2025年5月6日火曜日

F-15EXイーグルII戦闘機は台湾に必要な戦闘機か?(National Security Journal)


3月11日、フロリダ州エグリン空軍基地で、空軍の最新戦闘機F-15EXを操縦する第40飛行試験中隊長リチャード・ターナー中佐。同機は、開発試験と運用試験を組み合わせて試験され、実戦配備される最初の空軍機となる。第40FLTSと第85試験評価飛行隊がこの航空機の試験を担当している。 (米空軍写真/Samuel King Jr.)


湾がF-15EXイーグルIIを購入する可能性はあるのだろうか? 

 台湾は夜間訓練中の機体事故により、ミラージュ2000戦闘機の全機を飛行停止させたことがある。

 台北が米国製戦闘機の新しい飛行隊を必要とするかどうかの問題をこの事例が提起している。

 一つの選択肢は、F-15Eストライク・イーグルの改良型F-15EXイーグルIIの導入だろう。

 これによって台湾は、ほぼ毎週台湾の防空識別圏内を飛行する多数の中国戦闘機を阻止するための航空優勢と能力の素晴らしい組み合わせを得ることができるだろう。


中国は急いでいる

台湾には助けが必要だ。中国には新型ステルス爆撃機H-20があり、2020年代後半から2030年代初頭に連続生産が開始される予定だ。人民解放軍空軍(PLAAF)のJ-20、第5世代ステルス戦闘機、そしてJ-35Aとして知られるステルス特性を持つ新型戦闘機がある。PLAAFはしばしば、台湾防衛に挑む形の哨戒活動で、台湾を圧倒する空中戦力を繰り返し誇示している。


封鎖または全面的な水陸両用攻撃の可能性

米国がF-15EXを台湾に提供すれば、中国は憤慨するだろう。アメリカが台北に兵器システムを送るたびに、中国は不満の声を上げる。 しかし、大陸との状況はますます悪化している。

 海軍による隔離や封鎖の間、中国はすぐに航空優勢を確立し、台湾上空に飛行禁止区域を設けることができる。そして、友好的な空軍を屈服させている間に、中国は水陸両用攻撃を仕掛けることができる。台湾は、PLAAFが国境を越えた戦いに勝利しないようにするため戦闘機が必要なのだ。


F-15EXは殺しにくいウォーバードになる

 そこでF-15EXの登場だ。ステルス性はないものの、このバードは非常に印象的だ。敵戦闘機を簡単に迎撃できるマルチロール戦闘機で、うらやましいほどのペイロードサイズ、大きな航続距離、そして優れたスピードを持っている。

 F-15EXは、最新のレーダーやセンサー、パイロットに優しいコックピット、状況認識を向上させるためのユニークなイーグル・パッシブ・アクティブ・ウォーニング・サバイバビリティ・システムを備える。

 F-15EXの素晴らしいところは、その速度と推進力である。2基のF110-GE-129ターボファンエンジンが優れた加速力を生み出し、最小出力から最大出力まで4秒で到達でき、最高速度はマッハ2.5+に達する。


F-15EXの高価格

 しかし、F-15EXは1機あたり約9000万ドルから9700万ドルかかる。 台湾は空軍にいくら投資するかを決めなければならない。ドナルド・トランプの国家安全保障チームは、台湾が中国を阻止するために防衛費を増やし、戦力を向上させる方法を模索している。封鎖や水陸両用攻撃があった場合、米国が台湾を救出するかどうかは不明だ。

 台湾もF-35を購入する可能性があるとの憶測もある。その購入は習近平を激怒させるに違いない。F-15EXとF-35が台湾に譲渡された場合、中国は台湾を威嚇するために大規模な軍事演習を行うだろう。

 しかし、台湾には新しい戦闘機を切実に必要だ。F-15EXは、特にF-35との組み合わせで堅実な選択となる。イスラエルの最近のイラン攻撃の経験を見てみよう。イスラエルはF-16とF-15Iの部隊とともにF-35Iを使い、イランの奥深くを攻撃した。全機がかすり傷ひとつなく帰還した。F-35Iはイランの地対空ミサイルシステムを制圧し、非ステルス戦闘機は他の軍事目標への地上攻撃で流れ込んだ。

 台湾は中国の戦闘機から身を守り、F-15EXとF-35で中国に対して独自の「鼻血攻撃」を仕掛けることができる。


 台湾に両方のモデルを購入する資金があるかは不明だが、台北はF-15EXの少量バッチから始めて、F-35購入への道を歩むことができる。台湾がミラージュ2000からのアップグレードを必要としているのは明らかだ。

 今こそ台湾は防衛に真剣に取り組む時なのだ。■



Boeing’s F-15EX Eagle II Fighter: The Warplane Taiwan Needs?

By

Brent M. Eastwood


https://nationalsecurityjournal.org/boeings-f-15ex-eagle-ii-fighter-the-warplane-taiwan-needs/

著者について ブレント・M・イーストウッド博士

ブレント・M・イーストウッド博士は、『Don't Turn Your Back On the World: A Conservative Foreign Policy(世界に背を向けるな:保守的外交政策)』、『Humans, Machines, and Data(人間、機械、データ)』の著者である: Human, Machines, and Data: Future Trends in Warfare』のほか2冊の著書がある。 人工知能を使って世界の出来事を予測するハイテク企業の創業者兼CEO。 ティム・スコット上院議員の立法フェローを務め、国防と外交政策について同議員に助言。 アメリカン大学、ジョージ・ワシントン大学、ジョージ・メイソン大学で教鞭をとる。 元米陸軍歩兵将校。 X @BMEastwoodでフォロー可能。


2 件のコメント:

  1. 台湾にとって戦闘機は優先度が高くないよね
    そりゃ基地を守れる前提なら、あったほうがいいけど
    その前提を満たすための投資がバカにならないわけでね
    今のところコスパ最強のF-16を選んでるのは正解だと思う

    日本もF-35なんかにいつまでも税金垂れ流してる場合じゃないよ
    アメリカのゆるゆる基準で配備中の機体の2機に1機しか任務投入できないという粗大ゴミ
    整備性も最悪でコストも高い
    完全に結果論だけどF-2の調達が少な過ぎたんだわ
    最悪のタイミングで最悪の機体を買ってしまった

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    1. は?またF-35叩きかよ。10年前から色々言われたけど結局のF-35は一番最適って結論だろうが、馬鹿か?

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