旧キエフ級航空母艦「ミンスク」は、上海北西の人工ラグーンに長年放置されたままだった
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旧ソ連のキエフ級航空母艦ミンスクで大火災が発生し、現在も続いている可能性がある。中国メディアによれば、火災は現地時間の午後4時頃に発生し、死傷者は出ていない模様で、事件は調査中だという。 ネット上では、かなりの火災を示す写真や映像が出回っている。
艦上での火災は、よく整備された艦であっても、特に整備中で基本乗組員しか見張りをしていない場合は、簡単に悲惨な事態になりうる。その典型例が、2020年に米海軍のワスプ級揚陸強襲揚陸艦USSボノム・リシャールで数日間燃え続け、最終的に全損となった火災である。
ミンスクに残されたものは、どう見ても良好な状態が保たれているとは言えず、それがリスクを増大させている可能性がある。
2019年、現在地における元ミンスクの衛星画像。Google Earth
ミンスクは1978年にソ連海軍に就役した。キエフ級は全体として、一風変わった艦艇で、排水量4万トンの艦船は、空母と戦闘艦のハイブリッドのような姿をしていた。
ソ連崩壊後、ロシア海軍はこの艦船を受け継いだが、すぐに維持するのが困難で高価であることに気づいた。1993年、ミンスクの姉妹艦ノヴォロシースクは、機関室の大火災に見舞われた。
1983年、ソ連海軍に就役していたミンスク。DOD
キエフ級空母4隻のうち3隻は最終的に売却され、ミンスクとノヴォロシースクは当初、韓国の造船所に向かった。アドミラル・ゴルシコフ(当初の艦名はバクー)は2004年にインドに売却され、2013年にINSヴィクラマディティヤとして同国で就役するまで、独自の悲劇が続いた。ノヴォロシスクは最終的に韓国でスクラップされたが、ミンスクは中国の企業に売却され、解体された。その後、中国の企業家グループが元ミンスクを聖火から救った。退役したソ連設計の航空機と中国の戦闘機が甲板に混在するこの船は、2000年にオープンしたミンスク・ワールドというテーマパークの目玉となった。だがミンスク・ワールドは2006年に倒産し、中国政府は最終的にその土地を取り戻した。
2010年代後半、ミンスク・ワールドはすでに老朽化が進んでいたため、現在地である中国上海市の北西約50マイルに移転された。新しいミンスク・ワールドを設立する計画は実現せず、老朽化が進む船はいわゆる「都市探検家」たちがこっそり乗り込む目的地となった。
キエフも中国にあり、北京の南東100マイルに位置する天津の濱海航空機公園で観光名所となっている。2011年、濱海航空機公園を所有する企業は、ミンスクよりずっとよく整備されている同空母を、水上高級ホテルにする計画を発表した。
旧ミンスクが受けたダメージの程度はまだわからない。残念なことに、非常に悲しい同艦の物語が、ついに不名誉な終わりを迎えようとしているのかもしれない。
UPDATE: 火災は収まったようだが、アイランド上部構造は破壊されている。■
Soviet Aircraft Carrier Turned Failed Chinese Tourist Attraction Is On Fire (Updated)
Updated on Aug 17, 2024 1:28 AM EDT
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