭に置くと、空軍の新しい空中ISRレイヤーの重要な部分の1つは、長距離、高高度のスパイ・ドローンで、ステルス性があり、センサーのリーチが長いにもかかわらず、U-2やRQ-4が安全に操作できない防空圏に侵入することができるということだと一般的に受け入れられている。一旦侵入すれば、敵が誰も見ていることに気づかない間に重要な情報を吸い上げ、長時間持続することができる。


実際、週末のケンドール発言は、国防総省にとって理にかなったプラットフォームの存在を示す最新の手がかりにすぎない。この主要な役割に加え、RQ-180やその亜種は、電子攻撃や通信、データ共有のノードとしても機能する可能性がある。これはすべて、この種のステルス性の高いハイエンドドローンが必要な資金を確保できるという理解に基づいている。空軍が次世代航空優勢(NGAD)構想の中核である有人戦闘機のような大がかりなプログラムのコストを削減する方法を検討し始める中、このようなことが疑問視されるようになってきている。


まだ油断はできないが、空軍長官の最近の言葉は、かつては作戦にとってかけがえのないものと考えられていたレガシーISRプラットフォームが、今では存続するには脆弱すぎると判断されていることを強調している。


レガシー・プラットフォームが段階的に廃止され続ける中、空軍がより近代的で生存可能なシステムに投資していることは明らかである。現時点では、RQ-180がそのようなシステムの1つになるかどうか、またどのような容量になるかはまだわからないが、ケンドール発言は、その存在についての主張に信憑性を与えているように見える。■


Air Force Chief Hints At Existence Of Clandestine Spy Aircraft

The statement from Secretary Frank Kendall again suggests that the Air Force has advanced airborne reconnaissance capabilities waiting in the wings.

THOMAS NEWDICK, TYLER ROGOWAY

POSTED ON JUL 26, 2024 5:51 PM EDT


https://www.twz.com/air/air-force-chief-hints-at-existence-of-clandestine-spy-aircraft


2021年11月19日金曜日

極秘RQ-180(制式名称ではない可能性あり)「ホワイトバット」の実機公開が近づく予兆。HALE無人ISR機にはB-21との関連もあるのか。実用化されれば革命的な変化をもたらす。

 Render of stealthy flying wing ISR aircraft

YOUTUBE SCREENCAP

 

ホワイトバットと呼ばれる機体が謎のRQ-180と関連するのか、今回米空軍がその名称と同機と思われる姿をビデオに登場させたことに注目だ。

米空軍の極秘装備「RQ-180」高高度長時間滞空(HALE)全翼機形状ステルス無人機をめぐる報道がここにきて急増している。同機らしき姿の目撃談三例に続き、カリフォーニアとネヴァダにまたがる飛行テスト空域で、さらにフィリピン上空と目撃例が出ており、同機の公式発表が近づく予感がある。

空軍公開のビデオは「今日に引き継がれる偉業、ISRと技術革新」の題で空軍の情報収集監視偵察(ISR)ミッションのこれまでの変貌を短く展望している。その終わり近くでグローバルホークが飛ぶシーンがあり、ナレーションでは「気球や複葉機の時代がホワイトバットへと変貌した」とある。この時点で短いカットでステルス全翼機のHALE無人機の姿が入る。その姿はAviation Weekが伝えたRQ-180の姿に酷似している。(ただし、RQ-180の呼称が本当に存在するかは不明であることに注意)

これはプレースホールダーとしてとりあえず登場した姿なのだろう。実際の形状を見せることはない。さらにこれまでの機体形状に符合しない。HALEが一機種だけというつもりはない。中国も同様の機体をCH-7「レインボー」の名称で開発を続けている。

とはいえ、「ホワイトバット」の名称がつくISR機材にはRQ-180以外は考えられない。繰り返し目撃が伝えられているステルス無人機と外形が一致しているが、ニックネームと運用部隊関連情報が直接つながる。

Aviation Week記事にはその後追加ソースから同機には非公式ながら「グレイトホワイトバット」や「シカラ」の名称がついているとある。シカラとは1995年公開のジム・キャリー主演映画「ジム・キャリーのエースにおまかせ!Ace Ventura 2に登場した架空の白コウモリの名前だ。

その後、Aviation Weekはさらに空軍が第74偵察飛行隊をビールAFB(カリフォーニア)に発足させ、RQ-180運用を遠隔で実施していると伝えた。同部隊の記章には大型白色コウモリの姿あり、伝えられるRQ-180の愛称に符合する。

AVIATIONGEAR.COM

第74偵察飛行隊の記章には白色コウモリの姿が描かれている。ラテン語による標語に注意。「アクセス可能」の意味で深度侵入型ISR機にぴったりではないか。

そうなると、ここから何がわかるのか。公式ビデオに特別に文言、画像が挿入されて板のには驚かされる。ISR機材とともに戦場の通信、ネットワーク化に革命をもたらす同機が現存するとの確認が近づいているのだろう。

USAFがステルスHALE無人機について堂々と課tるのがいつになるか読めないが、同システムがB-21レイダーおよび敵地侵攻能力の開発に関連しているのは明らかだ。B-21の公式発表も近づく中で、同時に同機の存在についても公表されるのではないか。その場合はいつになるかは別として、いったん同機の存在が公表されれば、関連する支援インフラが完全稼働状態になるはずだ。同機が実際の作戦に投入されるのはまだ数年先かもしれない。グローバルホークの場合も同じ経緯があった。なお、グローバルホークは部分的にせよ退役が近づいている。

とはいえ、空軍は大きな断片情報を積み上げており、「ホワイトバット」の存在が次第に明らかになりつつある。背景に意図がある。同機の作戦内容が広がれば、存在を隠し通すのが困難となり、なんらかの形で情報公開が必要となるからだ。■

Secret RQ-180 "White Bat" Spy Drone Alluded To In New Air Force Video

BY TYLER ROGOWAY NOVEMBER 18, 2021


2021年5月9日日曜日

日本が導入開始したばかりのRQ-4グローバルホークを早くも廃止し、新型ステルスISR機材RQ-180運用を開始したい米空軍と、これに反発する米議会の動向に注目だ。

 

An artist's conception of what the so-called RQ-180 stealth drone might look like based on publicly available information.

HANGAR B PRODUCTIONS

 

 

空軍はRQ-4ブロック30全機を今後2年程度以内に処分する案を検討中だ。後継機種として無人機数種類が候補にあり、「敵地侵攻型機」、「第5第6世代性能機」を含むという。RQ-180といわれるステルス新型スパイ機の報道が増える中、実用化が近づくといわれるが、就役済みの可能性もある。

 

これは空軍参謀総長チャールズ・ブラウン大将が2021年5月7日下院歳出委員会で明らかにしたもので、同委員会と上院歳出委員会向けに作成の空軍省文書に追加情報がある。

 

USAF

米空軍の RQ-4 グローバルホーク無人機

 

「既存ISR(情報収集、監視、偵察)機材は競合が激しい空域で残存性がなく、必要な機能を発揮できなくなってきた。こうした従来型機材は第一線から退くべきで、資源は新鋭かつ機能が高いシステムに投じるべきだ。空軍は計算済みリスクを甘受しつつ、これからのより大きなリスクの軽減につとめたい」と文書にある。

 

「例としてRQ-4ブロック30グローバルホークはこれまで及び今日のISRでは不可欠な機材だったが、厳しい環境に対応できない」「空軍はFY21NDAA(国防予算認可法)にあるRQ-4ブロック30の処分をすすめ、かわりに敵地侵攻可能ISR機材の調達をめざす。情報収集では各種システムのファミリーに今後移行し、従来にない形の機材、センサー、民生機材ならびに第5第6世代性能のハイブリッド編成にしていく」

 

2021年度予算で空軍はブロック20、ブロック30のグローバルホーク残存21機全機の廃止を要求していた。ただし、比較的新しいブロック40のRQ-4は保持する。

 

空軍はRQ-4全機退役を以前も試みている。だが議会がこの動きを制してきた。2021年度NDAAでは同型機退役開始について一定条件がそろえば執行猶予が認められており、条件としてISR能力不足が生じないこと、その他正当な理由を議会に説明できることが挙げられている。

 

こうした構想とU-2Sドラゴンレイディ有人スパイ機の関係は不明だ。RQ-4とU-2Sの今後をめぐり二機種が相互に関係している。2021年度NDAAでグローバルホーク処分に猶予が認められればU-2Sも同様の対応となる。

 

USAF

複座TU-2Sドラゴンレイディ練習機が着陸する中で、グローバルホークが地上移動中。カリフォーニア州ビール空軍基地にて

 

ともに全く新しい話ではない。空軍の現有ISR機材各型は大部分がロシアや中国といった今後の厳しい環境に生き残れず、仮にリスク覚悟で進入しても帰還できないことは公然の秘密だ。空軍も「各種システムのシステム」方式で今後のISR要求にこたえていくと数年前から公言している。

 

同時に「侵攻型ISR機能」や「第5第6世代性能」に空軍が触れたのはRQ-180が念頭にあるためだろう。同機の存在は10年前からAviation Weekが明らかにしている。2019年10月に再びAviation Weekが同機が作戦運用に近づいていると報じて、実際にすでに実用化されている可能性もある。2020年11月に同機と思われる機体がモハーベ砂漠上空を飛行する画像がネット上に現れた。(下)

https://aviationweek.com/defense-space/aircraft-propulsion/possible-photo-highly-secret-rq-180-aircraft-surfaces-online

 

RQ-180は米空軍の上空偵察活動で革命を巻き起こす中心といわれ、その機能はISRに限定されない。あらゆる点で同無人機あるいはその派生型は他のステルス機への情報伝達で重要機材となるのは明らかで、空軍が目指す次世代制空機材(NGAD)として開発中なのかもしれない。一方でRQ-170ステルス無人機は戦術用途に特化しておりRQ-180と異なる。

 

RQ-180は空軍だけでなく他部隊のステルス機、非ステルス機含め地上、海上へ中継する機能を有し、共通ミッションコントロールセンター(CMCC)も対象に含むようだ。分散型ネットワーク機能は空軍他各軍で姿を現しつつあり、RQ-180が効果を倍増する役目を果たす存在になる。

 

HANGAR B PRODUCTIONS

RQ-180と言われる機体の想像図。

 

空軍は将来のISR機能として各種機材、性能を組み合わせるとしており、RQ-180のみに依存するわけではない。それでもRQ-4部隊の大部分が来年再来年に姿を消し、新型「侵攻型」機材が登場すると想像するのは困難があり、もう一歩で投入可能な機材がある、あるいは稼働中の機材があるといわなければ、議会も機能不在のリスクが生じないことに納得しないだろう。

 

空軍が目指す高性能ISR機能が今後どのような形で登場するのか、または極秘のうちに稼働しているのかが大いなる関心事だ。議会が空軍案を了承し、ブロック30仕様のグローバルホークが全機退役となるかが見ものだ。■

 


この記事は以下を再構成し人力翻訳でお送りしています。市況価格より2-3割安い翻訳をご入用の方はaviationbusiness2021@gmailまでご連絡ください。

 

 

Global Hawk Drones To Be Retired In Favor Of Secretive Penetrating Spy Aircraft

The Global Hawks cannot survive in highly contested airspace, so the Air Force is doubling down on surveillance assets that can.

BY JOSEPH TREVITHICK MAY 7, 2021

 


2018年8月28日火曜日

★エドワーズAFBで目撃された謎の機体はB-21、それともRQ-180?

What’s this mysterious aircraft spotted at Edwards AFB? The secretive B-21 Raider, the RQ-180 drone or “just” a B-2? エドワーズAFBで目撃された謎の機体の正体は極秘B-21レイダー、RQ-180無人機、または「普通の」B-2なのか



Aug 24 2018 - 0 Comments


空軍は「標準型」B-2だというが、分析すると細部で違う機材の可能性がある。

上の写真は読者三名(Sammamishman, Zaphod58 and Fred )がパームデール=エドワーズ空軍基地(カリフォーニア州)を最近訪問した際に撮影したものだ。


三名は単なる航空マニアではない。航空業界や空軍基地周りで仕事をした経歴があり信用の高い人物である。それぞれ機材を詳しく観察しており高性能機材での撮影で知られる。そのひとりSammamishmanはトノバ試射場上空を飛ぶF-117の映像画像を送ってくれた人物だ。
.写真には未知の大型全翼機形状の機体が写り、地上電源と接続しエドワーズサウス基地のエプロンに2018年7月24日午後10時から翌25日午前1時の間駐機していた。
三名は空軍に撮影画像を送り極秘機材なのか尋ねDoDの検閲を受けた。数日たち空軍はB-2スピリットだと回答してきた。
「そういわれたがいくつかの点で納得できない」とSammamishmanはメールで伝えてきた。「当日夜の写真を見るとB-2のように見えるが精査すると機体の大きさと胴体構造はスピリットと異なるようだ」
三名は撮影した画像の解析を行い、それが正しければ、写っている機体はB-2ではない。




解析は画像合計40枚を元に、画像処理を行っているが10マイル超の場所から撮影したものだ。
ではなぜB-2ではないと考えるのか。
– 機体左右につくエンジンナセルの間隔、大きさ
– 機体上のコブがあるがB-2と一致しない
– 爆弾倉の左右扉が大きい。B-2では扉は小さくエンジンへのアクセスを考慮している
–.降着装置の形状が違う
– 主翼部が滑らかでカーブ形状が違う。B-2の主翼は厚みがあり角度によっては直線に見える
「地上電源車が隣にあり、それを尺度とすると(空軍はEssex B809B-1を使い、全長103’’である)、機体の全高を12.4′で主翼全幅は130’ぐらいとなる。B-2ではそれぞれ17’’、172’だ」とSammamishmanは説明。「B-2と翼端フラップが異なる。機体は夜間しか外に出ていない。翌朝にB-2と同じなのか検証しようとしたら機体はそこになかった。このことからB-2ではないと推定される。B-2の地上テストを夜間早朝限定で行うのは妙だ」


Essex BD電源車を測定基準に使うと機体の寸法がわかる


では推測してみよう。初見ではB-2に見えるが、遠距離撮影でぶれがあるものの解析すると別の機体だろう。機体寸法以外にも細かい点で標準型スピリットステルス爆撃機との相違点がわかる。たしかにエンジンナセル(ナセルだとして)の配置と寸法は違う。

なぞの機体はB-2に似ているが読者から相違点が指摘されている。

翼幅が130フィート(あくまでも推定)であればB-2ではない。では正体はなにか。
可能性はいくつかあるが機体寸法推定、活動場所、時間帯から確度が高いのがB-21レイダー爆撃機だ。次世代長距離ステルス爆撃機となる同機は試験用にエドワーズAFBに移動すると見られている。(そういえばB-21合同試験飛行隊のパッチが数ヶ月前からeBayに出品されていた)またB-21の概念図を見るとB-2と共通点が多々あり、エンジンナセルの位置もそのひとつだ。図ではB-2そっくりだが大きく違うのはレイダーの後縁部がW形状になっており、スピリットのノコギリ状形状から進歩している。


B-21レイダーの想像図 (Wiki/NG)

B-2の翼幅は172フィートでB-21の要求ペイロードはB-2の三分の二から半分程度とされる。このためレイダーは翼幅も小さくスピリットより軽量だろう。
こうした情報をあわせ寸法推定が正しければ、ノースロップ・グラマンB-21の実機を目にしていたことになる。

The location of the aircraft was: 34.903609, -117.873366
Our reader’s view spot was here: 34.761176, -117.800955


可能性が低いのはノースロップ・グラマンRQ-180だ。
Aviation Week & Space Technology誌2013年12月9日号でペンタゴン担当編集者エイミー・バトラーと上席国際防衛担当編集者ビル・スイートマンが連名でRQ-180の存在を明かした。極秘ステルス無人航空システム(UAS)として情報収集監視偵察(ISR)任務につく同機は米空軍で2015年から供用開始と見られていた。
ノースロップ・グラマンが2008年から開発したRQ-180は「敵優勢」あるいは「航空優勢が確立されていない」空域での運用を想定し、非ステルスのRQ-4グローバルホークが「優勢な」空域運用の想定であるのと対照的だ。
AWST誌でスイートマンとバトラーは「グローバルホークとほぼ同じ機体外寸と飛行時間の機体で、グローバルホークは32,250 lb.で基地から1,200 nm離れた地点で24時間滞空可能だが、小型のRQ-170では滞空時間が5-6時間しかない。ノースロップ・グラマンが得意とする「角型凧」の形状でX-47Bに似て強い後退角のついた主翼の間の機体本体は長く、主翼は細い。ノースロップ・グラマン技術陣は「角型凧」形状は拡大可能であると認めている。B-2では後縁部が異なる。RQ-180の機体部分の長さや容積は車両を上回る」と述べていた。




.Aviation WeekはRQ-180のコンセプト図(上)を掲載したが今回の読者による報告と異なる。
とはいえ、画像の質を見ると同機が新型ステルス無人機であった可能性を完全に排除できない。機体上のコブ数点はB-2と似ている。


2012年の特許申請で有名になったノースロップ・グラマンによる構造図は爆撃機にも輸送機にも発展できる形状となっており、B-2、X-47Bの両方に似ている。これがRQ-180ならエドワーズ基地で見つかった機体は別の新型のステルス無人機なのか。

ノースロップ・グラマンは2012年に爆撃機、輸送機に転用可能な機体の特許を交付されている。 (Credit: U.S. Patent Office via AW&ST)

.筆者としては画像を最初に見た際にはB-2だと思ったが、よくよく見るとさらにSammamishamの解説を読むと疑わしく思えてきた。皆さんはどう思うだろうか。B-2なのか別の機体なのか。ぜひコメントをお寄せいただきたい。■


Image credit: Sammamishman, Zaphod58 and Fred for The Aviationist

うーんこういう謎の機体トピックはたまりません。10マイル先からこんな写真が撮れるんですね。ビックリです。機材が進歩してきて機密保持が大変になってきましたね。では正体は? B-21がすでに完成しているのでしょうか。B-21自体が無人有人両用の設定なのでRQ-180がB-21である可能性もあるのでは。すぐにも正体が明らかになるとは思えませんが当面想像力がたくましくなりそうです。しかし米国の航空マニアの層は厚いですね

2013年12月10日火曜日

RQ-180の存在についてさらに詳しく 米海軍協会ニュースより


Analysis: Secret UAV Revelation Raises More Questions than Answers

USNI News By: Dave Majumdar
Monday, December 9, 2013

航空専門誌Aviation Weekによれば高性能ステルス長距離戦略無人情報収集監視偵察機(ISR)、ノースロップ・グラマンRQ-180が存在し、2015年に配備開始となるという。
  1. 同記事は「国防・情報機関関係者」を引用しているが、米空軍も同様の開発計画を認めている。
  2. 新型ISR機が空軍の極秘テスト施設グルームレイク(ネヴァダ州)で開発中とのうわさは以前から流れていたが、詳細ははっきりせず、「ステルス型のグローバルホーク」とだけといわれてきた。機体は全翼機型でノースロップ・グラマンRQ-4グローバルホークとほぼ同寸だが、細長い主翼は高高度での効率を最大限に発揮する。「広帯域」ステルス性があるとされ、高低双方の周波数帯レーダーに対抗できるという。
  3. Aviation Week記事では国防関係者が匿名で語り、真実と思われるが、RQ-180が存在するとして、なぜペンタゴンはわざわざこの時期に同機の存在を認めるのか。.
  4. 理由は予算だ。極秘計画が漏れるのは特定の課題が達成された後が多い。今回はRQ-180の予算を確保し、RQ-4Bグローバルホークを中止を議会に認めさせるのが目的だろう。
  5. 米空軍は懐疑的な議会へグローバルホークの大部分の処分を認めさせようとしてきた。RQ-4Bが投入できるのは自由に飛行できる空域のみで、防空体制が確立された空域に入れない。これが米軍が太平洋地域に軸足を移動させる際に問題になった。空軍上層部は今年に入り極秘の機体の存在を認めてきた。
  6. 「よく考えもせずに公表はしない」と空軍副長官付けの軍代表チャールズ・デイビス中将は下院軍事委員会で4月に発言している。
  7. RQ-180は開発中の長距離打撃機材(LRS) ファミリーの一部らしい。空軍説明では「ファミリー」は爆撃機以外に、巡航ミサイル、通常弾頭つき即座全地球攻撃ミサイル、および電子攻撃用とISR用機材を含むという。
  8. RQ-180はISR任務と電子攻撃ミッションを担当する機材なのだろう。ただ同機が本当に存在するのかそれとも以前のオーロラ極超音速機のように単なるうわさなのかは時がたたないとわからない。■