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2026年9月19日土曜日

日本は原子力攻撃型潜水艦SSNの取得を議論のタブーから解放した―「近隣諸国」は国内の左巻き勢力に火を焚き付け猛烈なアンチキャンペーンを張るでしょうが、冷静な安全保障論議をしてもらいたいものです

 

日本が原子力潜水艦の取得に道を開いた

Japan Opens The Door To Acquiring Nuclear-Powered Submarines


A submarine of the Japanese Maritime Defence Force surfaces during a naval review on October 26, 2003 off Sagami Bay, Japan. Prime Minister Koizumi reviewed the 52-strong fleet as well as 53 aircraft.

相模湾沖で行われた海軍観閲式で、海上自衛隊の潜水艦が浮上する様子。写真:鴨志田浩一/ゲッティイメージズ

脅威の高まりを受け日本は海軍力を急速に進化させており、潜水艦に対する要件も同様に変化している

本は、原子力潜水艦の導入の可能性を排除していないと表明した。これまで潜水艦部隊の推進力を一貫して通常動力にのみとしてきた同国にとって、潜在的に大きな転換となる可能性がある。小泉進次郎防衛相は海上自衛隊(JMSDF)の将来的な要件を検討するにあたり、原子力潜水艦の導入を排除していないと認めた。

日本が最終的にこの能力の獲得を目指すことになれば、原子力潜水艦を運用する限られた国の仲間入りをすることになる。現在、中国、フランス、インド、ロシア、英国、米国のみが、原子力潜水艦を保有している。ブラジルがこの仲間入りを目指して動いている一方、オーストラリアや韓国の原子力潜水艦計画は長期的なものとなっている。


日本の潜水艦隊は、最も能力の高い通常動力型部隊の一つと見なされており、先進的な海軍推進技術で最前線に立っている。しかし、相当な専門知識があるとはいえ、原子力推進能力の開発と維持は大きな課題で、日本の既存の通常動力型潜水艦建造をはるかに超える専門知識とインフラを要する。

小泉防衛相の発言は、原子力潜水艦の取得を決定したものではなく、また日本が調達プログラムを開始したことを示すものでもない。しかし、発言は、潜水艦の推進システムをめぐる国内の公的議論での重要な進展を示すものであり、これまで防衛計画の主流から大きく外れていた能力を検討する意向が、日本の防衛当局内で高まりつつあることを示唆している。

日本は世界でも有数の高性能な通常動力潜水艦隊を運用しており、その中核をなすのは、空気独立推進システムと先進的なリチウムイオン電池を装備した、高性能ディーゼル電気式潜水艦である。これらの潜水艦は、日本および周辺海域での作戦に極めて適している。

海上自衛隊は現在、通常動力型潜水艦を22隻運用しており、2010年代に確立された戦力構成を維持しつつ、旧式艦をより高性能な「たいげい」級へ順次置き換えている。現在、「たいげい」型潜水艦5隻が海上自衛隊で就役しており、さらに追加艦が建造中。

同型艦の1番艦である「たいげい」は、2020年10月14日、兵庫県神戸市にある三菱重工業(MHI)の造船所で進水した。海上自衛隊

しかし、原子力推進であれば、航続距離と水中持続航行速度が大幅に向上し、日本の潜水艦は最小限の支援で広範な西太平洋全域で長距離作戦を展開できるようになる。これは、東京の戦略的焦点が近海から拡大する中で、ますます重要性を増している要件である。

中国の 急拡大する海軍力、とりわけ 潜水艦隊 ますます遠方へ及ぶ海上作戦は、東京に対し、日本列島から遠く離れた海域における中国軍をどのように監視し、場合によっては対抗すべきかの検討を迫っている。原子力攻撃型潜水艦は、通常推進方式による航続距離の制約を受けずに長期間潜航し続けることができるため、長距離監視、追跡、および海上封鎖任務に特に有用である。

日本におけるこの議論は、隣国韓国での重要な動きと並行して進んでいる。ソウルは原子力潜水艦を開発する計画を明らかにしたが、この動きは北東アジアで台頭しつつある海底競争にさらなる勢いを与える可能性がある。韓国の決定は、この地域の米国の同盟国にとって原子力推進がもはや単なる理論上の能力ではないことを示しており、東京にとって特に重要な意味を持つ。日本海軍と韓国海軍の任務や戦略的優先事項は異なるものの、両国とも、中国や北朝鮮との対立が激化する海域での作戦遂行という課題に直面している。

この動きは、日本がオーストラリアやその他のAUKUSパートナーとより緊密に連携する新たな機会を生み出す可能性もある。オーストラリアは現在、AUKUSの「第1の柱」の下で、独自の通常兵器搭載型原子力潜水艦能力の取得を進めており、米国および英国の原子力潜水艦もオーストラリアを拠点として運用される予定である。一方、日本は別途、先進的な能力と技術協力を扱うAUKUSの「第2の柱」における潜在的なパートナーとして位置づけられている。

日本がSSN導入を決定すれば、潜水艦の相互運用性、対潜戦、人材・技術的専門知識、インフラ、維持管理、さらには産業基盤の側面を含め、オーストラリアとの協力の基盤が将来的にはるかに深まる可能性がある。アナリストたちはすでに検討しているのは、オーストラリアの原子力潜水艦計画が進展する中で、日本がAUKUSの潜水艦エコシステムにどのように組み込まれるかについてである。

対地攻撃用巡航ミサイルの発射能力を備えた日本の原子力潜水艦は、長距離の標的を攻撃する能力の獲得をますます重視するようになった、同国の新しい「反撃」姿勢においても強力な構成要素となるだろう。

日本はすでに、改良型12式対艦ミサイルを含む国産長距離ミサイルシステムの配備を開始しているほか、米国製のトマホーク巡航ミサイルも導入している。

SSNが導入されれば、生存性が高く機動性に優れたプラットフォームがこの新たな攻撃体制に加わり、日本は長距離兵器を自国領土から遠くに配置できるようになり、敵が特定して無力化しようとする試みを困難にすることができる。これは、日本の空軍基地、ミサイル基地、その他の固定インフラが攻撃を受けている紛争において、特に有用となるだろう。

SSN導入の要件は、日本の拡大する遠征作戦への意欲とも合致している。海上自衛隊が「いずも」級ヘリコプター搭載護衛艦F-35B戦闘機の運用に対応するよう改造し、日本により信頼性の高い空母航空戦力をもたらす中、原子力攻撃型潜水艦は、重要性を増すこれらの水上艦隊にとって貴重な護衛となるだろう。その速度、航続距離、および長期間の潜航能力により、SSNは長距離展開における空母部隊への随伴や、日本近海から遠く離れた地域での不測の事態への対応支援に特に適している。

大局的に見れば、数十年にわたり日本の通常防衛論議から原子力推進が事実上排除されてきたことは極めて重要な意味を持つ。しかし最近では、日本の防衛当局者や政策立案者らが、将来の潜水艦に異なる推進システムが必要かどうかを検討し始めている。この問題は今や、閣僚レベルで公然と議論できるものとなっている。

とはいえ、原子力潜水艦計画の推進には、多大な課題が伴うことになるだろう。

150227-N-DB801-126 - PEARL HARBOR, Hawaii - (Feb. 27, 2015) - The Japan Maritime Self-Defense Force (JMSDF) submarine JS Hakuryu (SS 503) arrives at the submarine piers of Joint Base Pearl Harbor-Hickam, Feb. 27. While in port, the submarine's crew will conduct various training evolutions, continue to build positive relationships with the United States and have the opportunity to enjoy the sights and culture of Hawaii. (U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 1st Class Steven Khor/Released)

海上自衛隊の「そうりゅう」級潜水艦「はくりゅう」が、パールハーバー・ヒッカム統合基地の潜水艦埠頭に到着した。米海軍写真:マス・コミュニケーション・スペシャリスト1等兵曹 スティーブン・コール/公開

原子力潜水艦の建造・運用には、産業、規制、訓練の面で全く異なるインフラが必要となる。また、これらの艦艇は、日本が現在保有する通常動力型潜水艦に比べ、建造および運用にかかる費用がはるかに高く、その複雑さも格段に増すことになる。日本政府は、原子力規制、原子炉技術、整備施設、乗組員の訓練、および核物質の取り扱いに関する諸問題を解決しなければならない。

さらに、重要な政治的側面も存在する。海軍の原子力推進は、核兵器保有とは根本的に異なるものの、戦後の安全保障政策が核兵器に関する経験長年にわたる非核の原則によって形作られてきた国において、その方向へのいかなる動きも必然的に厳しい監視にさらされることになるだろう。

こうした理由から、小泉発言は、日本の原子力潜水艦計画の発表というよりも、むしろそのような計画について議論する上での政治的障壁が崩れつつあることの証拠として捉えるべきである。


230704-N-NY362-1143 PHILIPPINE SEA (July 4, 2023) Japanese Oyashio-class submarine JDS Yaeshio (SS 598) transits the Philippine Sea during Pacific Vanguard 23, July 4. Pacific Vanguard is an opportunity for the four Indo-Pacific navies to strengthen their skills in maritime operations, anti-submarine warfare operations, air warfare operations, live-fire missile events, and advanced maneuvering scenarios in the Mariana Islands Range Complex (MIRC). The U.S. military routinely operates in designated land, air, and sea areas of the Mariana Islands to safely train military service members in equipment use, tactics, joint operations, and humanitarian aid missions. (U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 3rd Class Santiago Navarro).

「おやしお」級潜水艦「やえしお」が、「パシフィック・ヴァンガード23」演習中にフィリピン海を航行している。米海軍写真、撮影:マス・コミュニケーション・スペシャリスト3等兵サンティアゴ・ナバロ

次の問題は、日本政府が「選択肢として残しておく」という段階から、実際に原子力潜水艦の設計、推進技術、導入経路について詳細に検討する段階へと進むかどうかである。

そうなれば、その影響は日本の潜水艦隊の枠をはるかに超えて広がる可能性がある。原子力潜水艦は、西太平洋全域で活動する日本の能力を大幅に強化することになり、日本、中国、そして米国その他の地域同盟国間の海底上の勢力均衡を変える可能性もある。少なくとも、構想は最高レベルでの幅広い議論の一部となった。■

トーマス・ニューディック

スタッフライター

トーマス・ニューディックはTWZのスタッフライターであり、軍事航空、防衛技術、兵器システム、国際安全保障を担当している。ドイツのベルリンを拠点とし、世界中の紛争、軍事近代化の取り組み、新興の航空宇宙技術について報道しており、特に空軍力と現代戦争におけるその役割に関心を持っている。彼の報道は、特にヨーロッパにおける現代および歴史的な空軍力に関する深い専門知識に基づいており、大陸内外の軍用航空、空軍作戦、航空宇宙開発に焦点を当てている。


オリジナル版読者のコメント

  • 率直に言って、ゼロから短期間かつ比較的容易に原子力海軍を構築できるとすれば、それは日本だ。インフラや技術的ノウハウは、彼らにとって大きな問題にはならないだろう。もし彼らがAUKUSに一定程度参加できるのであれば、作戦・乗組員・…についても支援が得られるはずだ。

  • 長年にわたり海上自衛隊の活動を追ってきた者として、原子力潜水艦は必ずしも必要ではないと思う。もし目的が日本の領海内で待ち伏せすることなら、間違いなく世界で最も先進的な通常動力型潜水艦で……

    • 具体的な数字は分かりませんが……もし中国が遠距離から攻撃を仕掛ける空母を追い詰める必要があるなら、その計画が領海内に限定されることはないでしょう。中国の政策を鑑みれば、それらを追い詰めるための速度と航続距離は、能力分析の一部として考慮されなければなりません。

  • 小泉氏の発言は、原子力潜水艦の取得決定を示すものではなく、また日本が調達プログラムを開始したことを示唆するものでもない

  • 様子見か……3つの目を持つ魚「ブリンキー」がいる、ほんのり光る福島の海で……。

  • 日本が防衛を米国に依存し続けるのは愚の骨頂だ。自国の備蓄さえ維持できず、壊滅的なミスを犯しがちな国にこれほど深く縛られているのか? 最悪の計画だ。

    • 先進兵器の備蓄不足は、米国だけの問題ではない。

  • 注目すべきは、これに加え、次世代潜水艦に垂直発射システムを搭載する可能性もあるという点だ。これにより、水面や水面直下に向けてミサイルやドローンをより容易に発射できるようになるほか、極超音速攻撃兵器の配備計画とも合致する。

  • 潜水艦をフリゲート艦と交換すべきだ。

    • ヴァージニア級ブロックIV 1隻と、モガミ級フリゲート3隻の交換なら、喜んで受け入れるよ。

  • 「日本の同盟国に最高の装備を確実に提供することは素晴らしい計画だ。彼らは我々のために極東を守ってくれるからだ。数ドル節約するために彼らに戦略的自律性を与えても、絶対に裏目に出ることはないだろう。」――おそらく1902年のイギリス。

  • オーストラリアは、自国のSSN造船所とインフラを立ち上げて計画通りに進めるために、日本からの(財政的)支援を確かに必要としているだろう

  • 一方で、日本は自国の技術力とインフラを整備したいと考えているかもしれない。

  • 韓国はこの件における不確定要素だ。彼らには独自の……ための計画がすでに整っているはずだと、私はかなり確信している。

  • 日本海軍は、かなり「こっそり」から、本当に本当に「こっそり」へと進化するだろう。

  • 正直、それには大賛成だ。原子力潜水艦に対するアニメ的な反論は、伝説級になるだろう。

  • 習近平は自分を誇りに思っているといいな。

  • 第三次世界大戦は一つの事実を明らかにするだろう。水上、水中、空中、宇宙のセンサーによって、水面上にあるものは、敵が東であれ西であれ、隠れることはできない。この情報が24時間体制で把握されることで、第二島嶼線の外側、日本やフィリピンに至る水上部隊までもが標的となり、攻撃を受けることになるだろう…… .

  • OT、一読の価値あり

  • https://www.geopoliticalmonitor.com/natos-arctic-surveillance-claims/

  • OT:(英国)陸軍の新たな「キラー・ドローン」チャレンジが、兵士のスピード、精度、殺傷能力を試す

  • https://youtu.be/eRdrilSXyB8?is=QkBDUR46w8cF9boH

  • 陸軍の新たな「キラー・ドローン」チャレンジが、兵士のスピード、精度、殺傷能力を試す

  • 日本が生産したいヴァージニア級潜水艦のブロックを何でも提供し、その見返りに、日本には大型の「まや」級を建造してもらい、オーストラリアには彼らの艦艇を作ってもらう。 あらゆる面でWIN、WIN、そしてWINだ。

  • 我々は適時に有能なフリゲート艦を手に入れ、日本は適時に原子力潜水艦を建造でき、オーストラリアは……

  • 正直に言おう……結局は韓国がやるだろう。それが、原子力潜水艦保有というタブーを破る本当の理由だ…… 真剣に言えば、22隻の潜水艦は、すでに素晴らしい艦隊だ。しかし、日本はその海軍を第一かつ最も重要な防衛線として使うことになるだろう。だが、SSNは本当に……

  • 日本人は、人々が思っている以上に簡単に、過去の行動パターンを再学習するよう導かれることになるだろう。

  • 原子力潜水艦を運用している、あるいは運用に向けて取り組んでいる国が8カ国あるというのは、それほど特別なことではないように思える。

  • インドが原子力潜水艦保有国の仲間入りをしているとは知らなかった。

  • https://carnegieendowment.org/india/posts/2026/04/the-coming-of-age-of-indias-nuclear-triad

  • インドの核三本柱の成熟

  • carnegieendowment.org

  • 日本、快進撃中……

  • アメリカ人は(鬼畜米英、あるいは「英米悪魔」)で、道徳的徳を欠いた汚く、未開な野蛮人だ。これからは彼らに教訓を叩き込んでやる。 - 東条英機 - / あれは第二次世界大戦の話だ。状況は変わるだろう?私たちを「悪魔」と呼ぶ人は大勢いる――彼らはただ私たちを知ればよいだけだ。さもなければ、代償を払うことになるだろう……

    • 愚かな大言壮語を吐き、間抜けな群衆を煽っているのが、世界で私たちだけだなんて誰も言っていない。

    • 歴史を通じて、それはある意味よくあることだ。


2026年7月7日火曜日

カナダはドイツ提案の212型潜水艦を採択。NATO協力での実利を取った形で韓国は敗退

 

カナダはドイツ提案「212型」潜水艦を選定

Canada Picks German Type 212 Submarine For Badly Needed Fleet Renewal


212CD型12隻の調達は、カナダ史上で最大級の防衛調達となり、カナダが欧州の同盟国との軍事協力強化に向けた大きな転換点を示す―カナダもNATO加盟国であり、欧州との共同作戦構想を考えれば、韓国には最初から分が悪かったといえますね

https://www.twz.com/sea/canada-picks-german-type-212-submarine-for-badly-needed-fleet-renewal


Canada’s next submarine will be German made, after Ottawa announced its decision to buy a dozen new Type 212CD boats from ThyssenKrupp Marine Systems (TKMS). The subs will replace Canada’s aging and troublesome Victoria class diesel-electric submarines, and reflect the increased priority afforded to underwater operations in the highly strategic Arctic region.

スクリーンショット:TKMS

タワのカナダ政府が、ティッセンクルップ・マリン・システムズ(TKMS)から新型の通常動力型212CD型潜水艦12隻を購入する決定を発表した。これらの潜水艦は、老朽化が進み信頼性が低下しているカナダのビクトリア潜水艦に取って代わるもので、同国史上最大規模の防衛調達の一つとして、艦隊規模を3倍に拡大するとともに、オタワ政府に北極海および北大西洋での作戦遂行に向け、はるかに高性能なプラットフォームを提供することになる。

カナダのマーク・カーニー首相は本日、ドイツのコンソーシアムが潜水艦建造の入札を勝ち取ったと発表した。TKMSは、韓国の造船会社ハンファ・オーシャンが提案したKSS-III Batch II型潜水艦と契約を争っていた。

今後就役予定の212CD型潜水艦のイメージ図。TKMS

212CD型(共通設計)潜水艦は、212A型のさらに改良されたバージョンで、ドイツの提案は、数十年にわたる潜水艦の系譜に基づき、この型の派生型は世界中の多くの海軍で運用されているが、韓国の競合提案についてはこれはあたらない。

潜航中のドイツ海軍212A型潜水艦。ドイツ国防省

すでにドイツとノルウェーが発注している212CD型は、新世代バッテリー(おそらくリチウムイオン型)を含む改良型空気独立推進(AIP)システム、改良型ディーゼル発電機、速度と航続距離の向上、自衛能力の強化、そして特別に設計されたダイヤモンド形状の船体によるシグネチャの低減といった特徴を備えている。

この潜水艦の水上排水量は約2,750トンで、212A型に比べて65%増加している。全長は240フィートで、533mm魚雷発射管を6基装備する。

新型潜水艦は氷の下での長期滞在に最適化されており、これは北極圏周辺での長期哨戒に不可欠な要件である。

カナダは以前、212CD型とKSS-IIIバッチIIの双方が同国の軍事要件を満たしていると表明していた。

したがって、決定の決め手となったのは、おそらくコストと産業オフセットだったと考えられる。

カナダ連邦政府とTKMSは、契約を最終決定するため交渉を行う必要がある。

しかし、コスト面では、12隻の契約額は120億ドル超と推定されている。契約には約半世紀にわたる維持管理も含まれ、総額は700億ドルを超える可能性がある。

カナダ向け212CD型の正面図を示すレンダリング画像。TKMS

カーニー首相率いる自由党は、防衛費の大幅な増額を公約しており、2035年までにGDPの5%を防衛費に充てることを約束している。

これまでドイツと韓国の高官がカナダを訪問し、それぞれの提案がもたらす広範な経済的利益をアピールしていた。

ドイツは、ベルリンとオタワの関係をより緊密にする広範な防衛協力の一環として、カナダに対しノルウェーと共に212CD型潜水艦プログラムに参加するよう提案した。またドイツは、オタワに対し、現地の造船所で部品の製造、さらには潜水艦全体の建造を行う機会を提供すると述べた。

ベルリンはさらに、カナダのボンバルディア社から特殊任務用航空機を相当数購入する意向を示したほか、カナダの希土類、鉱業、人工知能、バッテリー生産へのアクセスも模索していると示唆した。

一方、韓国は、契約が成立すれば、カナダ産の鋼材を使用してカナダ国内で装甲戦闘車両を製造すると述べた。

カナダの新型潜水艦の引き渡しスケジュールは不明確である。これまでTKMSは、2027年以降、カナダ向けに年間3~4隻程度の潜水艦を建造できると述べてきた。

カナダ政府は、最初の新型潜水艦の引き渡しを遅くとも2035年までに行いたいと考えている。

4隻のビクトリア級潜水艦は早急な更新が求められている

カナダ海軍で就役中のビクトリア級艦隊は、もともと英国海軍でアップホルダー級として就役していたものを、1998年に英国海軍から中古で取得したものである。これらの潜水艦は、引き渡し以来、技術的な問題や長期にわたる整備期間に悩まされてきた。最初の3隻は2000年から2003年にかけてカナダ海軍に就役したが、4隻目は2004年の引き渡し航海中に船内で致命的な火災に見舞われた。その結果、同艦がカナダ海軍に正式に就役したのは2015年になってからであった。

4隻のビクトリア級潜水艦のうちの1隻であるHMCS コーナー・ブルックが、2009年の寄港のため、コネチカット州ニューロンドンの潜水艦基地に入港した。米海軍

現在、4隻のビクトリア級潜水艦のうち3隻が整備中である。

12隻の212CD型は、カナダが初めて購入する新造潜水艦となる。

これらは、競争が激化する北極圏および北大西洋地域において、カナダが軍事的プレゼンスの拡大を図る上で重要な役割を果たすことになる。

NATOは、ロシアおよび中国との将来の競争の舞台として、北極圏と北大西洋をいっそう重視している。優先順位の変化を反映し、カナダは2024年にドイツおよびノルウェーと三カ国間の意向書に署名し、同地域全体におけるNATOの抑止力と防衛態勢の強化を目的とした戦略的パートナーシップを確立した。当時、オタワ政府はこの合意が将来の潜水艦調達とは無関係であり、防衛産業協力、サプライチェーン、訓練、作戦に焦点を当てたものであると強調していたが、カナダが212CD型を選定したことで、このパートナーシップは事実上、大きな前進を遂げたことになる。

カナダ、ドイツ、ノルウェー3カ国が同一の潜水艦設計を採用することで、これら3つの海軍は、物流、整備、訓練、作戦計画の統合をより円滑に行えるようになるほか、北極圏における持続的な水中プレゼンスを維持しやすくなる。ドイツも北極圏への海軍力の重点を拡大しており、アイスランドおよびその周辺における軍事的な存在感を高める計画を含め、NATOの北方における態勢をさらに強化している。

こうした協力は、戦略的に極めて重要なGIUKギャップ周辺において特に大きな価値を持つことになる。GIUKギャップは、長きにわたり、ロシアの潜水艦が大西洋に進入する際のNATOにとっての主要な障壁となってきた。この海域を検知されずに通過した潜水艦は、外洋に到達すると追跡がはるかに困難になり、大規模な紛争が発生した場合、同盟国の海上交通路、海軍任務部隊、および重要な陸上目標を脅かすことになりかねない。

冷戦時代のGIUKギャップの地図が、今日でも依然として非常に重要な意味を持つ。CIA.gov

カナダの潜水艦は、ロシアのますます活発化・高度化している潜水艦隊を追跡しつつ、潜在的なロシアの侵略から北大西洋を守る一助となるだろう。これは、冷戦直後の数年間とは著しい対照をなしている。当時、ロシアの潜水艦哨戒活動は急激に減少し、北大西洋はその戦略的重要性の多くを失ったように見えた。

NATOはまた、バルト海で相次いだ破壊工作の疑いを受け、海底の重要インフラの保護に注力している。通信ケーブル、パイプライン、および洋上エネルギーインフラはすべて潜在的な標的として浮上しており、協調的な潜水艦作戦と継続的な水中監視の重要性がさらに高まっている。同盟の多くの地域で潜水艦隊が縮小し続ける中、運用者間の緊密な協力がますます重要になっている。

協力は潜水艦だけにとどまらない。カナダ、ドイツ、ノルウェーもP-8ポセイドン海上哨戒機を運用しており、統合的な対潜戦、海上監視、および訓練のさらなる機会が生まれている。NATO加盟国はすでにこの方向へと動き出しており、英国とノルウェーはP-8フリートをめぐり協力を拡大しており、ドイツも最近、英国の基地からのP-8運用を対象とする同様の協定に署名した。

ドイツ製潜水艦の選定は、カナダが防衛ニーズを満たすためにますます欧州に目を向けていることを強調するものであり、これは米国への従来の依存度を低減しようとする広範な取り組みの一環である。

カナダが欧州の兵器メーカーへと軸足を移しているように見えることは、将来の戦闘機調達を分割する可能性で憶測を煽る一因となっている。

212CD型の選定は、長年にわたり信頼性の問題に悩まされてきた艦隊の更新につながる。この決定は、カナダの防衛政策での広範な転換を示すものでもある。北極圏および北大西洋におけるNATOの対潜戦態勢を強化するだけでなく、オタワと欧州との軍事関係を深め、おそらく数世代にわたりカナダにとって最も野心的な海軍近代化計画の幕開けとなるだろう。■

トーマス・ニューディック

スタッフライター

トーマス・ニューディックはTWZのスタッフライターであり、軍事航空、防衛技術、兵器システム、国際安全保障を担当している。ドイツのベルリンを拠点とし、世界中の紛争、軍事近代化の取り組み、新興の航空宇宙技術について報道しており、特に空軍力と現代の戦争におけるその役割に関心を寄せている。彼の報道は、現代および歴史的な空軍力、とりわけヨーロッパにおける深い専門知識に基づいており、大陸全域およびそれ以上の地域における軍用航空、空戦、航空宇宙技術の発展に焦点を当てている。




2026年7月5日日曜日

潜水艦の調達拡大は進む。インドネシアが仏設計を現地建造へ。「スコーペーン・エヴォルド」をまず2隻建造し、将来は輸出も視野に入れる

 Scorpène Evolved for Indonesia

インドネシア海軍(TNI AL)の主要海軍基地外で、潜望鏡深度を航行する「スコーペーン・エボルブド」型潜水艦のイメージ図。ナバル・グループ提供。


「スコーペーン・エヴォルヴド」潜水艦の初の現地建造がインドネシアで今月開始

First Local Construction of Scorpène Evolved to Begin This Month in Indonesia


  • Naval News

  • 2026年7月2日公開

  • ファウザン・マルフティ

https://www.navalnews.com/naval-news/2026/07/first-local-construction-of-scorpene-evolved-to-begin-this-month-in-indonesia/


7月2日、PT PALインドネシアとナバル・グループは、東ジャワ州スラバヤにあるPT PALの潜水艦建造・整備施設でプレスツアーを開催し、Scorpène Republik Indonesia(SRI)プログラムの一環として、インドネシア海軍(TNI AL)向けに2隻の「スコーペーン・エヴォルブド」型潜水艦の建造開始に向けた準備状況を後悔した。この視察では、インドネシアがフランス設計の潜水艦の国内建造に向けて着実に前進する中、両社がインフラ整備、人材育成、生産体制の整備において成し遂げた進展が浮き彫りになった。

ナバル・グループのSRIプログラム・ディレクター、ヴァンサン・ヴィモンは、一号艦となる「スコーペーン」型潜水艦の最初の鋼材切断が今月行われると明らかにした。また、2032年の引き渡しに先立ち、2030年から2032年にかけて試験および海上試運転が予定されている。

2番艦の建造は2027年に開始され、2031年から2033年にかけて試験および海上試運転が行われ、2033年の引き渡しが予定されている。本誌2024年に報じた通り、PT PALはこれら2隻の潜水艦を1年の間隔を空けながら並行建造する。PT PALはまた、順調に進めば、スケジュールを前倒しできる可能性もあると示唆した。

両社は、このプロジェクトにより、支援サービスや引き渡し後の保守業務を含め、約2,250人の雇用が創出されると述べた。さらに、「スコーペーン」級潜水艦の追加発注があれば、さらに多くの雇用が生まれると付け加えた。また、ナバル・グループは、インドネシア・プログラムのチームには、インドやブラジルでの「スコーペヌ」級潜水艦の現地生産を支援した経験を有する要員が含まれており、インドネシアは両国から得られた教訓を活かすことができると述べた。

PT PAL潜水艦部門責任者のアグス・リファイによると、同社の既存の生産スペースでは最大4隻の「スコーペーン」型潜水艦の同時建造またはMRO(整備・修理・オーバーホール)に対応可能だという。同氏はさらに、PT PALが以前の209型潜水艦プログラムで得た設備、施設、経験を「スコーペーン」プロジェクトにも活用すると付け加えた。

技術、センサー、兵器

ナバル・グループによると、この潜水艦には、フランスの核弾道ミサイル潜水艦(SSBN)で採用されたものと同様の音響ステルス技術が搭載される。また、設計にはSUBTICS戦闘システム、完全に統合された音響および非音響センサー、平面アレイを備えた強化型ソナースイート、そして高度な信号処理技術も組み込まれる。

リチウムイオン電池をフル装備することで、同潜水艦の航続期間は最大80日となる。

同潜水艦は、最大18発の大型魚雷とSM39エクソセミサイルを混合搭載することが可能となる。本誌の質問に対し、ナバル・グループは、「スコーペーン・エヴォルヴド」が、MBDAが現在開発中の次世代潜水艦発射型エクソセSM40を発射可能であることを確認した。

さらに、プレスツアーの中で、インドネシア海軍が2025年に「スコーペン・クラブ」のブラジル、チリ、インド、マレーシアに次ぐ最新の加盟国となることが明らかになった。

輸出の可能性と今後の協力

PT PALのRDIプログラム・ディレクターで、インドネシア海軍のウィスキー級および209型潜水艦に乗務経験を持つウィラント退役海軍少将は、「スコーペーン・エヴォルブド」プロジェクトが、インドネシアの「国家潜水艦技術習得プログラム」の第2フェーズを構成すると述べた。同プログラムは、2042年から2050年にかけて、同国が国産潜水艦を設計・建造し、最終的には輸出できるようにすることを目指している。

PT PALとナバル・グループは、他国が発注した「スコーペーン」級潜水艦の共同生産拠点として、また他国の海軍が保有する「スコーペーン」級艦隊のMRO(整備・修理・オーバーホール)拠点として、インドネシアを活用する可能性について協議していることを明らかにした。

しかし、本誌の質問に対し、ナバル・グループは、現行の契約ではインドネシアに「スコーペン」級を第三国に販売または販促する権利が認められていないため、そのような協力には新たな正式な合意が必要になると述べた。

PT PALとナバル・グループの双方の代表者は、スコーペーン計画を超えたより広範な協力の可能性を模索していると述べた。これは、ナバル・グループがミサイルや魚雷などの兵器システムに関連する技術移転を含め、他の製品も提案しているためである。

インドネシアが「スコーペーン・エヴォルブド」型潜水艦を追加発注する可能性については、両社とも交渉が現在も継続中であることを認めた。■


ファウザン・マルフティ

ファウザン・マルフティ氏は、インドネシアのジャカルタを拠点とする防衛アナリストである。軍事問題、近代化、外交に強い関心を持ち、インドネシアの防衛情勢について数多くの記事を執筆している。また、インドネシアの防衛関連事項を議論することに焦点を当てた英語圏向けのTwitterアカウントも運営している。