スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

9月, 2015の投稿を表示しています

T-X>テキストロン・エアランドはスコーピオン改修案を断念した模様

T-Xで米空軍は相当の高性能機を求めているようです。T-38の正常進化なのかもしれませんが、予算が厳しい中でそこまでの高等練習機が必要なのでしょうか。有事には軽戦闘機として投入可能な機体が本当は必要なのでは。その意味でスコーピオンには期待していたのですが、製造元もT-Xには新規設計機でないと太刀打ちできないとわかったようです。 Textron AirLand Considers Clean-Sheet T-X Offering By Aaron Mehta  3:32 p.m. EDT September 21, 2015 http://www.defensenews.com/story/defense/air-space/support/2015/09/21/textron-scorpion-tx-new-design/72573396/ (Photo: Textron AirLand) WASHINGTON — テキストロン・エアランド が米空軍向けに次世代練習機案を提出する場合は完全新設計機とし既存のスコーピオンの改修案にはならないと同社幹部がDefense Newsに語った。 社長ビル・アンダーソンは先週の取材でスコーピオンはISR・攻撃兼用の機体であり、「T-X候補にできない」と軍の要求性能を念頭に語っており、同社としてT-X受注には「新設計機が必要」と述べた。 これは一年前の方針からの変更だ。同社はスコーピオン改修で競合に勝てると考えていた。改修案では主翼を小型化しつつ強化し、空力特性も改良し、エンジン推力を増加させるとしていた。 T-X事業で空軍はT-38後継機として350機を調達する。契約企業は2017年下半期に決める予定だ。 T-Xの要求内容がどれだけ変わったかを見るには、同社の軍用事業開発担当副社長スティーブン・バークの発言に注目されたい。 「空軍は未知数の機体には全く興味を示しておりません。当社としては実際に飛行可能な機体を訓練用途の目標に合わせます」 その後 ノースロップ・グラマン 主導のチームはホーク練習機を基にする案を中止し、完全新型機開発に切り替えた。一方、 ジェネラルダイナミクス も アレニア・エアルマッキ M-346練習機を原型とするT-100提案で主契約企業を断念した。 今度はテキス

中国>黄海上空でRC-135へ異常接近飛行を習主席訪米直前に行っていた

今回の事件が跳ね上がりパイロットの突発的な行動だったのか、背景に習主席に対する示威行動の意図があるのか、解放軍は党の軍隊と言われますが、主席に対する不満がたまっているのか、訪米を直前にこの問題が明らかになったことで米中双方でいろいろな観測が飛び交うでしょうね。実態は国際規則など無関係と考える解放軍の価値観が原因と思いますが。 Rivet Joint Crew Reports ‘Unsafe’ Move By Chinese Jet; McCain Weighs In By COLIN CLARK on September 22, 2015 at 6:02 PM http://breakingdefense.com/2015/09/rivet-joint-crew-reports-unsafe-move-by-chinese-jet-mccain-weighs-in/ RC-135 Rivet Joint WASHINGTON: 中国のJH-7を操縦するパイロットがRC-135リヴェットジョイントに接近し「危険な」操縦を9月15日に行ったことが判明した。ペンタゴンはこれを認めた。習金平主席訪米を明日に控え、当該パイロットが中国主権を守ったとして称賛されるのか、または習主席訪米を台無しにしかねないと処分されるのか注目される。 JH-7の二機編隊はリヴェットジョイントを追尾していた。「インシデントは黄海上空、山東半島から80マイルほどの地点で発生。中国機のとった行動はRC-135乗員から危険行為と受け止められた。空中衝突の可能性はなかったが、該当機は危険飛行を行ったとの報告が入った」とペンタゴン報道官ピーター・クックが記者会見で述べた。問題の中国機はRC-135から500フィート未満の距離で通過飛行しているという。 習主席が発表した30万名に上る兵員削減に対する不満が軍内部に高まっているとのうわさ、南シナ海で中国が大規模な土木工事を行っていること、軍事演習がこれまでにまして威力を誇示していることから、問題のパイロットが功績を認められたく行動したのではないかとの見方がある。 米中軍事関係報道では第一人者ビル・ガーツが今回の接近飛行を初めて報道している。 ガーツはペンタゴン関係者二名が今回の事件を「危険かつ無責任な迎撃行為で2014

★南シナ海、中国の人工島建設問題>米軍は12カイリ以内の航行飛行をしていなかった

また上院軍事委員会のやり取りの紹介です。質問する側も答える側も真剣に言語で対応する姿勢には感服させられます。日本の国会議員の質を嘆く前に日本社会の言語空間がどれだけ貧しいかよく考えたほうがいいのではないでしょうか。さらに言えば、この問題は日本の国会ではまったくとりあげられていないのでしょうか。既成事実の積み上げという中国の作戦になにも打つ手がないというのもおかしな話ですね。 US Hasn’t Challenged Chinese ‘Islands’ Since 2012 By SYDNEY J. FREEDBERG JR. on September 17, 2015 at 2:20 PM http://breakingdefense.com/2015/09/us-has-steered-clear-of-chinese-artificial-islands-in-south-china-sea/ 中国が完成を急ぐフィアリークロス環礁の航空基地(CSIS image) CAPITOL HILL: 米国防関係者は本日、中国が進める南シナ海の人工島建設について少なくともこの三年間は主権問題で異議を直接唱えていないとを認めた。米軍機が人工島上空を飛行しておらず艦船も12カイリ以内を航行したのは2012年が最後だという。 アシュ・カーター国防長官が今月になって威勢のよい発言をしたが実は空虚なことばではないのかとの疑義が生まれそうだ。長官は中国が主張する問題個所でも「国際法の許す限りで飛行、航行、作戦実施を続ける」と発言していた。習金平主席の訪米も今月に控え、発言の中身が注目されていた。 12カイリ問題は特に重要だ。中国は新たに造成した「島嶼」から領海を主張するはずだ。米側の主張は水没するサンゴ礁の上に人工構造物を造成しても法的な権利を周囲の水域あるいは空域に主張する根拠はないとする。中国側は南シナ海全体を自国領海だと主張しており、悪名高い「九段線」を根拠としているが、米側は相手にしていない。 ジョン・マケイン上院議員の中国に人工島の建造、運用を許してはならないという見解には党派を超えた支持が集まっており、今朝は同議員との応酬が大きな見せ場になった。 「わがほうは当該地を航行、飛行を毎日のように繰り返し実施しています」とデイビッ

★シリア>米国による戦闘員養成戦略は失敗?

オバマ政権が外交上数々の失敗をしていることは歴史家の評価を待たずとも明らかで、次期政権にこのままの状態の世界を任せようというのは承服できません。また官邸が都合の良い解決策を軍に任せて責任をとらないというのも認められませんね。ただし、上院という言論プラス調査の府でこの事件も事実が解明されていくでしょう。日本の上院にあたる参議院で暴力沙汰が世界に示されたのとは好対照ですね。 Was Syrian Train-and-Equip Effort Always a 'Mission Impossible'? By Joe Gould  11:50 a.m. EDT September 21, 2015 http://www.defensenews.com/story/defense/policy-budget/warfare/2015/09/21/syrian-train-equip-program-mission-impossible-start/7237656 WASHINGTON —オバマ大統領が米議会にシリア穏健派の訓練、機材を与えイスラム国に対抗させる策の承認を求めて1年が経過したが、軍高官は総額500百万ドルの事業は穴だらけだと認めた。 イスラム国の撃滅のためにも現地反乱勢力による反抗がなければ国内治安情勢の回復が望めないとペンタゴンは主張してきた。原案では今年末までにシリア人4,500名を訓練するはずだった。 ロイド・オースティン大将(米中央軍司令官)は米国の訓練を受けたシリア戦闘員で残っているのは5名だけと明かし、事業の再構築が必要だと認めた。またペンタゴン監査官が事業の進展ぶりを意図的に好調に見せるべく情報評価に手が加えられたとの内部告発の調査をしていることも明らかにした。 構想ではアサド政権ではなくシリア反乱分子を集結させようとしてきたが、見直しか継続かを問われそうだ。 「ホワイトハウスが考え出した訓練・供与案は最初から実施不可能だった」と語るのはフレデリック・ホフ(オバマ政権で前シリア問題上級顧問)だ。ホフは現在大西洋協議会に所属。「愛国的な反乱分子を募りISILにだけ交戦させようというのはいかにもホワイトハウスらしい発想だが現実と全く乖離している」 上院軍事委員会で9月16日に

速報>シリアにロシアが軍用機28機を展開中と判明

US Officials: Russia Deploys 28 Combat Planes In Syria Agence France-Presse 3:29 p.m. EDT September 21, 2015 (Photo: Syrian Arab News Agency via AFP) http://www.defensenews.com/story/defense/international/europe/2015/09/21/us-officials-russia-deploys-combat-planes-syria/72575214/ ロシアがシリア国内に戦闘航空機を28機展開中と米関係者が21日に述べ、ロシアがシリアで軍事プレゼンスを増大させていることが裏付けられた。 「西部のラタキアの基地に戦闘機、爆撃機計28機が配備中」と米政府関係者はAFPに匿名を条件で明かしている。 別の米政府関係者も匿名を条件でこの数字を裏付けた。同基地に20機の戦闘用航空機、輸送用ヘリコプターが展開しているという 同関係者はロシアがシリア上空で無人機を運用しているとも述べたが、詳細は語らなかった。

★★★ファイターギャップを埋める役割が期待されるF-15C

もともと二番手のF-35にすべてを期待することは不可能です。F-15は優秀な機体ですが、経年変化には勝てません。当面F-Xが登場しない以上(航空史で主力戦闘機の空白時期が発生するのは異例)、F-15を機体強化しても徹底的に使いこなすしか手がないのではないでしょうか。 Fighter Gap Forces Questions On USAF F-15C Plans Sep 17, 2015  Amy Butler | Aviation Week & Space Technology http://aviationweek.com/defense/fighter-gap-forces-questions-usaf-f-15c-plans 米空軍F-15Cの退役日程が示されていないのは同機の将来が明るいこと証拠だ。 ボーイングは改修提案を繰り返している。以前の案サイレント・イーグルは失敗しているが。 空軍所属機は退役予定日を予定も含め記録するのが通例だ。だがF-15Cの場合は興味深い。当初はF-22で全機更改の予定だった。だがF-22の高コストで当時のロバート・ゲイツ国防長官は生産打ち切りの決定を2009年に下し、生産は187機で止まった。予定は350機の整備予定だった。そこでF-15C部隊は想定より長く供用されることになり、F-22の後継機種(次世代制空戦闘機Next-Generation Air Dominance aircraftの名称がついている)が就役するまで飛行することになった。 「次期制空戦闘機の生産は2030年代以降で、少数配備のまま2040年代に入るるはず」と ボーイングでF-15事業を担当するマイク・ギボンズMike Gibbons副社長は言う。 空軍関係者はまだ「ギャップ」が生じるとまでは言い切っていないが、戦闘機数の不足は明らかだ。空対空ミッションで計画立案に影響が出る。10年前には「ハイ・ロー」ミックスでF-22が制空任務全般を、F-35が多用途任務機として制空、敵防空網破壊、近接航空支援を担当する想定だった。F-35の空対空戦闘能力は限定的で第一線の制空戦闘機ではない。 ボーイングが提案するF-15C改良では空対空ミサイルを満載する点で、以前のステルス性追求と好対照だ。

シリア情勢>ロシアの動きに神経を尖らせる米はじめ西側諸国 難民問題の遠因はロシアではないのか

ロシアの動きが西側の警戒心を招いていることは明らかですが、西側がアサド政権の消滅を狙っている以上同盟関係にあるロシアも別個動かざるを得ないという構図ではないでしょうか。そうしている間にシリアが国家として崩壊に向かい、もっと多くの難民が国外に脱出することになるでしょうね。 US: Russian Military Buildup Continues In Syria Agence France-Presse 9:39 p.m. EDT September 9, 2015 http://www.defensenews.com/story/defense/international/mideast-africa/2015/09/09/us-russian-military-buildup-continues-syria/71977666/ WASHINGTON —シリア国内で軍事力を増強するロシアを米側は警戒している。ロシアの意図は不透明なままだ。 偵察画像からロシアがバセル・アル・アサド国際空港、地中海側のラタキアとタルタスのロシア海軍施設に重点を置いていることがわかる。 匿名を条件に米関係者はAFP通信にタルタス港に戦車揚陸艦2隻が入港し、ロシア製装甲兵員輸送車十数台がバセル・アル・アサド空港に到着していると告げた。なお、同空港の名称は現大統領の兄にちなむもの。 同関係者はシリアにロシア海軍陸戦隊が到着しているといい、その役割は到着する軍事ハードウェアの防御で、直接戦線に向かうことはないとする。 巨大なアントノフAnt-124コンドル軍事輸送機が同空港に飛来しており、この数日間で輸送飛行の回数が急増しているという。 AFPは火曜日にロシアが「数百名」分の組み立て式家屋を同空港に完成させ、簡易式航空管制施設も持ち込んだと伝えている。 シリア内戦はさらに悪化の様相を示しており、2011年から今日まで25万人が死亡したといわれる。これが引き金となり難民が発生し、ヨーロッパに多くが向かっている。 ロシア政府は人道救難援助だとしているが、米国はロシアが長くからの同盟アサド政権を助けるべく反乱分子の攻撃をするのではと憂慮している。 「情報各機関ではこの点で合意が生まれているわけではない」と別の米政府関係者は述べ

★ここまでわかったLRSB、でもまだ大部分は秘匿のまま

USAF's Secret Bomber: What We Do And Don’t Know Air Force hints at a solid plan to procure a new stealthy bomber, but details remain shrouded in secrecy Sep 10, 2015 Amy Butler | Aviation Week & Space Technology http://aviationweek.com/defense/usafs-secret-bomber-what-we-do-and-don-t-know 総額800億ドルともいわれる新型爆撃機の選定結果発表が近づく中で知らされていることが知らされていないことより少ないのはやむを得ないのだろうか。 長距離打撃爆撃機(LRSB)と呼ばれる同機に要求される航続距離、ペイロード、最高速度については知らされていない。また同機が軍の他装備とネットワークでどこまで結ばれるのかも知らされていない。エンジンの数も知らされていない。また重量30,000-lb.の大型貫通爆弾を運用できるのかも知らされていない。なお、B-2はこの運用が可能だ。こういった点が設計を決定してくる。つまり同機がどんな外観になるのか誰もわからないままで、わかっているのはステルス性の機体となり、B-2に似た三角翼になるのか、もっと変わった形になるのかもしれないという点だけだ。 わかっているのは新型ステルス技術が応用され、F-35を超えたステルス性能、残存性、生産のしやすさ、保守点検の容易さが実現することだ。また最新鋭の推進力、防御能力、通信技術に加え製造技術でも全米から最良の部分が集められることだ。 空軍によるブリーフィング(9月1日)では内容が慎重に統制されていたため、結局のところ同機の調達手順でわかったことはごくわずかだ。というよりも空軍が開示したい情報だけだ。関係者からは迅速戦力実現室(RCO)が関与し、通常の調達部門ではないとの説明は出ていた。ただし空軍によるブリーフィングではRCOの活用は従来型の調達部門を低く見ていることではないとの説明があった。鍵となる技術(その内容はまだ公開されていない)の選定、開発、統合のなため必

★F-35>現状と展望 完全な機体はまだ一機もない

プロジェクト管理の視点でF-35の規模は大きすぎたのでしょうか。管理そのものがことごとく難航してきたのがF-35の歴史なのですが、これだけ自信に満ちた展望を公表するボグデン中将はどんな心情なのか、本音を聞きたいところです。とはいえ現室長になってプロジェクトがいい方向に進んできたのも事実ですが。単に機材だけでなく、インフラまで相当の規模の投資が必要だということですね。そして完全な機体はいつまでたっても存在しないのがF-35なのかもしれませんね。よく言えば進化しつづけるのでしょう。 F-35: Now For The (Next) Hard Part, Says Bogdan By SYDNEY J. FREEDBERG JR. on September 09, 2015 at 5:30 PM http://breakingdefense.com/2015/09/f-35-now-for-the-next-hard-part-says-bogdan/feed/ NATIONAL PRESS CLUB: ペンタゴン史上最大規模の調達事業で良いニュースは困難な初期段階がほぼ完了したこと。悪いニュースはまだ難関が待ち構えていることだ。 「時間をとられたが着実にF-35事業は進展している。加速・拡大曲面に入った」とクリス・ボグデン中将が事業統括担当官(PEO)の立場でF-35事業をこう評している。20年に渡る高い水準の技術を導入する困難な開発段階は500億ドル近くを費やして2017年に完了する。次の課題は大量生産と世界各地に展開する機材の維持管理で、種類は異なるが本質的に困難ではない。 「生産規模を3年で3倍、配備数も3倍にする」とボグデン中将はいい、年間生産を40機から120機に引き上げる。「これが達成できれば息がつける」 「最大の心配は供給体制だ」とボグデンは言い、生産規模が拡大すれば納入業者も生産を拡大する必要があるが、配備機数も増えれば同じ業者は予備部品を追加生産する必要があるのだ。双方の需要が一度に増える。多く生産すれば、多く配備されればその分だけ補給保全修理活動も増えるということだ。 このため浮上するのが短期的な課題だ。F-35の完成済み機体には何らかの改修が全機で必要だ。なかでも3Fソフトウエアパッケージが重要だ