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大規模なミサイル導入を目指す日本が国内・米国で直面する予想がある障害とは(Breaking Defense)

  海上自衛隊の駆逐艦「きりしま」(DD 174)からSM-3(ブロック1A)ミサイルが発射され、ハワイ州カウアイ島バーキング・サンドの太平洋ミサイル射場から発射された弾道ミサイル標的の撃墜に成功した。(米海軍提供、DVIDS) 今年に入ってからの大型購入決定で日本のミサイル能力拡大における米国の役割が強調されているが、今後は政治が障害となる可能性がある 日 本は、特に中国からの脅威の高まりに対応する軍事能力向上の取り組みの一環で長距離ミサイル取得を加速させている。  米国製兵器の購入と米軍との緊密な訓練を継続する一方で、日本の防衛投資計画は国内の政治的・経済的な課題に直面しており、また、トランプ政権の外交政策と同盟関係へのアプローチは、計画の基盤となる関係の安定性について東京に懸念を抱かせている。  日本の軍事能力の拡大は「かなり以前から議論されてきた」が、「今後数年間に配備されるミサイルのように、ここまで大規模に積極的に追求するのは初めてのことだ」と、慶應義塾大学の神保謙教授は3月13日、本誌に語った。 2022年末に発表された日本の国家安全保障戦略では、ミサイル攻撃は「明白な脅威」とされ、ミサイル発射装置や侵攻部隊に対して「可能な限り早期に、可能な限り遠方から」反撃能力を発揮することは「自衛のために最低限必要な措置」だと述べている。長距離、つまり「スタンドオフ」ミサイルが、その能力の中心であり、2023年には、日本はその取得計画を前倒しし、米国製トマホーク巡航ミサイルの発注内容を変更し、より早く配備可能な旧型バージョンを含める一方、自国の12式地対艦誘導弾の改良バージョンの配備を加速させた。  日本軍は昨年春にトマホークの訓練を開始し、防衛省は2月に研究開発における「前向きな成果」により、改良型12式の量産が予定より早く開始できる可能性があると発表した。  東京のミサイル開発計画における米国の役割は、今年に入っての大型購入決定でさらに強調されている。1月には、米国務省がAIM-120空対空ミサイル、SM-6対空・対艦ミサイル、統合空対地スタンドオフミサイル(JASSM)の射程延長型巡航ミサイルの45億ドル以上の販売を承認したと発表した。同省は3月10日、東京が昨年から試験を加速させている高速滑空弾プロジェクトを支援する装備品およびサービス2億ドルの売却...

速報)2+2会議(東京)で変わる在日米軍司令部の役割。日米の役割分担にも変化の兆し。情報統制の強化、日本国憲法の改正が待ったなしか。韓国防衛相も来日。今後も日米韓の協議が定期化されるか注目。

   Defense  News記事からのご紹介です。訪日前の米政府高官への取材を元にした記事ですが、協議終了後に日本メディアが伝える内容とどこまで共通しているかが注目されますね。メディアはともかく普段関心のない層からすれば想像もできないほど、日米を中心とした安全保障体制は変化しつつあります。文字通り以前の常識が通用しなくなってきました。その中で変化を嫌う日本がどう対応していくのか、日本国憲法の改正は待ったなしですし、セキュリティクリアランスはやっと成立しましたが、情報統制そのものを西側他国並に強化しなければならないでしょう。政局に気を取られ選挙の当選しか目にない「政治屋」にはこうした直球勝負の争点はまた無視されてしまうのでしょうか。各政党の見解を比較したいところです。韓国についてはやっと普通に意見が交換できるようになってきましたが、左寄りの最大野党の動きを考えると不安も残りますね。 米国、防衛関係のルネッサンスの中で在日司令部を刷新へ 2 013年、数年にわたる政治的混乱と危機の後、当時の安倍晋三首相は日本が世界の舞台に戻ってきたと宣言した。  その後10年間、日本は公約を守り続けてきた。2027年までに防衛費を倍増させ、敵地に撃ち込むことができるミサイルを購入し、長く抑制されていた自衛隊に自由を与えようとしている。  このような努力はまた新たな節目を迎え、アメリカは在日司令部の司令官を中将に改編する計画を発表し、部隊を監督するリーダーから、日本軍と一緒に大規模な作戦を計画できるリーダーに移行させる。  国務長官と国防長官は、日本の担当者と会談するために日曜日に東京を訪れ、抜本的な新しいコミットメントを発表した。  それと同じくらい重要だったのは、その日の別の会議だった。15年ぶりに韓国の国防大臣が東京を訪れ、日米の防衛当局者と会談することになったのだ。この3カ国首脳会談は、最近まで日本の植民地支配の遺産をめぐって何年も口論を続けていた日韓両国で開催される初めての機会でもあった。  「多くの専門家が10年前、いや5年前ですら予想しなかったような方法で、我々は協力し合っている」と、米国防高官は今回の訪日に先立ち記者団に語った。  しかし、急速な方向転換にもかかわらず、日本はまだ障壁に直面している。ひとつは、日本の平和主義憲法のせいで、自衛隊はいまだ...

主張 日米同盟は満開の状態に入った。菅バイデン会談で両国は安全保障面の統合をさらに進め、経済安全保障、技術革新分野でも連携をさらに強化することで、今後驚くべき成果が生まれる。

  © Getty Images   ワ シントンの桜は満開を過ぎたが、米日同盟は金曜日に満開を迎える。菅義偉首相がホワイトハウスを訪れ、バイデン大統領が初めて対面する海外指導者となる。名指しさえしないものの、中国が同盟関係の各政策に立ちふさがる存在であることは疑う余地がない。中国との競合が経済、技術のみならず安全保障や人権問題で中心になっている。   経済面では日本が米経済再興に協力し、重要サプライチェーンの強化に向かう。半導体が電子産業に不可欠だが、菅バイデン両名は半導体供給を確実にする決意だ。同様に米日両国にはデジタル貿易合意を強化し、多国間協議を妥結させ、金融貿易の国際標準をサイバー時代に適合させる好機を迎えている。   半導体製造で大きな役目を果たし、APEC並びに世界貿易機関の加盟国である台湾がサプライチェーンの安全確保並びにデジタル貿易の標準策定に重要だ。実際に台湾の地位を世界経済で確実にすれば、台湾海峡への空母投入など北京が進める台湾向け恫喝戦略を減じる結果が生まれる。   21世紀経済の中心は技術だ。そこで、米日両国は中国との経済協力に強い利害関係を維持しつつ、5G、人工知能、量子コンピューターなど先端技術面で厳しい対応を取らざるを得ない。バイデン、菅両名は中国への対抗策ではなく、技術革新をすすめつつ安全な接続性につながる取り組みを表明すべきだ。   この動きの好例となりそうなのが オープン無線アクセスネットワーク (ORAN) の5G技術だ。中国に第五世代通信インフラを支配させることに懸念があるため、米日両国はクラウドベースのソフトウェアとなる同技術の強化を求められている。ORAN分野では日本の 楽天 が進んでおり、米議会内には超党派で米国もモジュラー方式5Gへ投資を増やすべきとの声がある。   サイバーセキュリティでは両国のさらなる協力が必要だ。直近の2+2米日防衛外務大臣会合で取り上げた5点のうち、サイバースペースが従来の安全保障課題に最も近い。 日本はファイブアイズの第六番目加盟国に事実上近づいており 、情報共有の仕組みに加わる。バイデン政権はこの流れを支援すべきだ。デジタル同盟関係の強化でインド太平洋地区のサイバー回復力も強化される。   政治面では人権を重視す...

中国をにらみ、日米同盟の強化に自衛隊の戦力増強は必須。自衛隊の戦力増強には現行憲法が障害となる。であれば、憲法改正が必要だ。中国はこれを知って日本の左翼勢力を支援する。

    日 米両国が同盟関係を強化しているのは中国を意識してのことだ。   中国が日本領土へ侵攻すれば、米海軍は日本防衛に空母打撃群、グアムから展開する航空機材、さらに揚陸部隊まで展開することになろう。   米軍と自衛隊は相互に同盟関係を強化しつつ、訓練の機会をつくり、合同演習を展開して中国の挑発行動に備える姿勢を守っている。   ロイド・オースティン国防長官と岸信夫防衛相との会談では中国関連の懸念を共有し、南シナ海での挑発行為や東シナ海での尖閣諸島問題が話題に上がった。   「米軍と自衛隊で任務を実行するべく、さらに高度な二国間並びに多国間演習の実施が必要と双方が合意できた」と岸防衛相が発言したとペンタゴンが伝えている。   ロイド-岸会談で取り上げた重要問題の一つとして中国海警が尖閣諸島周辺のパトロール権限を与えられたことがある。2012年から中国は尖閣周辺に海軍艦艇を送り込んでいる。   日本側の懸念に対し米側は尖閣諸島は日米安全保障条約の第五条の適用範囲であり、米国による防衛義務の対象だと再度表明したとペンタゴンが伝えている。このことの意味は大きく、北大西洋条約にも第五条があり、敵対行為を受けた場合には集団で対応することをうたっているのと類似している。   中国が侵攻してくれば、太平洋にプレゼンスを常時維持する米海軍は、日本防衛に空母打撃群、グアムの航空機材さらに揚陸部隊まで送り込み、尖閣諸島の防衛にあたるだろう。   尖閣諸島は東シナ海で台湾の北、日本本土の南という戦略的に重要な場所である。   日米安全保障条約は堅固で、オースティン長官は両国の部隊間協力により大きな可能性を見ている。   「日本との同盟関係は極めて強固だ。さらに強化をめざしていく」(オースティン)   日本は多額予算で米製F-35ステルス戦闘機の調達を進めており、同機は長期にわたる両国協力の象徴となっている。その他の強力な装備品にSM-3迎撃ミサイル、グローバルホーク無人機、イージスレーダーシステムがある。こうした防衛力整備の目指す方向は明らかで、日本では憲法改正で国土防衛のため軍事作戦行動の拡大を目指す動きがある。   こうした軍事増強の動きの裏に急...

米議会調査局がまとめた日米関係の現況。米議員はこうしたブリーフィングを受けている。対して、我が国国会議員には? 星条旗と旭日旗の合体は格好いいですね。

    米議会調査局が2021年4月6日議会に提出した日米関係に関する報告書の要旨を紹介する。   From the report   日本は米国の外交政策上の種々の面で重要なパートナーで、域内の安全保障もその一つで、中国の軍事力近代化への保険から北朝鮮の脅威への対抗まで幅広い課題に対応する。日米軍事同盟は1952年に生まれ、米軍は日本領土内に駐留を許されており、現在はおよそ54千名規模になっている。これが米軍部隊の東アジアにおける「前方配備」だ。両国は二国間並びに多国間枠組みを活用して科学技術、保健医療、エナジー、農業など多様な問題で提携している。   両国首脳部が一新された中、両国は相互関係を再確認し、新たな取り組みに迅速に取り組んでいる。そのひとつがオーストラリア、インドを巻き込む「クアッド」枠組みで、ほかにも気候変動やエナジー分野と幅広い。トランプ大統領、安部首相時代は個人間の共感への依存が強かったが、バイデン大統領・菅首相は従来型の枠組み中心に復帰しそうだ。菅首相は外交政策の継続性を守ると述べ、バイデン大統領は二国間関係の再整備で北朝鮮非核化や中国の海洋進出、人権蹂躙や新経済秩序樹立をめざす対外投資の動きへの対応をめざす。2021年の両国はコロナウィルス流行の抑制を優先しながら経済回復を優先するとみられ、両国とも外交面へ注力できなくなりそうだ。   これまでも米日防衛協力は進化改良されており、折々の安全保障課題に対応してきた。北朝鮮ミサイル脅威、日中で島しょ部をめぐる対立もその例だ。こうした進展の半面で、より自主的な防衛体制を目指す動きが日本に現れ、米軍の防衛へ依存度を減らしたい意向が現れている。さらに普天間基地の移設問題の実施が懸念事項で、負担割合の交渉も2022年に先送りとなっていることも懸念事項だ。米軍駐留部隊の経費負担を定めた五か年合意が2021年4月に失効するが、両国は交渉を来年まで延期する合意ができている。   米国の貿易相手国として日本は四番目の規模である。米国向け直接投資では日本企業は第二位の規模で、米国債では日本が最大保有国になっている。トランプ政権が米貿易赤字を再度とりあげ、両国の貿易面での緊張が高まった。2020年1月に限定的な合意が発効し、関税引き下げやデジタル貿易...

主張 日米同盟の本質は軍事力による抑止効果だ。日米両国は中国との戦闘を想定し、法的問題など構造面の準備で未解決問題が残るので、戦略思考で対応をひとつずつすませておくべきだ。

      先 週、中国が「独立すれば即開戦」との強い口調で台湾へ警告してきた。台湾国防部も中国機計15機が一度に台湾防空識別圏に侵入したと発表していた。緊張が高まる中で、中国が軍事力投入に踏み来る可能性が続く状況をバイデン政権は最上位の優先事項とすべきだ。   トランプ政権は同盟国との取引を重視したが、バイデン政権は米国の国益を守ることを最上段にしたまま、同盟国との戦略的関与を続けるだろう。中国の軍事脅威により長年の米国の同盟国日本の存在が高まり、米日同盟の根本である有事対応が浮上するはずだ。   日本国内で平和志向が根強いためか、自衛隊に憲法上の制約がついてまわるためか、同盟関係の軍事側面が軽視されがちで、同盟を安定化させる、あるいは経済・外交面の協力を目指す戦略意見交換を取り上げる傾向のほうが強い。相互作戦体制の実現を求める動きの先に同盟関係の軍事側面があるのだが、言及されることが少なく、両国の軍事組織の関係は極めて複雑なまま一部で改善が必要になっている。   米日同盟関係の目的は侵略行為の抑止であり、そのため効果ある軍事力が前提となる。両国の同盟関係は域内の平和、安全、安定の基礎とよくいわれるが、両国が責任を共有してこそ、効果が実現するのであり、平時から意味のある対応をしておくことで緊急時に効果を発揮する。だが米日同盟に有事に必要となる装備、配備、認証が予め整備されていると言えるだろうか。   ここ数年の中国の行為を見れば、中国が台湾へ軍事行動を選択する可能性に両国が備えるのは当然だろう。この可能性が現実となる確率は低いと主張する向きがあるが、では、10年後はどうなっているだろうか。可能性がいかに低くても米国は事態に備えるべきだ。中国が台湾を攻撃すれば、日本は米軍への支援を求められるはずだ。中国が在日米軍も攻撃対象にすれば、日本自体が攻撃を受ける。同盟関係は有事活動に日本防衛も視野に入れた体制になっているのか。この答えは日本と共同してバイデン政権が個別に解決することであり、有事シナリオを左右する要素になる。   まず法的な権限を適正に確保しておくことがある。有事に日本が自国防衛しかできないのなら、日本の政治日程と米軍の作戦日程を同期化しておかなければならない。例として自衛隊に出動命...

INF条約後の世界:日本に米ミサイルが配備される日が来る(のか)