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2025年12月29日月曜日

あなたの善意でのアフガニスタン支援寄付が実はタリバンとさらにイランの支援に回っているという驚くべき裏側

 カブールへの援助資金がイランとタリバンを助ける仕組みはこうだ

The National Interest

2025年12月23日

ナティク・マリクザダ


アフガニスタンへの援助資金は現地の人道状況改善が目的だが、実はタリバンの安定化に寄与し、間接的にイランが国際制裁を回避する手助けとなっている。

リバンは、アフガニスタンにおける責任ある政権移行の枠組みとして位置づけられたドーハ合意に基づき、米国が軍を撤退させる中でアフガニスタンの支配権を掌握した。この合意の条件として、タリバンはアルカイダのような国際ジハード組織との関係を断ち、政治的多様性のための空間を認め、国家建設プロセスに参加することを約束した。しかし4年経った今も、これらの目標は一つも達成されていない。アフガニスタン内戦での勝利で正当性を認められたと見たタリバンは、ドーハ合意の制約に縛られていない。過去4年間、彼らは恐怖と民族分断、そして嫌われる集団への残虐行為によって支配を続け、その一方で、そもそも米国の介入を引き起こしたテロ組織との繋がりを頑なに維持している。

しかし、反乱勢力から支配者となった勢力にとって、全てが順調というわけではない。カンダハルを中心とするタリバン指導部内部の深い亀裂が基本的な意思決定システムを麻痺させ、組織はかつてないほど分裂している。今日のアフガニスタン統治機構は、政府というより旗を掲げた閉鎖的な武装派閥に近く、周辺地域のあらゆる危機(進行中のパキスタンとの対立を含む)を煽る混乱の温床となっている。同時にイランのような国々が国際制裁を回避する機会も生み出している。

イランがアフガニスタンを利用して制裁を回避している

アフガニスタン・イスラム共和国の崩壊以来、毎週数千万ドルの現金がカブール空港を経由して流入し続けている。米国を含む国際社会からの支援だ。表向きはアフガニスタンの崩壊した銀行システムを安定させ、社会の完全崩壊を防ぐためとされる。しかし実際には、そのドルがタリバン支配下の経済圏に入ると、事実上消えてしまう。資金はアフガニスタンの穴だらけの国境を越え素早く移動する。追跡が事実上不可能なハワラネットワークや、誰も本当に追跡できない他の貿易ルートにも流入する。この仕組みの主な受益者はタリバンだが、二次的な受益者はイラン・イスラム共和国だ。イランはアフガニスタン向け資金を、自国の深刻なドル不足解消に利用してきた。

この状況が生まれた背景を理解するには、まずタリバンとパキスタンの関係崩壊を把握することが重要だ。数十年にわたり、パキスタンの安全保障機関はアフガン・タリバンを戦略的資産として扱い、国連がタリバン支援の停止を各国に求めていた時期でさえ、彼らに避難場所、訓練、外交的カバーを提供してきた。イスラマバードは、パキスタンに友好的なタリバンがインドに対する「戦略的深み」を提供し、低コストで地域政治を形作る助けとなることを期待していた。

しかし2021年にタリバンが政権復帰すると、この30年にわたる計画はパキスタンに逆効果となった。この間、パキスタンではパキスタン・タリバン運動(TTP)による攻撃が急増している。イスラマバードはタリバンが同組織を庇護し、取り締まりを拒否していると非難している。タリバンはこれを否定しているが、国連を含む多くの報告が、TTPの指揮官がアフガニスタン領内で移動・勧誘・休息していることを示している。パキスタンは空爆や越境作戦で応酬し、その結果、国境両側で民間人の死傷者が出ている。2024年と2025年には、パキスタン軍が新たな国境検問所の建設を試みた際にも、小規模ながらこうした衝突が繰り返し発生した。

かつてイスラマバードが管理可能な資産と見なした関係は、今や絶え間ない安全保障上での頭痛の種となった。結果としてパキスタンは、アフガン難民の強制送還や国境検問所の閉鎖を交渉材料に利用している。この間、緊張が高まる中、数千組の家族が国境から追い返され、企業は突然市場へのアクセスを失い、トラックは数日間足止めされ、商品は目的地に届く前に腐敗している。今月初め、アフガニスタンからパキスタンへ果物を輸出する事業主に現状を尋ねたところ、国境で待機中に商品が腐ることを懸念しつつこう答えた。「この地域で数十年にわたりジハードを支援してきた国が、自ら育てたネットワークから誤った政策の反動を受けている。自ら代償を払っている格好だ」

カタールやトルコ含む地域の国々が事態の沈静化を試みたが、双方は合意に至っていない。その結果、国境は繰り返し閉鎖され、貿易は武器と化した。安全保障上の紛争として始まった事態は貿易戦争へと発展し、両国のビジネスに深刻な打撃を与えている。

この混乱の最大の受益者はイランだ。パキスタンが国境を閉鎖するたび、タリバン当局や事業者は代替ルートを探す。東へのルートが閉ざされれば、代わりに西、テヘラン方面に向かう。

イランは長年アフガニスタンへ影響力拡大を図ってきた近隣国の一つだ。現状はテヘランがその目標達成を助けている。貿易は今やイランのルートや港湾を経由する方向にシフトしており、イランは自国の孤立緩和につながると歓迎している。米国はアフガニスタンとの物資輸送に限り、イランのチャバハール港利用を制裁免除の対象とした。同時にイラン企業は燃料・電力・食料などをアフガニスタンに輸出し、外貨で支払いを受けている。イラン外相はアフガニスタンとの貿易黒字が欧州との貿易規模に匹敵すると公言している。

タリバン支配下のアフガニスタンは輸出より輸入が多いため巨額の貿易赤字を抱えている。つまり援助で流入した資金の多くは、結局輸入代金の支払いで国外流出する。現状では主要供給国がイランとなったため、人道支援資金の一部がイランの輸出業者、銀行、国家に流れる。ここでの核心的な矛盾は、ワシントンがイランへの制裁を強化し(テヘランを国際金融システムから切り離し、石油収入を制限し、外貨不足を引き起こそうとしている一方で)、同時にイランと深く結びついた経済圏へドルを送り込んでいる点だ。米財務省がイランの銀行送金を逐一追跡するのに膨大な労力を費やす一方で、アフガニスタン国内に流入した現金の非公式な隣国への移動には目をつぶっている。

これら全てが示すのは、タリバン支配下のアフガニスタンが、イランにとって新たな商品販売の場、ドル獲得の手段、政治的影響力拡大の拠点となりつつあるという現実だ。協力の見返りとして、タリバンは代替パートナーを獲得し、制裁下で権力を維持しつつ生き残るための「イラン型モデル」の指針を得たのである。

イランは常にタリバンと妥協を図ってきた

イランとタリバンの複雑な関係は、タリバンが2021年にアフガニスタンを制圧するはるか以前から始まっている。米国が同国で20年にわたる紛争を繰り広げる間、テヘランはイスラマバード同様、二重のゲームを展開した。公式にはイランはタリバンに反対し、2001年には米国と新アフガン政府との協力姿勢を表明した。しかし米軍の駐留が拡大するにつれ、イランは米軍の存在を脅威と捉え、アフガニスタン西部・南部のタリバン指揮官らと密かに接触を開始した。米国国連は、イラン製爆発物・小型武器・訓練がタリバン部隊に流入した事例を確認したと報告している。その目的は、パキスタンがそうしてきたように、タリバンを地域勢力として存続させることにあった。

イランとタリバンには明らかな相違点がある。一方は原理主義的なシーア派運動であり、他方はその思想において激しく反シーア派的である。にもかかわらず、イランはタリバンを有用な道具と見なし、タリバンはイランを生存のモデルと見なしている。結局のところ、イスラム共和国は、厳しい制裁、外交的孤立、イラクとの戦争、国内の反乱、絶え間ない経済危機の下で40年以上も存続してきた。この体制は、狂信的で遍在する治安機関に支えられた最高指導者が最終決定権を握り、選挙で選ばれた機関は弱体化させられ、前述の機関によって統制されるシステムで成り立っている。タリバン指導部内では、忠実な武装勢力に支えられた非選出の宗教指導者に実権が集中する、同様の並行神権国家を構築する動きが顕著だ。アフガニスタンの共和制政府に関連する市民機関や省庁は存続し、国民に不可欠なサービスを提供しているが、それらは二次的な存在だ。イランと同様に、選挙や世論ではなく宗教的権威こそが正当性の真の源泉である。

イランは、タリバンが自らの体制を模倣しようとするこの動きを、多くの理由から歓迎しているに違いない。最も重要なのは、自国の東部国境に、考え方は同じだがはるかに弱い政権が誕生した点だ。アフガニスタンとの問題(2021年以降続く国境紛争を含む)は生じても、イランが1980年に西側で劇的に経験したような東方からの侵略を恐れる必要は永遠にない。イスラエル、湾岸諸国、欧州、米国からの圧力が強まれば、テヘランは隣国に世界観を共有し、国際制裁の対象であり、貿易と外交でイランに依存する統治者がいることを知っている。こうしてアフガニスタンは単なる市場ではなく、後方支援地域として、兵站・政治調整・非公式資金の流れを担う。イランに重大な事態が生じても、指導部は東方に「深さ」を有していると期待できる。すなわち、敵対勢力を受け入れず、ひそかに支援すら提供する友好政権の存在だ。

世界にとって、中央アジアと南アジアの中心に位置するイランのイスラム姉妹国家は警戒すべき存在だ。密輸ネットワーク、地域通貨協定、代理関係といったイラン流の制裁回避術を習得したタリバン体制は、はるかに危険となる。当然ながら、女性の権利や少数派保護、民主主義や現代的な包摂的統治への道はさらに不可能になる。そして最も重要なのは、両政権の緊密な連携が、グローバルなジハード主義者や武器、麻薬、資金の地域横断的な移動を容易にし、「抵抗軸」を西アジア・中央アジア・南アジア全域に拡大・強化する橋渡し役となる点だ。

善意がアフガニスタンで悪しき政策を助長している

こうした状況は、アフガニスタン国民を飢餓から救い、病院・学校・支援プログラムを維持するという意図から始まった、タリバン支配下のアフガニスタンへの米国ドル資金提供問題へと我々を導く。その意図自体は称賛に値する。アフガニスタン国民はタリバンを選んだわけではない。タリバンの罪を理由に彼らをさらに罰するのは倫理的な政策ではない。しかし、そのドルが到着するたびに、その使い道を決定するのはNGOや国際機関ではなく、タリバン当局である。現在、そのドルは、自らの利益を最優先し、国民の福祉を二の次にする二つの政権のために使われている。

アフガニスタン国民は緊急支援を必要としている。問題は、こうした週次現金輸送が意図せず資金提供している政治的・地域的秩序の性質だ。現時点で西側の政策は、タリバンが人権に敵対し圧力に抵抗する第二の根強いイスラム主義体制へと変貌しつつ、イラン的な神権政治へと転化する条件を作り出している。

西側諸国がこの変貌を避けたいなら、現金輸送を狭い技術的問題として扱うのを止め、地域的な権力構造の一部として認識し始める必要がある。タリバンの支配を強化せず、地域諸国が自らの危機を管理するのに役立つドルネットワークを肥やすことのない、アフガニスタン一般市民を支援する方法を模索しなければならない。それは現金の行き先に対するはるかに厳格な監視と、タリバンの支配下以外の市民への直接支援の拡大を意味する。■

著者について:ナティク・マリクザダ

ナティク・マリクザダはアフガニスタン出身のジャーナリスト兼人権擁護活動家である。チェブニング奨学生としてエセックス大学に在籍し、国際関係学の修士号と国際人権法の法学修士号を取得した。2013年以降、宗教的過激主義への対抗と民主主義・多元主義の促進に注力している。2020年には過激主義対策、教育支援、人権侵害の記録、市民社会の強化に取り組む団体「ベター・アフガニスタン」を共同設立した。同団体は抑圧的な状況下で、アフガニスタン女性権利活動家が結束し、対話を行い、自由と正義を訴えるためのプラットフォームも提供している。


How Cash Flights to Kabul Help Iran and the Taliban

December 23, 2025

By: Natiq Malikzada

https://nationalinterest.org/blog/silk-road-rivalries/how-cash-flights-to-kabul-help-iran-and-the-taliban




2025年10月7日火曜日

アメリカがバグラム空軍基地を求める理由(The National Interest)―トランプ大統領の返還要求に日本は当惑していますが、この話題は先を睨んでいます。日本人は戦略思考を鍛える必要がありますね

 

www.aa.web

アメリカがバグラム空軍基地を必要とする理由(The National Interest)―アフガニスタンにはタリバンの支配が及ばない地域があります。トランプ大統領の返還要求を日本は冷笑しているようですが、この話題はさらに先を睨んでいます。日本人はこれをケースに思考を鍛えるべきです

重要なのは、バグラムに価値があるかどうかではない。それは価値がある。正しくは、トランプ大統領がバグラムの支配権を得るために誰と提携すべきかを問うべきである。

ナルド・トランプ大統領は、2021年8月のアフガニスタンからの米国の混乱した撤退は、米国史上最悪の瞬間と長く主張してきた。何百万人ものアメリカ国民が、その時期の映像を覚えている。カブール空港を取り囲むパニックに陥った群衆、軍用機に必死にしがみつく民間人、そして自爆テロ犯が米兵13名の命を奪ったアビーゲートの惨事。これらの映像は国民の良心に焼き付いており、報復を求めるトランプは全米で幅広い支持を得ています。

トランプは先ごろの英国公式訪問で、アフガン撤退の惨事を引き合いに出し、タリバン政権に対しバグラム空軍基地の返還を要求した。同基地は中国の新疆ウイグル自治区と核開発計画を監視できる位置にあり、米軍の駐留は極めて重要だと指摘した。トランプは 2024 年の選挙キャンペーンでも同様の発言をしていた。しかし、最近のコメントでは、脅しも付け加えた。タリバンがバグラム空軍基地を米国に引き渡さない場合、「悪いことが起こるだろう!」と述べた。

トランプがバグラム基地の返還を要求した理由は、アフガニスタンからの米軍撤退を再議論しようとしただけではないことは明らかである。むしろ、バグラム基地における米国の存在は、米国の力を象徴する単一の資産を中心に、中央アジアおよび南アジアにおける米国の姿勢を根本的に再構築するものとなる。その意味で、バグラムはアフガニスタンの内政というよりも、中国、イラン、ロシア、そして中央アジア全体を視野に入れた前線航空拠点としての意味合いが強い。

タリバンがトランプ大統領の要求を拒否した場合、どうなるかは不透明だ。トランプが Truth Social で、タリバンが要求を拒否した場合の潜在的な結果について言及した直後、タリバンのスポークスパーソンは、この考えを「ありえない」と一蹴した。中国もアフガニスタンの主権尊重を強調し、地域の不安定化を招く措置に警告を発した。ロシアとイランは現時点で公式な反応を示していないが、両国とも米国への敵意と基地の立地を考慮すれば、タリバンの拒否を支持し、米国の地域再進出を挑発行為と位置付ける強い動機を有している。

バグラム空軍基地の戦略的立地

バグラム空軍基地はカブール北約65キロに位置し、1979年から1989年にかけてソ連がアフガニスタン侵攻時に建設した。2001年に米国がアフガニスタンに侵攻すると、同基地は20年間にわたり米空軍作戦の兵站拠点となった。バイデン政権は2021年7月初旬、タリバン掌握とカブール撤退の数週間前に、同基地を密かに撤収した。

同基地の立地条件から、イラン、中央アジア、パキスタン西部、中国をカバーする監視・即応拠点として理想的な場所となり得る。このような拠点から、米国は遠隔の湾岸基地では到底実現不可能な、はるかに優れた滞留時間と持続性を伴う「地平線越え」対テロ作戦を再開できる。さらに、米国にとっての3つの敵対国——イラン、ロシア(中央アジア経由の間接的敵対)、そして中国の新疆ウイグル自治区(ロプノール核施設を含む)——の国境に接する航空回廊を再開できる。過去数年間の衛星画像は、ロプノールで核活動が増加していることを示しており、特に中国による台湾侵攻の憶測が高まる中、米国にとって懸念事項である。

地経学的観点から見ると、アフガニスタンは複数の非西洋圏の接続プロジェクトの接点に位置している。具体的には中国の「一帯一路」、ユーラシア経済連合と連動するロシアの「大ユーラシアパートナーシップ」、カスピ海とインド洋を結ぶ南北ルートなどである。北京はカブール・イスラマバード回廊の構築を進め、CPEC(中国パキスタン経済回廊)を国境を越えて延伸させようとしている。一方ロシアはさらに踏み込み、タリバンを正式に承認することで中央アジアの輸送網再編における自らの役割を確保した。トランプ政権がこうした地図を顧みずバグラム基地奪還を提案したとは信じがたい。米国の存在——たとえ軽微な足跡であっても——はロシアと中国のリスク計算を変え、両国の回廊計画を複雑化し、資源採掘業のデューデリジェンスコストを上昇させる。さらに、サラングトンネルを監視するだけで、南アジアと中央アジアを結ぶ要衝に対するワシントンの影響力を強化する。

米国が世界中で中国と鉱物資源を争う中、中国のメス・アイナク銅鉱山開発や断続的なアムダリヤ川事業が、北京にカブール及び重要サプライチェーンに対する一定の梃子を与える点に留意すべきだ。米国はアフガニスタン国内で独自の鉱物資源開発計画を進めることができる。こうした事業はアフガニスタン国民にも利益をもたらす。米国はアフガニスタンを「略奪」しないと信頼され、アフガン人は鉱物資源に公正な価値を提供する商業パートナーを自由に選択できる——単一の外国企業との閉鎖的で一方的な取引ではない。バグラムにおける米国の安全保障上の存在は、同国における自由貿易をさらに強化するだろう。

バグラムは米国のテロ対策に貢献する

安全保障の観点から、バグラムに米空軍基地を置く戦略的根拠は明らかである。米国がアフガニスタンから撤退した後、ジハード主義ネットワークは拡大した。長年アフガニスタン・パキスタン国境地帯に潜伏していたアルカイダ幹部層がカブールに公然と進出——オサマ・ビンラディンの長年の副官であり後継者となったアイマン・アルザワヒリも含まれ、2022年に米軍に暗殺された。ザワヒリの死でも組織を止めるには至らず、アルカイダは今や首都の路上で公然と活動しプロパガンダを拡散している。国連監視機関は同組織とタリバン、その他の越境組織との持続的な連携を指摘している。

バイデン政権はアフガン撤退がテロ対策に影響していないと繰り返し表明してきたが、2021年以降テロ組織のネットワーク構築余地が拡大した事実は否定できない。アフガン国外からの遠隔攻撃は技術的に可能だが、バグラム基地は標的に近い位置での作戦展開を可能にしており、再びその役割を果たし得る。

バグラム基地における米軍の存在は、米国の威信にも影響する。20年間にわたり、同基地は米国の影響力の象徴であり、アフガニスタンにおける米国力の最も顕著な証であった。もし米国のライバルがこの象徴を自らの資産に変えた場合、その損失は米国ではほとんど注目されなくても、中央アジア全域に波及するだろう。トランプは既に中国がバグラム基地での影響力を狙っていると非難しており、北京は貿易や鉱業でカブールに接近しつつ、安全保障関係の深化を示唆している。たとえ中国が地上部隊を一切派遣しなくても、影響力の拡大は米国を弱体化させるように映る。

トランプ大統領はタリバンを信頼できない

現時点では、トランプの主目的は基地の米軍復帰に向けたタリバンとの合意成立にあるようだ。

これは短期的には最も抵抗の少ない道だが、重大な誤りとなる。2021年以降、米国や国際援助から数十億ドルもの現金を受け取っているにもかかわらず、タリバン政権の政治姿勢は硬化し、国際機関によって十分に記録されているように、テロリストネットワークを容認、あるいは連携している。女性の権利を全面的に侵害する原理主義組織との合意は、それ自体が十分に問題だ。しかし、タリバンの同盟勢力さえも手の届くアメリカ人を殺害しようと躍起になっている状況下で、基地の警備をタリバンに依存する駐留協定は、壊滅的な結果を招くだろう。

タリバンもアメリカを憎悪している。20年にわたり、タリバン指導部は地域のあらゆるイスラム主義勢力に「占領に対するジハード」を売り込んできた。仮にタリバン長老がバグラム基地の返還に合意しても、過激派の一般兵士たちは米軍がアフガニスタンに再進駐するのを黙って見過ごすことはないだろう。様々な結果が容易に想像されるが、いずれも好ましいものではない。タリバン兵士が指揮官の命令に背き、「単独犯」スタイルの攻撃を実行したり、タリバンと対立するISIS-Kに寝返り、自ら基地攻撃を試みる可能性もある。問題はさらに深刻だ。ISIS-Kに加え、タリバンが依然として曖昧な態度を取る数十のテロ組織がアフガニスタンに存在するからだ。バグラムへの米軍駐留は、タリバンが抑制できない派閥による攻撃の磁石となる。2021年、米軍の空輸作戦中にカブール防衛を任されたタリバンがアビーゲート襲撃を阻止できなかった(あるいは阻止しなかった)事実は、この事態の暗い前兆を世界に示した。この方針はタリバン内部で政治的代償を大きく招き、米軍兵士の作戦上の保護は予測不能となるだろう。

バグラム基地に関するタリバンとの合意には、もう一つの地理的問題がある。同空軍基地はアフガニスタンのタジク系住民の主要居住地域であるパルワン州に位置する。これらのコミュニティは長年、パシュトゥーン系が支配的なタリバンに敵対的であり、タリバン支配を完全に受け入れたことは一度もない。タリバンが依然として名目上の支配を続けているものの、彼らは国内における反タリバン抵抗運動の基盤であり続けている。2021年以降、タリバンは自らが支持基盤を持つパシュトゥーン人多数地域である南部・東部から戦闘員を派遣することで、これらの地域を不安定ながら支配下に置いている。しかし、これらの地域で反タリバン抵抗運動が活動しているため、同組織の戦闘員は依然として治安維持に苦戦している。襲撃や報復は可能だが、実質的な意味での「支配」は確立できていない。

要するに、基地における米国の長期的な安全が周辺コミュニティからの治安支援に依存する場合、タリバンは不適切な保証人となる。現地で社会的資本を有しているのは反タリバンネットワークだ。さらに付加価値として、これらのネットワークの多くは民主主義志向であり、20年に及ぶ紛争期間中、米国と共にタリバンと戦ってきた。バグラム近郊における持続可能な取り決めは、彼らを起点とすべきである。

バグラムにおける米軍駐留の実現可能性

ではトランプ政権はバグラム確保のために何をすべきだろうか?

一つの道筋を示したのは、アフガニスタン国内の反タリバン反政府勢力「国民抵抗戦線」の政治担当責任者アブドラ・ヘンジャニである。4月の本誌で、ヘンジャニは主張した。トランプ政権がバグラム基地を巡る交渉でタリバンを正当化する必要はないと。同組織の恐るべき人権侵害記録やテロ組織との公然たる繋がりを考慮すれば、タリバンとの安全保障提携は危険かつ非道徳的だからだ。ワシントンがアフガニスタンで再び影響力を求めるなら、代わりにバグラム周辺の地域社会や反タリバン勢力との協力を決意すべきである。

この出発点から、より賢明な道筋は二つの軌道と条件に基づく。第一に、トランプ政権はタリバンとの取引(おそらくバグラム基地の引き換えに米国がタリバンを外交的に承認する形)から、既にパルワン、パンジシール、アンダラブ、北部で活動する親米民主主義運動への支援へと注力すべきだ。同様に、NRF(国民抵抗戦線)や同盟組織に対し、テロリスト思想を拒否する抵抗組織への情報共有・基礎防衛・政治組織化を密かに支援すべきだ。これによりアフガン国内でタリバンに対する対抗勢力を構築し、他のパートナーを確保し交渉ができる。

第二に、米国は地域内の過去のアクセス協定をモデルとした法的枠組みを検討すべきである。バグラム近郊における米軍の存在は、現地で信頼される当局の同意を基盤とするものだ。2001年、ボン合意以前の米国は北部同盟と提携し、バグラムのような飛行場の接収・運用を含む事実上のアクセスと共同作戦を実施した。正式承認は事後に行われた。シリアでも同様の取り決めが見られる。米国はユーフラテス川東岸で基地数カ所を維持しているが、これは狭義のISIS対策任務下で現地シリア勢力と提携したものであり、ダマスカスのアサド(またはシャラー)政権の同意を得ていない。

このアプローチを補完し政治地理を認識する、より広範な政策枠組みが存在する。元駐インド米国大使ロバート・D・ブラックウィルが指摘したように、タリバンの社会的基盤はパシュトゥーン人地域である南部と東部の大部分に集中している。北部、中部、西部の大部分は、タリバンの主要な支持基盤が存在するパシュトゥーン人支配の南部・東部地域と文化的・政治的に異なる。

アフガニスタン紛争の全面的な再燃は誰も支持すべきでない結果で、これを回避するためには、米国は保護可能な地域にのみ集中せざるを得ない。歴史が示すように、そうした地域は過激主義との戦いにおける国際的連携の同盟者となり得る。これにより米国はアルカイダの標的をどこででも攻撃可能となり、非タリバン地域における自治的な地方統治を支援することで、タリバンの強制なしにアフガニスタン国民が自らの規範で生活できる代替統治システムを提供できる。これは分割と解釈されるべきではない。むしろ封じ込め——単一のアフガニスタン国家内での自治と、越境攻撃に対する明確な抑止力の組み合わせである。今日の文脈では、これは米国の対テロ目的とアフガニスタンの民主勢力の存続を両立させる唯一の道でもある。

結局、重要な問題はバグラム基地の価値の有無ではない。それは確かに価値がある。真に問うべきは、トランプ政権が同基地の支配権を得るために誰と提携すべきかだ。タリバンとの提携は、政権に一時的なアクセス権と長期的な不安定さ、そしておそらく国際的な非難をもたらすだろう。周辺に居住する民主勢力との連携により、米国はより緩やかだが堅牢な基盤を構築できる。■

The Case for an American Bagram Air Base

October 5, 2025

By: Natiq Malikzada

https://nationalinterest.org/blog/silk-road-rivalries/the-case-for-an-american-bagram-air-base

著者について:ナティク・マリクザダ

ナティク・マリクザダはアフガニスタン出身のジャーナリスト兼人権擁護活動家。チェブニング奨学生としてエセックス大学で国際関係学修士号(MA)及び国際人権法法学修士号(LLM)を取得。2013年以降、宗教的過激主義対策と民主主義・多元主義の推進に注力。2020年には過激主義との闘い、教育支援、人権侵害の記録、市民社会の強化を目的とする団体「ベター・アフガニスタン」を共同設立。同団体は抑圧的な状況下で、アフガン女性権利活動家が結束し、対話を行い、自由と正義を訴えるためのプラットフォームも提供している。


2021年8月16日月曜日

アフガニスタン崩壊。米軍が訓練してきた国軍が自壊したのはなぜなのか。ペンタゴンに戸惑いが広がる。

 

 

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カブール空港の混乱ぶり

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空軍輸送機に加え契約企業所属の航空機がアフガニスタンに向かい、同国内に留まる米国人、アフガン人数千名の国外脱出を助ける。タリバンがカブールに向かう中、ペンタゴン報道官ジョン・カービーが述べた。

 

先週木曜日に第二の都市カンダハールが陥落し、カービー報道官は「時間が貴重。このままではカブール包囲は時間の問題だ」とした。

 

ペンタゴン内部では迅速な事態の変化に戸惑いが生まれている。米国が訓練してきたアフガン軍がどうして簡単に崩壊しているのか。

 

米国は2002年以来でほぼ830億ドルもの装備、訓練をアフガニスタン国防治安維持部隊ANDSFに供与してきた。このうち航空機、車両だけで100億ドルに上る。

 

「タリバンの侵攻が早く、抵抗らしき抵抗がないことに驚いている」とカービーは述べ、米国から訓練を受けたアフガン軍の反撃を期待していた。

 

「空軍もあるし、装備は近代的だ。組織もしっかりしている」「この20年にわたりわが国が訓練を提供してきた。装備、機材で目に見える形で優位なはずだ。今こそ優位性を発揮するべきだ」

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安全保障専門家には米国はアフガニスタン崩壊を覚悟すべきとの声がある。米軍はアフガン軍を米国のイメージで訓練し、中央集中の指揮命令系統とし、西側の戦闘方法で訓練した。とはいえアフガニスタン駐留米軍でさえ、戦闘員の襲撃に非対称的対応に努めるよう自ら変革してきたのだが。 

 

「ハンビー、戦車、火砲、ヘリコプターがあれば強い軍隊になると考えていた」と語るのはバイデン政権のアフガニスタン構想に反対姿勢を取る民主主義諸国防衛のための財団で主任研究員を務めるビル・ロジオだ。装備品を惜しげなく与えたものの現地部隊に戦闘意欲は育たなかったという。

 

組織的な汚職体質に加えアフガン政府の統治体制が脆弱でアフガン軍への給与支払いが滞り、負傷しても十分な手当もできないまま状況は悪化していった。

 

政府監視プロジェクトの研究員ダン・グレイジアーは元海兵隊でこう語る。米国によるアフガン部隊向け訓練が始まったが、アフガン陸軍を自立機能させる全体計画は存在していなかった。米軍部隊もローテーションで出入りする中で訓練に一貫性が確保できなかった。

 

「最初から現地駐留専門家がないまま、陸軍、海兵隊が自分たちのイメージそのままに現地軍を訓練していった」(グレイジアー)バイデン政権は今年早々に今後もアフガン部隊向けの資金、装備の提供を続けると公約しており、米軍は撤退する中で、タリバンが進撃を続け政府軍が寝返る状況を見てロジオのような専門家には果たしてこれまでの米支援が続けられるのだろうかとの疑問が生まれていた。

 

「これ以上の装備品をアフガニスタンにつぎ込んでもアフガン部隊に戦闘意欲がないため無駄だ」とロジオを見ていた。

 

7月に入りアフガニスタン再建特別監査官が国防総省が37億ドルをアフガン軍向け燃料代に2010年から2020年にかけ出費しており、「さらに14.5億ドルを2025年度にかけ支出する案がある」ことを見つけた。「この燃料はDODがANDSF向けに調達した航空機、車両98億ドル用ならびにANDSFの各基地向け発電用だった」

 

アフガン空軍には20年で130機が供与されており、国防総省は追加機材を提供すると7月に発表していた。内訳はブラックホーク35機とA-29スーパートゥカーノ3機で米軍撤退後もアフガニスタン支援の姿勢のあらわれとした。うちブラックホーク3機が先月に引き渡されている。

 

追加機材の提供予定に変化はないかとの問いに国防総省から回答がまだない。供与してもそのままタリバンの手に落ちるだけだ。

 

警戒する議会は2022年度国防認可法の中にカブール陥落の場合は援助を止めるとの条項を盛り込んでいる。同法案では「タリバンまたは別のテロ集団に資金、補給品、その他を渡さない」こととある。

 

アフガニスタン全土でアフガン軍が急速に崩壊していることから数千名に及ぶ通訳者他米国を助けてきた国民の間に国外脱出がかなわず残留するのではとの懸念が強まっている。

 

米国はカブール空港への追加機材、人員の送付を急いでおり、米軍の国外脱出便のため滑走路を確保する必要がある。

 

アフガニスタンで弁護士として働くキム・モトリーは特別査証発行の支援をしている。モトリーは出国を急ぐアフガン国民から査証発行の遅れで不満が出ているという。

「米国に見捨てられるとの思いがある」「これは人権上の核爆弾で導火線に火をつけたのは国際社会だ」(モトリー)


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The US Spent $83 Billion Training Afghan Forces. Why did they collapse so quickly?

BY TARA COPP

SENIOR PENTAGON REPORTER, DEFENSE ONE

AUGUST 14, 2021


2021年8月15日日曜日

緊急 タリバンはアフガン空軍を捕獲し、米製軍用機を入手することになるのか

U.S officials formally deliver four Super Tucano attack aircraft to the Afghan Defense Ministry, in Kabul, Afghanistan, on January 15, 2016.

 

米国はスーパートゥカーノ攻撃機をアフガン国防省に供与していた January 15, 2016. HAROON SABAWOON / ANADOLU AGENCY / GETTY IMAGES

 

 

フガン国内治安維持軍は米国が支給した銃火器多数を放棄してきた実績がある。米軍撤退を受けてタリバンが支配地を増やす中、アフガニスタンは戦闘航空機材まで失うことになりそうだ。

 

 

アフガン空軍はタリバンへの空爆を続けており、ペンタゴンは事態はそこまでひっ迫していないとする。だが8月13日の報道ではタリバン戦闘員が装甲車両、小型観測無人機、飛行不能ヘリコプターを捕獲している。捕獲がさらに増えてもおかしくない。

 

「米国製装備が敵の手に落ちる事態は絶えず懸念対象だ」とペンタゴン報道官ジョン・カービーが8月13日述べた。「どうしたらその事態を回避できるか、防止できるか、今は予測できない」

 

6月30日時点でアフガン空軍には200機があったが、ミッション投入可能は167機に限られたとアフガニスタン再建担当の米特別監査官がまとめていた。機体の大部分はカブール、カンダハールの二か所から運用していた。だがタリバンは8月13日に航空基地含みカンダハールを占拠している。

翌14日にツイッターにブラックホーク他のヘリコプターがカンダハール空港でタリバンの手に落ちたとの投稿が現れた。ただし、信ぴょう性は確認できていない。こうした機材の多くは武装しているが、実際に威力を発揮するのはプロペラ攻撃機部隊20機程度あるA-29スーパートゥカーノで、近接航空支援用にアフガン部隊へ特別に支給された。レーザー誘導他の爆弾を運用可能だ。

 

アフガン政府軍にはその他MD-530攻撃ヘリ50機もあり、機関銃、ロケットの兵装がつく。またUH-60ブラックホークやロシア製Mi-17ヘリコプター、C-130輸送機、セスナ機も運用するほか、セスナの一部は武装型だ。米国は今後もこうした機材の運用を財政支援していくとカービー報道官は述べている。「アフガン空軍の戦力整備への支援の決意は今も変わらない」

 

ここ20年間に米国はアフガン空軍に130機超を供与してきた。国防総省は7月にさらにブラックホーク35機、A-29スーパートゥカーノ3機の追加供与を発表し、米軍撤退後もアフガニスタン政府支援を継続するとしていた。このうちブラックホーク3機が7月に現地到着している。

 

残るヘリコプター他機材の現状について国防総省の見解は出ていない。これ以上タリバンの手に落ちないよう引き渡しは停止しているのか。

 

タリバンはMi-35ヘリコプターを入手したといわれる。インド政府が供与したものだが、ビデオではローターが欠落している。またタリバンはMi-17ヘリコプター数機が格納庫に予備ローターや部品とともに入手したと発表している。MD-530の一機も捕獲したとするが、大きく損傷しているようだ。

 

稼働可能な機材を入手してもタリバンは適切な訓練がないためと運用に困難を感じるはずと、軍用機に詳しい筋は見ている。訓練を受ければ操縦可能だが兵装運用には別の訓練が必要となる。また機材は定期的保守管理が必要で、長期にわたり飛行を続けるのは困難だろう。

 

とはいえ、敵の手に落ちる前に米国は機材や航空基地を空爆する必要がある。カービーは具体的に述べなかったが実施となれば米軍が動くはずだ。「装備品の破壊となる事態は予測できない。同国政府の装備品活用にむけ支援を続けるのみだ」

 

別の可能性としてタリバンが捕獲機材をロシアや中国に売却し、技術情報が流出することがある。飛行できなくてもタリバンは捕獲機材の映像画像を強力なプロパガンダに利用するだろう。

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タリバンが各都市を奪う前から、供与済み装備品の状況を米国は把握していないとの声が出ていた。

 

昨年12月にアフガニスタン再建特別監察官はペンタゴンが「アフガニスタンへ供与済みで機微性の高い装備品で必要な要求を満たしていない。国家安全保障リスクを最小にとどめ、極秘技術の詰まった防衛装備品の移転や誤用を避ける要求だ」と指摘していた。

 

ジョー・バイデン大統領が米軍撤退を命じたことで、「近接航空支援の要請が増え、機材は酷使ぎみだ。また情報収集監視偵察任務も増える中、米軍の航空支援がないままアフガニスタン国軍は航空補給活動を続けている」と監察官は指摘していた。

 

全機材で推奨点検間隔を25パーセント伸ばしたまま運用が続いていると監察官は指摘し、「サプライチェーンに負担がかかり、定期点検を先送りし戦闘中の損傷に対応できなくなっている」という。■



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The Taliban Captured Helicopters. Can They Capture an Air Force?

These are the lethal warplanes that could fall under Taliban control.

By MARCUS WEISGERBER and TARA COPP

AUGUST 13, 2021


 

2021年8月13日金曜日

在アフガニスタン米大使館の撤収、特別査証発行の支援に米追加部隊派遣へ。レーガン空母打撃群も海上から撤収を支援中。一方でタリバンの都市占拠が止まらない。

 


南西方面機動部隊所属の米海兵隊員がアフガン国民軍(ANA)第215部隊を支援した。 March 12, 2018. US Marine Corps Photo

 

ンタゴンは3千名規模の部隊をアフガニスタンに派遣し、カブールの米大使館撤収支援にあたらせる。

 

派遣されるのは歩兵三個大隊で、うち1個が陸軍、2個が海兵隊所属と国防総省報道官ジョン・カービーが本日発表した。

 

「各部隊はハミッド・カルザイ国際空港に24時間から48時間に進駐する」(カービー報道官)

 

同報道官は各大隊の所属を中央軍隷下部隊と述べた。現在、第24海兵遠征部隊(MEU)がイオージマ揚陸即応集団に配属されており、オマーン湾に展開している。日本を母港とするロナルド・レーガン空母打撃群が6月から中東に展開中で、今回のアフガニスタン撤収を支援している。

 

カービーは今回の措置を「臨時ミッションで限定範囲の任務」とし、空軍、陸軍から1,000名をカタールに派遣し、アフガニスタン国民向け査証発行を支援するとも述べた。

 

「次の段階として米陸軍空軍支援部隊千名規模に特別移住査証申請者の対応を円滑化させる。第一陣がカタールに数日内に到着する」「三番目としてフォートブラッグからクウェートに歩兵旅団戦闘チーム一個を移動させ、空港の保安体制の強化が必要となる事態に備える。同部隊は来週にもクウェートに到着する」(カービー報道官)

 

米軍が20年近く続いたアフガニスタン作戦から撤収するのと並行しタリバンがアフガニスタン国内都市数か所を占拠した。8月12日報道ではガズニ、ヘラト両市を占領し、ニューヨークタイムズはカブールも数カ月以内に陥落するとの米国政府関係者の発言を伝えている。

 

カービー報道官は今回の展開は非戦闘員撤収作戦(NEO)にはあたらないと述べた。

 

「あくまでも大使館文官の撤収を支援することが目的です。米政府関係者以外も含む大量の人員を対象とする非戦闘員撤収作戦とは異なります。「もう一つ、今回も国務省を支援し、特別移民査証の発行処理を加速化させます。これも非戦闘員撤収作戦の定義にあたりません」

 

撤収活動のため追加部隊を派遣するものの、米国のアフガニスタン撤収は8月末の予定通り進めているとカービー報道官は述べた。ペンタゴン発表に対し議会が反応している。

 

「カブール大使館の人員削減や移転は同国内の情勢を考えれば実効性ある対応だ」と下院軍事委員会委員長アダム・スミス議員(民、ワシントン)が声明を発表した。「追加米軍部隊の展開で大使館機能縮小を進めるのも意味があう。アフガニスタンの治安情勢が悪化する中で、わが国の同地域内戦略も呼応していくべきだ」

 

上院軍事員会の有力議員ジム・インホフェ(共、オクラホマ)はバイデン政権によるアフガニスタン撤退に批判的だが、本日発表の声明文で追加部隊派遣は正しい動きと評価している。

 

「こういう事態になるとわかっていた。バイデン大統領がこの決断に迫られることを前から警告していた。残念ながら予測が現実になってきた。最悪のシナリオだけは見たくない。つまりタリバンがアフガニスタンを完全支配し、米国人の生命が失われ、テロ集団が再び支配する事態だ」「バイデン政権は迅速に対応し米民間人ならびにわが国に協力したアフガン国民を国外脱出させるべきだ。バイデン大統領が当方の主張に耳を傾けていれば追加部隊派遣は不要だったはずだ」

 

英国も600名を派遣し同国大使館撤収と査証発行支援に当たらせると8月12日に発表した。

 

「追加派遣は600名規模で同国内の治安悪化と暴力のまん延を考慮したもの」と英国防省が報道発表した。「在カブール英大使館勤務の職員は縮小し、領事業務査証関連業務にあたる中核チームのみとし、同国から脱出が必要な層への対応にあたる」■

 

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Pentagon Sending 3,000 Troops To Evacuate US Embassy in Afghanistan - USNI News

By: Mallory Shelbourne

August 12, 2021 5:07 PMUpdated: August 12, 2021 6:05 PM