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2025年12月22日月曜日

中国の謎の大型戦闘機J-36は中国版NGADになるのか

 

新型超音速ステルス戦闘機J-36は中国版のNGADだ―試作機が2機揃い、各種改修のあとがわかる

National Security Journal

ルーベン・ジョンソン

J-36 Fighter from X Screenshot

Xスクリーンショット。

要点と概要

 – 中国の成都航空機公司(CAC)は、J-36プロトタイプ機と思われる2機を編隊飛行させ注目を集めている。このタイミングは、毛沢東の誕生日である12月26日を意識し、同機が公に姿を現してから約1年後のこととなった。

 – 10月下旬に初めて確認された2号機は、排気口周辺を中心に明らかな変更されており、シグネチャ制御と機動性能で改良が進んでいることを示唆している。

 – J-36の特徴は長距離・大搭載量の「戦闘爆撃機」サイズと異例の三発エンジン配置であり、成都はライバルの瀋陽航空機に対抗している。

J-36

J-36戦闘機。Xからのスクリーンショット

J-36 Fighter Artist Rendition from X Screenshot

J-36戦闘機 Xスクリーンショット


成都J-36戦闘機2機が初の編隊飛行

成都航空機公司は、J-36長距離第六世代戦闘機のプロトタイプとみられる2機を飛行させた。両機は初の編隊飛行を遂行し、これは近々予定されている記念行事に向けた練習飛行の可能性が高い。

12月26日は毛沢東の誕生日である。この日付は同機が初公開されて1年が経過する日でもある。

中国軍の定期評価を担当していたNATO加盟国の退役情報将校は本誌に対し、「成都が来週金曜日にこれらの航空機を編隊飛行させたい理由は数点ある」と説明した。

「第一に、中国人の心理で最重要なのは、成都に自慢の種を与えることだ」と彼は説明した。「設計チームは瀋陽航空の競合他社を出し抜きたいと考えており、いわば自慢する機会を得られるのだ」

「第二の動機は、CACが最近やや宣伝攻勢に出ていることから読み取れる。J-36の設計者は最近、サウスチャイナ・モーニング・ポスト記事で特集され、J-36が『競合機』——つまり米国製と瀋陽航空宇宙の機体——を大きくリードしていると強調した。賢明な見方では、北京の中央予算から追加資金を獲得しようとする同社の戦略だろう」

試作1号機2号機に見られる設計変更

誇張はさておき、同機は飛行試験が確認された世界初の第六世代戦闘機だ。成都と瀋陽の競争の激しさを示すように、昨年12月にJ-36が初公開されると、数時間後に別の第六世代戦闘機の映像が公開された。

J-50 Fighter Image from X

J-50戦闘機(X)

J-50 Fighter from China Weibo Image

J-50戦闘機(中国微博)

2本目の映像に映っていたのは、まさに瀋陽が開発したJ-50/XDS試作機であった。

2機目のJ-36試作機の飛行試験が確認されたのは10月28日である。この機体の写真からは、1号機と重要な差異が確認できる。

新型J-36機には排気ノズルの角張った新設計が採用された。1号機は凹んだ排気口を備えている。映像から判断できるのは、推力偏向制御だ。

両方のノズル設計は、航空機が低いレーダー反射断面積を維持することを可能にし、エンジン排気の赤外線シグネチャを抑制することもできる。試作1号機は、胴体上部の後縁に掘られた溝に排気ペタルが埋め込まれていた。

この設計はノースロップ・グラマンYF-23試作機と類似しており、排気ガスを拡散させる広いデッキを採用している。この排気パターンは性能を損なうことなく、熱シグナルを冷却・隠蔽する効果を持つ。

革新的な設計

J-36は過去半世紀で最も革新的な新型戦闘機設計の一つだ。成都航空機が長距離作戦能力を備えた機体開発に注力する傾向を継承している。成都のJ-20第五世代戦闘機は既に、ほぼ全ての西側戦闘機を上回る航続距離を誇る。しかしJ-36はそれをほぼ倍増させ、戦闘行動半径は4,000キロメートルを超える予測がある。機体は前世代機より大幅に大型化しており、ほぼ戦闘爆撃機に属する。これにより、より大型で長距離のレーダーを搭載できるだけでなく、より重いミサイル搭載量も可能になるとの予測が生まれている。

大型レーダーは対艦任務を大幅に強化する。KJ-500のような空中早期警戒管制機(AEW&C)プラットフォームに依存せず、自律的な作戦行動が可能となる。

特筆すべきは、三基のエンジンを搭載した初の戦闘機である点だ。興味深いことに、中央エンジンは他の二基とは異なる型式を採用している。

この中央背部エンジンはF-35と同様のステルス性を持つダイバータレス超音速吸気口を備える一方、下部2基のエンジンは複雑なF-22スタイルの台形吸気口を採用している。この違いは、中央エンジンのステルス性能が他の2基のレーダー反射断面積は大きいものの赤外線シグナルが低い特性を相殺するトレードオフを示唆している可能性がある。

前述の通り、試作2号機機はエンジンに推力偏向ノズルを追加し、機動性を向上させている。これは他の設計チームが試みたことのない独自の組み合わせだ。■

著者について:ルーベン・F・ジョンソン

ルーベン・F・ジョンソンは、外国の兵器システム、防衛技術、国際的な武器輸出政策の分析と報告に36年の経験を持つ。ジョンソンはカシミール・プーラスキ財団の研究部長である。また、2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻の生存者でもある。長年、米国防衛産業で外国技術アナリストとして勤務し、後に米国防総省、海軍省、空軍省、英国政府、オーストラリア政府のコンサルタントを務めた。2022年から2023年にかけて、防衛関連の報道で2年連続の受賞を果たした。デポー大学で学士号、オハイオ州マイアミ大学でソ連・ロシア研究を専門とする修士号を取得している。現在はワルシャワ在住である。


China’s New Super J-36 ‘NGAD’ Stealth Fighters Are Coming

By

Reuben Johnson

https://nationalsecurityjournal.org/chinas-new-super-j-36-ngad-stealth-fighters-are-coming/


中国の「秘密作戦計画」はロシア領極東沿海州の奪取を狙っており、ロシアも警戒死体が、ウクライナ戦で極東のロシア戦力はからっぽになっている―中国のやりくちは世界各国での活動と同じで狡猾だ

 

ウクライナ戦で弱体化したロシアから極東沿海州の奪取を狙うとする「秘密作戦計画」を中国は隠そうともしていない―これが中露の「同盟」関係の実態だ


National Security Journal

ハリー・カジアニス





要点と概要 

中国メディア「網易」は12月14日付記事で、ロシアが分裂した場合に備え北京が「最悪の事態に備える」よう促し、ロシア極東の700万平方キロメートルを「失うべきではない」と主張した。

記事は同地域を中国にとって資源宝庫であり、モスクワにとっては負担であると位置付け、その後「ステルス併合」戦略を提示している:投資を深化させ、人と資金を流入させ、長期契約を締結し、親中派の地元エリートを育成し、人民元を導入し、依存関係につながる融資でインフラ向け資金を調達する。

さらに1858~1860年の「不平等条約」を引用し、領土権主張を復活させるとある。ロシアの安全保障当局者は、中国が領土を密かに侵犯していると警告している。

ロシア分割が中国で公然と議論されている

ロシア国家安全保障戦略家が抱く最大の懸念は、中華人民共和国(PRC)に対するモスクワの脆弱性が増大してきたことだ。この不安が最も顕著なのはロシア極東・太平洋沿岸地域である。

同地域には戦略産業が多数立地しており、特に最先端のスホーイ戦闘機を製造する巨大工場コムソモリスク・ナ・アムーレ航空製造工場が存在する。代表的な機種はSu-35Su-57だ。

中国は既にこれら二機種のうち最初のモデルを購入済みである。後者は北京が欲しい技術と搭載システムを多数備えている。

したがってモスクワにとって「中国の悪夢」とは、ロシア東部の人口減少と経済衰退が相まって、中国が同地域で最も価値ある領域の奪取に着手する可能性だ。今年初めにロシア連邦保安庁(FSB)から流出した機密文書によれば、プーチン大統領でさえ北京が既にこの領域に「侵食を試みている」と恐れている。

ニューヨーク・タイムズに流出した同文書は「ロシアの対中防諜活動に関しこれまでで最も詳細な内部事情」を明らかにしたと評され、「表向き友好関係にある両国間の影で繰り広げられる『緊迫かつ動的に展開する』諜報戦」を描いている。

失ってはならない領土

この悪夢は今や現実味を帯びつつある――非常に悪い白昼夢だ。

12月14日、中国最大級のメディアプラットフォームで公式上場企業であるNetEaseは、ロシアが長年恐れてきた意図を露わにする見出しの記事を掲載した。「中国は最悪の事態に備えるべき:ロシアが崩壊した場合、この700万平方キロの領土は絶対に失ってはならない」が中国語記事のタイトルである。

その主題は言うまでもなくロシア極東地区だ。皮肉なことに、中国こそがプーチンがウクライナ侵攻後の西側制裁を受けて「軸足を移した」国である。

プーチンが西側制裁を回避するため頼りにしていたまさにその国が、彼が支配する最も戦略的に重要な地域の一つを食い尽くし始めていると公然と語っているのだ。

中国の著者は、北京の野心を外交的あるいは婉曲な表現で飾ろうともしない。極東はロシアにとって「鶏の骨」のようなものだと彼らは書く。巨大だが無用の地域だ。なぜなら「開発資金もなく、人口も少なく、西部の戦争が最後の資源を吸い取っている」からだ。

しかし中国にとって、「宝の山」だ。金、ダイヤモンド、石油、ガス、木材が豊富にある。つまり北京が切実に必要とする全てが揃っているのだ。

ここでも中国の長期的な意図を隠そうともせず、「ステルス併合」と呼ぶべき戦略が示されている。

密かな併合戦略

「武力で奪おうとしてはならない。クリミアのように世界的な包囲網を招くだけだ。賢明な手法は、柔軟に対応し、資金と人的資源を継続的に投入し、長期契約を結び、親中勢力を支援することだ。名目上は独立しても、実質的には中国に依存する状態にする」と中国語記事は記す。

ロシア人評論家が指摘するように、この計画は陰謀論や荒唐無稽な推測ではない。中国メディアからの直接引用だ。段階的な手順が明記されている:経済的依存関係を構築し、現地法定通貨として人民元を導入する。インフラを整備し、融資(インフラ建設費に充てられる)で現地住民を北京に縛り付け、「政治情勢の変化」を待つ。

中国はロシアに歴史的不満や被害者カードの手法も教えられる。タッカー・カールソンとのインタビューでのプーチン同様、記事は150年以上遡り、1858年にロシアが弱体化した清帝国からアイルン条約でアムール川北部の60万平方キロを併合したことを読者に想起させる。

その2年後、北京条約でさらに40万平方キロが追加された。この併合にウラジオストクとサハリンが含まれ、総面積は100万平方キロを超えた。北京はこれらロシアの都市や地域を公然と中国名で呼んでおり、これらの領土は歴史的にロシアのものではないと主張している。

中国にとって、これらの地域がロシアの一部となっているのは「不平等条約」の結果だ。北京は19世紀の合意を公式にそう呼んでいる。中国の目には、これらの合意は拘束力を持たず、ロシアは依然としてこの領土を中華人民共和国に「返還する義務」を負っており、その債務は未払いのままだ。

中国の意図は明らかだ。ロシアがウクライナ戦争による負担で崩壊した時、この問題は処理されるだろう。

ウクライナ戦で手薄となった極東沿海州で中国は領土奪取に踏み切るか?

ロシアはこの戦争で足止めを食らっており、現在のGDP規模は「中国の単一省よりも小さい」と著者らは記す。そしてこの戦争のおかげで、ロシアは現在「極東に5万人未満の兵力を残すのみ——実質的に空っぽ」となったと、中国メディアは公然と書いている。■



著者について:ルーベン・F・ジョンソン

ルーベン・F・ジョンソンは、外国の兵器システム、防衛技術、国際的な武器輸出政策の分析と報道において36年の経験を持つ。ジョンソンはカシミール・プワスキ財団の研究部長である。彼はまた、2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻の生存者でもある。長年、米国防産業で外国技術アナリストとして勤務し、後に米国防総省、海軍省、空軍省、英国政府、オーストラリア政府のコンサルタントを務めた。2022年から2023年にかけて、防衛関連の報道で2年連続の受賞を果たした。デポー大学で学士号、オハイオ州マイアミ大学でソ連・ロシア研究を専門とする修士号を取得している。現在はワルシャワ在住である。


China Has a ‘Stealth Playbook’ To Carve Up Russia

By

Harry Kazianis

https://www.19fortyfive.com/2025/12/china-has-a-stealth-playbook-to-carve-up-russia/



2021年9月3日金曜日

中国戦闘機の弱点は国産エンジン。打開策を画策する中国だが、知的財産権尊重の姿勢はない。欲しいものはカネで買え、という姿勢が問題か。

 

戦闘機エンジン技術をマスターしたいPRCは困難な選択をせまられそうだ。だがこれをしないと戦闘機の性能は引き上げられない。

国の国防産業界は海外技術を「借用」することで悪名高く、特に航空宇宙産業でこの傾向が強い。

 

中国で供用中の戦闘機部隊ではほぼ全数が海外技術を公然と借用あるいはそのままコピーした機材だ。J-10の原型がイスラエルIAIのラヴィであり、さらに元をたどれば米ジェネラルダイナミクスF-16であることは公然の事実だ。J-11はsロシアSu-27のクローン、JF-17はソ連時代のMiG-21を近代化したもの、J-20ではF-22と奇妙な類似性があり、J-31はF-35共用打撃戦闘機の技術を流用していると広く信じられている。中国は研究開発で時間と費用を節約し、PLAAFは本来の負担のわずか数分の一で機材近代化に成功した。

 

ただしこの借用戦略には一つの欠陥がある。そのボトルネックとはテストデータの欠如であり、産業界エコロジーの不在だ。ここに中国が国産エンジンで高品質製品を実現できていない原因がある。

 

技術面で不釣り合いな事態が生まれているのは技術上の秘密事項並びにシステム完成に必要な人材がともに不足していることが理由だ。このため海外技術をコピーは高価かつ長時間作業になっている。泥棒国は製造基盤を一から作る必要がある。最悪の場合、大幅に基準を下回る部品が生まれ、システム全体の機能や信頼性が損なわれてしまう。

 

中国は1990年代から2000年代にかけロシア製ジェットエンジンをリバースエンジニアリングして実際にエンジンが完成したが、極端に短い寿命だありながらロシア製の性能水準に及ばない結果になってしまった。今日でもPLAAF戦闘機ではエンジンは依然として障害のままで、中国製第五世代機の初期型は大きく出力不足だった。問題をさらに深刻にしたのがロシアがエンジン供給に難色を見せたことだ。だが中国にはこれを回避する方法がある。

 

選択肢の一つが国産エンジンの改良だ。2016年の第13次五か年計画で戦略新産業開発方針で国産ジェットエンジンの改良を通じ航空宇宙産業の発展をめざすとの項があった。

 

これはある程度成功したようで、J-20試作機には性能向上型WS-10エンジンが搭載された。だが中国国産エンジンに関する公開情報が欠落しているため、同エンジンの性能は確認できない。WS-10初期型は中国製フランカーに搭載され、ロシア製AL-31の性能に遠く及ばないことを露呈した。民間企業の成都航空宇宙超合金技術公司 (CASTC) でターボファン技術がここにきて大きく進歩しているものの、超高温に耐え効率に優れたエンジンはまだPLAAF第一線機材に届いていない。

 

民間部門が航空宇宙分野の技術上で突破口を開く存在になるのであれば、国営企業も追随するかもしれない。国営航空宇宙企業は政治的に優遇されている。CASTCのような民間企業が優れた成果を出せば、政治への影響力が高まり、既存の国営企業は影響力を減らすか、民間企業との共同体制に向かうかもしれない。いずれにせよ、中国の国防産業界には大きな意味があり、今後のイノベーション体制も大きな影響を受けそうだ。

 

より簡単な方法は高性能エンジンを搭載しあt外国製戦闘機の買い付けだ。PLAAFがSu-35をロシアから購入したのがこの例だ。同機のALS-117エンジンに中国は関心を示し、エンジン単体での購入を持ち掛けたがロシアに拒否され、Su-35の購入になった。ロシアは知財保護の安全策をALS-117に講じており、中国のリバースエンジニアリングを封じている。だが、中国に知的財産権を尊重する姿勢が希薄なことから、ALS-117でもリバースエンジニアリングに走る可能性がある。ただこれは実際には困難だ。ロシア筋はエンジン核心部を入手するにはエンジンを破壊するしかないと述べている。

 

さらにWS-10で懲りた中国は外国製エンジンを入手してもすぐに同様のエンジン国産化につながらないことを承知している。またロシア知財を守るとの誓約を破ればロシア製高性能エンジンの入手は今後困難になる。

 

最後に、ALS-117エンジンの核心技術はエンジンを破壊しなければ入手不可能というロシア側の言い分通りなら、PLAAFには高性能エンジンなしの機材しか残らないことになる。そのため、PRCはALS-117のリバースエンジニアリングで短期的には利点を確保しても、金の卵を産むガチョウを殺すことになりかねない。

 

ただし、ロシア武器産業の見通しが暗いため、中国は別の可能性を試すことになりかねない。ロシアの影響力は減少気味で、中国の産業基盤は拡大中のため、ロシアからの輸入の必要性は減る。中国としては国力の差を意識してロシアを軽視しかねない。が、これを行えば両国関係を損ないかねず、両国は相当の外交努力をこれまで投じてきた。

 

最後に中国は民生航空機部門を利用して軍用用途で一気に進展を図る選択肢がある。これには利点がある。民生航空部門では西側企業との協力関係構築の可能性が高まり、他方で中国航空産業界に輸出機会が生まれる。例としてドイツが中国製タービンブレイド購入に関心を示しており、ドイツ製品より優秀だと注目している。(皮肉な事実は中国はもともとドイツ技術を吸収していることだ)

 

さらに国内ニーズもある。中国は民生機市場の規模で世界最大だ。だが欧米企業は技術移転で厳しい制約で運用を迫られいるため、有益な技術情報の提供もままならない。さらに政治圧力あるいは知財窃盗により西側航空宇宙企業は中国での生産に及び腰になっている。この知財窃盗事案が原因となり米中関係がさらに悪化し、貿易戦争の火種になりかねない。これにより中国の産業基盤そのものに実害が生まれてもおかしくない。

 

こうした障害が残るものの中国は軍事航空分野で今後も進展を示していくはずで、航空機エンジン分野でもいつまでも遅れたままではないはずだ。3Dプリント技術展で試作、開発が加速化するかもしれない。3Dプリント技術はすでに各国で航空機部品の製造に使われているが、軍用仕様のターボファンジェットエンジンはまだ製造できない。ジェットエンジン製造の複雑さを考えると、技術の成熟化には数年が必要となりそうだ。今のところ、PRCは戦闘機エンジン技術を自分のものとし自軍戦闘機機材の戦力の最大化には困難な選択を迫られそうだ。■

 

Why China Struggles to Produce an Indigenous Jet Engine

by Robert Farley

September 2, 2021  Topic: Security  Region: Asia  Blog Brand: The Reboot  Tags: ChinaAir ForceMilitaryTechnologyWorld

 

J. Tyler Lovell is a graduate of the University of Kentucky's Patterson School of Diplomacy and aspiring PhD student. He has been previously published in the popular defense website Foxtrot Alpha and the foreign policy blog Fellow Travelers.

Robert Farley, a frequent contributor to TNI, is a Visiting Professor at the United States Army War College. The views expressed are those of the author and do not necessarily reflect the official policy or position of the Department of the Army, Department of Defense, or the U.S. Government.

This piece first appeared in 2018 and is being republished due to reader's interest


 

2021年1月26日火曜日

中国の弱み② 海外基地が確保できない、真の同盟国ネットワークがないまま、艦艇を長期間海外で活動させられない(とりあえず今の時点では)

中国の弱み ② カンボジアで海軍基地確保の動きがありますが、中国は価値観の共有といった同盟関係の深化に至らず、場所だけ利用して使い捨てするイナゴのような勢力にではないでしょうか。トランプ政権はPRCをOC(組織犯罪集団)と認定しようとしましたが、まさしくここに中国の弱みがあると思います。


タンザニアの首都ダル・エス・サラームに寄港した中国軍艦。Aug. 16, 2017. Xinhua Photo

 

「世界最大の海軍」の大きな弱点は国外に造船所や港湾施設を正しく運用できる人員が確保できず、艦艇の遠隔地派遣が継続できない点だと中国の弱みを研究した共著者が明らかにした。

 

戦略予算分析センターのオンラインフォーラムでトシ・ヨシハラは「中国国内のアナリストには米国が享受する横須賀やインド洋のディエゴガルシアの技能員は夢のレベル」と指摘した。

 

中国は人民解放軍海軍を支援してくれる「遠隔地」国を確保するのに苦労しており、有事となれば弱点を露呈するだろう、という。さらに米国が第二次大戦後に構築してきた基地、整備施設、同盟国を超える内容を入手するのは中国には極めて困難で、巨額費用が必要となる。

 

ヨシハラは「全ての場所で中国と競うことは不可能」とし、このため米国は同盟国協力国と「中国の狙いを困難にさせる」選択肢を追い求めるべきと主張した。例として「インド洋の防衛能力の実証」があり、中国の弱みを突くべく「ディエゴ・ガルシア防空能力」を示すのが「ピンポイントで具体的な効果を生む」という。報告書では画期的技術を運用すれば中国式思考の裏をかくことが可能とある。

 

報告書では中国を局地大国かつグローバル大国と位置づけていると当日司会したジョン・リーが紹介している。

 

「中国の強みと弱みは時代ともに変化して」おり、米国の同盟国・協力国により状況が動けば同時に変化していく。オーストラリアから参加したリーは習近平主席が「ハイリスク、ハイペイオフ戦略」を追求しており、中国は「遠隔地、近隣地、大陸周辺部にあまねく資源を配分している」とする。

 

中国がグローバル軍事大国を目指すのは「大規模な経済権益」追求のためとヨシハラは述べた。中国は10年近く前のリビア危機から教訓を得て、内戦発生国で「自国民を保護する」必要を痛感した。中国指導部は自国に「自国民とその財産を保護する資源も意思双方が存在する」と見ているという。

 

だが「中国の基地構築は負債」になると見るのは“Seizing on Weakness: Allied Strategy for Competing with China’s Globalizing Military”(中国の弱みを逆手に取る:中国のグローバル拡大する軍事力に対抗する西側戦略)の著者ジャック・ビアンキだ。

 

基地受け入れ国は自国と関係ない有事でも危険に巻き込まれる。この弱みを和らげようと「新しく約束すれば別の約束を招き」有事対応はできても、費用はどんどん上昇するというのがビアンキの意見だ。

 

Chinese sailors. Xinhua Photo

 

現在、中国はジブチに基地を持ち、アフリカ東海岸と南太平洋で利用可能な施設を模索している。パネルディスカッション参加者から中国はまず商用利用を持ちかけ、ダム、高速道路、空港や港湾といったインフラ構築を提案するのが常套手段との指摘が出た。

 

中国が持ちかける巨額借款返済案で返済不履行が実際に発生しており、低品質医療製品で医療従事者が危険になる事態もあり、中国の言うままに実施に移し、中国製品を購入することへ警戒心が高まっている。

 

最近は「デジタル版シルクロード」構想で世界の通信ネットワーク近代化を中国が提案しており、他国で追随できない規模だ。米国はファーウェイはじめ中国企業との事業はスパイ活動に道を開くとの警告を各国に出している。

 

ビアンキからは中国は新規施設の立ち上げコストを負担することで海軍用の港湾施設等を維持しているとし、中国の負担コストは米国の同等施設より高額になっている可能性があると指摘している。

 

報告書ではこうした関係から「成果が即座に出る」ことはないとし、信頼や価値観の共有、相互作用の仕組みが構築されていること、さらに密接な関係の実績といった目に見えない成果があってこそ結果が出るとある。中国が受入国候補と見る各国との関係にこうした必須条件は不在とある。

 

ヨシハラは中国が遠隔地に海軍基地を持つ問題の要点は機能の質、受入国の耐久性、信頼性に加え、該当国の施設や人員そのものと指摘する。

「グローバル展開はとても困難」とビアンキも発言した。

 

ビアンキは中国共産党が海外基地保有問題に直接関与する事態が来ると見ている。その理由として中国指導層が「包囲陣への恐怖心」を陸上海上双方で抱く歴史的背景を上げた。

 

報告書では「中国には逃げ場のないジレンマが大陸と海洋の2方面にあり、世界規模の野望への制約となっている」とあり、中国の戦略思考家は海上への動きを「ロシアとの和合で海洋進出の余裕が生まれたこの三十年の変化のたまもの」と表現している。

 

ヨシハラは「近隣地区の安全保障課題が」陸海での中国の拡張主義の「重しになる」可能性に言及した。「沖合での引火点になりそうなのが、台湾、尖閣諸島、スプラトリー諸島でこうした場所を想定した装備ではグローバル規模のミッションには投入できない。たとえば短距離弾道ミサイルや沿岸配備の戦術戦闘機、さらに沿岸戦闘艦艇では遠隔地での運行に支障が出る」という。

 

「第一列島線」の課題では台湾が筆頭で、米国が航行の自由を掲げ台湾海峡を通行する計算済みリスクを取る、台湾に軍事装備販売を増やす、非対称防衛体制に重点を移す、あるいは米高官の台湾訪問が増えることが想定される。

中国はこうした動きはすべて「一つの中国原則」に反すると非難するのが常だ。中国の解釈は台湾は中国の地方省にすぎず、最終的に本土へ再統一されるとする。米海軍艦艇の台湾海峡通過で中国は空母を同じ海峡で通行させた。

 

ビアンキ、リーの両名は台湾は中国対応で自らの役目の重要性を認識すべきと主張し、従来型装備への予算投入を非対称型防衛体制に切り替えるべきとする。中国の脅威に対抗し、日本との協力関係を深化させる政策も必要との意見だ。

 

米国と条約上の同盟国であるフィリピンも第一列島線に位置する。トランプ政権は2020年初頭に中国の過剰な領土主張を一蹴し、スプラトリー諸島問題でフィリピンを有利にるる見解を発表した。

 

この記事は以下を再構成し人力翻訳でお送りしています。市況価格より2-3割安い翻訳をご入用の方はaviationbusiness2021@gmail.comへご連絡ください


Chinese Navy Faces Overseas Basing Weakness, Report Says - USNI News

By: John Grady

January 22, 2021 4:19 PM