2025年11月9日日曜日

2025年11月、航空自衛隊のF-35Bが訓練飛行を開始した(The Aviationist)

 


日本の最初のF-35B。(画像提供:時事通信社/ジャパンタイムズ)

航空自衛隊は新田原基地でF-35BライトニングIIの訓練運用を開始した

航空自衛隊は2025年11月4日、新田原飛行場でF-35BライトニングIIの訓練運用を正式に開始した。

日本におけるF-35B訓練は初期段階に

11月4日は、九州南部の同基地での同機の初訓練飛行となった。防衛省によれば、訓練の第一段階では短距離離陸・垂直離着陸(STOVL)の核心となる操作、すなわち短距離離陸、タッチアンドゴー、低速着陸、垂直着陸に重点を置く。

航空自衛隊の飛行任務と同様に、F-35Bの訓練任務は通常1~2時間続き、防衛省は初期訓練期間が天候や作戦要件に応じて2~6日間継続すると見込んでいる。防衛省はまた、ほとんどの飛行任務では通常離着陸(CTOL)作戦を実施すると発表した。

実際、新型機による騒音増加を考慮し、航空自衛隊は垂直離着陸の運用を月平均80回に制限することを約束している。このうち約20回は夜間飛行中に実施される予定だ。ホバリングと垂直着陸の1サイクルは2~3分程度とされている。

特筆すべきは、9月17日に米軍パイロットが基地で実演飛行を行い、垂直着陸による騒音への地域住民の懸念を和らげようとしたことだ。さらに、新田原基地の南約150キロにある馬毛島には、騒音苦情への配慮なく垂直着陸訓練できる航空基地が建設中である。

最初の3機のF-35Bは2025年8月に新田原へ納入された。その後10月にさらに2機が到着した。年度後半には追加で3機の納入が予定されており、航空自衛隊は日本の計画する42機のF-35B部隊の一環として、2025年度末までに初期配備分となる8機の短距離離陸・垂直着陸戦闘機を配備する見込みだ。

日本のF-35B

日本は42機のF-35Bの一部を、海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦「かが」と「いずも」で運用する計画だ。両艦は現在F-35Bの搭載に向けた構造改修中であり、2027年度末までに完了する見込みである。

この計画の一環として、両艦は既に米海軍(USN)のVX-23(航空試験評価飛行隊23)所属の航空機による開発試験を実施している。

現時点では新田原基地の航空機は「臨時F-35B飛行隊」として運用されているが、防衛省は2026年度予算において初の常設部隊として第202戦術戦闘飛行隊(TFS)を編成する計画を明らかにしている。第202戦術戦闘飛行隊は1964年に創設され、運用期間の大半を新田原で過ごしたが、2000年に解散した。

同部隊は、航空自衛隊で初めて F-104J から F-15J へ移行した飛行隊として有名だ。解散前のエンブレムは、基地近くの遺跡で発見された小さな土製の像「埴輪」だったが、復活した第 202 戦術戦闘飛行隊が引き続きこのエンブレムを使用するかは不明だ。

航空自衛隊は F-35Aも運用しており、計画されている 105 機のうち 47 機が受領ずみで、三沢基地を拠点とする第 301 戦闘飛行隊と第 302 戦闘飛行隊が、それぞれ 20 機を運用している。3番目のF-35A飛行隊である小松基地の303戦闘飛行隊は、最近F-15J/DJからの移行を開始し、これまでに7機の第五世代ジェット機を受領している。

名古屋・小牧にある三菱重工業がライセンス生産している航空自衛隊の F-35Aとは異なり、航空自衛隊のF-35Bはすべて、米国ロッキード・マーティンのフォートワース工場で生産される。■


Japan Starts F-35B Training Flights

Published on: November 4, 2025 at 12:51 PM

Rin Sakurai

https://theaviationist.com/2025/11/04/japan-starts-f-35b-training-flights/


桜井凛

桜井凛は、軍事航空写真家であり、The Aviationist の寄稿者だ。第二次世界大戦後の軍事航空に関するあらゆる事柄に関心があるが、特に東アジアの空軍と実験的な戦闘機に関心が高い。高校で学んでいるほか、Instagram、X(旧 Twitter)、Bluesky でも活動している

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