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ラベル(2021年2月25日シリア空爆作戦)が付いた投稿を表示しています

シリア空爆作戦の第一報。空爆効果は限定的でイランへのメッセージとしての意義のほうが大きい。イランは米政権交代で淡い期待を早くも裏切られた格好だ。

    USAF 空 爆はバイデン政権による初の軍事作戦で、イラン対応で新しいパラダイムを整備したと言える。 米軍によるとイランが支援するシリア国内の戦闘員に空爆を実施したのは先週発生した北イラク、アルビル空港へのロケット攻撃への報復とのことである。空港攻撃で米主導の連合軍によるイラク、シリアのISIS攻撃作戦を支える民間企業社員一名が死亡したほか、米軍隊員数名が負傷していた。今回の空爆はジョー・バイデン大統領による親イラン集団へ向けた初の攻撃となった。 ペンタゴン報道官ジョン・カービーは2021年2月25日に声明文を発表し、バイデン大統領が非公表の施設数カ所の空爆を直接命令したとある。その他報道から今回の標的はシリア国境地帯のアル・ブカマル周辺に展開するイラン支援を受ける各種集団とわかる。報道資料ではイラン支援を受ける集団としてカイティブ・ヒズボラおよびカイティブ・サイイド・アル−シュハダを例示している。カイティブ・ヒズボラはイラクに本拠地を置く特に強力な親イラン武装組織で、これまでも米軍の標的となっていた。 GOOGLE EARTH A map of the region, with an inset focused on Al Bukamal in Syria. 今回発表の声明文を紹介する。 バイデン大統領の命令により、米軍部隊が今夕早くイラン支援を受ける戦闘員集団が東シリアで利用中のインフラストラクチャを空爆した。今回の空爆は最近発生したイラク国内の米国・連合国の人員を狙った一連の襲撃への対応として許可が出ており、現時点も脅威は続いている。具体的には今回の空爆作戦で国境地帯の複数地点の破壊に成功し、標的にはカイティブ・ヒズボラ(KH)およびカイティブ・サイイド・アルシュハダ(KSS)を含む。 今回の軍事対応は外交措置と並行して実施されたもので、連合軍派遣国と協議を行った。今回の作戦で明白なメッセージを送った。バイデン大統領は米国ならびに連合軍派遣国の人員の防御に注力する。同時にシリア東部、イラク双方の全体状況の緊張緩和をめざし熟慮あるかたちで実行した。 ロイド・オースティン国防長官は空爆の発表を受けワシントンに移動中の機内で報道陣に「選択した標的は撃破できたと確信する」「攻撃対象の各施設は以前の襲撃を実行したのと同じシーア派戦闘員が利用していたのは間違いない