2025年6月11日水曜日

一部沈没した北朝鮮フリゲート艦が乾ドックに出現したが上部構造物がぐちゃぐちゃのままだ(The War Zone)―ロシアの支援で修理を行う意図か。

 


North Korean frigate dry dock

MAXAR


北朝鮮の労働者たちは、金正恩が設定した艦を直立させる期限には間に合ったものの、次にさらに困難な期限が待ち構えている

5月21日、金正恩委員長が出席した発射式典の失敗で横転した北朝鮮のチェヒョン級フリゲート艦は乾ドックに入った。

 画像はMaxarから送られてきた。 北朝鮮北東部のロシアとの国境近くに位置する羅津(ラジン)の乾ドック施設にある、同クラスで2番目となるま艦名不詳のフリゲート艦が写っている。同艦は、その生まれ故郷である崇津から50マイルの距離を曳航され航海した。同艦は、非常に高圧的な回収作業の熱狂の末、6月3日頃に浮揚に成功し、直立した。

2025年5月23日、崇津の造船所で見たチェヒョン級フリゲート2番艦。 衛星画像 ©2025 Maxar Technologies Wood, Stephen

 5月23日のKCNA報道によれば、「艦の詳細な水中および内部点検の結果、当初の発表とは異なり、艦底に穴は開いておらず、船体右舷に傷があり、救助水路を通じて一定量の海水が艦尾部に流入していることが確認された」という。

 「艦の損傷程度は深刻ではなく、事故直後の浸水過程の結果は、実際的な復旧措置を取るために必要な情報に過ぎない。専門家は、浸水した部屋から海水を汲み上げ、船首をスリップウェイから離脱させることで艦のバランスを保つのに2~3日、軍艦の側面を修復するのに10数日かかると推定している」ともKCNAは5月23日に述べていた。

 KCNAは5月23日付の報道で、「軍艦の側面の修復に10数日かかる」と伝えている。しかし、金正恩の次の期限は、6月末までに同艦を以前の状態に戻すことだった。そのように見せるだけでも、体裁を極めて重視する同政権にとっては勝利となるだろう。

2025年6月8日、ラジンの乾ドックに入ったチェヒョン級フリゲート2番艦。 衛星画像 ©2025 Maxar Technologies

 この艦の上部構造が構造的なダメージを受けており、衛星画像にはぐちゃぐちゃになった金属や曲がった線が写っている。船内の一部には海水が浸水しており、その部分にある機械や電子機器に大きな影響を与えたと思われる。 これらすべての修復には時間がかかり、船体の状態はまだわからない。とはいえ、同艦は現在の安置場所まで50マイルの航海をした。

 北朝鮮による修理には大きく複雑な艦であり、羅津の施設は決して広くない。北朝鮮が中国やロシアから援助を受けている可能性はまだある。 特に後者は、北朝鮮がウクライナ侵攻を支援した見返りとして、平壌と軍事面で幅広く協力している。艦がロシア国境近くの、国境貿易が盛んな経済地帯にあることも、モスクワが手を貸している可能性を示している。

 いずれにせよ、北朝鮮は、国際舞台で信じられないほど恥ずかしい瞬間を過ごした後、「船を正す」ことに執着しているようだ。■



North Korea’s Frigate That Partially Sunk Appears In Dry Dock With Mangled Superstructure

The North Korean workers hit Kim Jong Un's deadline to get the ship upright, but now a much more challenging deadline looms.

Tyler Rogoway

Updated Jun 9, 2025 8:31 PM EDT

https://www.twz.com/news-features/north-koreas-frigate-that-partially-sunk-appears-in-dry-dock-with-damaged-superstructure

タイラー・ロゴウェイ

編集長

タイラーの情熱は軍事技術、戦略、外交政策の研究であり、防衛メディア空間においてこれらのトピックに関する圧倒的な発言力を育んできた。 The War Zoneを開発する前は、大人気防衛サイトFoxtrot Alphaのクリエーターだった。

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