2022年2月8日火曜日

防衛省がすすめる高出力マイクロ波(HPM)兵器開発に注目。ミサイル、無人機への新たな対抗手段になる期待。制約となるSWaPとは?

  


Image of Chinese J-20 stealth fighter which could be soon armed with laser weapons.

 

 

アジアで殺人光線開発レースが始まったのか。日本はマイクロ波兵器開発に乗り出す。アジアの空が強力なエナジーいっぱいになりそうだ。

 

本の防衛省が高出力マイクロ波(HPM)兵器の完全開発に乗り出すと読売新聞が報じている。中国にはJ-20ステルス戦闘機用にレーザー兵器を開発中との記事が出た。

 

 

読売新聞は「防衛省は高出力マイクロ波(HPM)兵器の全面開発を開始し、無人機の無力化をめざす。令和4年度より開始する」との日本政府関係者発言を伝えている。

 

「防衛省は5年以内に試作型を完成させるとし、次年度予算に72億円(62.5百万ドル)を計上した」

 

米、中、ロシア各国もレーザー、マイクロ波含む指向性エナジー兵器開発に取り組んでいる。運動性エナジー兵器のミサイルや火砲より安価な選択肢となり、無人機やミサイルの迎撃に期待がある。爆発物搭載の小型無人機の大群が飛来すれば、運動性兵器では発射弾がすぐ底をつき、数で圧倒される。

 

マイクロ波兵器なら「光速で標的に照射し、高精度で命中する。飽和攻撃に対応しながら、低コストかつ発射回数に制限がない。電力消費が唯一の制約だ」(読売新聞)

 

だが、指向性エナジー兵器には制約がある。雨天や霧など天候条件で出力や有効射程が下がる。外形寸法、重量、電源(SWaP)が指向性エナジー兵器の実現を困難にしている。

 

とはいえ、HPMでのミサイル防衛で突破口が開けば、周辺国のミサイル脅威にさらされる日本に朗報だ。北朝鮮は定期的に弾道ミサイルを日本近海に打ち込んでおり、第二次朝鮮戦争となれば日本が標的になるのは確実だ。中国は膨大な弾道ミサイルを保有し、尖閣諸島をめぐる武力衝突で日本に向け発射してもおかしくない。中国の侵攻を受けた台湾を日本が支援しても同様の展開が予想される。

 

HPMは日本のミサイル防衛体制の補強にも役立つ。読売新聞は「HPM兵器によりイージス艦のSM-3、地上のPAC-3誘導ミサイルによる現在の二段ミサイル防衛に補完効果が生まれる」と述べている。

 

だが興味を引くのはアジアの指向性エナジー兵器開発競争だ。中国政府が後ろにつく環境時報は先月、J-20ステルス戦闘機がレーザー兵器を搭載するとの記事を出した。だが、サウスチャイナモーニングポスト紙の記事では「中国は最先端戦闘機にハイテク兵器搭載を目論み、レーザーあるいは粒子ビームを想定するものの、エンジン出力の不足が足かせになる」とある。■

 

Here Come the 'Death Rays': Japan is Building Microwave Weapons - 19FortyFive

 

ByMichael PeckPublished23 mins agoHere Come the 'Death Rays': Japan is Building Microwave Weapons - 19FortyFive

A seasoned defense and national security writer and expert, Michael Peck is a contributing writer for Forbes Magazine. His work has appeared in Foreign Policy Magazine, Defense News, The National Interest, and other publications. He can be found on Twitter and Linkedin.

 


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