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2025年11月29日土曜日

ホームズ教授の視点:カリブ海へのフォード空母打撃群のプレゼンスだけで米国の政治的目標が達成できれば十分であるが、マドゥロ政権の打倒につながるか疑問だ

 空母USSジェラルド・R・フォードではニコラス・マドゥロを倒せない。倒す必要すらないのかもしれない。(The National Interest)

2025年11月25日

ジェームズ・ホームズ

ヴェネズエラ近海へ同空母が回航した目的は依然不明だが、カラカスに対して「その後何が起きるか」との点で強力な警告となっている

子力空母「ジェラルド・R・フォード」は現在、ミサイル駆逐艦と水陸両用即応部隊を伴い、ヴェネズエラ近海を巡航中だ。戦闘機・攻撃機、巡航ミサイル、約 2,200 人の海兵隊員で構成される海兵遠征部隊など、強力な火力を誇る海軍機動部隊の一部だ。

しかし、その目的は何だろうか?この展開の目的は依然として不明瞭であり、したがって推測する価値がある。

フォードはヴェネズエラ近海で、正確には何をしているのか?

まず、明らかなことから始めよう。トランプ政権は、カリブ海、メキシコ湾、東太平洋海域における違法薬物の流通を阻止したいと公言している。11月13日、ピート・ヘグセス国防長官は、「南部の槍作戦」を「祖国を守り、西半球から麻薬テロリストを一掃し、国民を殺している麻薬から祖国を守る」任務だと宣伝した。ヘグセスはさらに、「西半球はアメリカの近隣地域であり、我々はそれを守る」と付け加えた。

一方、ドナルド・トランプ大統領は、何らかの形で麻薬対策の戦いを陸上に展開することを検討している。彼は、隣国メキシコで麻薬密売人を攻撃することさえほのめかしている。その場合、「南部の槍作戦」は、これまでの海上作戦ではなくなるだろう。

米海軍第 4 艦隊(米南部軍の一部)は 1 月、「南部の槍」作戦を開始し、海軍のプレスリリースが「長距離航行可能な無人水上艦艇、小型無人迎撃艇、垂直離着陸型無人航空機」と表現するものを配備して、海上交通を監視した。無人機は、米国沿岸警備隊の巡視船と連携して、「海上領域の認識を調整し、麻薬対策作戦を実施する」ために活動した。

しかしその後、作戦は拡大した。麻薬密輸業者に対する前線防衛体制の構築に政権が注力していることは疑いようがない。米軍機は米国湾岸や太平洋岸へ違法薬物を輸送中と判断された21隻の船を先週までに沈没させた。

だが重要な点は、高速艇を粉々に砕くのに巨大な空母や駆逐艦は必要ないということだ。明らかに、これまでカリブ海と太平洋で用いられてきたのは、米空軍のAC-130ガンシップ、武装MQ-9リーパードローン、そして地上発進の戦闘攻撃機だ。あらゆる兆候から、麻薬取締任務には陸上航空戦力で十分だったと言える。

空母打撃群はニコラス・マドゥロへの警告だ

これは空母ジェラルド・R・フォードの展開には別の目的があることを示唆している。フォードとその護衛部隊は、海上からヴェネズエラ本土へ戦力を投射することで、南部の槍作戦に様々な形で貢献できる。空母打撃群は戦術機や巡航ミサイルを用いて陸上へ戦力を投射できる。沿岸部や内陸部のカルテル拠点を攻撃し、麻薬密輸問題を根源から断つ試みも可能だ。特殊作戦部隊が地上でカルテルと戦う際、火力支援や兵站補給、その他の支援を提供できる。あるいは、空母航空機と水上戦闘艦の支援を受けた水陸両用部隊が米海兵隊を上陸させ、沿岸襲撃を実行する可能性もある。おそらく、麻薬密輸業者がカリブ海へ飛び立つ前に集結する港湾が標的となるだろう。

こうした選択肢の1つ以上を実行する可能性のある脅威は、ワシントンにカラカスに対する政治的梃子を与える。ヴェネズエラの強権者ニコラス・マドゥロは、自らの政権を崩壊させる可能性のある米軍の軍事行動を招くリスクを冒すより、自らの手でカルテルを取り締まり、それ以上の事態を招くのを回避するかもしれない。

政権交代はトランプ政権の最終目標の一つだ。当局は「南部の槍」作戦の目的としてマドゥロ放逐を明言していないが、ホワイトハウスは強硬派の排除を望んでいることを隠していない。国務省はマドゥロをカルテル首謀者と認定し、麻薬密輸容疑での逮捕・有罪判決につながる情報提供者に5000万ドルの懸賞金を懸けている。

だがフォード級空母は単独でヴェネズエラ侵攻するには力不足だ

しかし、いかに強力な米海軍機動部隊であろうと、その水陸両用部隊——海兵遠征部隊——はイラクやアフガニスタン式の政権交代を強制するには著しく不十分だ。大規模で人口の多いラテンアメリカの敵対国に対し、成功の見込みを持って本格侵攻を仕掛けることはできない。

つまり、地上部隊こそが米海軍作戦の潜在的な限界要因だ。軍事戦略の目的は支配である——領土支配、あるいは戦略的・政治的目標達成に必要な物理的対象の支配だ。支配を行使できるのは兵士だけである。航空機やミサイルは地上の物を破壊できるが、物理的空間を支配することはできない。飛行機は飛来して去り、ミサイルは標的を破壊して消滅する。地上部隊だけが現地展開し、制圧した重要地点を勝利が確定するまで維持できる。彼らが勝敗を決する。

ヴェネズエラで政権交代を図るには、カラカスで政府を物理的に掌握し、マドゥロとその側近を権力から排除し、より人道的な政権の樹立を支援する必要がある。これは海空軍による支援を受けた陸上作戦の実施を意味する。しかし、マドゥロ政権をカラカスから追放するには、同地域に展開している米海兵隊や特殊部隊の兵力は圧倒的に不足している。直接的な武力による政権交代は、現地に展開する米海軍戦力の能力を超えている。

確かに、マドゥロの悪政はヴェネズエラ国民を驚くべきほど貧困化させ虐待してきた。トランプ政権は、空と海からの効果的な打撃が民衆を奮い立たせ、2011年に地中海からNATOの爆撃作戦を受けたリビア人がムアンマル・カダフィに反旗を翻したように、マドゥロに対し蜂起を促すと想定している可能性がある。実質的に、ヴェネズエラ民衆が政権交代に必要な地上戦力を提供し、米国は沖合の艦船から支援を行うという構図だ。

もし米軍の海上作戦が「内部からの政権交代」をねらうなら、それは徹底的に検証する価値がある。戦略界では、作戦の明確かつ達成可能な政治目標を定義し、それを達成する「勝利理論」を構築するよう戦闘員に助言する。勝利理論(平時では「成功理論」)とは、単なる因果関係の理論に過ぎない。行動Aが効果Xを生み、行動Bが効果Yを生み、行動Cが効果Zを生み、というように、求める政治的目標が達成されるまで連鎖する。

この因果関係の連鎖における各ステップは、政治・軍事指導部が納得できる説得力のあるものでなければならない。さもなければ理論は不十分となる。

自然科学と同様に、勝利理論の立案者は自らの創作に懐疑的な視点を保つべきだ。科学者が自然現象に関する仮説を「反証」しようとするように、彼らは自らの理論を反証するために全力を尽くすべきである。論理学ではいかなる理論も完全に証明されることはない。仮説が暫定的に成立するのは、それを反証しようとする誠実かつ協調的な努力が失敗した場合に限られる。疑いと謙虚さに根ざした科学的視点は、軍事活動においても健全だ。情報収集と分析、軍・外交スタッフ内での活発な議論、戦術シミュレーションは、科学者が実験器具で仮説を検証するように、この分野の必須ツールである。

展開の真の目的は体制変更ではなく政治的示威行動だ

では「南部の槍」作戦は、武力による体制変更へ変質するのか? 筆者は疑わしく思う。「米軍の支援があればヴェネズエラ国民が自ら行動を起こす」という勝利理論には疑わしい点がある。厳密な検証が必要だ。独裁者の武力による追放は状況次第で可能だ——カダフィやサダム・フセインを思い出してほしい。だが独裁者を啓蒙的な統治形態により置き換えるのは別問題だ。

空母「フォード」打撃群の巡航は、実用性を伴った政治的パフォーマンスだろう。軍艦は政治的道具だ。大統領は権力と目的を示す時、常に空母に手を伸ばす。今回の場合、空母とその護衛艦に象徴される意味合いとは別に、フォードの展開はワシントンに、陸上のカルテルを攻撃する火力と、同時にマドゥロ政権に苦痛を与える——あるいは潜在的に政権を転覆させる——脅威を与える。具体的な選択肢をメッセージを伴って提供するのだ。

独裁者の心に疑念と恐怖を植え付けつつ、麻薬密輸組織を阻止できれば、それだけで一つの成果となる。■

著者について:ジェームズ・ホームズ

ジェームズ・ホームズは、海軍戦争大学校のJ.C.ワイリー海事戦略講座教授、ブルート・クルーラック革新・未来戦争センターの特別研究員、ジョージア大学公共国際問題学部の客員研究員である。元米海軍水上戦闘士官で、第一次湾岸戦争の戦闘を経験した。戦艦ウィスコンシンでは兵器・工兵士官を務め、水上戦闘将校学校司令部では工兵・消防教官を、海軍大学校では戦略の軍事教授を務めた。タフツ大学フレッチャー法律外交大学院で国際関係学の博士号を取得し、プロビデンス大学とサルベ・レジーナ大学で数学と国際関係の修士号を取得している。ここに表明された見解は彼個人のものである。


The USS Gerald R. Ford Can’t Overthrow Nicolas Maduro. It Might Not Need To.

November 25, 2025

By: James Holmes


2025年10月16日木曜日

トランプ大統領にはマドゥロ大統領追放で新たな戦略がある(POLITICO) ― 大規模侵攻は考えにくく小部隊によるマドゥロ誘拐や殺害が作戦メニューに入っているのでは。中南米の左翼政権の牽制も米政権は期待しているのでしょう

 

トランプ大統領にはマドゥロ大統領追放で新たな戦略がある(POLITICO) ― 大規模な米軍侵攻は考えにくく小部隊によるマドゥロ誘拐や殺害が作戦メニューに入っているのでは。中南米の左翼政権への牽制もトランプ政権は期待しているのでしょう

ヴェネズエラ指導者は米大統領の怒りをかわしてきた

2025年5月25日、カラカスで支持者に演説するヴェネズエラのニコラス・マドゥロ大統領。トランプ政権は彼を麻薬王と呼んでいる。| 撮影:フェデリコ・パラ/AFP via Getty Images

ドナルド・トランプ大統領は1期目の政権時にニコラス・マドゥロ・ヴェネズエラ大統領の権力追放をあからさまに試みた。彼はヴェネズエラの独裁者を不正選挙で非難し、マドゥロ政権への米国の承認を取り消し、カラカスに制裁を課し、他の国々にマドゥロ大統領の辞任を迫るよう働きかけた。

しかし、それは不調に終わった。

2期目に入ったトランプ大統領は、マドゥロ大統領に対し以前と違ったアプローチを取り、そのメッセージは、トランプ大統領としては珍しく、直接的なものではない。トランプ大統領は、マドゥロ大統領は非合法な指導者であると主張し続けているものの、カラカスでの政権変更については「我々は話していない」と述べている。その代わりに、この強権的な指導者が麻薬王であり、危険な犯罪者であるという長年の非難を強調している。この状況に詳しい関係者によると、トランプ大統領が麻薬カルテルとの戦いを続ける中で、マドゥロ大統領を追い出すことが計画されているという。

この取り組みには、関連組織をテロ組織指定、ヴェネズエラからの麻薬密輸船への軍事攻撃、マドゥロの懸賞金5000万ドルへの引き上げ、カラカスとの外交交渉断絶などが含まれる。表向きは政権転覆が目的ではないが、麻薬対策の圧力がマドゥロを倒す結果となれば、大統領とそのチームは大いに喜ぶだろう。

トランプ大統領は世界の独裁者の多くを称賛しているが、マドゥロに対しては長年、本心から嫌悪してきた。この南米の指導者は社会主義的ルーツを持ち、トランプが支持するハンガリーのオルバン首相やロシアのプーチン大統領のような極右的傾向とは程遠い。そして——これは長年複数の米当局者から聞いた話だが——トランプは、かつて活気に満ちていたヴェネズエラ経済をマドゥロが荒廃させたことに心底愕然としている。

「マドゥロの退陣を望むかだって?もちろんさ」とトランプ政権高官は米大統領とその側近について語った。「彼に多大な圧力をかける。彼は脆弱だ。我々が直接的な行動を起こさずとも、この圧力だけで彼が倒れる可能性は十分にある」、

しかしトランプは最終的に「あらゆる手段」を講じる覚悟があるのか? ヴェネズエラへの侵攻部隊派遣や、マドゥロの名前を刻んだミサイル発射も選択肢か?トランプ陣営はあらゆる可能性を排除していないようだ。

当局者によれば、トランプはヴェネズエラ国内の麻薬関連施設への空爆を含む計画を有しているが、マドゥロを直接排除する命令は出していないという。それでも、協議に詳しいある関係者は、マドゥロが麻薬王かつテロリストと見なされれば、正当な標的となり得ると示唆した。「起訴された麻薬密売人やテロリストを我々は常に追っているのではないか?」と同関係者は述べた。機密性の高い内部協議について話すため、両者には匿名を条件とした。

ホワイトハウスはコメント要請に応じなかった。

この手法に特別な呼称があるかは不明だ。裏工作による政権転覆?呼称はどうあれ、トランプ政権がこれまで取った措置より実行が困難かもしれない。

米国は独裁者に対し様々な圧力作戦を試みてきた。経済制裁を重点的に用いた例(イラン、キューバ)もあれば、反政府勢力に武器を供与した例(アフガニスタン)もある。技術的には政権転覆が目的ではなかった米軍介入(リビア)もあれば、目的だったケース(イラク)もある。

こうした取り組みは独裁者を弱体化させ、時にはその失脚を早めることもある。しかし、何年もかかる場合もあり、米国による圧力か他の要因か、失脚の直接原因が不明確なことも多い。

パナマの軍事支配者で、長年CIAにとって厄介な存在だったマヌエル・ノリエガを米国が失脚させた事例は、マドゥロとの対峙と比較する上で興味深い。米国は1980年代にパナマに制裁を課し、ノリエガを麻薬密輸容疑で起訴し、彼が統治する傀儡政権との外交的接触を拒否した

しかしノリエガが権力を失ったのは、1989年末に米国が2万人以上の兵力でパナマに侵攻し彼を拘束するまで待たねばならなかった。侵攻の背景にはノリエガ勢力の米国民への攻撃やパナマ運河支配への懸念もあったが、当時のジョージ・H・W・ブッシュ大統領は自らの決断を説明する際に麻薬関連容疑を必ず言及した。

ヴェネズエラは大きく複雑な国であり、トランプ政権のアプローチは予測不能だ。国民が繰り返し彼に反対票を投じているという強力な証拠があるにもかかわらず、マドゥロは治安部隊の支持で長く権力を維持してきた。

トランプは麻薬カルテル対策の強化には乗り気だが、マドゥロ打倒のための本格的な侵攻部隊を派遣するとは考えにくい。その理由の一つは、MAGA支持層には強い孤立主義的傾向があり、警戒感を抱かせる恐れがあるからだ。

しかし、麻薬王マドゥロだけを標的とした小規模な部隊なら?可能性はある。MAGA支持層は麻薬カルテルとの戦いなら支持している

元米政府高官らが筆者に語ったところでは、公式に「政権変更」と名乗らずに反マドゥロ作戦に固執することには他の利点もある。トランプがマドゥロ追放を公言しながら失敗すれば弱腰と見られる(前回も印象は良くなかった)。全面侵攻を避け「法執行任務」と主張する限り、米政府はヴェネズエラで発生する可能性のある高コストな余波への責任を軽減できる。

ジョージ・W・ブッシュ政権で国家安全保障担当を務めたピーター・フィーバーは、「トランプ政権は、安価な政権交代によって『ポタリー・バーン・ルール』の罰則を回避できると計算しているのではないか」と述べた。これは、コリン・パウエル元国務長官の「イラクを破壊したら、イラクを購入したことになり、その後の治安安定に責任を持つことになる」という有名な格言である。

ヴェネズエラには、政権が倒れた場合に備え計画を立てている、安定した野党が存在している。野党の主要人物マリア・コリーナ・マチャドが金曜日、ノーベル平和賞を受賞した。これはトランプ自身が切望している栄誉である。マチャドは、ノーベル賞の一部をトランプに捧げ、「私たちの大義を断固として支持してくれた」と感謝した。

この議論に詳しい人物によると、米国当局者はヴェネズエラ野党と連絡を取り合ってはいるものの、トランプ政権は野党と行動を調整しているわけではないという。

マチャドの代表であるデビッド・スモランスキーは、野党がカルテル対策についてトランプ政権と調整しているかどうかについて言及を避けた。しかし、スモランスキーは、マチャドの事務所は、ヴェネズエラから発生している麻薬活動に関する情報の提供を含め、政権や議会と常に連絡を取り合っている、と述べた。

ヴェネズエラで長年政治犯として収監された野党活動家レオポルド・ロペスは、米国政府がようやく自分らが長年主張してきた見解に追随したと指摘。「マドゥロは国家元首ではなく犯罪組織の首脳として扱うべきだ」と述べている。

ロペスは、マドゥロを有名な麻薬王と比較した。「パブロ・エスコバルがコロンビアの大統領だったとしたら、パブロを追及することは、政治的な変化を可能にするのと同じことだろう」とロペスは語った。

マドゥロに対する米国の措置(その一部はニューヨーク・タイムズ紙が以前報じた)は、トランプ大統領の側近たちの個人的な目標とも合致している。

国務長官兼国家安全保障担当大統領補佐官代理を務めるマルコ・ルビオ(キューバ系フロリダ州出身)は、ヴェネズエラ政権がカラカスの同盟国であるキューバ政権に悪影響を及ぼす可能性があることを理由に、かねてからヴェネズエラ政権の打倒を望んでいた。強硬な反移民派であるトランプ大統領の顧問、スティーブン・ミラーは、カラカスに新政権が誕生すれば、特に政権崩壊後の混乱が限定的であれば、米国在住のヴェネズエラ人の国外追放が容易になると期待している。トランプ大統領の側近たちはまた、マドゥロ大統領に対する弾圧が、他のラテンアメリカの左派指導者たちに不安を与え、麻薬の流通を減少させることを望んでいる。

筆者が話を聞いた人々は、トランプ大統領が、麻薬カルテルに対する、しかし厳密には政権交代ではない作戦を、どのように、そして果たしてエスカレートさせるかについては予測を避けたが、彼が近い将来、その作戦を縮小することはないだろうと示唆している。

何しろ大統領は、麻薬運搬船とされる船舶への空爆を承認することを大いに楽しんでいるからだ。

「相当の間、毎週のようにボートを水面から吹き飛ばし続けられるだろう」とトランプ政権関係者は語った。■


Trump Has a Different Plan to Oust Maduro This Time Around

Venezuela’s leader has survived the US president’s wrath before.


Venezuelan leader Nicolas Maduro, speaking to supporters in Caracas on May 25, 2025, has been labeled a drug lord by the Trump administration. | Federico Parra/AFP via Getty Images

By Nahal Toosi10/12/2025 10:00 AM EDT

https://www.politico.com/news/magazine/2025/10/12/trump-war-on-drugs-venezuela-regime-change-column-00603440


2025年9月5日金曜日

速報 ヴェネズエラ空軍のF-16戦闘機が米海軍艦艇に接近(TWZ) ― トランプ政権はいよいよ国家勢力、非国家勢力問わず米国にとって危険な勢力の排除に乗り出しました


トランプ政権がカリブ海地域の麻薬カルテル対策作戦を強化する中で今回の事案は新たな緊張の高まりを示す

The Pentagon says two Venezuelan jets flew close to the USS Jason Dunham.

(米海軍)

国防当局者は本日早朝、ヴェネズエラ空軍のF-16戦闘機2機が米海軍艦艇付近を飛行したことを本誌に確認した。国防総省によれば、当該艦艇は「公海」にいたとし、南米国家に対し、同地域における米軍の麻薬対策活動を「妨害、阻止、干渉するいかなる追加行動」も取らないよう警告した。この動きは、米当局が米軍が南カリブ海を航行中のボートで麻薬密輸容疑者11名を殺害したと発表した2日後に発生した。

国防総省の発表では、この遭遇に関する追加情報は提供されていない。CBSニュース「複数の国防総省関係者」を引用し、武装したヴェネズエラF-16戦闘機2機による「武力示威」と表現し、この事件を最初に報じた。同メディアは米海軍艦艇をアーレイ・バーク級駆逐艦「ジェイソン・ダナム」と特定した。AP通信1980年代に米国から供与されたヴェネズエラ空軍のF-16A/B戦闘機数機と「ジェイソン・ダナム」の関与を報じた。

ヴェネズエラ空軍F-16Aのストック写真。ヴェネズエラ空軍

駆逐艦ダナムは、トランプ政権が同地域の犯罪組織や麻薬テロリズム対策の一環でヴェネズエラに派遣した8隻の軍艦の一つである。

麻薬テロ組織と見なされるグループを標的としているものの、これらの作戦に直接関与した当局者は先週本誌に対し、これらはヴェネズエラの独裁者ニコラス・マドゥロも標的としていると明かした。マドゥロは2020年、トランプ政権第1期中にニューヨーク連邦裁判所で起訴されていた。彼と側近を含む14名は、コロンビアの反政府組織FARCとの共謀によるコカイン密輸、麻薬テロリズムの連邦罪で起訴された。米国政府はマドゥロの逮捕に5000万ドルの懸賞金を懸けている。本記事は続報を待って加筆する。■



Venezuelan F-16s Approach U.S. Navy Warship

The incident is a new escalation as the Trump administration ramps up operations targeting cartels in the Caribbean.

Howard Altman, Joseph Trevithick

Updated Sep 5, 2025 12:12 AM EDT

https://www.twz.com/news-features/venezuelan-f-16s-fly-near-u-s-navy-warship

ハワード・アルトマン

シニアスタッフライター

ハワードは『ザ・ウォー・ゾーン』のシニアスタッフライターであり、『ミリタリー・タイムズ』の元シニアマネージングエディター。それ以前は『タンパベイ・タイムズ』のシニアライターとして軍事問題を担当。ハワードの記事は『ヤフーニュース』『リアルクリアディフェンス』『エアフォース・タイムズ』など様々な媒体に掲載されている。

ジョセフ・トレヴィシック

副編集長

ジョセフは2017年初頭より『ザ・ウォー・ゾーン』チームの一員。それ以前は『ウォー・イズ・ボーリング』のアソシエイト・エディターを務め、『スモール・アームズ・レビュー』『スモール・アームズ・ディフェンス・ジャーナル』『ロイター』『ウィー・アー・ザ・マイティ』『タスク・アンド・パーパス』など他媒体にも寄稿。