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巡洋艦退役のあと、大型艦建造の予定がない米海軍の方針はこれでいいのか。

  タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦の退役がはじまっており、今後の海上戦闘艦で必要なサイズ、発電容量等を考えると米海軍が進める駆逐艦建造では早晩能力不足が想定されるのですが、今のところ米海軍には大型艦の建造予定はないようです。しかし、これでいいのでしょうか。Naval Newsが専門家の意見をまとめてくれました。 米海軍は新型巡洋艦を建造すべきか? タイコンデロガ級巡洋艦が退役した後、新たな巡洋艦を設計・建造するかNaval Newsは米海軍に尋ねてみた。また、海軍の決断について軍事アナリスト2名に分析を求めた。 米海軍のタイコンデロガ級巡洋艦は耐用年数を迎え、今後数年で退役する。2027年までに巡洋艦が姿を消すことになる。その代替となる巡洋艦は建造されるのだろうか? 米海軍は、タイコンデロガ級巡洋艦の後継艦として次世代巡洋艦計画(CG(X))を2001年11月に開始していたが2010年に中止した。代わりに、米海軍はアーレイ・バーク級駆逐艦のアップグレード版であるフライトIII DDG-51の建造を決定した。 米国議会調査局(CRS)の2010年6月10日付議会報告書によると、「CG(X)プログラムは2001年11月1日に発表され、海軍は次世代水上戦闘艦ファミリーの獲得を目的とした未来水上戦闘艦プログラムを開始すると発表した。この新しい水上戦闘艦ファミリーには、3つの新クラスが含まれると海軍は発表していた。 - DD(X)と呼ばれる駆逐艦-後にDDG-1000またはズムウォルト級に改名-精密長距離攻撃と艦砲射撃任務用、 - CG(X)と呼ばれる巡洋艦は、AAW(対空戦)とBMD(弾道ミサイル防衛)を任務とする。 - 潜水艦、小型水上攻撃艇、機雷に対抗する沿岸(近海)戦闘艦(LCS)と呼ばれる小型戦闘艦。 ズムワルト級駆逐艦(DDG-1000)と沿岸戦闘艦(LCS)は実際に建造されたが、CG(X)計画は実現しなかった。 2024年6月、Naval Newsは米海軍の海軍海システム司令部(NAVSEA)に巡洋艦の代替について、また新たなCG(X)プログラムの復活があるか尋ねてみた。NAVSEAは本誌の要請を米海軍広報部(CHINFOに転送した: 「タイコンデロガ級巡洋艦をCG(X)に置き換えるつもりはない。短期的にはDDG 51 FLT IIIが、長期的にはDDG...

米海軍、巡洋艦全廃に舵を切りたいが、議会に反対派。A-10と同じ構造では。

  USS ヴィッカースバーグ (CG-69) がBAEシステムズのノーフォーク艦艇施設で修理を受けている April 8、 2022. Christopher P. Cavas Photo used with permission     誘 導ミサイル巡洋艦USSヴィッカースバーグ(CG-69)は、2030年代まで維持すべく、総額2億ドルの修理の真っ最中だ。 BAEシステムズ 艦艇修理施設が2020年からヴィックスバーグの改修作業にあたっている。      修理作業は、22隻残るタイコンデロガ級巡洋艦のうち11隻を2030年代まで維持し、空母打撃群で運用し、防空指揮官を乗せるとの10年前に出た論議を呼んだ海軍近代化計画の一部だ。  しかし現在、海軍は、修理と維持にコストがかかりすぎるとして、旧式装備の大規模削減の一環として、近代化を中止しようとしている。今週発表された長期建艦計画によれば、海軍は近代化計画の対象艦を含む、巡洋艦の全艦を今後5年間で廃止する。  議会が海軍の計画を認めた場合、海軍は2年間で巡洋艦10隻を退役させ、2023会計年度末には巡洋艦を22隻から12隻に減らす。  海軍の戦力要求・能力担当副作戦部長(OPNAV N9)スコット・コン中将 Vice Adm. Scott Conn は、水曜日に記者団へ、「供用開始後30年以上経過した艦船に近代化のため資源を投入し続けていいのかに尽きる」と述べた。  「議会は不満に思うかもしれないし、反発するかもしれない。第一線部隊には懸念がある。先週、ヴィックスバーグを訪れ、艦内を歩いたが、作業が進んでいた。しかし、まだまだ先は長い。これは海軍の『現実を見る』一部であり、現状を評価している。各艦へ投資を続けても、戦闘能力に見返りがあるだろうか」  ヴィッカースバーグとあわせ、USSバンカーヒル (CG-52)、 USSモービルベイ (CG-53)、 USS サンジャシント (CG-56)、 USSレイクチャンプレイン(CG-57) を海軍は2023年度に退役させたいとしており、USSモンテレー (CG-61)、 USS フエシティ (CG-66)、 USSアンツィオ(CG-68)、USSヴェラガルフ (CG-72) とUSSポートロイヤル(CG-73) は今年退役...

グアム防衛にイージスアショアのかわりに退役巡洋艦タイコンデロガのイージスシステムが使えないか。意外に費用対効果が高い解決案になる? 日本でもイージス艦退役後の用途に参考にならないか。

  USN   退役タイコンデロガ級巡洋艦をグアム周辺に配備すれば効率よくグアムのミサイル防衛の傘を拡げる効果が生まれるのではないか。 米 陸軍がイスラエル製アイアンドーム装備をグアムに配備し始めているが、数ある脅威の中でも巡航ミサイル相手に同装備が使えるかが焦点だ。同時に米軍にとってはさらに広範かつ多層構造のミサイル防衛の盾を戦略上重要なグアム島に展開することが課題だ。しかも迅速かつ安価に。そこでこの難題の解決策としてタイコンデロガ級巡洋艦を再活用できないか。米海軍は同級を退役させたいとしている。 現時点でグアムに展開中のミサイル防衛装備には陸軍のTHAADもあり、弾道ミサイルを最終段階で迎撃する。また前述のアイアンドームもある。陸軍は今回のアイアンドーム展開は短期間に限定し、実弾発射の予定もないとしている。 グアムに固定式イージスアショア施設を構築する案が昨年浮上してきた。米海軍はルーマニアで同様の施設を運用中だ。提案の背景には中国の航空部隊やミサイルの脅威がハイエンド戦にいったん発展すれば現実のものとなることもあり悠長なことは言ってられない事情がある。ただし、今年三月にミサイル防衛庁長官ジョン・ヒル海軍中将は地上配備装備では対航空機、ミサイル防衛の必要に対応できないと発言し、分散型防衛システムを提案し、地下施設や移動式装備の採用を提言した。 10月にMDAは議会に極秘扱いの報告書を送付し、グアム防衛システムの選択肢を提示した。本稿執筆時点で公になっているのは「装備構造研究」の部分のみで、かつ内容はごく少ないものの、機密解除版は非公開のままだ。 「追加研究の提言として、移動式装備に限った要求内容の検討があり、国際日付線以西の脅威に前方配備マルチドメイン指揮統制機能が対応する際の複雑性と緊急性はあえて無視している」とフィリップ・デイヴィッドソン海軍大将(インド太平洋軍INDOPACOM)司令官が退役前の3月に議会にて発言していた。デイヴィッドソンはイージスアショアのグアム配備を強く主張し、2026年以前に展開を完了し、太平洋での中国の動きを抑止すべきと口に衣着せず発言していた。 そこでタイコンデロガ級巡洋艦がからんでくる。現在同級は21隻が海軍にあるが、2022年度予算要求案では最古参の7隻を退役させるとある。各艦にはイージス戦闘システムが搭載さ...

★★空母キティ・ホーク、ペリー級フリゲート艦の現役復帰案が浮上中

うーんこれはどうなんでしょう。モスボール係留中の劣化を克服し、新装備を搭載しても乗員が旧式艦の装備に習熟するのに時間がかかりその間にも供用期間が減ります。数合わせにしかならないのでは。ペリー級フリゲートは使い勝手はよさそうですが、VLS搭載の必要はないのでは。低水準の脅威環境なら十分現状でも対応できそうですね。LCS沿海域戦闘艦支持派にはフリゲート艦復帰は都合悪いでしょう。日本にはモスボール保存がないのでわかりませんが、たしかに米海軍はベトナム戦争、湾岸戦争にアイオワ級戦艦を復帰させていましたね。独特の技術水準を維持しているようです。 MC3 KYLE D. GAHLAU—U.S. NAVY US Navy Looking At Bringing Retired Carrier USS Kitty Hawk Out Of Mothballs 米海軍が退役空母USSキティー・ホークの現役復帰を検討か Bringing back its last operational conventionally powered supercarrier would help the Navy make its 12 carrier fleet goal a reality. 最後の通常動力大型空母の復帰は海軍が求める空母12隻体制の実現の近道になるか   BY TYLER ROGOWAY JUNE 8, 2017 http://www.thedrive.com/the-war-zone/11316/us-navy-looking-at-bringing-retired-carrier-uss-kitty-hawk-out-of-mothballs 米海軍が目標とする355隻体制の実現に向かう中で(現状は275隻)一つの方策は現役艦船の耐用年数を延長することである。さらにモスボール保存中の艦船を現役復帰させる案も検討している。その中で可能性が高いのが最後の通常動力大型空母USSキティー・ホーク(CV-63)だ。 海軍の海上システムズ司令部を率いるトーマス・ムーア中将は保存中艦船は大部分が復帰もままならない状態であるが、USSキティー・ホークは違うと述べている。「保存中の空母でキティー・ホークは真剣に検討対象...