2025年11月27日木曜日

陸海空自衛隊の連携で極超音速ミサイル運用をテストした(USNI News)

 

自衛隊がHVGPの配備訓練を実施。防衛装備庁提供写真

上自衛隊はこのほど、島嶼部を外国軍艦から防衛する目的で開発中の極超音速ミサイルシステムの配備試験を行った。

防衛装備庁(ATLA)は先週の産業説明会で、極超音速滑空弾頭(HVGP)を公開し、システム配備に向けた国内試験を数回実施したことを強調した。日本の極超音速システムは、地域緊張の高まりと紛争が南西諸島に波及する懸念を背景に、2018年に開発が開始された。

防衛装備庁の発表によれば、超音速ミサイル発射装置は海上自衛隊艦艇と航空自衛隊C-2輸送機に搭載され、HVGPの展開試験が実施された。乗組員は発射・再装填の訓練に加え、寒冷環境下での運用も確認した。国内試験では要求される試験結果を達成したと防衛装備庁は述べた。

ブロックIと呼ばれる最初のミサイル型は、数百キロ離れた目標を攻撃できる能力を有すると見込まれ、来年実戦配備される。ミサイルのさらなる開発では、滑空性能向上技術の採用により射程を拡大する計画である。Naval Newsの報道によれば、将来のブロック2および2B型は2,000~3,000キロの射程を達成すると見込まれている。

HVGP発射装置の海上自衛隊艦艇と航空自衛隊機への搭載訓練(ATLA提供写真)

米国は日本の極超音速プログラムに対し、試験場提供や支援装備で協力している。HVGPの初試験発射は昨年カリフォーニア州で実施された。また米国政府は3月、日本の極超音速開発支援として2億ドルの武器売却を承認した。

本計画は陸上自衛隊の2個大隊に装備され、北海道と九州への配備により南北からの脅威に対抗する。編成詳細は不明だが、各発射機は2発のHVGPミサイルを装備する。

東京は敵対勢力を抑止する戦略のもと、長距離火力兵器の大量調達を推進しており、HVGPは国内外の複数のミサイル調達計画の一つだ。極超音速ミサイルに加え、日本軍は今後数年間でトマホーク巡航ミサイル、ジョイントストライクミサイル、国産改良型12式対艦ミサイルを配備し、対艦能力と敵基地攻撃能力を強化する。

駆逐艦「ちょうかい」(DDG-176)は最近、トマホーク統合訓練のためサンディエゴに到着した。

青山学院大学の松田拓也助教授はUSNIニュースに対し、HVGPが台湾に近い日本の最も脆弱な島々に対する多層防衛体制の強化において「重要な役割を果たす」と指摘した。「同時に、HVGPは島嶼防衛用に設計されたと宣伝されているが、事実上の弾道ミサイルとして敵基地攻撃能力を有しており、これはエスカレーション要因となり得る」と松田は述べた。「HVGPを日本の抑止力強化と危機安定管理の総合戦略にどう統合するかを検討することが重要だ」。

南西地域に駐留する自衛隊部隊は近年、台湾から約111キロ離れた与那国島に専用地対地ミサイル基地を建設するなど、長距離ミサイル配備に向け近代化を進めてきた。他の基地や配備済みのミサイル部隊と相まって、日本は中国など敵対勢力に対し、第一列島線の要衝をカバーする能力を獲得する見込みだ。■

アーロン=マシュー・ラリオサ

アーロン=マシュー・ラリオサはワシントンD.C.を拠点とするフリーランスの防衛ジャーナリストである。


Japanese Forces Test Deployment of Hypersonic Missile System

Aaron-Matthew Lariosa

November 17, 2025 5:25 PM

https://news.usni.org/2025/11/17/japanese-forces-test-deployment-of-hypersonic-missile-system


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