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歴史に残らなかった機体17 ノースロップF-89は核武装の全天候迎撃機だった

全 天候双発機のノースロップF-89スコーピオンは航空防衛軍団専用に設計された初のジェット迎撃機だった。▶直線翼で複座の同機にはレーダー操作員がパイロットを誘導し、昼夜問わず敵機を捕捉撃破する構想だった。▶アリソンJ35エンジン(推力8千ポンド)にアフターバーナーを付けた。巡航速度は465mphでアフターバーナーを作動させ630mphを出し、航続距離は1千マイル、実用上昇限度は45千フィートだった。▶ F-89の初飛行は1948年8月で米空軍向け納入は1950年7月に始まった。▶合計1,050機が製造され、1960年代末まで現役だった。▶迎撃機としてソ連の核爆撃機が米国本土に侵入する前に撃墜する役目だった。 ▶F-89には当時最先端の兵装が搭載され、はじめて機関銃を全廃した戦闘機となり、ヒューズ製ファルコン空対空誘導ミサイルを採用した。▶ミサイルは敵機にレーダー照準を合わせると自動発射する仕様だった。 F-89Jでさらに威力を高め空対空核兵器を初めて搭載した機体となった。▶これがジーニーロケットで、1957年7月にネヴァダ試験場上空で核弾頭付きジーニーを試射している。▶MB-1ジーニーはその後AIR-2Aに改称され、「ディンドン」の愛称がつき、全長3メートルの本体に1.5キロトンのW25を弾頭に付けた。▶ジーニーはその後、対地攻撃用通常兵器に改装された。▶ただし、改装作業が完了した時点でF-4ファントムはじめ新鋭機がF-89スコーピオンにかわり供用開始していた。▶それでも1960年代初頭にスコーピオンはジーニーとの組み合わせで供用中だった。 F-89Jは350機がそろい、航空防衛軍団で初の核装備迎撃機となった。▶1950年代末から州軍へ移譲が始まり、核兵器は撤去され、最後の機体の退役は1969年7月だった。■ この記事は以下を再構成したものです。 Northrop F-89 Scorpion–The First Combat Aircraft Armed with Air-to-Air Nuclear Weapons June 13, 2020   Topic: Security   Region: Americas    Blog Brand: The Buzz   Tags: Military