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オーストラリア海軍の目指す原子力潜水艦はどう実現するのか。現実的な5案を比較してみた。

    オーストラリアが原子力潜水艦取得をめざしているが、どんな選択肢があるのだろうか。以下五つが浮上している。   オーストラリアが原子力推進方式潜水艦建造をめざすと9月15日発表するや、その内容の観測が盛んとなった。AUKUSは18カ月かけを検討する。   発表後に出てきた情報は少ない。当然疑問が残る。オーストラリア海軍(RAN)が取得する原子力潜水艦はどんな型になるのか。   まず、同艦が英国あるいは米国設計となるのは確実なようだ。そこで、以下5案が想定される。   最初に来るのが米海軍、英海軍の既存設計の流用で、(1)ヴァージニア級 (2)アスチュート級、そのあとに次世代艦として(3)SSN(X)と(4)SSN(R)がある。最後に(5)として英米の既存技術の応用案がある。   英米技術の流用を最小限にした国産設計案がより大胆な選択となる。あるいは次世代艦として三国で同時建造する案もある。ただし、ともに現時点では可能性は低い。   その他としてフランスやインドの設計案を採用する選択肢もある。中古潜水艦の導入はどうか。あるいは旧型弾道ミサイル潜水艦(SSBNs) を攻撃型潜水艦に転用する構想はどうか。ただ今回の発表内容からはこうした選択肢はかけ離れており、今回はその可能性について言及しないこととする。   1. ヴァージニア級 – 信頼性実証済みの米製攻撃型潜水艦 筆頭に来るのが米海軍のヴァージニア級だ。性能面、装備の共通化が大きな利点で、米海軍としても乗員訓練や運航支援で協力を惜しまないはずだ。 Mk.48 ADCAP魚雷など米製装備品はすでにオーストラリア海軍が導入済みだ。   また垂直発射管システム(VLS)でトマホーク巡航ミサイルの運用が可能となる。オーストラリアはすでに同ミサイル取得に動いているが、水上艦搭載を想定している。ヴァージニア級への搭載は自然だろう。   ヴァージニア級のVLSにトマホークを搭載しないのなら宝の持ち腐れだ。VLSは現行のブロック-IV艦で12本だが、ブロック-Vでは40本に増える。ブロック-IVで十分に見える。ただし、ブロック-Vではその他性能も向上している。   ヴァージニア級案の課題はオーストラリア国内建造立ち上げのコストだろう。オーストラリアが米国建造艦をそのまま取得する案も取りざたされているが、共同声明では読み取れない

速報)オーストラリアの原子力潜水艦取得を後押しする米英両国。ANKUSと呼ばれる三か国の安全保障協力関係はさらに緊密となり、中国への対抗を目指す。

  おや、ナヴァルグループによる通常型潜水艦建造は断念して一気に原子力潜水艦調達にオーストラリアは向かうのでしょうか。米英豪の強いつながりを感じさせます。韓国がこれで原子力潜水艦調達が現実に近づいたと考えれば大きな勘違いでしょうね。 イ ンド太平洋の各国が中国への備えを強める中、米国は域内のトップ同盟国へ原子力推進技術を供与する。 AUKUSすなわち米英豪三か国は安全保障取り決めをこの度形成し英米両国がオーストラリアのめざす原子力推進潜水艦実現を支援することになった。 南シナ海での中国との対決では原子力潜水艦の生存性が一番高いといわれる。原子力潜水艦は長距離移動でき、通常型潜水艦より長期間潜航が可能なため、広大なインド太平洋で理想的な装備となる。 「AUKUSとしてオーストラリアが望む原子力潜水艦調達を支援し、三か国共同作業を18カ月続ける。その中で技術分野、戦略、海軍関係の専門チームを組織し、実現に最適な方法を模索する」とバイデン政権高官が報道陣に語り、米国が同技術を供与した例は英国だけで1958年のことだったと解説した。 「オーストラリアは協力関係を深化させ、原子力推進潜水艦取得の方法を模索する。これによりオーストラリアに長期間配備能力が生まれることを強調したい」と同上高官は説明した。「静粛度が高く高性能だ。インド太平洋の抑止力整備に役立つ。そのため原子力技術のベストプラクティスで共同作業を進める。三か国の海軍部隊が共同作戦を展開し、原子力インフラを共有すれば各国間協力はさらに密接になる」 オーストラリアへの技術供与で同国の原子力潜水艦調達は現実に一歩近づく。オーストラリア国内の建造施設は原子力推進艦艇にも対応可能だが、国産建造となるのか、英米いずれかからの調達になるかは不明だ。 米海軍で潜水艦を専門としたある退役提督は原子力推進技術をオーストラリアと共有すれば米国の対オーストラリア関係が大きく変わるとUSNI Newsに述べた。 「オーストラリア海軍が原子力推進を採用すれば西太平洋での対応能力は確実に整備される」「中国へのメッセージだ。中国は経済面でオーストラリアに懲罰を与えており、今回の動きが回答だ」 また、今回の合意でオーストラリアが原子力潜水艦を調達し、米海軍攻撃型潜水艦がオーストラリアで整備を受けることも可能となれば米国のプレゼンスが同地域で拡大すると

攻撃型原潜の修理工程が消化しきれない米国の事情

原子力潜水艦は建造してもその後が大変ですね。特にこれまでは燃料交換作業が前提の設計で酷使されていればあちこちが痛みます。退役させるだけでも大変で、ロシアは簡単に海に捨てていました。(日米が資金技術援助して後日処理しています)中国はあとで大変なことになるのではないでしょうかね。国防装備の整備とは経済インフラあってこそ可能と改めてわかるお話ですね。 15 Subs Kept Out of Service: 177 Months Of Drydock Backups 補修作業待ち潜水艦15隻が戦力外で工程遅延合計は177か月に ドック入りしたUSSグリーンヴィル By SYDNEY J. FREEDBERG JR. on October 31, 2017 at 1:54 PM https://breakingdefense.com/2017/10/15-subs-kept-out-of-service-177-months-of-drydock-backups/ WASHINGTON:攻撃型原子力水艦の保守点検作業で15隻が順番待ちで、合計177か月相当の作業ができない状態になっており、海軍の打開策が予算不足で立ち往生していると下院軍事委員会スタッフが Breaking Defense に紹介している。 待ち時間合計は潜水艦一隻なら供用15年間分に相当し、2018年に補修作業に入る艦が現役復帰するのが2033年になるようなものだ。 予算案を通過させ支出上限を設けることができるのは議会だけだと同スタッフは指摘の上、解決策の一部は海軍の手にあるとする。民間造船所への業務委託だが海軍には気に入らない選択肢だ。 潜水艦多数が惨めな状況になっている。好例がUSSボイシーでノーフォーク海軍工廠で大修理を2016年開始の予定だったが今も順番待ちだ。政府は原案を断念しニューポートニューズ造船へ委託事業385.6百万ドル相当の契約を交付した。同造船所は海軍工廠をはさんだジェイムズ河の対岸にある。ボイシーは当初予定より31か月遅れてなお供用不能の状態だ。 だがボイシーだけではない。下院軍事委員会調べで他14隻で影響が出ており、遅延規模は2か月(USSコロンビア、モントペリエ、テキサス)から21か月(グリーンヴィル)までばらついている。

韓国が原子力潜水艦運用を開始する日が来るのか

著者の一人は現役韓国海軍潜水艦乗り組み士官です。果たして実現の可能性はあるのでしょうか。虫の良い主張にも聞こえる反面、展開されている効果も実現の可能性はあるように思えます。日本との微妙な関係に配慮した文脈になっていますが、独島と竹島を併記する一方原文では東海となっていますのでやはり韓国だなという感じは残りました。皆さんはどう思いますか。 Should South Korea Start Building Nuclear Submarines? 韓国は原子力潜水艦建造を開始すべきか   Jihoon Yu   Erik French September 26, 2017 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/should-south-korea-start-building-nuclear-submarines-22480?page=show 北朝鮮が潜水艦発射式弾道ミサイル(SLBM)開発に取り組む中、韓国は米国支援を得て原子力推進式潜水艦(SSNs)の取得に近づいている。国連本部訪問時の協議で韓国大統領文在寅はドナルド・トランプ大統領と韓国が長年目指すSSN建造を議題にした可能性がある。 韓国国防筋はすでに国産SSN建造費と効果を試算しているが、米国でこの話題はほとんど議題になっていない。米国防政策筋が米韓同盟に韓国SSNsが実現した場合の結果を真剣に検討することこそ重要である。一方で米国支援で韓国がSSNを実現した場合の同盟関係への潜在リスクを検討してみる。 4Dの強化 韓国国産SSNの一つの効果は同盟軍による「4D」作戦構想の実現が強まることだ。この構想は北朝鮮核ミサイルの「探知、妨害、防衛、破壊」 detect, disrupt, defend against, and destroy を行う内容でいわゆる「キルチェーン」の一部として北朝鮮内部深くを攻撃する能力で北朝鮮ミサイルの発射前にこれを排除する構想が4D構想の中心だ。北朝鮮がSLBM開発に進んでいるため、現在のキルチェーンの有効性に疑問が生まれている。同盟側も対潜戦(ASW)能力を向上しないと北朝鮮潜水艦が4D構想そのものを揺るがしかねない。 そこで韓国製SSNsが決定的な役割を果たす。SSNは