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2025年12月23日火曜日

米海兵隊が目指す将来の航空戦闘は分散展開だ。最新演習でその姿が垣間見られた

 米海兵隊は大規模分散航空作戦(DAO)をこう展開する―スティールナイト25演習に見る統合作戦の姿

2025年12月18日 午後1時38分

The Aviationist

Parth Satam

第3海兵航空団第39海兵航空群第372航空団支援飛行隊所属の海兵隊員が、2025年12月10日、カリフォーニア州サザンカリフォーニア・ロジスティクス空港で行われた「スティール・ナイト25」演習で、第311海兵戦闘攻撃飛行隊(VMFA-311)所属のF-35CライトニングIIにAIM-120C先進中距離空対空ミサイルを搭載する様子。(米海兵隊写真:下士官レニー・グレイ撮影)

スティール・ナイト演習は、遠方の前方武装・給油拠点(FARP)や空中給油ノードを拠点とする「ハブ・アンド・スポーク」構想に基づき、競合海域での作戦に焦点を当てた

海兵隊のスティール・ナイト25演習で第1海兵遠征軍(I MEF)隷下の第3海兵航空団(3rd MAW)及び下部組織である第13海兵航空群(MAG 13)が、航空戦力投射、模擬攻撃、防空作戦、分散型「ハブ・アンド・スポーク」作戦、海上攻撃、近接航空支援作戦を実施した。

2025年12月1日から13日にかけて、カリフォーニア州沿岸部及び米国西部広域で実施された本演習には、海兵隊のF-35CライトニングII、F/A-18Cホーネット、AH-1ZヴァイパーCH-53EスーパースタリオンMV-22Bオズプレイ、KC-130Jスーパーハーキュリーズが参加した。空軍のKC-135ストラトタンカー、C-130Jスーパーハーキュリーズ、A-10サンダーボルトII、HH-60ジョリーグリーンII捜索救難ヘリコプター、B-1Bランサー爆撃機も演習に参加した。

2025年12月10日、カリフォーニア州ミラマー海兵隊航空基地で行われた演習「スティール・ナイト25」において、第3海兵航空団第11海兵航空群第323海兵戦闘攻撃飛行隊(VMFA-323)所属のF/A-18Cホーネットが、模擬防空任務を支援するために飛行している。(画像提供:USMC/アレクシス・イバラ一等兵)

スティール・ナイト演習は、空軍と海軍の共同MARSTRIKE(海上打撃)シナリオを中核に、前方地域に分散配置された拠点からの補給・再武装を補完する内容だった。CAS作戦の一環として、AH-1ZヴァイパーによるAGM-179ジャグムミサイル発射もシナリオに含まれていた。

本演習では、F-35CライトニングII、F/A-18Cホーネット、AH-1Zヴァイパーを支援するため、ADGR(空中給油)およびFARP(前方武装・給油ポイント)ノードが設置された。海兵隊員と海軍兵士400名以上が、サンディエゴから29パームズ、サクラメントに至る計6か所で活動し、指揮統制には海兵隊航空地上タブレット(MAGTAB)などの技術を使用した。

分散型海上打撃の姿

分散型海上打撃任務では、第3海兵航空団が米海軍・空軍と連携し、2025年12月10日に「共同模擬海上打撃」を実施。「海兵隊が争奪海域全域に航空戦力を投射する能力」を実証した。

MARSTRIKEでは、第4世代・第5世代航空機、共同航空資産、および「契約による模擬敵対勢力」が「海上脅威の長距離探知、標的捕捉、模擬交戦」を訓練した。米空軍のKC-135、HH-60W、B-1BがMARSTRIKEを支援し、契約企業の「レッドエア」が現実的な敵対行動を再現した。

契約に基づくレッドエアとは、ATACトップエースといった民間企業が提供する敵対航空(ADAIR)サービスを指す。契約レッドエアがあればシナリオ中に模擬敵機を多数投入できるため、現在ではこうした複雑な演習では常態となっている。

MARSTRIKE作戦では「ハブ・スポーク・ノード構造」を採用し、「集中化された指揮・統制・兵站」(ハブ)が「前方通信・兵站支援」(スポーク)を支え、「分散型航空作戦を可能」にした。プレスリリースによれば、FARP(前方航空支援拠点)とADGR(航空機再補給拠点)は「戦術最前線で限定期間活動し、航空部隊が再給油・再武装・機動を行った後、72~96時間以内に移動し探知を回避する」ことを可能にする。

第3海兵航空団/第13航空群所属の海兵隊戦闘攻撃飛行隊214(VMFA-214)のF-35Bは「ハブ」であるMCASユマ(海兵隊航空基地ユマ)から発進した。一方、VMFA-311のF-35CライトニングIIとVMFA-323のF/A-18Cホーネットは「スポーク」の一つMCASミラマーから発進した。MARSTRIKE演習では、第5世代のF-35と第4世代の旧式ホーネットが「生存性、センサー融合、機動性を組み合わせることで敵の標的捕捉を困難化しつつ、戦域全体に持続的な圧力を維持する」手法も示された。

2025年12月12日、カリフォーニア州ビクタービルのサザンカリフォーニア・ロジスティクス空港で実施された演習「スティールナイト25」ので空中給油任務中に給油を受けた第3海兵航空団第13航空群第214海兵戦闘攻撃飛行隊(VMFA-214)所属のF-35BライトニングIIが離陸する。(画像提供:海兵隊/ニコラ・マスクロフト伍長)

海軍と空軍の指揮統制部隊は、海兵隊の航空要員に対し「火力調整と状況認識維持のための海上情報」を提供した。MARSTRIKE終了後、第3海兵航空団所属機が防御的対空作戦及び攻撃的対空作戦を遂行した。

FARPとADGR

海兵隊によれば、本演習の重要要素はカリフォーニア州サクラメントのマザー飛行場に設置された前進武装給油拠点(FARP)ノードであった。これは第372海兵航空団支援飛行隊(MWSS-372)「ダイヤモンドバックス」が構築したものである。プレスリリースは、このFARP拠点が拠点の一つである海兵隊基地キャンプ・ペンドルトンから400マイル離れていることを指摘し、同飛行隊が「従来の支援範囲をはるかに超えた航空支援能力を拡張できる」ことを示したと述べた。

演習では、ミラマー海兵隊航空基地、ユマ海兵隊航空基地、カリフォーニア州内の空軍基地など、様々な固定翼機が母基地を出発し、マザーのFARPを利用した。MWSS-372は「過酷な環境」で使用する戦術航空地上給油システム(TAGRS)を運用した。

TAGRSを通じて、VMFA-311所属のF-35Cは「模擬海上攻撃任務前に給油を受けた」。F-35Cの内部燃料容量は約19,200ポンド(約8,700kg)で、通常1,200海里(約2,222km)以上の航続距離を持つが、スティール・ナイト演習ではFARPによりさらに延長された。

MWSS-372はさらに、南カリフォーニア・ロジスティクス空港、ビクタービル、サンクレメンテ島に4箇所のFARPを設置した。サンクレメンテ島のFARPはAH-1ヴァイパー、CH-53Eスーパースタリオン、MV-22Bオスプレイを支援し、「海上封鎖と近接航空支援作戦」を実施した。

ビクタービルでは12月12日、海兵航空給油輸送飛行隊(VMGR)352がKC-130Jスーパーハーキュリーズを用いてADGR(航空給油・給油・輸送)拠点を提供した。このADGRはVMFA 214所属の複数機のF-35Bを支援し、短距離離陸・垂直着陸(STOVL)戦闘機が「別々の基地から運用され、前方拠点で持続的に活動し、戦闘空間のより深い領域で継続的に関与する」ことを可能にした。

これにより、戦闘機は「駐留時間の延長、航続距離の増加、主要作戦基地への帰還なしでの後続任務」を実現した。KC-130Jによる二点ADGRにより、F-35は着陸後40分以内で離陸できた。

F-35Bは合計8,000ポンド以上の燃料を補給され、これは内部燃料容量の約60%に相当する。F-35Bは内部に約13,000ポンドの燃料を搭載可能で、戦闘行動半径は505海里である。

海兵隊はこの分散型ハブ・アンド・スポーク構想を分散航空作戦(DAO)と呼称している。

AH-1ZヴァイパーからのCASおよびJAGM発射

第3海兵航空団(MAG 39)所属の第267海兵軽攻撃ヘリコプター飛行隊(HMLA-267)は、12月11日にカリフォーニア沖で「海上制圧任務」を遂行中のAH-1ZヴァイパーからAGM-179統合空対地ミサイル(JAGM)を発射した。2機のヴァイパーがそれぞれ少なくとも1発のJAGMを搭載し、UH-1Yヴェノムに護衛されながら飛行する様子が確認された。

AH-1Zヴァイパーのパイロットであり、HMLA-267の将来作戦担当将校オースティン・ホワイト大尉は「敵が高度な対抗手段を開発しており、JAGMは高レベルの脅威を標的としやすくなり、我々は[…]初回で効果を達成できる」と述べた。JAGMは旧式ヘルファイアの誘導装置をデュアルモード誘導システムに置き換え、「対抗措置を無効化し、争奪環境下では通常到達不能な目標を攻撃可能にする。海上で機動性と生存性を維持しつつ、遠距離から精密な効果を発揮する能力を海兵隊に与える」と説明されている。

2025年12月11日、太平洋上空で行われた演習「スティール・ナイト25」において、第3海兵航空団第39海兵航空群第267軽攻撃ヘリコプター飛行隊(HMLA-267)所属のAH-1ZヴァイパーヘリコプターがAGM-179 ジョイント空対地ミサイルを発射した。(画像提供:米海兵隊/ランセ・コーポラル・サマンサ・ディバイン)

軽攻撃ヘリコプター飛行隊(HMLA)267およびHMLA-367はまた、「地理的に分散した戦闘空間全体で継続的な近接航空支援を提供した」 キャンプ・ペンドルトンからサンクレメンテ島、トゥエンティナインパームズに至るまで、AH-1ZヴァイパーとUH-1Yヴェノムは第1海兵師団および合同部隊資産に対し、合同末端攻撃管制官(JTACs)によって可能となった「位置特定、固定、破壊」任務にでCASを提供した。

海兵隊は「多領域作戦を通じて、戦術最前線での目標捕捉、視界外での標的データの伝達、上級司令部や射手との連携によるキルチェーンの完結を実現しつつ、空域調整、火力調整、共通作戦状況図の維持能力を洗練させた」と説明している。

「この演習は将来の戦闘条件を重視している」と海兵隊は述べ、分散した海上・沿岸位置から同様の作戦を遂行する訓練を行った。より複雑なCASシナリオでは「キルウェブ標的化と模擬海上脅威への持続的圧力」が展開された。これにより、西太平洋におけるレッドウルフとグリーンウルフの展開効果、およびポッド搭載型電磁スペクトル能力を伴うヴァイパーと海兵隊MQ-9リーパーの役割が焦点化される。

パース・サタム

パース・サタムのキャリアは15年にわたり、二つの日刊紙と二つの防衛専門誌で活動した。彼は戦争という人間活動には、どのミサイルやジェット機が最速かといった次元を超えた原因と結果があると確信している。そのため、外交政策・経済・技術・社会・歴史との交差点における軍事問題を分析することを好む。彼の執筆活動は、防衛航空宇宙、戦術、軍事教義・理論、人事問題、西アジア・ユーラシア情勢、エネルギー分野、宇宙開発に至るまで、その全領域を網羅している。


U.S. Marines Practice Large Scale Distributed Aviation Operations During Steel Knight 25(The Aviationist)

Published on: December 18, 2025 at 1:38 PM

 Parth Satam

https://theaviationist.com/2025/12/18/usmc-large-scale-distributed-operations-steel-knight-25/


2022年9月11日日曜日

米海兵隊がめざす新型軽量偵察車両ARVはアジア太平洋での作戦を睨んで新機能を満載し、発展刷る構想。2030年実戦化を目指し、注目される

 

5月15日、遠征前進基地演習で上陸した軽装甲車を操作する米海兵隊員。40年間海兵隊に貢献してきたLAVが先進偵察車両に交代する (U.S. Marine Corps photo by Sgt. Alexis Flores)



General Dynamics Land SystemsとTextron Systemsの両社は、70億ドル近くをかけた対決をしている



国防総省が全領域統合指揮統制を通じ戦場情報の優位性の重視に傾く中、海兵隊の新しい偵察車両の探求は、従来の戦場情報収集だけでなく、統合軍全体のデータを取り込み処理する能力に重点を置いている。

 現在、海兵隊は5年にわたる技術実証やその他予備的な取り組みを経て、General Dynamics Land SystemsとTextron Systemsの2社から、12月に評価用の最終バージョンの高性能偵察車(ARV)の提供を受ける予定になっている。採択案の発表は来年末の見込みだが、両社は年末の期限に間に合うよう試作品の水中走行試験を行ったと幹部は述べている。

 落札企業には最大68億ドル相当の契約となり、軍上層部からこのプログラムに懐疑的な意見も聞かれる中、Breaking Defenseは両社に、ARVが戦闘に何をもたらすか、またこの新型戦闘車両が国防総省の新たな関心事である、情報戦と無人システムとどう関わるかを理解するため取材した。

 「高度偵察車(ARV)は、海軍海兵隊2030構想の海兵隊要件を実現するため不可欠である」と海兵隊は、議員向け最新の予算要求で書いている。「偵察、監視、目標捕捉システムのポートフォリオの一部として、ARVは、陸上水上で高機動性を持ち、感知、通信、ロボットと自律システム強化チームの有人ハブとして戦う専用戦闘車両システムになる」。


2014年3月13日、ノルウェーのブローシュタットボトンで、演習コールドレスポンス2014の一環として、第2軽装甲偵察大隊の軽装甲車LAVが走行した。 (Photo by Staff Sgt. Steve Cushman)


コマンド&コントロールとUAVに注力

 ARVの中核目的は、1980年代から海兵隊に貢献しているジェネラル・ダイナミクス製軽装甲車Light Armored Vehicleを置き換えることにある。

 LAVプログラムは2030年代半ばに供用を終える。新型ARVが「完全な運用能力」を獲得した直後で、地上車両が完全にテスト実証され戦闘に対応できる軍の自信を示す国防総省の最終取得マイルストーンになる。

 海兵隊は、指揮・制御・通信・コンピュータ-無人航空機システム(C4/UAS)、有機精密射撃搭載、対UAS、30mm自動砲・対戦車誘導弾、兵站、回収の6種類のARVにそれぞれ独自の役割を持たせようとしている。 (これとは別に、海兵隊は別のプログラムである水陸両用契約車両Amphibious Contract Vehicleの主契約者BAE Systemsに、ACVのC4/UASパッケージをARVに装備する方法を研究させる契約を締結している)。

 海兵隊にとっての重要性を示すものとして、ARV競作の勝者は、海兵隊がC4/UASのバリエーションでどちらを選ぶかによって決定される。その後、海兵隊は採択企業と協力して、残る5種類のバリエーションを製造することになる。

 海兵隊は、C4/UASを「戦場のクォーターバック」と呼ぶ。これは、ペンタゴンと海兵隊のネットワークを介して膨大なデータを取り込み、受け取った情報に基づきその場で海兵隊の意思決定を支援できるARVを開発することが目的だ。


ペンタゴンと海外に深い実績を持つ2つのチーム

 ARV入札を担当したジェネラルダイナミクスのフィル・スクータPhil SkutaはARVの前身LAVとARVの違いは、データを取り込む能力とする。

 「LAVについては、基本的に40年前の技術を使っている。ARVでは、戦場での敵の動きを感知し、検知することができるようになる」。

 海兵隊が戦場全体からデータを取り込み、分析し、行動できるようにすることは、国防総省の JADC2 の取り組みの中核であり、より具体的には、通常Project Overmatch と呼ばれる海軍の取り組みだ。

 海軍当局は、Overmatch の具体的な内容については口を閉ざしている(同プログラムの主幹は、沈黙は敵対勢力に推測させるためだと述べている)。この技術の初期のものは、今年後半に空母に搭載される予定だった。


General Dynamics Land Systems幹部は、ARV競合の自社製品はインド太平洋での運用に「最適」と述べた。 (Photo courtesy of General Dynamics.)


 海兵隊は、周囲の状況のデータをARVに提供するため、車両から30マイルまで離れて展開可能な無人航空機システムの実用化を想定している。今回の競作での焦点は、無人機をARVにどう統合されるかを明確に把握することだと、幹部たちは言っている。

 「無人航空機がどのように飛行するのかを理解し、そのデータをARVに戻し、データを偵察やその他の判断に役立つ情報に変えることが、無人航空機の能力を統合する意味だ」と、スクータは述べている。

 ジェネラル・ダイナミクス社が有利なのは、このプログラムにおける同社のじっせきだ 。同社はLAVのメーカーとして2019年以降、技術実証に参加してきた。また、同社は最近、機動保護火力車で11億4000万ドルの陸軍の別契約を獲得している。

 「ARVは 複数地域で、特に海兵隊がインド太平洋地域に将来を賭けているように、沿岸地域(および)海岸線で動作できる小型、モバイル、生存可能なプラットフォームでなければなりません」とスクータは述べている。「当社の車両は、このような戦術領域での活動に最適だと考えています」。

 このような実績があるにもかかわらず、スクータは、同社のARV候補は「クリーンシート」デザイン、つまりゼロから作ったと言っている。

 同様に、Textron陸海空システム担当上級役員デイビッド・フィリップスDavid Phillipsは、Breaking Defenseに対し、コットンマウスCottonmouthと呼ぶ同社提案は、同社では陸軍と別契約もあるにもかかわらず、「クリーンシート」デザインだと語っている。


Textronの「Cottonmouth」車両は、海兵隊の先進偵察車プログラムに提出される。 (Photo provided by Textron Systems)


 インタビューの中でフィリップスは、コットンマウスは、米陸軍や海外顧客が購入している同社のM117装甲警備車や、M117の亜種であるコマンドーと異なると強調した。

 また、C4と無人システムの統合が、ARVの最初のバリエーションを特に複雑なものにしていると述べた。しかし、当然ながら、海兵隊のニーズを考慮して入札するという。

 「Textron Systemsは、地上戦闘車両の開発・製造だけでなく、有人・無人システム含む各種領域のシステムインテグレーションで、他社にない実績があり、この設計が海兵隊に大きな価値をもたらすと考えています」。

 M117とコマンドーに加え、Textronは国防総省で使用されているShadowとAerosonde無人航空機システム、海兵隊の新しい船舶海岸接続装備(海兵隊とその装備を外洋の輸送艦から浅海を通り、最終的に陸地に運ぶ中型船舶)を担当している。新型ARVの重要要件は、1隻の船舶海岸接続装備で4台を輸送可能な重量とサイズであるため、後者に精通していることは重要だ。

 「当社は、耐久性と信頼性の観点で、頑丈な車両を作ろうとと考えていました。また、サイズと輸送性の観点から、1つの船舶海岸接続装備に4台を搭載することを念頭に置いていました。海兵隊にとって、沿岸から陸上への輸送がいかに重要であるか、当社はよくわかっています」。

 艦と海岸を結ぶ接続船の性能に精通していることと、同社の無人システム統合の幅広いポートフォリオが相まって、最終入札で有利に働くことは間違いない。


トップが語る、このプログラムへの懐疑的な眼差し

12月に両社が入札し、2023年秋ごろに落札者が発表される予定だ。すべてが計画通りに進めば(ペンタゴン調達の世界では、確実なことはない)、次期高性能偵察車両は2030年頃に実戦投入可能となる。

 海軍の2023年度予算の説明文書によると、海軍はARVを「海兵隊の偵察能力の近代化で重要」とみなしている。しかし、国防総省のその他の大規模調達と同様に、全員が完全に納得しているわけではない。この場合、懐疑的なのは海兵隊上層部だ。

 「私は、全領域偵察と対偵察が将来の有事における重要要素であると繰り返し述べてきたが、車輪と有人装甲を備えた地上偵察部隊の整備が、インド太平洋地域における最善かつ唯一の答えになる確信がない」と、海兵隊総監デヴィッド・バーガー大将は述べている。「既存の能力を拡張する前に、あるいは数十億ドルの調達資金を新型偵察車両(ARV)の購入に振り向ける前に、この結論を支持する証拠を第三段階でもっと見る必要がある」。

 同大将はその後、2022年5月のForce Design構想の更新で、海兵隊にARVに関する「すべての仮定を見直し、検証する」よう指示した。つまり、ペンタゴンの風向きが変わることを考慮し、このプログラムが2030年に戦うに値する製品を生み出せると確認するよう、バーガーは求めているのだ。

 バーガーのコメントにもかかわらず、ARVプログラムは進行中で、競作の勝者にとっては、海兵隊の将来の地上車両ポートフォリオでの地位を確固たるものにする機会となる。■



What is the Marine Corps’ Advanced Reconnaissance Vehicle?


By   JUSTIN KATZ

on September 06, 2022 at 11:15 AM


2015年1月5日月曜日

V-22に空中給油能力を付加する米海兵隊の動向に注目

なるほどオスプレイの一部を給油機として固定化するのではなく、必要な時に空域内で給油機として使い、海兵隊の機動性を高めようという構想のようですが、海兵隊独自で給油機が必要と主張するのはどうでしょうか。観念的な反対議論が沈静化する方向にあると思いますが、自衛隊も同機を導入することを決めた今、国民は冷静に事実を見た方がいいでしょうね。地上車両もジェット燃料を使っているというのはターボシャフトエンジンを搭載しているのでしょうか。詳しい方に説明をお願いしたいところです。

V-22 to get a tanker option

Joshua Stewart, Staff Writer10:37 a.m. EST December 28, 2014
635549308216640337-MAR-V-22-Program(Photo: Sheldon Cohen/Bell Boeing)
V-22オスプレイが新しい能力を獲得する。米海兵隊専用の空中給油装備を開発中で、完成すれば空中給油機になる。
  1. 実用化になれば海兵隊の各機への給油機となり、F-35ライトニングIIも含むほか、地上車両への燃料補給も可能だ。ちなみに海兵隊車両は航空燃料を使っている。
  2. オスプレイを給油機として投入して、各機の戦闘行動半径を増やすのが海兵隊の航空10年計画の一部である。
  3. また海兵隊独自で給油能力を拡充すれば、それだけ海兵隊の独自運用の幅が広がると考えている。オスプレイ運用に整備された航空基地は不要であるのも魅力だ。
  4. 試作型の給油装置は2013年にテキサスで実験されている。その際にはオスプレイに燃料タンクと補給用ホースを取り付け、戦闘機の先頭に飛行させた。F/A-18CとD型への空中給油に成功している。
  5. ただし給油装置は都度装着することになり、V-22は分類上は空中給油機にならないという。海兵隊としてはJSFを地上支援に投入する際にも有効に活用できるようになると見ている。
  6. ただし開発は初期段階で実用化は2017年になる見込みだ。
  7. 給油機仕様ではドローグをオスプレイのハッチから伸ばす。実験時の写真では伸縮ホースを使っており固定式ブームではない。
  8. 海兵隊は2007年から同機を受領しているが、この他にも機体底部に機関銃を装着させた他、現在はミサイル搭載を実現化しようとしているなど、給油以外にも改良を加えている。
  9. その背景に海兵隊で同機を運用する特殊部隊Marine Air-Ground Task Forcesが各種の能力拡張を求めているためだという。■