Senators Ask For JSF Alternatives
aviationweek.com May 20, 2011
上院軍事委員会にJSF統合打撃戦闘機の代替選択肢が必要との見方が出ている。
1. ジョン・マケイン上院議員(共和・アリゾナ州)は5月19日公聴会で「代替策の検討がをはじめるべきではないか」と発言している。席上ではJSF開発および装備の負担は限界を超えているとの試算が示された。
2. しかしペンタゴンを代表したアシュトン・カーター次官補は次世代ステルス戦闘機で他に候補機はなく、このまま計画を進めるとインフレ率と生涯コスト補正を加えると一兆ドル規模になるという。これならF-22を残した方が安価になる。
3. ただし上院軍事委員会のメンバー全員がマケイン議員の主張する方向性に賛同しているわけではない。
4. ジョン・コーニン議員(共和・テキサス州)は地元にフォートワース工場があることもあり、JSFはなんとしても実現するべきと主張する。その他にはマーク・ベグリッチ議員(民主・アラスカ州)がペンタゴンに予算規模で厳しい質問をしている。これに対しアシュトン・カーター国防次官補は全体規模の2割から5割の抑制を検討していると回答。
5. ただし、ペンタゴンの予算執行評価局長クリスティン・フォックスはその目標に疑問を呈し、ソフトウェアで開発コストを下げるにしても、運用維持(O&S)コストの削減は別の問題だとする。たとえば燃料費の削減は困難だという。
6. 一方、ロッキード・マーティンのF-35計画総合責任者のトム・バーベッジはJSFの維持コストを既存機種と比較するのは正しくないという。JSFのO&Sは2065年まで継続し、ここまで維持運用された機種は他にないというのが主張だ。
7. にもかかわらずカール・レヴィン委員長(民主・マサチューセッツ州)はカーター次官補に対し一週間以内にJSFが予定通りの目標達成に失敗した場合の代替案を同委員会に回答するように求めた。
コメント:いよいよF-35の失敗が隠せなくなってきたということでしょうか。自衛隊F-X候補からF-35が脱落するのは当然としても、西側の防衛体制にとってはこれから大きな穴があく、その間は既存機種を使い回すことになるのではないでしょうか。これにより技術的な停滞が発生するのは避けて通れないでしょう。それよりも共同開発諸国はじめ費用を負担してきた各国は計画の精算にも追加負担をもとめられる、ふんだりけったりの話になるかもしれません。一気にUAV戦闘機という可能性もでるかも。日本にとってF-35は不要、という当方の主張がまさしく現実になりつつあります。
軍事航空、ISR、 無人機、サイバー、宇宙、安全保障、最新技術....防衛産業、軍事航空、軍用機、防衛関連宇宙開発等の最新技術動向を海外メディアからご紹介します。民間航空のニュースは「ターミナル1」をご覧ください。航空事故関連はT4へどうぞ。無断転載を禁じます。YouTubeでご利用の際はあらかじめご連絡ください。
2011年5月21日土曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
-
AIM-120AMRAAM8機とAGM-158JASSM1機を搭載したF-15ジャパン・スーパーインターセプター。 (画像出典:ボーイング) 総 額4億5,100万ドルの契約は、ジャパン・スーパー・インターセプター・プログラムの一環として、航空自衛隊F-15J68機の改修を支援す...
-
最新の海上安全保障情報が海外メディアを通じて日本国内に入ってくることにイライラしています。今回は新型艦13DDXについての海外会議でのプレゼン内容をNaval Newsが伝えてくれましたが、防衛省防衛装備庁は定期的にブリーフィングを報道機関に開催すべきではないでしょうか。もっとも...
-
目的のため手段を択ばない中国の思考がここにもあらわれていますが、非常に厄介な存在になります。下手に武力行使をすれば民間人への攻撃と騒ぐでしょう。放置すれば乱暴狼藉の限りを尽くすので、手に負えません。国際法の遵守と程遠い中国の姿勢がよく表れています。尖閣諸島への上陸など不測の...
0 件のコメント:
コメントを投稿
コメントをどうぞ。