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2026年7月2日木曜日

米空軍に加え各国のF-35パイロットが訓練するルークAFBは有事の際に同盟国間で効果を発揮する

 

各国のF-35パイロットを育成するルーク空軍基地第56戦闘航空団司令に聞く訓練の内幕

Training the World’s F-35 Pilots: Inside the 56th Fighter Wing at Luke AFB


https://theaviationist.com/2026/06/28/inside-the-56th-fighter-wing-at-luke-afb/

デビッド・バークランド准将が、訓練哲学、相互運用性、シミュレーション、そしてF-35の任務の継続的な進化について語った。

2026年の「ルーク・デイズ」航空ショーでは、ランウェイに圧巻の航空機ラインナップが並び、観客多数を動員したが、真の見どころは第56戦闘航空団の内部を間近で見学できたことだった。基地で過ごした時間は、同航空団が日々の運用をどのように行っているかを垣間見る貴重な機会となった。

ルーク空軍基地は大規模なF-16パイロット訓練の代名詞であったが、ここ数年でその任務は根本的に変化し、同基地はF-35A「ライトニングII」の主要な訓練拠点としての地位を確立した。

ルーク空軍基地は、2010年代半ばにF-35Aへの移行を開始した。この移行には、単に機体を入れ替える以上の抜本的な見直しが必要であり、基地のインフラ、訓練カリキュラム、さらに訓練生の準備体制の全面再構築を余儀なくされた。

F-35によって戦闘機操縦技能が置き換えられたわけではない。しかし、情報管理、センサーフュージョン、そしてより広範な作戦状況の把握がより重視されるようになった。同機のソフトウェアや現代の脅威は絶えず変化しているため、ルーク空軍基地の訓練カリキュラム全体も、その変化に対応できるよう柔軟性を保たなければならなかった。


航空ショーのリハーサルを数日前に控え、ルーク空軍基地では、オランダから派遣されたF-35A 3機とデンマークから派遣されたF-35 2機を交え、通常の訓練活動が本格的に行われていた。(画像提供:ハワード・ジャーマン)

ルーク空軍基地は1941年以来、軍用パイロット6万1,000人以上を輩出し、素晴らしい実績を築いてきた。同基地がF-35A「ライトニングII」の主要な訓練拠点へ変貌を遂げるにつれ、その存在感はさらに拡大し、現在では世界のF-35パイロットの約75%を輩出している。この訓練施設はグローバルな事業であり、ベルギー、デンマーク、イタリア、オランダ、ノルウェーといった国際的なパートナーをアリゾナ州フェニックスに招き、米国の乗組員とあわせ訓練を行っている。

その任務の規模は、第56戦闘航空団が現在どのように組織されているか、そしてルーク基地が世界最大級のF-35訓練組織の一つを支えるためにどのように進化してきたかを検証することで、より明確になる。

第56戦闘航空団は、空軍教育訓練司令部(AETC)の傘下組織である第19空軍の隷下だが、現在、空軍省は正規訓練部隊を空軍戦闘司令部へ再編入中だ。ルーク空軍基地の第56戦闘航空団には、現役F-35AライトニングII訓練飛行隊7個と、シンガポール空軍のパイロット訓練を専門とするF-16C/D飛行隊1個が配備されている。

ルーク空軍基地の第56戦闘航空団に配属されている訓練飛行隊:

  • 第61戦闘飛行隊「トップ・ドッグス」 – 米空軍、オーストラリア空軍(RAAF) – ルーク空軍基地初のF-35飛行隊;RAAFの訓練は2020年に終了

  • 第62戦闘飛行隊「スパイクス」 – 米空軍、ノルウェー、イタリア – ノルウェーおよびイタリアとのF-35A統合訓練任務

  • 第63戦闘飛行隊「パンサーズ」 – 米空軍 – 当初はトルコに関連していた

  • 第308戦闘飛行隊「エメラルド・ナイツ」 – 米空軍、オランダ、デンマーク – オランダおよびデンマークのパイロットとの統合訓練

  • 第309戦闘飛行隊「ワイルド・ダックス」 – 米空軍 – F-35A訓練任務

  • 第310戦闘飛行隊「トップ・ハッツ」 – 米空軍 – F-35A訓練任務

  • 第312戦闘飛行隊「スコーピオンズ」 – ベルギー – F-35A専用ベルギー転換部隊

  • 第425戦闘飛行隊「ブラック・ウィドウズ」 – シンガポール共和国 – シンガポール空軍(RSAF)のF-16C/D ブロック52パイロットの訓練

ルーク空軍基地におけるF-35訓練任務の拡大は、航空機や飛行隊の増強にとどまらなかった。第56戦闘航空団の2024年「Flying Forward」移行計画によると、同基地は、訓練運用を支援するシミュレーター計32台を配備し、世界最大規模となる見込みのF-35シミュレーター運用を計画していた。

このシミュレーターの拡充は、第5世代戦闘機環境におけるシミュレーション訓練の重要性の高まりを反映している。新たな能力について、第56訓練中隊の訓練システム責任者ショーン・ロベット少佐は、追加された改良型ミッション・リハーサル・トレーナー(MMRT)により、4機から12機のF-35が、シミュレーション上のパートナー国や他軍種からの参加者と共同で行動するシナリオを再現する能力が十分に確保されると述べた。訓練生は、実機飛行のみでは再現が困難な複雑なミッションセットや統合訓練環境を体験できるようになる。

これらの要素を統合することが、第56戦闘航空団が直面する中心的な課題である。航空機、シミュレーター、教官、整備要員、パートナー国、そして支援インフラは、米国および同盟国双方のために、即戦力となるF-35パイロットを育成できる、一体となった訓練システムとして機能しなければならない。

第56戦闘航空団が訓練任務にどのように取り組んでいるかについてさらなる洞察を得るため、本誌は同航空団司令官のデビッド・バークランド准将 Brig. Gen. David Berkland にインタビューを行った。第56戦闘航空団の指揮を執る前、バークランド准将はF-16の教官パイロットおよび兵器担当将校を務め、「サザン・ウォッチ」「ノーザン・ウォッチ」「イラクの自由」「フリーダムズ・センチネル」の各作戦で戦闘任務に従事した。

同准将は飛行隊、グループ、航空団の各レベルで指揮を執ったほか、米空軍兵器学校でも教官を務めた。飛行時間3,800時間以上、実戦飛行時間は930時間に及ぶ。同司令官は、現在の訓練理念、同盟国間の相互運用性の現実、そしてデジタル戦争の進展に合わせてF-35の訓練任務がいかに進化すべきかについて率直に語った。

デビッド・バークランド准将へのインタビュー

F-16からF-35への移行を指揮してこられましたが、同航空団は第5世代航空戦力の運用上および文化的な影響を完全に内面化できたとお考えですか、それともそれはまだ進行中のプロセスでしょうか?

文化的な面では、私たちの考え方はこれらのプラットフォームと並行して進化しています。私たちは第5世代の能力にうまく適応しつつ、積極的で問題解決志向の「ワイルド・ウィーゼル」的な考え方を引き継ぎ、F-35に直接応用してきました。この考え方を支えているのは、空軍兵士たちの献身的な姿勢であり、それが基地全体に戦士としての精神を醸成しているのです。

運用面では、脅威の進化は絶え間なく続いているため、訓練カリキュラムやシミュレーション環境を絶えず改良する必要があり、これは現在も進行中のプロセスです。しかし、役職を離れる準備を進め、これまでの成果を振り返る中で、ルーク空軍基地が戦闘作戦を支援する準備を万全に整えていると確信しています。私たちは、明日の戦いを確実に制する、革新的で適応力のあるウィングマンを育成しているのです。

F-16ではプラットフォームの習熟度を重視していた訓練哲学は、F-35におけるセンサーフュージョン、情報管理、システム統合の指導へと、どのように進化してきたのでしょうか?

これは大きな転換です。F-16では、パイロットは脅威を発見するためにセンサーの管理に多くの労力を費やしていました。F-35は、その重労働を引取り、戦域を表示することで、パイロットを解放し、高度な戦術的判断に専念できるようにします。

F-35の訓練生が初めて行うSEAD(敵防空網制圧)出撃では、高密度で統合された防空システムと対峙し、膨大なデジタル情報の流れをどのように管理するかが試されます。つまり、私たちのウィングマンには「統合された自律性」という文化が教えられており、相互支援が失われたわけではなく、単に進化しただけなのです。我々は、高度に連携し、広範囲に展開したチャンピオンチームとして戦います。ルーク空軍基地の空軍兵士たちは、このチャンピオン精神をもって卓越性を追求し、あらゆる敵を出し抜くために戦闘能力を最大限に高めています。


ルーク空軍基地の滑走路に接近するオランダ空軍のF-35(先頭)とデンマーク空軍のF-35(後続)が、先頭・後続の編隊で飛行している。(画像提供:ハワード・ジャーマン)

ルーク基地での訓練に使用されているF-35は、ソフトウェアおよびハードウェアの構成において、実戦配備機と一致しているのでしょうか?

完全に同一です。ここルーク基地で私たちが操縦するF-35は、現役の実戦配備機とまったく同じソフトウェアおよびハードウェア構成を反映しており、当面の間、この状態が続くと予想しています。

これは、我々の「チャンピオンチーム」を構築する上で極めて重要です。第56戦闘航空団が活躍できるのは、同盟国、パートナー、そして地域社会との卓越した連携関係があるからです。彼らの支援があってこそ、協力体制が築かれ、任務の継続的な成功が可能になります。米国のパイロットであれ、我々と共に訓練や指導を行う国際的なパートナーであれ、全員が、高度な戦闘環境で実際に使用することになるのと同じ先進システムを操作している必要があります。現在の機体構成での訓練こそが、シームレスな相互運用性を確保し、わが国および同盟国に決定的な優位性をもたらす方法です。

現在の訓練プロセス全体を見渡して、ルーク基地におけるF-35の訓練のうち、どの側面が完全に成熟していると考えますか?また、どの部分で依然として活発な開発や改良が進められていますか?

現実として、F-35はダイナミックなプラットフォームであり、世界的な脅威環境は絶えず変化しています。そのため、我々の訓練は常に積極的な改良が加えられ続けている状態にあるのです。

実戦的な運用環境に基づき、戦術、技術、手順を絶えず更新しています。機体に新しいソフトウェアや能力が導入されるにつれ、第56戦闘航空団はそれに合わせて訓練を迅速に近代化しています。こうした運用上の卓越性を絶え間なく追求することこそが、我が空軍兵士たちに時代の先を行き、空軍の未来を形作り、明日の戦いに勝利するための力を与えているのです。

ルーク空軍基地の各飛行隊は、F-35の訓練シラバスの各段階や側面を専門としているのでしょうか、それとも飛行団全体で訓練は標準化されているのでしょうか?

訓練は第56戦闘航空団全体で完全に標準化されています。訓練カリキュラムの断片的な段階を専門とする飛行隊は存在しません。

すべてのパイロットは、最初の座学から最終チェックライドに至るまでの訓練プログラム全体を、配属された飛行隊内で完了し、すべての飛行隊が継続的に更新される同一のカリキュラムを実行しています。標準化こそが、結束力があり相互運用可能な部隊を構築する基盤となるため、このように運用しています。米国のウィングマンと飛行する場合でも、同盟国のパイロットと飛行する場合でも、全員がまったく同じ戦闘準備態勢の基準を満たすことが求められます。いかなる同等の敵に対しても勝利できる、統一された強力なチームを構築しています。

ルーク空軍基地では、米国およびパートナー国のパイロットが共通の訓練環境下で共に訓練を行っています。同盟国の教官や訓練生が同席することは、訓練体験にどのような影響を与え、将来の連合作戦に向けパイロットを準備する上でどのような利点をもたらしますか?

同盟国の教官と訓練生が完全に統合された形で参加しているということは、互いの命を預け合えるほどの信頼関係があることを意味します。その信頼こそが、大規模な戦闘作戦の初日から、チームとしての戦闘能力をさらに高めるのです。危機が訪れた際、我々はすでにシームレスな相互運用性を確立しており、これは戦闘において大きな強みとなります。

これらのパイロットが戦地で再び顔を合わせたとき、彼らが共に飛行するのは初めてとはなりません。同じように考え、意思疎通を図り、飛行し、戦うのです。今日、単一の統一された部隊として訓練を行うことで、連合軍が、各国に決定的な優位性をもたらし、明日の戦いに勝利する準備が整った、強力で結束の固いチームであることを確実にします。

F-35パイロットの訓練に関して、一般の人々や空軍全体にもっと理解してほしい点、最も誤解されがちな点は何ですか?

2つの側面があります。パイロット側に関しては、人々は訓練を単に90分間の出撃で、高速飛行やG負荷をかけるだけのものと考えがちです。しかし、舞台裏にある膨大な作業に気づいていません。どの任務も、機に搭乗する前に数時間にわたる任務計画が必要で、その後、編隊のあらゆる動きを分析するため数時間にわたる事後検討が行われます。

2つ目の誤解されがちな点は、地上でのチームワークの規模の大きさです。機を離陸させるには、航空団全体の協力が必要です。任務を成功させるためには、整備員、支援スタッフ、そして基地内のすべての空軍兵士に「チャンピオンシップ・メンタリティ(優勝を目指す姿勢)」が求められる、完全なチームワークが不可欠です。この比類なき献身と、周辺地域社会からの揺るぎない支援が相まって、他では見られない奉仕の精神が育まれています。■

本誌は、アリゾナ州ルーク空軍基地第56戦闘航空団広報部(56FW/PA)のリース・サーティン少尉、アリッサ・レッツ大尉、およびチャド・アッシャー上級曹長に感謝の意を表します。

さらに、アリゾナ州ルーク空軍基地第56戦闘航空団司令官のデビッド・バークランド准将に、心より感謝申し上げます。

執筆:ハワード・ジャーマン

ハワード・ジャーマンは、米国を拠点とするフリーランスの航空研究者兼写真家です。主な専門分野は、防衛、諜報、兵器システム、監視です。35年以上にわたり、航空宇宙分野の歴史や作戦に関する執筆、資料収集、写真撮影に携わっています。


2023年8月3日木曜日

ウクライナ向けF-16パイロット訓練が西ヨーロッパで進展中。機体供与へ前進。ただし、F-16とともにウクライナに必要なのはミサイル防衛体制の充実だ。

F-16訓練にデンマーク、オランダ両国が協力している

クライナのパイロットは、F-16の到着を前に訓練と準備を続けつつ、ロシアの空軍と地上部隊への攻撃実施に大きく近づいている。ここ数週間、国防総省はF-16の納入を支援することで、ウクライナの対ロシア戦争を支援すると決定した。ウクライナ軍パイロットの訓練と準備は、ヨーロッパの米同盟国とともに行われている。

「F-16訓練連合の共同リーダーであるデンマークとオランダから話を聞いた」。国防総省によれば、ロイド・オースティン国防長官は記者団に対し、「訓練計画について前進を続け、非常に熱心なウクライナ軍パイロットたちが第4世代の航空機の操縦を学ぶのを支援している」と語った。

制空権を決定的に確立できない限り、F-16は期待されるような絶大な効果をもたらさないかもしれない。ロシアがハイテクを駆使した高度な防空網を広範に張り巡らせ、それを維持しているからだ。

ロシアは第4世代第5世代の機体を何百機も持っている。ロシアと1対1、あるいは2対1で戦おうとすれば、大量の機体が必要になる。パイロットの訓練に何年もかかるし、メンテナンスや維持にも何年もかかる。

確かに、国防総省とウクライナを支援する同盟国は、長期的視点で取り組んでいるように見える。国防総省はウクライナのため兵器生産を長期間維持する契約メカニズムを構築している。

その答えは、F-16のレーダー、センサー、照準、兵器システムの射程距離、忠実度、精度などに左右される可能性が高い。Globalfirepower.comによれば、ウクライナの69機に対し、ロシアは773機の戦闘機を保有している。しかし、不思議なことに、ロシアはウクライナのどの重要地域でも、制空権を獲得できていない。どういうわけか、ウクライナ軍はロシアの航空攻撃をほぼ無力化するために、決意、戦術、空と地上兵器の混合を結集することができた。

ミリー統合参謀本部議長は、この空の膠着状態を認識し、航空機少数よりも、地上の防御や兵器、装甲複合兵器の機動作戦の方が、ロシア軍陣地に対し大きな影響を与える可能性が高いと説明している。現在のところ、ウクライナ軍が空域に影響を与える最善の方法は、地対空防空システムだとミリーは言う。

「空を制圧するには2つの方法がある。空から空へ、あるいは地上から空へ。ウクライナで最善の方法は、防空システムによる地対空攻撃だ。ロシアの近接航空支援や攻撃ヘリ支援から攻撃部隊を守るためであり、ロシアは防空システムを持っているからだ」とミルレーは語った。

ロシア空軍に対抗するウクライナ

ウクライナがロシア軍の侵攻に耐え、成功しようとしても、ロシアが実際に航空優勢であれば、間違いなく不可能となる。ウクライナは西側諸国から防空ミサイルを供与されており、ミリーが指摘するように、極めて効果的な防空効果を発揮しているようだ。

国防総省高官が紛争に関する報告書についてブリーフィングしたところによると、ロシアが「リスク回避的」に見える要因のひとつとして、ウクライナが防空体制を敷いている脅威の高い地域での作戦にパイロットが消極的であることがある。おそらく、ウクライナの防空は非常に効果的であるか、少なくともかなり脅威的であるため、ロシア航空機の大規模な編隊は攻撃をためらっているのだろう。その理由として考えられるのは、ロシアが200マイルから300マイルも飛ぶ長距離の地上発射ロケットでウクライナの標的や民間人居住区を破壊してきたことだ。以前のウクライナ側は空でロケット弾を狙うことができなかったため、この阻止に苦労していた。

しかし、HIMARSとGMLRS長距離地上ロケットの登場で、ウクライナ側はロシア国内の奥深くにあるロシアのミサイル・ロケット発射地域を攻撃できるようになった。

米国防総省の当局者はまた、少なくともこれまでのところ、ロシアは航空機の一部しか使用していないと述べている。しかし、ロシアの航空部隊の完全な運用範囲は、773機のうち数百機が戦闘準備が不満足で、近代化もされておらず、運用されていない可能性があるため、判断は難しい。

ロシアはSu-30やSu-35だけでなく、アップグレードされた第4世代のSu-35も運用している。Su-34とSu-35はどちらも、2014年時点で「戦闘機」として挙げられている。Su-34は長距離攻撃能力を持つ「戦闘爆撃機」、Su-35はマルチロール重戦闘機とされる。

対照的にウクライナは、1974年に登場したとされるSu-24など、1970年代や1980年代のソ連製戦闘機を主に運用している。しかし、機体が古いからといって、戦闘機の能力が低いとは限らない。

例えばアメリカは、1980年代のF-15やF/A-18戦闘機を、新型エイビオニクス、照準技術、センサー、武器で大幅にアップグレードしている。ウクライナ側はもちろん、西側諸国から効果的な防空ミサイルの提供を受けており、すでに冷戦時代のソ連製SAMシステム(最新は1986年のSA-15ガントレット)を運用している。これら数十年前のシステムは、どれほど整備され、アップグレードされてきたのだろうか。

しかし、ウクライナの空をで守るには、地対空ミサイルシステムを大量導入する必要はない。ジョン・カービー元国防総省報道官は1年前、少数の防空システムでほぼ「ウクライナ全土」を守ることができると記者団に語っている。■

Ukrainian Pilots To Train on F-16s In Europe, Prepare for Massive Air Attack - Warrior Maven: Center for Military Modernization

By Kris Osborn, President, Center for Military Modernization

Kris Osborn is the President of Warrior Maven – Center for Military Modernization. Osborn previously served at the Pentagon as a Highly Qualified Expert with the Office of the Assistant Secretary of the Army—Acquisition, Logistics & Technology. Osborn has also worked as an anchor and on-air military specialist at national TV networks. He has appeared as a guest military expert on Fox News, MSNBC, The Military Channel, and The History Channel. He also has a Master's Degree in Comparative Literature from Columbia University.


 

2019年8月10日土曜日

ドイツ軍事力の退潮、今度はパイロット訓練時間数が不足の原因は結局国防予算の不足



Germany’s Pilots Don’t Have Enough Warplanes to Fly 

ドイツ空軍パイロットの訓練機材が足りない

August 10, 2019  Topic: Security  Region: Europe  Blog Brand: The Buzz  Tags: MilitaryTechnologyWeaponsWarStealth

イツ空軍パイロットの飛行時間が不足しNATOの求める訓練水準を満たせない状態になっている。
訓練教程の不備ではない。原因はルフトバッフェに飛行可能な機材数の不足だ。
「ルフトバッフェパイロットのほぼ半数がNATO目標の年間180飛行時間を満たしていない。機材が整備問題で飛行できないためだ」と英国のテレグラフ紙が伝えている。空軍パイロット875名中で要求される飛行時間に達したのは512名のみとドイツ関係者が官報で明らかにしている。Advertisement
「ルフトバッフェは低調な状態」とインゴ・ゲルハルツ中将(ドイツ空軍参謀長)が先月発言。「交換部品の不足あるいは機材整備が終わらず機材が地上待機状態のままだ」
ドイツ軍といえば第二次大戦中は大いに恐れられ、冷戦中も一目置かれる存在だったが、ここ数年は予算カットでかろうじて機能している状態だ。2018年夏にはユーロファイター128機中で稼働可能機材はわずか10機、交換部品不足が原因とされていた。2019年2月には「ユーロファイター全128機中で39機のみ、旧型トーネード93機では26機が戦闘任務あるいは訓練に投入できる状態だった」とテレグラフ紙は伝えている。
「今度はパイロットが空軍に愛想をつかして除隊が止まらない。昨年上半期は6名が辞職したが、5年前は年間で11名退職だった」
冷戦終結後のドイツ軍事力で退潮が止まらない。問題は予算だ。ドイツの国防費はGDPの1.3%とNATO目標の2パーセントに届いていない。(加盟国で目標を達成している国は少ない)
2018年にはドイツ潜水艦部隊が航行できない状態になり、新型ヘリコプターや輸送機が飛行不能となり、装甲車両が第一線から除去された。状況はとても悪くロシアがバルト海諸国侵攻に踏み切れば、ドイツは部隊動員と輸送に一ヶ月費やしても現地救援に送れるのは装甲旅団一個のみと米国は分析している。
とはいえ訓練不足のドイツパイロットを放置できない。米国やイスラエルの空軍部隊が75年にわたり数々の成功を収めてきた背景には訓練を十分に受けた航空要員の存在があった。アナリストの中には今日のロシア軍パイロットは西側諸国より訓練時間が少ないと見る向きがある。ドイツ空軍パイロットの訓練時間がこのままだとNATOの対ロシア優位性が消失しかねない。
皮肉にもナチ時代の旧ルフトバッフェの崩壊を招いたのが訓練不足だった。1939年当時のドイツパイロットは200時間の訓練を経て戦闘任務に赴いた。これは対戦国の水準を大きく上回っていた。だが1944年になると燃料不足で訓練に支障をきたし機体喪失も増え、パイロットは50ないし100時間の飛行訓練で戦闘に駆り出された。その時点で英米パイロットは300時間超の訓練を受けていた。ソ連では100時間程度だった。
その結果、悪循環が生まれ、パイロット不足のためルフトバッフェは訓練不足のパイロットを投入せざるを得なくなり、すぐに戦死あるいは損傷し、一層多くの新人が戦場に駆り出された。■


Michael Peck is a contributing writer for the National Interest. He can be found on Twitter and Facebook.

2013年5月22日水曜日

F-35パイロット訓練は着実に進展中

F-35 Training Capability Slowly Expanding

By Graham Warwick
Source: Aerospace Daily & Defense Report

May 17, 2013
Credit: USAF/Master Sgt. John R. Nimmo; Sr.

ロッキード・マーティンF-35統合打撃戦闘機のパイロット養成がフロリダ州エグリン空軍基地で活発化しており、米空軍の教官パイロットがF-35Aで空中給油を実施している。
  1. .リー・クルース中佐Lt. Col. Lee Kloos(在エグリン基地統合訓練センター(ITC)第58戦闘機中隊隊長)が5月14日にテストパイロット以外ではじめてF-35の空中給油に挑戦した。
  2. これにより空中給油がエグリン基地の標準教程になり、訓練の飛行時間も延長できる。「これでパイロット訓練の対象を増やせる」(同中佐)
  3. 「今週は教官パイロット12名全員が認定を受け、ブロック1B過程の空中給油を全員が実施しました」と中佐は語る。「時間がかかりますが、少しずつ同機の性能を引き出しています」
  4. 最近数ヶ月でITCはF-35搭載の電子光学式照準装置と兵装シミュレータの使用による訓練ミッションの実施ができるようになったと中佐は言う。
  5. 4月末までにエグリン基地で44名がF-35操縦資格を得ており、うち2名は英国人で合計1,700飛行時間を記録しているとロッキード・マーティン副社長メアリー・アン・ホーターMary Ann Horterが明らかにしている。
  6. 機体にはブロック1Bソフトウェアが搭載されており、これは初期訓練用の性能しか提供できない。ブロック2Aも訓練用だが、10月に完成するとホーターは説明する。
  7. 二番目の訓練センターは米海兵隊向けF-35B用でボーフォート海兵隊航空基地(サウスカロライナ州)に2014年に、三番目のセンターが米空軍F-35Aおよび各国向けにルーク空軍基地(アリゾナ州)に完成するのは2015年予定。
  8. クルース中佐によるとF-35は空中給油時の飛行が安定しているという。給油機の背後に回るとロッキード・マーティンF-16は「砂利道を運転するみたいだが、F-35は滑らかな舗装道路を走る感覚ですよ」とのこと。
  9. こ の意見に賛同するウィリアム・ジョー・パーカー軍曹Tech Sgt. William Joe Parker,(第336空中給油飛行隊でボーイングKC-135のブーム操作員)は今回の空中給油ミッションに参加している。「パイロットはこちらの後 ろぴったりに駐車したみたいだった」
  10. F-35の操縦特性は空中給油用の扉が開くことで変化し、パイロットは微調整がしやすくなるが、これと同じ技法がF-16でも使われている。
  11. エ グリンでの訓練ミッションは空中給油実施が再承認された直後に開始されている。最初の承認は2011年にブーム切り離しが遅れる問題がテスト飛行中にエド ワーズ基地で見つかったため取り消されている。この問題はテスト用の少数機だけの問題として扱われるようになったと、クルース中佐は語る。■