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2019年6月1日土曜日

航空自衛隊にE-2D一号機引き渡し、ノースロップ・グラマン

JASDF receives first E-2D Advanced Hawkeye AEW&C aircraft

航空自衛隊がE-2D高性能版ホークアイAEW&C初号機を受領


Gabriel Dominguez, London - Jane's Defence Weekly
31 May 2019
2018年12月に航空自衛隊はE-2D高性能版ホークアイの訓練飛行を実施しており、日本向け初号機は2019年3月29日に航空自衛隊に引き渡された。 Source: Northrop Grumman


ースロップ・グラマンはE-2D早期警戒統制機(AEW&C) 初号機を航空自衛隊に今年3月29日に納入したと発表した。


同社声明文は同機は2015年の契約で製造され、「日本の早期警戒監視体制を大幅に強化する」と述べている。


日本はE-2D三機を発注し2018年末にノースロップ・グラマンから追加9機の製造が決まったと発表があった。同社は32.73百万ドルを米国防総省から五号機製造の前渡金として受け取った。


2019年末から2020年末までに3機のE-2Dが引き渡され、5号機は2022年末の納入予定だ。


防衛省は2014年にE-2Dの導入を决定し、旧式化してきたE-2CホークアイAEWと四機あるボーイングE-767AWACSに加えることとした。


E-2D運用が始まれば13機あるE-2Cは順次用途廃止される。E-2Cは日本で1983年から供用中で、日本亜h米国外で最大の運用国だ。E-2Cはホークアイ2000仕様に改修を受けたが耐用年数の終わりに近づいている。

日本はE-2D導入にこれまで約10億ドルを投入している。■

2018年9月16日日曜日

E-2Dは日本へ、P-8、ペイトリオットを韓国へ、軍事装備販売を強化する米国の動き

米国から見れば貿易赤字解消に即効効果があるのは軍事装備品の販売です。しかし日本にとって米製装備依存が高まると国内の防衛産業の基盤がそれだけ弱まってしまいます。ただでさえ日本の防衛産業はやる気を失いかねないので長い目で見て痛い効果を生みそうです。韓国軍には「国民感情」に流されず北朝鮮の監視警戒を続けてもらいたいものです。


U.S. Sending Billions Worth of P-8s, E-2Ds To Asian Allies 

米国はP-8,E-2D数十億ドル相当をアジア同盟諸国へ提供

Japan and South Korea are getting new generations of sub-hunting and intelligence-gathering aircraft as China, North Korea, and Russia continue to push more assets into the waters of the Pacific. 

日本、韓国が新世代対潜哨戒機、情報収集機を導入し、中国・北朝鮮・ロシアが引き続き太平洋で軍事力増強を続ける状況に対応

By PAUL MCLEARYon September 13, 2018 at 6:15 PM

US Navy P-8 Poseidon
国務省が総額26億ドルでP-8Aポセイドン対潜哨戒偵察機6機、ペイトリオット弾道ミサイル迎撃兵器64本の韓国向け販売を承認した。米同盟国側が米製軍事装備の強化で中国に対抗する姿勢の一環であり、同時に北朝鮮へも警戒を怠らない動きにもなる。
このうちボーイング製ポセイドンは対潜哨戒をしながら偵察任務を広範囲な海洋上で行なえ、韓国軍には北朝鮮潜水艦追跡能力で新次元を提供sルウ。2010年に北朝鮮小型潜水艇が韓国海軍コルベット艦天安を沈め、46名の生命を奪った事案が発生している
Navy E-2D Advanced Hawkeye
中国はこれまでより高性能潜水艦の展開をすすめており、一部はインド洋まで遠征している。「中国潜水艦部隊の近代化は依然として高優先順位事業」とペンタゴンが直近で公表した中国軍事力評価で指摘している。
ロシアも新世代潜水艦を送り込んでおり、ロシア国営通信TASSによれば「ステルス」潜水艦二隻が太平洋艦隊に今後二年のうちに編入され、6隻あるヴァルシャヴャンカ級ディーゼル電気推進式潜水艦(改キロ級)の初号艦が太平洋に配備される。
日本も海外装備の調達に大金を支払おうとしている。今週月曜日、ペンタゴンから31億ドルでノースロップ・グラマンE-2Dアドバンストホークアイ位空中早期警戒統制機合計9機の日本向け販売が発表された。
安倍晋三首相のもとで日本は大幅な軍事力増強に乗り出しており、中国が急速に通常兵力を近代化していること、北朝鮮の弾道核ミサイル脅威を真剣に受け止めている。
日本は旧型E-2Cホークアイを運用中だが新型機は大幅な性能向上で、F-35共用打撃戦闘機との併用で日本周囲での水中、空中の情報収集力が増強される。
安倍政権は先月に記録的な480億ドル軍事予算を要求したところで米製軍事装備品に数十億ドルを手当している。

今週初めには海上自衛隊艦船がハワイ沖合で模擬弾道ミサイル迎撃に成功しており、日米両国の関係者から日本の能力向上は確実に進んでいるとの評価を得た。日本艦がイージス弾道ミサイル防衛システムで弾道ミサイル迎撃に成功したのはこれが二回目で初回は2017年2月のことだった。6月の二回目テストは失敗したが、海軍は飛翔中の爆発は人的ミスが原因としていた。■

2018年6月6日水曜日

日本向けE-2D三号機調達にゴーサイン

Japan signs for third Advanced Hawkeye

日本向けアドバンストホークアイ三号機の調達契約が成立


Gareth Jennings, London - IHS Jane's Defence Weekly
06 June 2018

  
Japan has now signed for three of the four E-2D Advanced Hawkeye AEW&C aircraft that it is expected to procure. Source: Northrop Grumman

本がノースロップ・グラマンE-2Dアドバンストホークアイ早期警戒統制機(AEW&C)の通算三号機調達契約に調印したと国防総省が6月5日に明らかにした。

機体単価153.2百万ドルで日本仕様のE-2Dを2020年3月までに納入する契約で、これより先に2015年11月、2016年7月に一号機二号機で同様の契約が成立している。日本は780百万ドルをE-2D調達事業に投入しており、一部はエンジニアリング及びインフラ関係の支出分だ。

防衛省は2014年にE-2Dを選定し、AEW&Cのニーズの一部にあてることとした。日本はすでに初期型のE-2CおよびボーイングE-767空中早期警戒機(AWACS)を導入済みだ。E-2Dが航空自衛隊で供用開始するとE-2C(13機)、E-767(4機)に加わる。■

2017年11月17日金曜日

★日本向けE-2D初号機が初飛行に成功



以下、ノースロップ・グラマンの社外広報資料からのご紹介です。ホークアイはもともと艦載機で機内も狭く電子機器の発熱ですごい環境なのでしょうね。30年以上もたって装置も能力向上しながら小型化が進んでいるはずで、新旧の電子性能の比較が楽しみです。



Northrop Grumman Completes First Flight of Japan’s E-2D Advanced Hawkeye

ノースロップグラマンが日本向けE-2D高性能ホークアイ初飛行に成功
Northrop Grumman Completes First Flight of Japan’s E-2D Advanced Hawkeye
日本向けE-2D初号機が初飛行の準備に入っていた。Japan’s First E-2D prepares to take flight at the Northrop Grumman Aircraft Integration Center of Excellence in St. Augustine, Florida.
November 15, 2017

ST. AUGUSTINE, Fla.– Nov. 13, 2017 –
ノースロップ・グラマンコーポレーション(NYSE: NOC)は日本向けE-2Dアドバンストホークアイ(AHE)の初飛行に同社のセントオーガスティン(フロリダ)航空機管制施設で成功した。
「日本向けE-2Dアドバンストホークアイの初飛行は同国の空中早期警戒監視能力の向上で大きな一歩になります」とE-2D事業を担当する同社副社長ジェーン・ビショップが語った。「航空自衛隊(JASDF) の現行ホークアイ部隊にE-2DAHEが加われば日本の安全保障や情報収集面の要望にさらに応えることが可能となります」
防衛省はE-2Dを2014年に選定していた。ノースロップ・グラマンは2016年に製造を開始し現在二機が最終製造段階にある。
米海軍除き最大規模のホークアイ運航者がJASDFでE-2C13機が1983年から稼働している。■


2014年10月17日金曜日

E-2D新型ホークアイがIOC獲得


海軍が進めるNIFC-CA構想で大きく期待されるE-2Dが初期作戦能力を獲得したというニュースです。機体スペースがない同機にさらに空中給油までやらせるのはいかがなものでしょうかね。(ポッドでするんでしょうが) 

Navy Declares IOC For E-2D Advanced Hawkeye

By: Dave Majumdar
Published: October 16, 2014 3:30 PM
Updated: October 16, 2014 3:30 PM
An E-2D Hawkeye assigned to the Tiger Tails of Carrier Airborne Early Warning Squadron (VAW) 125 launches off the flight deck of the aircraft carrier USS Theodore Roosevelt (CVN-71). US Navy Photo
艦載空中早期警戒飛行帯VAW-125のE-2Dホークアイが セオドア・ロウズベルト USS Theodore Roosevelt (CVN-71)から発進しようとしている。US Navy Photo

NAVAL STATION NORFOLK — 米海軍はノースロップ・グラマンE-2D発展型ホークアイが初期作戦能力(IOC)を獲得したと発表。最初の飛行隊は空母早期警戒機飛行隊VAW-125でノーフォーク海軍基地(ヴァージニア州)で運用する。
  1. 今回のIOCでUSSセオドア・ロウズベルト(CVN-71)が再就役(2015年)する時点で海軍は5機種を運用することになる。.
  2. 海軍にはすでに15機のE-2Dが納入されており、今後も断続的に引き渡しがある。50機が発注済みで、最終的に75機を導入すると2027年になり、その時点でE-2Cは全機退役している。.
  3. E-2Dの位置づけは重要で、構築中の海軍統合火器管制対空対抗手段Naval Integrated Fire Control-Counter Air (NIFC-CA) でネット接続の中心となる。セオドア・ロウズベルト空母打撃群はNIFC-CA運用可能となる。
  4. 今年早々に海軍はNIFC-CA機能の実証としてロッキード・マーティンAPY-9UHFレーダーでLink-16と協調交戦能力Cooperative Engagement Capability (CEC) のデータリンクでボーイングF/A-18とイージス艦に目標情報を流し、レイセオン製スタンダードSM-6艦対空ミサイルを発射させている。
  5. 将来はE-2Dに戦術標的ネットワーク技術 Tactical Targeting Network Technologies (TTNT) によるデータリンクを搭載し、帯域と有効距離を大幅に拡大する。来年にも新型データリンクをE-2Dに搭載するとレモン大佐は言う。
  6. 他方でホークアイに空中給油能力を付与する作業も進行中だ。レモン大佐によれば給油能力が加わるのは2020年になるという。■

2014年6月16日月曜日

☆ ステルス機に有効なE-2Dの新型レーダー


空軍からちっとも華々しいニュースが来ないのと対照的に海軍からは色々と話題がでています。

ステルスの弱点もここまでわかってくるとF-35が第一線化する時点ですでに威力が低減しているかもしれませんね。宣伝してきたロッキードはその時にどうするのでしょうか。わかっているだけに海軍はF-35Cに過大な機体はしていないのでしょう。

ところで、新型UHFレーダーですが、本当にそれだけ高性能なレーダーであれば、AWACSのみならずJ-STAR後継機など用途がいろいろありそうですね。


The U.S. Navy’s Secret Counter-Stealth Weapon Could Be Hiding in Plain Sight

USNI News By: Dave Majumdar
Published: June 9, 2014 9:14 AM
Updated: June 9, 2014 9:15 AM
An E-2D lands on the aircraft carrier USS Dwight D. Eisenhower (CVN-69). US Navy Photo
An E-2D lands on the aircraft carrier USS Dwight D. Eisenhower (CVN-69). US Navy Photo

ノースロップ・グラマンE-2D高性能ホークアイは米海軍にとって敵の第五世代戦闘機や巡航ミサイルの脅威に対する秘密兵器になるかもしれない。

  1. そのカギを握るのが同機が搭載する強力なUHFバンドの機械式・電子スキャン式のハイブリッドAN/APY-9レーダー(ロッキード・マーティン製)だ。UHFレーダーはステルス技術への効果的な対抗手段となる。

  1. その一例が国防大学National Defense Universityの合同軍四季報Joint Forces Quarterly 学術誌の2009年第四四半期号に掲載されたアレンド・ウェストラ Arend Westra の論文だ。

  1. 「波長を延ばして共振させることでVHFおよびUHFレーダーでステルス機を探知できる」とウェストラは「レーダー対ステルス」の題で投稿している。

  1. UHFバンドのレーダーの周波数は300MHzから1GHzで波長は10センチメートルから1メートルになる。ステルス機戦闘機では物理特性によりKa、Ku、X、Cバンドのいずれかあるいは一部のSバンドの高周波数で探知困難にしている。だが航空機の尾翼端など構造の寸法が波長の八分の一以下と等しくなると共振現象が発生し、レーダー断面積が変化する。

  1. つまり小型ステルス機ではレーダー吸収塗料を厚さ2フィート以上も施す余裕がないのでステルス性を発揮できる周波数帯を選択し、それ以外はあきらめるしかないということだ。

  1. 幾何学的視覚パターン分散が可能なのは大型ステルス機のみ、ただし機体表面に突出したものがないことが条件で、これを満たすのは現在はノースロップ・グラマンB-2だけだが、将来は長距離攻撃爆撃機が加わる。「戦闘機サイズの機体では発見は免れえない」とある筋がUSNI Newsに解説している。

An E-2D Hawkeye outside the hangar at Naval Air Station Patuxent River on March 26, 2014. US NAvy Photo
An E-2D Hawkeye outside the hangar at Naval Air Station Patuxent River on March 26, 2014. US NAvy Photo

  1. ただしウェストラ他多くが指摘するのがUHFやVHF帯のレーダーにも欠陥があるという点だ。「角度と距離によって解像度が低くなり、従来はUHFやVHFは正確な目標探知や火器管制には使えなかった」(ウェストラ)

  1. ノースロップ・グラマンとロッキード・マーティンはこの欠点を克服したようで、APY-9には高性能電子スキャン能力とともに強力なデジタルコンピュータを組み合わせた処理を可能としている。海軍関係者によるとAPY-9の性能はE-2Cの搭載するレーダーより大幅に向上しているというが海軍はこの点を公にしていない。

  1. 「E-2DのAPY-9レーダーにより早期警戒と状況把握能力はすべての航空目標に有効になり、航空機以外に巡航ミサイルにも有効」と海軍航空システムズ本部はUSNI Newsに電子メールで回答している。「APY-9は新技術を採用しており、1970年代の技術を使うE-2CのAPS-145レーダーよりはるかに高性能」

  1. 海軍はE-2Dの役割は海軍統合火器管制防空体制 Naval Integrated Fire Control-Counter Air (NIFC-CA)(ニフッカアと発音してください) の中央で敵の航空機及びミサイルの脅威に対抗することとしており、マイク・マナジル少将(航空戦部長)はこの概念を昨年12月にUSNI Newsに明らかにしている。

  1. NIFC-CA構想の「From the Air」(FTA)仕様によりAPY-9 はセンサーとしてレイセオンAIM-120 AMRAAM 空対空ミサイルに目標指示を与える。これはLink-16データリンクを介しボーイングF/A-18E/Fスーパーホーネットに伝えられる。

  1. それ以外にAPY-9はスタンダードSM-6ミサイルを誘導するセンサーにもなる。同ミサイルはイージス巡洋艦・駆逐艦からSPY-1レーダーの有効限界より先にある目標に対してNIFC-CAの「From the Sea」(FTS)仕様の協調戦闘能力 Cooperative Engagement Capability のデータリンクで伝えられる。これまでのところNIFC-CAのミサイル実弾試射は全数成功している。

  1. E-2D初の飛行隊VAW-125が作戦能力を獲得する今年10月にNIFC-CAの実用化も始まる。

  1. APY-9は独特の設計となっている。NAVAIRとノースロップは同レーダーはAPS-145の「2世代先」だと自慢しているが、外観上は機械式スキャンのAN/APS-145と同じでも、内部は全く別となっている。

  1. APY-9はE-2Dのレドーム内部で回転し、360度を監視できるが、乗員によりアンテナの回転速度は調整可能で、対象方面に焦点を合わせることができる。さらに18チャンネルのパッシブ式フェイズドアレイADS-18アンテナにはレーダービームを電子的に制御可能。また電子スキャン式の敵味方識別能力もある。

  1. 送受信部のハードウェアは胴体内部に装着し、アンテナとは高出力の高周波送信線と高速回転カプラーで接続する。その意味でこれはアクティブ電子スキャンアレイ方式のレーダーではない。

  1. APY-9は高性能空中早期警戒監視Advanced Airborne Early Warning Surveillance、高性能広域スキャンEnhanced Sector Scan、および高性能追跡Enhanced Tracking Sectorの3モードへ切り替え可能である。

  1. このうち高性能空中早期警戒監視モードが通常の用途で、360度にわたり同時に空中と地上を対象に、レーダー断面積が小さい目標を長距離にわたり捕捉することが可能。このモードでレーダーは10秒で1回転する。

  1. 高性能広域スキャンモードはこれまでの機械式スキャンと操作可能な電子スキャン技術を一緒にして、双方のいいところを取り、それぞれの方法の欠点を埋めるものだ。アンテナは機械式に回転するが、操作員は任意の方角を選択し、その部分でアンテナ回転を減速し、詳細情報を得ることができる。

  1. 高性能追跡モードは完全な電子スキャン方式でアンテナは安定化されるか特定の目標追跡にされる。高精度の目標追跡ができ、アンテナを止めて完全に電子式にスキャンすれば特定の地区での追尾が可能だ。ステルス機にはこのモードが効果を発揮する。

  1. APY-9の有効距離は300海里以上だが通常運用高度が25,000フィートというE-2Dの機体性能で制約を受ける。

  1. 海軍はE-2Dを75機導入する予定で2020年代に艦隊に配備が完了する。■