2022年8月16日火曜日

フォード級は最後の空母になるのか。

 

 

フォード級航空母艦  Image Credit: US Navy.

 

 

最後の空母?先月、アメリカ海軍の最新かつ最大の空母、USSジェラルド・R・フォード(CVN-78)が今秋、多国間演習に参加すると発表された。新型原子力超大型空母の同艦は、出港時には「部分的な航空団」をも有することになる。

 同空母は2017年7月22日にアメリカ海軍に就役したものの、まだ処女配備に至っていない。2020年半ばの政府検査院報告書(今夏更新)では、CVN-78は武器エレベーターをはじめ、定期的に洗浄する必要があるトイレシステムの詰まりなど、多くの重大問題に直面していると警告されている。また、昨年の国防総省報告書では、電磁式航空機発射システム(EMALS)に問題があり、戦闘に耐えられないとされている。

 新技術に問題はつきものだが、同艦は1年半の試験期間で半分近くを洋上で過ごした。さらに、1987年のセオドア・ルーズベルト(CVN-71)の衝撃試験で受けたダメージの20%という、優れた設計をアピールするための衝撃試験も4ヶ月間行われた。

 

最新で最後の空母になるか?

初めて自力航行するUSSジェラルド・R・フォード(CVN-78)。40年ぶりの新型空母となった同艦は、数日間にわたって建造者海上試験を行い、重要システムや技術を総合テストした

 

CVN-78はアメリカ海軍の最新鋭空母で、USSジョン・F・ケネディ(CVN-79)は2024年に就役する予定だ。世界初の原子力空母であるUSSエンタープライズ(CVN-65)をUSSジェラルド・R・フォードが代替したように、CVN-79は米海軍の原子力空母クラスの初号艦USSニミッツ(CVN-68)の後継艦となる。

 現時点の計画では、フォード級空母は今後40年間、ニミッツ級空母と1対1で交代する。ハンティントン・インガルス・インダストリーズ(HII)傘下のニューポートニュース・シップビルディングが、ジェラルド・R・フォード級空母3番艦、将来のUSSエンタープライズ(CVN-80)の式典用キール設置を行うと発表したのは、つい先週のことだ。

 式典は8月27日の予定で、「エンタープライズ」の名を冠する9隻目の米海軍艦艇の建造が正式に開始される。  CVN-80の最初の鋼材切断式は、2017年に行われた。さらに、未来のエンタープライズは、デジタルで設計・建造される初の空母となった。レーザースキャンと拡張現実(AR)が使用され、「従来の2次元の紙ベースの指示からデジタル形式への移行が可能になった」とThe Defense Postは報じている。

 次に予定される空母は、将来のUSSドリス・ミラー(CVN-81)で、2026年1月に起工し、2030年代前半の就役で10年以内に進水する。

 2009年に就役したUSSジョージ・H・W・ブッシュ(CVN-77) が退役するのは 2060年代の可能性があることから、フォード級に続く空母を示唆することは困難だ。 しかし、後続航空母艦は、現在開発中のF/A-XX第6世代機や自律・無人航空機を運用するため、大幅改造が行われる可能性がある。

 しかし、アメリカ海軍が小型艦を開発する可能性もある。CVN-65の廃棄処分に15億ドルを費やし、作業は 15 年以上かかる可能性がある。後続の原子力空母が登場するたびにコストは下がるだろうが、高度なミサイルで簡単に破壊されてしまう巨艦に投資する過ちに、国防総省が気づく可能性もある。

 航空戦力が戦艦の支配を終わらせたように、ミサイルが巨大空母の支配を終わらせるのか。アイオワ級4隻は米海軍最後の戦艦で、フォード級が最後のスーパーキャリアーになる可能性もある。■

 

Will The Ford-Class Be The U.S. Navy’s LAST Class Of Aircraft Carriers?

ByPeter SuciuPublished9 seconds ago

https://www.19fortyfive.com/2022/08/will-the-ford-class-be-the-u-s-navys-last-class-of-aircraft-carriers/


A Senior Editor for 1945, Peter Suciu is a Michigan-based writer who has contributed to more than four dozen magazines, newspapers, and websites. He regularly writes about military hardware, firearms history, cybersecurity, and international affairs. Peter is also a Contributing Writer for Forbes. You can follow him on Twitter: @PeterSuciu. 


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