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2023年7月30日日曜日

2021年航海中に大破した潜水艦USSコネティカットの工事状況。完工は早くて2026年。

 USS Connecticut (SSN 22) is docked for its Extended Docking Selected Restricted Availability July 12 at Puget Sound Naval Shipyard &amp; Intermediate Maintenance Facility. <em>USN</em>

USS コネチカット(SSN 22)は、ピュージェット・サウンド海軍造船所&中間整備施設で7月12日、拡張ドッキング選択された制限付きアベイラビリティのためにドッキングされている。USN


海山に衝突し大破したシーウルフ級潜水艦の修理の完了は、早くても2026年の見込みだ



海軍は、2021年10月2日南シナ海で哨戒中に海山への衝突で大破したシーウルフ級原子力高速攻撃潜水艦コネティカット(SSN-22)の最新の写真を発表した。コネチカットは現在、ワシントン州ブレマトンのピュージェット・サウンド海軍造船所で、最長2026年まで続く修理を受けている。

 2021年12月、貴重な同潜水艦は、グアムでの長い緊急停泊とサンディエゴでの再停泊を経て、浮上したまま太平洋を横断するという苦難の航海を終え、ワシントン州の母港に足早に戻ってきた。

 潜水艦の修理を複雑にしているのは、ピュージェット・サウンド海軍造船所と中間整備施設(PSNS & IMF)、およびワシントン州バンゴーにある近隣のトライデント改装施設のドライドック施設で耐震アップグレードが進行中であることだ。


USN


写真に添付された海軍のリリースにはこうある:

「作業には、構造的完全性を強化し、労働者、地域社会、環境、潜水艦の安全を確保するために、乾ドック壁内部にアンカーを設置するため穴あけが含まれる。災害軽減の取り組みでは、壊滅的な地震が発生する可能性に対処するため、従来の緊急対応計画を更新するとともに、ドライドック内の早期警報従業員通知システムを改善した。

民間企業、海軍海洋システム司令部、海軍施設工学システム司令部、およびPSNS & IMFの専門家は、海軍の将来のニーズを見据えながら、またPSNS & IMFの使命である、近代的で完全な任務遂行能力を備えた軍艦を毎回オンタイムで提供し、国家安全保障を維持することを支援するために、構造改良の計画と実施を継続する予定である」。

 USSコネチカットに関しては、画像が示すように、少なくとも目に見えるものに関しては、1年半以上前に到着した時と比べて状態は大きな変化はない。ソナードームは欠損したままだ。

 シーウルフ級は建造終了して久しいため、潜水艦の艦首、ソナー、その他の下面構造部品の大規模な修理は困難を極めるだろう。その上、これまでに建造されたのはわずか3隻で、うちの1隻は、極秘に建造されたUSSジミー・カーター(SSN-23)だ。過去には、同じクラスの退役艦のスペアパーツや全セクションを活用して、損傷を修復した事例があったが、今回はその選択肢はない。

 SSN-22は25年間運用されてきたとはいえ、貴重な資産であるため、海軍は貴重な乾ドックスペースと人員を何年も費やしても修理を進めようとしている。少なくとも2022年11月時点では、海軍の潜水艦部隊の40%近くがメンテナンス中かメンテナンス待ちの状態だった。これは、海軍の整備事業全体の修理に必要な乾ドックスペースと人員不足という、遅々として進まない危機の一面に過ぎない。さらに海軍艦艇の老朽化によって事態は悪化している。

 そのため、コネティカットの修理が最良の選択肢であることは明らかであり、同時に潜在的な敵国である中国との間で急速に広がる海軍艦隊の規模差と折り合いをつける必要がある。

 ドライドック5が再認証されたことで、SSN-22は必要とされるTLCを受けることができる。SSN-22が試練を乗り越え、どのような姿で姿を現すのか、興味深い。大規模作業がすでに計画されているため、別のアップグレードが行われる可能性もある。■


Badly Damaged Nuclear Submarine USS Connecticut Seen In New Images

YTYLER ROGOWAY|PUBLISHED JUL 13, 2023 7:26 PM EDT

THE WAR ZONE


2021年8月5日木曜日

原潜シーウルフは米海軍で最も機密性の高い任務についている。注目ワードは北極海だ。

 

 

 

 

2013年8月原子力攻撃型潜水艦USSシーウルフがワシントン州ブレマートンを出港し、1997年の就役から5回目あるいは6回目の任務についた。

 

一か月後にヨーロッパを担当する第六艦隊が公開した画像に米国ノルウェー大使がシーウルフがシーウルフをハーコンスヴェルン海軍基地で視察する様子があった。ワシントン州から数千マイル離れている。

 

シーウルフはノルウェーまでどう移動したのか。その際に取った移動経路から海軍の中でも機密性を重んじる潜水艦部隊の運用の一部がうかがい知れる。シーウルフは北極海経由でノルウェーに移動したのだ。

 

沈黙の部隊

 

米海軍は潜水艦の話題を好まない。潜水艦の最大の利点はステルスだ。海軍には70隻近くの潜水艦があるが、シーウルフと姉妹艦コネティカット及びジミー・カーターは最も機密性が高い。

 

隻数が最大のロサンジェルス級ならグーグル検索で海軍の発表文書や公開画像が見られる。だがシーウルフ級は皆無に近い。

 

同艦の公式ウェブサイトはアクセス不能となっている。シーウルフの外観写真が出たのは2009年が最後だ。

 

シーウルフ級が特別な艦であることが理由だ。新型、大型で高速かつ重武装で建造単価30億ドルのシーウルフ級は数億ドル相当の特殊装備を搭載し、ワシントン州に独立戦隊を編成している。

 

いったん任務に出ると数ヶ月にわたりまったく公表されず活動する。シーウルフ乗組員の妻も「予測不可能」と表現するほどだ。

 

受勲が連続していることから秘密任務が着実に成功していることが間接的にわかる。2007年にシーウルフ乗組員140名が戦時なら銅星章に相当する部隊勲功章を受け、2009年には銀星章相当の海軍部隊勲功章が授与された。

 

海軍での潜水艦部隊の仕事は情報収集、巡航ミサイルをテロリストやならず者国家に打ち込むこと、特殊部隊員を偵察強襲任務に送り込むことにある。だがシーウルフの任務は不明のままだ。

 

またシーウルフがどの海域に展開しているかも不明だ。太平洋艦隊に配属されるが、すぐ変更されてもおかしくない。

 

謎を解くピースを集める

 

判明している事実がある。2011年3月に姉妹艦コネティカットが北極海でテストに投入されたとの珍しい報道が出た。

 

コネティカットは新造ヴァージニア級ニューハンプシャーとアラスカのプルドーベイに向かい「ICEX」演習に加わった。1958年にUSSノーチラスが初めて北極点に到達して以後海軍が不定期に実施している演習だ。

 

海軍はコネティカットが「米海軍北極海潜水艦研究所、ワシントン大学応用物理教室とともに新装備を試行し北極海での水中運用訓練を行った」と発表した。

 

新装備品には「安全な航行用の高周波ソナーやレイセオン製のディープサイレン音響通信機」があると海軍は述べていた。

 

シーウルフは2009年9月から3年近く乾ドック入りしていた。受注企業は280百万ドルで作業した。シーウルフが太平洋に復帰したのは2012年4月で「これまでより性能が向上した」と当時の艦長ダン・パッカー中佐が述べている。

 

コネティカットでテストしたのと同様の装備をシーウルフが搭載している可能性がある。北極海は海軍にとって新しい重大な海域だ。氷が減少する中で新しい航行路が開かれ、他国海軍の動きが活発になってきた。

 

シーウルフの謎への反応

 

いずれにせよ、シーウルフが世界の頂上部分を経由し移動したのは明らかだ。ワシントン州を出港しノルウェーに数週間で到達するにはこれ以外の航路はない。

 

ではシーウルフは北極海でなにをしていたのか。訓練の可能性はある。氷の下での戦闘技法を磨いたのか。潜水艦乗組員にとって北極海行きは「戦闘システムを試し航法機能や通信機能の効果を見て厳しい環境での作戦実施となる」と当時の海軍作戦部長ゲーリー・ラフヘッド大将が述べていた。

 

伝統に則り静かに動くことにはそれなりの理由がある。2009年のICEXに対しロシアがどう反応したかを見てほしい。「外国潜水艦がロシアの海洋国境線近くで行動すれば当然の結果としてわが国が関心を示すことになる」とクレムリンは警告していた。

 

ロシア側も米潜水艦が何をしているのかを知りたがっているのだ。■

 

の記事は以下を再構成し人力翻訳でお送りしています。市況価格より2-3割安い翻訳をご入用の方はaviationbusiness2021@gmailまでご連絡ください。

 

Why Is the U.S. Navy So Secretive about Its Seawolf Submarine?

by David Axe 

August 4, 2021  Topic: Submarines  Region: Americas  Blog Brand: The Reboot  Tags: RussiaSubmarineMilitaryTechnologySeawolfNavy

 

David Axe served as Defense Editor of the National Interest. He is the author of the graphic novels War Fix, War Is Boring and Machete Squad.

This article first appeared on WarIsBoring in 2013.

Image: U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 2nd Class Kevin S. O'Brien


2016年11月25日金曜日

★米海軍の「極秘」潜水艦にロシアが神経を尖らせる理由がある



結局三隻しか建造されなかったシーウルフ級は特別な存在のようです。その任務内容が明らかになることは多分ないでしょうが、相当重要な任務についているようです。北極海での活動用に特別に改装されているようです。

The National Interest


The 'Secret' Submarines the U.S. Navy Doesn't Want to Talk About (And Russia Fears)

海上公試中のUSS Seawolf Wikimedia Commons/Public domain.

November 19, 2016


2013年8月、米海軍の攻撃型原子力潜水艦USSシーウルフがワシントン州ブレマートンを出港し、1997年就役以来五回目あるいは六回目の任務についた。
  1. 一ヶ月後、第六艦隊がノルウェー駐在米大使がハアコンスベルン軍港に寄港中のシーウルフを視察する写真をFlickr上に公開した。ワシントン州から数千マイルの距離だ。
  2. 同艦は北極海を潜行してノルウェーに着いたのだ。

沈黙の部隊

  1. 米海軍は潜水艦部隊について口を閉ざしている。潜水艦の最大の利点はステルスだ。70隻ほどの潜水艦部隊でシーウルフは姉妹艦コネチカット、ジミー・カーターとともに特に秘匿性が高い。
  2. シーウルフ級各艦をグーグル検索しても何もわからない。
  3. シーウルフの公式ホームページは閉鎖されている。シーウルフの外観写真は2009年時以来見られない。
  4. シーウルフ及び姉妹艦は特別な存在だ。新型で大型高速で重武装の同級は他の攻撃型潜水艦と一線を画し、一隻およそ30億ドルの費用がかかっているが数億ドル相当の特別装備が搭載されワシントン州で特別戦隊に編入されている。
  5. 一回航海に出ると数ヶ月帰港せず、しかも出動の公表は一切ない。シーウルフ乗組員の配偶者は同艦の動きは「全く予想できない」と表現している。
  6. 一方で同級の秘密ミッションは成功を収めている。2007年にシーウルフ乗員140名に殊勲賞が授与された。これは戦闘時なら青銅章に匹敵するもので、2009年には海軍部隊受勲(銀星章に匹敵)が授与された。
  7. 潜水艦が情報収集、巡航ミサイル発射、テロ戦闘員やならず者国家相手へ特殊部隊員を送り込み偵察や強襲作戦へ投入しているとしても、シーウルフもこれらの任務を実施しているのか不明だ。
  8. シーウルフの所属もわからない。太平洋艦隊編入が通常だが、簡単に変更されているようだ。

パズルのピースを集めると

  1. 判明していることもある。2011年3月に姉妹艦コネチカットが北極海で試験に投入されている。
  2. コネチカットと新造ヴァージニア級のニューハンプシャーはアラスカのプルドーベイを航行し、「ICEX」演習を開始したが、1958年のUSSノーチラスが初めて北極点の下を航行して以来実施されていなかった種類の演習だ。
  3. コネチカットは「米海軍極地潜水活動研究所およびワシントン大学応用物理教室と共同で新型装備品の運用試験をおこない氷原下で作戦訓練を実施した」と海軍は発表している。
  4. ここで言う新型装備品には「高周波ソナーによる北極海中での安全航行とレイセオン製ディープサイレン通信装置がある」と海軍は発表していた。
  5. シーウルフが2009年からほぼ三年間に渡り乾ドックに入っていたと判明している。契約企業各社は280百万ドルで作業を実施している。またシーウルフが冷たい太平洋の海中に戻ったのは2012年4月のことで同艦は「以前よりも性能が上がった」と当時の艦長ダン・パッカー中佐が述べていた。
  6. コネチカット同様の氷山下装備をシーウルフが搭載している可能性がある。米海軍は改めて北極海に注目しており、氷山が減少する中で新航路が開けつつあり活動を強化する外国海軍勢力がある。
  7. 「北極海に安全保障面で重要な関心がある」と2009年に当時の海軍作戦部長ゲーリー・ラフヘッド大将が語っていた。

ロシアの反応

  1. いずれにせよシーウルフが世界の頂上を横断したのは明白だ。ノルウェーへ数週間で到達するには他の航路はない。
  2. ではシーウルフは氷の下で何をしていたのか。訓練が頭に浮かぶ。北極海行きは「戦闘装備、航法装備、通信機器のテスト以外に新しい環境での運用性を試すチャンス」とラフヘッド提督も述べていた。
  3. 潜水艦伝統の秘密運用以外の理由もある。2009年のICEX実施の際のロシアの反応を思い起こしてみよう。「外国潜水艦がロシア領海付近を通行することが我が方の関心を喚起するのは当然である」とクレムリン報道官は述べていた。
  4. ロシアはアメリカ潜水艦が何をしているのか知りたがるはずだ。■