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F-35第六、第七ロット生産契約まもなく妥結か 日本向け機体生産日程含む

F-35の次回生産ロット別契約についてエイビエーションウィークが以下速報で伝えています。 Pentagon Aims To Finalize Lockheed F-35 Contract Within Days By Reuters aviationweek.com September 26, 2013 Credit: SSgt Nicholas Egebrecht/U.S. Air Force ペンタゴンはF-35生産の第六、第七バッチの契約を数日以内にロッキードと締結する見込み、と総額3,920億ドルの同機計画を扱う副主任が明らかにした。 ランディ・マー海軍少将 Rear Admiral Randy Mahr はF-35でナンバー2の高官で二つだけ問題が未解決だが解決は近日中とした。ただし未解決問題が何かは明らかにしていない。 同少将は今回は計71機生産合意形成は前回より短期間で形成できたとしつつ、ペンタゴンの希望よりは時間がかかったという。 ロッキードとペンタゴンは7月30日に基本合意ができたと発表しているが、詳細は一ヶ月以内に詰めるとしていた。 合意内容では第六バッチで36機を生産し、各機の価格は前回のロットより4%下がるとし、第七バッチでは35機とし、ここでも4%の価格低下となるとしている。 両方で総額70億ドルになると業界筋は見ている。 ロッキードとペンタゴンは第八バッチの基本合意に来年早々までに到達したいと希望している。 ロッキードのスポークスマンは第八バッチは45機生産となる見込みと発言。うち16機は英国、イタリア、ノルウェー、 日本 、イスラエル向けだという。■

防衛装備の海外販売に熱を入れるペンタゴンの狙いは国内産業基盤維持および調達費用高騰の防止にある

Pentagon Pushes More Foreign Sales Of U.S. Goods By Michael Bruno Source: Aviation Week & Space Technology aviationweek.com September 16, 2013 Credit: NIDS/NATO Media Library アメリカ経営学の第一人者ピーター・ドラッカーは「ビジネスの本質は顧客を獲得し、維持すること」と表現した。国防総省はその言葉を真剣に受け止めているようだ。 強制予算執行削減はこのまま続きそうな観測で、国防関係者は輸出を前例のない水準まで引き上げようとしている。時間がかかる海外軍事販売 (FMS)では我慢できなくなり、海外バイヤーを米国製武器装備の販売に直接巻き込む傾向が強くなってきた。. 「近代装備は一層高価格になっており、長期間にわたる開発の負担が大変だ。これは米国以外でも同じ」と国防安全保障協力庁 Defense Security Cooperation Agency (DSCA)副長官リチャード・ジェネイル Richard Genaille, Jr が発言。いわんとしているのは開発調達コストを多くの海外諸国に負担させることだ。 その好例が9カ国が参加する共用打撃戦闘機(JSF)でハイエンド装備は概して調達数が小規模になる、とジェネイルは発言。一方で、世界各地の開発途上国・新興国ではローエンド技術が訴求力を有している。 そこでDSCAの対策のひとつに複数国向けにLOA要望承諾書を一括発行することで、従来は各国別にLOAを提示してきた。「多国向けLOAがあれば、同時に複数国が署名し、特定の製品を共同購入が可能となり、従来の二国間ベースより安価かつ容易に導入する道が開ける」(ジェネイル) JSFより成功している事例にNATOの戦略空輸能力手段調達計画でボーイングC-17グローブマスターIIIが計3機導入された件がある。各機はハンガリーのパパ空軍基地Papa AB に駐留し、10カ国が共同運航している。加盟国のアフガニスタン撤退時はこの制度を有効に活用した。. ハイディ・グラント空軍副次官(国際担当) Heidi Grant, deputy undersecre

韓国F-X選定をひっくり返したのは韓国空軍なのか、それとも?

South Korean AF Derails F-X Phase 3 Choice Of F-15 By Bradley Perrett perrett@aviationweek.com, Amy Butler abutler@aviationweek.com Source: AWIN First aviatinweek.com September 24, 2013 Credit: Boeing 韓国空軍が同国F-Xフェイズ3 戦闘機選定でボーイングF-15SEにいったん決まった選定結果を覆すことに成功した。 この結果ボーイングはF-15生産を2018年を過ぎても維持するという目論見の実現がなくなるだろう。韓国からの発注で同機の戦闘有効性は高まるはずで、その後の海外販売に弾みをつけるというのが同社の希望だった。 韓国国防調達計画執行委員会がF-Xフェイズ3の仕切り直しを決定したもので、8月にはF-15が総額8.3兆ウォン(77億ドル)で60機調達されることに決まっており、その時点での敗者はF-35とユーロファイター・タイフーンで後者は入札過程での違反が理由だった。今後一年以内に機種選定競合を再開する。 韓国空軍は一貫してF-35選定を希望しており、特に日本が同機を選んでからその勢いをまし、F-15に決まってからも同機の弱点をあげつらっていた。空軍将校がF-15選定で次期戦闘機計画が「間違った方向へ進んでおり、当初の狙いから外れている」と発言したと同国メディアが報じている。おそらく正しい方向とはF-35を指しているのだろう。 もし韓国がF-35を結局選ぶのであれば、共同開発国以外の導入は三番目となり、日本に続いて同機のコスト、開発難航など問題あることを棚上げしての導入になるだろう。 ただ韓国で困るのはこれが過去11年で二回目の選定の取り消しである点で、戦闘機に求める性能水準はあらかじめ決まっていたようだ、つまり入札側は営業費用を無駄に使って実は競争ではない競争に付き合っていたことになる。ボーイングがF-15Kでフェイズ1の受注に成功したのが2002年のことで、当時ダッソーは今後の韓国戦闘機選定には参加しないと表明。同社は提案内容に自信があったが、最初から採択の可能性がなかったのだ。 フェイズの調達規模は20機

米空軍でこれから一括削減される機種、これから開発が期待される機種はどれか

USAF Eyes T-X, New JStars Projects By Amy Butler Source: Aviation Week & Space Technology aviationweek.com September 23, 2013 米空軍の三大次期機種調達F-35、KC-46給油機そして長距離爆撃機以外の機体に将来はあるのだろうか。 ここ数ヶ月にわたり米空軍から発信されるメッセージが厳しく統制されている。上記三機種は推進し、残りは削減対象にするか、あるいは新開発機種であれば無期限の延期にするか。だが、空軍参謀総長マーク・ウェルシュ大将が自ら優先順位案を示している。強制予算削減で実際に支出策が大幅に削減されるが、案はその先を見越したもの。 トップ3以外にウェルシュ参謀総長は老朽化してきたE-8C地上監視任務機およびT-38高速ジェット練習機の後継機種開発を希望。業界側はすでに両機種更新を見越して準備態勢を整えようとしている。しかし、まず議会が予算計上の可否を握っていることを参謀総長も承知の上だ。 そこで空軍は「ハイ」と「ロー」の予算案二種類を準備していく。後者が最悪シナリオ想定で強制削減の影響を最大限に予想し、2015年まで続くとするもの。前者は新機種開発が数件認められる前提だ。 E-8Cジョイントスターズは旧式 ボーイング 707旅客機の機体を活用しており、中古機を90年代00年代に改装したもの。そのため機体寿命は限定され、維持費用が高い。地上部隊からは監視能力の向上を求める声が強く、移動車両に加え徒歩で移動する兵員までの監視能力が必要だとし、同機の性能が追いついていないとの批判がある。そこで空軍は代替手段検討でビジネスジェット機に新型装備を搭載して速度と運用コストを両方満足させる案が浮上。アクティブ電子スキャンアレイ方式レーダーで技術が進んできたことから多機能探知追跡機能を同時に複数目標を対象に実施できるめどがついてきた。 E-8Cと同様にE-3空中早期警戒管制機およびRC-135リヴェットジョイント情報収集専用機の機能を同じビジネスジェットに盛り込むことを最終目標とするプロジェクトに空軍が着手している。 業界ではT-Xで現行350機のT-38 後継機の採択に備える動きがあるが、米空

テキストロンが製作中のスコーピオンは既成概念を破る機体になる予感

Textron Unveils Scorpion Light Attack, Recce Jet By Amy Butler Source: Aviation Week & Space Technology   aviationweek.com September 16, 2013 Credit: Textron ペンタゴンに対して民間会社から国防総省が要求していない性能をまったくの新規機体として提案するのは相当の勇気が必要だろう。ましてや国防予算そのものが大幅な削減を受けつつある中では。 だがこれこそ新しく生まれた共同事業体として テキストロン と新興企業 エアランドエンタープライジス AirLand Enterprisesが行おうとしていることなのだ。テキストロンは セスナ ビジネス機で知られる企業であり、 ベルヘリコプター 事業も長年にわたる回転翼機の経験がある。そして提携先エアランドは投資家数名によりできた企業で退役国防関係者も巻き込み軽量攻撃機の新しいコンセプトを実現するべく発足した。 予算状況が厳しい中で同事業体は新しい機材、複座双発のスコーピオン構想の有効性を示す必要がある。自己資金による同機は9月16日の空軍協会年次総会で発表され、このたびAviation Weekは関係者から詳しい内容を独自に知らされた。 スコーピオン実証機は米空軍が求める低価格低運行コスト機材の要望に応えるもので5時間にわたり情報収集監視偵察(ISR)任務や兵装を搭載しつつ飛行して、空軍が想定するローエンド任務(米国からの阻止行動、自然災害への緊急対応、領空パトロール)に対応する。目標は飛行時間あたり運航コストを3,000ドル以下に抑えることだ。ただし同社は機体価格の目標水準は明らかにしていない。ペンタゴンからは類似ミッションの多くをこなすF-16の時間当たり運用コストは24,899ドルと公表している。 アフガニスタンとイラクではF-15、F-16、A-10]が引き続き近接航空支援に投入されており、まったく制空権で心配のない環境で作戦が実施中だ。これでは過剰投入との声が出ている。また各機の高速度飛行性能、高G機動操縦性もこれらの戦場では使い道がなく、単に爆弾を投下するか地上部隊に上空監視を提供するだけだ。 「軍はハイ

米空軍は発想の転換を 低コスト機の開発を真剣に考えるべき

        Editorial: USAF Should Be Open To Low-Cost Aircraft Source: Aviation Week & Space Technology aviationweek.com September 16, 2013 Credit: USAF 1947年の創設以来一貫して米空軍はハイエンド機機材を求めてきた。発足時の第一線機は軽量P-51マスタングとF-86セイバーだったが、その後重量級F-105サンダーチーフ、F-106デルタダートそしてF-111(正式名称なし)へと変遷していく。 ベトナム戦争では機関銃を装備した高機動戦闘機が必要と痛感されたが、空軍の理解は重量級双発F-15イーグルとして実現した。この裏では通称「戦闘機マフィア」の空軍将校および民間人アナリストが一緒になり、軽量級戦闘機の必要を訴えていた。 その結果生まれたのがF-16で最も成功した戦闘機という評価もあるが、同機はローエンドとしてF-15とのハイローミックスで生まれたもの。だが空軍はすぐ昔どおりのやり方に戻り、ステルスだが大重量で高価なF-22ラプターを開発し、同機のハイローミックスのローエンドがF-35共用打撃戦闘機となるはずだったが、F-35はとても軽量とは言えず、戦闘機というよりも攻撃機の性格が強い。 F-22調達は190機弱に削減され、F-35はコストと日程で大きなプレッシャーを受け続けている。一方で空軍はアフガニスタン上空でF-15、F-16やB-1を周回飛行させて情報収集監視偵察任務に投入することで数百万ドルを毎日支出している。今こそ空軍の思考型式を再構築すべきではないだろうか。 空軍の元将官、元将校が業界の「一匹狼」 テキストロン と組んで、新思考で自費開発を低運行費の戦闘航空機開発を開始している。同機はスコーピオンの名称で近接航空支援機としてA-10やF-16に替わるものとなるが、軽量攻撃機スーパートゥカーノやISR機材キングエアよりは上位の位置づけになる。 同じような事例があった。60年代初頭に海兵隊の一部将校が対ゲリラ戦機材を提唱し、これを ノースアメリカン がOV-10ブロンコとして実現、同機は成功事例とされる。70年代初頭に戦闘機マフィアがF-16、F/A-

イージスBMDテストで初の連続発射で迎撃に成功

Aegis Intercepts In First-Ever Salvo Test By Amy Butler abutler@aviationweek.com, Michael Fabey mike.fabey@aviationweek.com Source: AWIN First September 19, 2013 Credit: MDA .米ミサイル防衛庁 (MDA) がSM-3 Block IBミサイルによる初の連続発射によるミサイル迎撃に成功した。迎撃はこれまでの最高高度で実施された。 一発目のSM-3 Block IBは目標を捕捉。この目標は短距離弾道ミサイルで「これまででもっとも複雑な迎撃目標」と レイセオン が説明している。 二発目は2分後に一発目が失敗した場合に備え確実な目標破壊のため発射された。一発目がすでに迎撃に成功したため、破片がとびちる中を飛翔した。 目標補足したのはイージス巡洋艦USSレイクエリーのSPY-1レーダーで同艦がミサイルを発射。同艦のイージスシステムはBMD4.0ウェポンシステムで、SM-3 Block IBにはミサイルには二元赤外線追尾装置および高性能方向変換高度完成機能がついておりIAから改善されている。 同艦には第二世代イージスBMDウェポンシステムが搭載されており、火器管制の解を出しSM-3ミサイル二発を発射している。この第二世代では交戦距離が拡大しており、高性能の弾道ミサイルにも対応できるようになった。 今回のテストデータはシステム評価に活用される。レイセオンによると二発目のSM-3 IBの飛翔データから連続発射方法を確立していくという。 「今回のテストは実戦を意識したもので、標的の発射時刻や方位は事前に知らせておりません。また標的はこれまでで一番難易度が高くなっていました」と海軍が発表。 今回のテストはFlight Test-Standard Missile-21 (FTM-21)と命名され、これでSM-3ブロックIBはイージスBMD4.0ウェポンシステムを使いテストに四回連続成功したことになる。. 「今回は初めてUSSレイクエリーの乗員がBMDウェポンシステムを使い解析、発射、管制を同時に複数のミサイルを対象に実施したもの」とイージスの主契約