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2017年11月27日月曜日

B-1の投入頻度が高まっていることに注目



「死の白鳥」問題はTu-160「白鳥」と混同した韓国記者の記事を朝日新聞がそのまま紹介したた背景がわかりました。思い込みは怖いですね。B-1は「ボーンズ B-ONE-s」と呼ぶべきでしょうね。報道機関にはB1の誤った記述を早急にあらためてもらいたいものです。

B-1 Bombers Stay Busy—Flying Record Numbers of Missions 多用されるB-1爆撃機がミッション回数記録を更新

Lancers are driving a sharp increase in Pacific show-of-force flights 太平洋でランサーが示威飛行を急増させている。

B-1 Bombers Stay Busy—Flying Record Numbers of Missions
WIB AIR July 10, 2017 Robert Beckhusen

  1. 北朝鮮がICBMの初発射に成功した直後に、米空軍B-1ランサー2機はグアムから離陸し、同国近くまで進出した。韓国と日本の戦闘機を従えて。
  2. 7月7日、8日には同型2機がペンタゴンが「示威行動」と呼ぶミッションを実施した。
  3. 太平洋で爆撃機フライトが急増していること自体は目新しいことではない。ランサーはアンダーセン空軍基地から飛んで威力を見せつけることが増えているのはAir Force Magazineが示している通りで2016年は合計73回もあった。これは前年比62パーセント増だ。
  4. 今年は2016年実績を上回るの確実だ。「倍増してもおかしくない」とスティーブン・ウィリアムズ准将Brig. Gen. Stephen Williamsが同誌に語っている。
  5. B-1はB-2スピリット、B-52ストラトフォートレスと並ぶ空軍が運用中の爆撃機三種のひとつだが、他機種と違うのはB-1に核運用能力がないことだ。このため空軍はランサーをしきりに投入しており、イラク、アフガニスタン、リビアで頻繁に飛んでいる。
A B-1 Lancer takes off from Andersen Air Force Base on June 20, 2017. U.S. Air Force photo

  1. このうち対イスラム国作戦では2016年2月までに3,800発を投下している。
  2. その後、B-52がカタールのアルウデイド航空基地に移動しB-1と交替し、B-1は全デジタル式コックピットへの改修に入った。ランサーの大部分は1980年代製のままになっていた。
  3. 2016年8月にB-1はアンダーセンに到着し、2006年以来久しぶりの同基地配属となった。
  4. グアムから米軍は「連続爆撃機プレゼンス」“Continuous Bomber Presence” (CBP)を実施している。ランサー、ストラトフォートレス、スピリット各機を交代でアンダーセンから発進させ北朝鮮と中国の抑止がねらいだ。
B-1s lined up at Andersen Air Force Base, Guam in February 2017. U.S. Air Force photo

  1. このうちB-2は試験用機体も入れて20機しかなく老朽化が進んでいる。このためCBPミッションはB-1とB-52に任せることが多い。
  2. B-1はペイロード75千ポンドがあり危険空域を高速ダッシュで脱出できる。このため米大統領は同機を北朝鮮ミサイル陣地の粉砕に投入するとみられる。
  3. B-1は500ポンド爆弾84発または2,000ポンドMk-84爆弾20発を搭載し、長距離攻撃ではAGM-158JASSMミサイル24発で北朝鮮を数百マイル先から攻撃できる。■

2016年10月12日水曜日

もし戦わば⑦ 嘉手納、アンダーセンへの攻撃を必然とした米軍が考える予備航空基地


嘉手納基地付近の不動産価格は有事にはゼロになるということですか。同じことが神奈川県でも発生すれば日本の不動産市場は大変なことになりますね。といって中国や北朝鮮のミサイルが精密に基地施設だけを狙うとも思えず、日本の各地が不動産価格暴落の危機にあることになりますね

The National Interest


Revealed: America's Backup Plan in Case of War with China


February 25, 2016

  1. 中国と交戦状態に入れば太平洋各地の米軍基地は安全とはいえない。2015年に出たRAND研究所報告では最悪のシナリオを紹介し、「大規模かつ正確な攻撃が数波に渡り強靭性が劣る基地に加えられると大きな被害が発生し航空機喪失は甚だしく、基地も当面再開できないほどの被害をあびる」としている。
  2. 嘉手納基地は地理的な位置のため最も激しい攻撃を受けるだろう。中国は2015年9月にDF-26弾道ミサイルを公表し、グアムのアンダーセン基地攻撃が可能と明らかにした。アンダーセン、嘉手納の両基地は米軍の海外基地で最重要かつ最大規模の施設だ。
  3. そこでティニアンが登場する。グアム近隣の小島が米空軍の予備飛行機地となる。2月10日に空軍からティニアンを「アンダーセン空軍基地など太平洋地区の基地が利用できなくなるか制限される場合に代替基地として使う」との発表があった。
  4. ペンタゴンの2017年度予算要求では9百万ドルで17.5エーカーの用地を取得し「分散活動や演習時の支援に」使うとしているとサイパン・トリビューン紙が伝えている。飛行施設拡大で平時には「最大12機の給油機他支援要員」を駐留させると空軍は見ている。
  5. ティニアンは今はのんびりした場所だ。
  6. 第二次大戦中は第四及び第二海兵師団が同島を奪取し、B-29スーパーフォートレス部隊が駐留し、原爆投下機も同地から離陸している。戦後に施設は放棄され、使用されないまま残っている。同島にはもう一つ小型の国際空港があったが放棄され荒れ果てたままだ。
  7. 米空軍は当初はサイパンを利用する意向だった。サイパンはティニアンの15倍の人口規模で空港施設も大型で港湾もある。現地からの反対が強く立ちふさがった。
  8. もともとビジネス重視のはずの商工会議所も反対派に加わり今でも混雑気味のサイパン空港に軍人が毎年八週間も演習で来訪しさらに混雑させるのは耐えられないとした。
  9. そのため過去回帰となる。冷戦時には世界各地に軍基地が展開したが、ソ連のミサイル攻撃の脅威が消え、湾岸戦争後の予算削減が1990年代に強まると各地の基地を統合し巨大基地になっていった。
  10. だが2015ン年に論文を書いたRANDのアラン・ヴィックは分散配備の方が残存性が高くなると指摘する。
  11. 「機材を基地多数に分散させることで作戦運用上の冗長性が生まれる。フライトの安全性が生まれ悪天候や緊急時の代替着陸地が利用できる。敵はそれだけ多くの拠点を同時監視する必要が生まれ標的の選択に迷うはずだ。(友軍があちこちの基地に分散する前提)」
  12. 「分散配備で敵は滑走路一本だけ狙うよりも多くの兵力を動員することになる。配備基地を増やせばそれだけ建設費用が運用コストが高くなるが、分散配備先の施設は完全水準でなくてもよく、滑走路だけでも十分になる場合もあるはずだ」
Robert Beckhusen is the managing editor of War is Boring, where this articlefirst appeared.