米国史上最大規模のB-2爆撃機作戦の内幕(THE HILL)
「ミッドナイト・ハンマー作戦」でB-2爆撃機がイラン核施設を攻撃した
4,000人以上の男女がこの作戦に関与した
本誌はB-2基地の舞台裏の特別取材を許された
ホワイトマン空軍基地― 米軍がイランの最先端核施設への秘密攻撃を実行するには4,000人以上の男女を要し、米国史上最大規模のB-2爆撃作戦となった。
1機22億ドルのB-2爆撃機7機が、聖地コム近郊の山深くに埋設された要塞化された核施設「フォードウ燃料濃縮プラント」とその他2施設を破壊すべく、3万ポンド(約13.6トン)級爆弾「GBU-57 マッシブ・オーダンス・ペネトレーター(MOP)」を計14発投下した。
米軍が「バンカーバスター」爆弾として知られるMOPを実戦で使用したのは今回が初めてである。本誌は軍事関係者から前例のない取材許可を得て、作戦の計画と実行を取材した。関係者によれば、攻撃を円滑に進めるため数千名に及ぶ多様な関係者が完璧に役割を果たす必要があったという。
「フットボールチームのように考えてほしい。全員が異なる役割を担っている」と、作戦全体の指揮官を務めたジョシュ・“ハーフ”・ウィータラ大佐は、6月22日に「ミッドナイト・ハンマー作戦」を完了して以来初のインタビューの一つで本誌に語った。
「医療班、作戦支援班、整備班、兵站班、そして作戦担当、パイロット、情報班が参加しています。このような任務を、厳重な作戦上のセキュリティの下で達成するために、彼ら全員を正しい方向に動かし続けることが、私たちが直面する最大の課題のひとつです」と、第 509 爆撃航空団所属の司令官ウィータラ大佐は述べた。
ドナルド・トランプ大統領は、この攻撃によってイランの核能力は「完全に破壊」されたと宣言したが、情報報告はこれらの声明に疑問を投げかけ、民主党は評価を批判している。
作戦がイランの能力をどこまで後退させたかに関わらず、B-2 が任務を完遂しながらイランに安全に出入りできたという事実は、この兵器にとって初めての驚くべき成果であると、軍事筋は本誌に語った。
ウィータラ大佐含む当局者は、ステルス技術はB-2 爆撃機フリートにとどまらないと述べた。国防総省は、実際の作戦が東部で開始されている間、注意をそらすために、グアムに向けて西に飛び立つおとり機など、欺瞞戦術を展開した。
B-2爆撃機パイロットのイラン任務準備
パイロットらはミズーリ州ホワイトマン空軍基地からイランへ往復する36時間の連続飛行に臨んだ。任務遂行に必要な肉体的・精神的耐久力を確保するため、離陸前に睡眠サイクルと栄養管理を徹底した。
「任務の重大性だけでなく、過酷な身体的負担も伴いました」とウィータラは本誌に語った。
各コックピットには電子レンジ、化学トイレ、サバイバル装備、大量のスナックが備えられた。ハッチ横には乗員が横になれる十分なスペースがあった。
発進前、爆薬の装填は乗組員の中で最も若いメンバー数名によって行われた。この重要な任務を担った人員の平均年齢は18歳から22歳だった。
「爆弾を爆弾倉に収納するには500以上の手順を記憶しなければならない」と、第509整備群の航空兵器管理責任者であるフランク・エスピノサ上級曹長は説明する。「手順を誤ったり機体に接触したりすれば、その任務は終了だ」とエスピノサは付け加えた。
イラン作戦が有人機の必要性を改めて示した
無人ドローンは現代戦場で最も影響力のある兵器の一つとなりつつある。
しかし「ミッドナイト・ハンマー作戦」の指揮官らは、イラン任務がB-2の必要性を実証したと述べた。
「米国中部から世界のどこへでも移動し、3万ポンドの兵器で深く埋設された目標を破壊する能力は、現在はB-2によって、将来はB-21によってのみ実現される」とウィータラ大佐は強調した。「これは米国が自らの選択した時と場所で自衛できることを示している」。
第131爆撃航空団のジャレッド・“イヴェル”・ケニッシュ大佐は、トランプ政権第二期の標語「強さによる平和」を強調し、こう締めくくった。「この攻撃の影響は、敵対勢力に今後の計画を見直すよう促すだろう」。■
Inside the largest B-2 bomber mission in US history
by Tanya Noury and Kellie Meyer - 09/22/25 6:39 AM ET
https://thehill.com/policy/defense/5515233-inside-the-largest-b-2-bomber-mission-in-us-history/
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