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2026年10月9日金曜日

インドの軍用輸送機105億ドル案件を巡りロッキード・マーティンとエンブラエルが直接競合―航空自衛隊のC-130Hでもそろそろ後継機の話が出てくるのでしょうか

 

インドの105億ドル軍用輸送機契約をめぐりエンブラエルとロッキード・マーティンが競合

Embraer, Lockheed Martin vie for India’s $10.5B military transport aircraft deal


2025年10月8日、インドのガジアバードにあるヒンドン空軍基地で、インド空軍のC-130J「スーパー・ハーキュリーズ」が展示された。(サキブ・アリ/ヒンドゥスタン・タイムズ via ゲッティ・イメージズ)

ニューデリー発 — ブラジルのエンブラエルと米国のロッキード・マーティンは、インド空軍向けの中型輸送機60機、総額約105億ドルの契約の獲得を目指し、インド国内で航空機製造施設の拡張を提案している。

インドがソ連時代のアントノフAn-32を含む老朽化した軍用輸送機隊の更新を図る中、エンブラエルの「C-390ミレニアム」は、ロッキード・マーティンの「C-130Jスーパー・ハーキュリーズ」と競合している。

インド最大級の軍用航空機契約の一つをめぐる競争は、8月にインド政府がインド企業5社に提案依頼(RFP)を発行し、入札の舞台が整って幕を開けた。ニューデリー政府は、初期の機材については飛行可能な状態で納入されるものの、残る機体は国内で製造すると義務付けているため、世界の航空機メーカー各社はインド企業と提携を進めている。

インドが国内の航空宇宙産業基盤の構築に注力する中、エンブラエルは10月1日、同社とインドのパートナー企業マヒンドラ・ディフェンスが、契約を獲得した場合の同機の生産拠点として、インド中部の都市ナグプルを候補地に選定したと発表した。

エンブラエル・ディフェンス&セキュリティの社長兼CEOであるボスコ・ダ・コスタ・ジュニアは、マヒンドラとの共同声明の中で、「ナグプルを組立施設の候補地として選定したことは、同国において強固で長期的な航空宇宙エコシステムを構築するための重要な一歩である」と述べた。

両社は、製造、訓練、ライフサイクル支援を提供するため、インドの航空宇宙企業をC-390ミレニアムのエコシステムに段階的に統合していくと述べた。

ロッキード・マーティンはインドですでに事業を展開しており、インド空軍は現在、C-130J「スーパー・ハーキュリーズ」12機を運用中。同社は、今回提案の「C-130J-30」(ブロック8.1.2仕様)が、インド空軍が現在保有している機体より先進的であると述べている。

落札の場合、ロッキード・マーティンは、12機を米国で、48機を合弁パートナーであるタタ・アドバンスト・システムズと提携してインドで製造すると述べている。

同社はすでにインドに製造拠点を有しており、機体の尾翼アセンブリを含む主要部品をタタと現地で共同生産している。

契約を獲得すれば、インドにおける産業基盤をさらに拡大することになると、ロッキード・マーティンのグローバル事業開発・戦略担当上級副社長ダン・テニーはプレス・トラスト・オブ・インディア(PTI)に対し語った。「当社はC-130J機の部品や尾翼を製造するタタと長年にわたる提携関係にある。これは非常に堅固な能力で、今回の入札でさらに拡大されるだろう」た。

同社はまた、インド空軍が保有する既存のC-130J 12機の改修も提案している。

インドは国内調達比率を最低40%とする要件を定めている。同国はライバルであるパキスタンや中国とヒマラヤ山脈を挟んで長い国境を接しているため、同機は高地での運用や、仮設あるいは未舗装の滑走路からの離着陸が可能でなければならない。インドは、兵員、車両、弾薬の輸送に加え、災害救援や人道支援にも軍用輸送機を活用している。

入札締め切りは12月上旬で、その後、提案書は技術評価を受ける。■

現地生産の拡大と技術移転を20年にわたり推進してきたインド政府は、今回の大規模な航空機契約を通じて、同国の防衛産業の基盤をさらに強化したいと考えている。■

2020年4月28日火曜日

ボーイング、エンブラエル提携解消でC-390の行方が不安となる



KC-390
ボーイングとエンブラエルの共同事業合意が破棄され、エンブラエルC-390ミレニアム軍用輸送機の海外販売が困難になりそうだ。▶共同事業案ではエンブラエルが51%、ボーイング49%の所有権を持つはずだったが、両社で最終合意できず不成立になったとボーイングは4月25日に発表。
共同事業案は欧州委員会の認可待ちだった。新会社発足の前に予備的措置の「マスター取引合意」で業務開始していた。▶ただしマスター合意事項では4月24日が合意形成の最終日だったが、形成できず両社は予備的合意を延長しないことで意見が一致したとボーイングは述べている。▶ボーイングは合意できなかった条件内容を明らかにせず、論評も避けている。エンブラエルも問合わせに対応していない。
C-390は双発軍用輸送機でブラジル空軍向けにエンブラエルが開発し、当初はKC-390として空中給油機兼輸送機としていた。▶両社は昨年11月のドバイ航空ショーでC-390ミレニアムに名称変更し、共同事業体名称をボーイング・エンブラエル-ディフェンスとすると発表し、各国の軍用市場参入を狙っていた。
今後のC-390の海外向け営業は困難の連続となる。各国とも輸送機を選択済みのためだ。さらに戦術輸送機の需要は比較的小さい。▶さらに市場は今後数年にわたり厳しい状況となる。Tealグループ予想では市場規模は2027年までに36.2億ドル規模と42%縮小する。生産規模も年間56機と24%減る。▶現在供用中の軍用輸送機は総数869機でロッキード・マーティンのC-130(L-100)が2割を占める。さらにC-130の大部分は米空軍が運用中だ。
ボーイングと共同事業体を立ち上げエンブラエルは米国内に生産拠点を置きC-390を米国向けに販売する予定だった。ボーイングを通じ米国に生産ラインがあれば米国の有償軍事援助制度でC-390の各国向け販売が楽になるはずだった。▶今やこうした目論見が消えた。
ボーイングはエンブラエルと2012年に調印の提携関係は残し、C-390の販売、サポートを共同実施するとしている。ただし、同社は共同事業体構想と販売合意の違いを説明していない。
2019年11月以降ではエンブラエルはKC-390をブラジル空軍に2機納入しており、あと25機を引き渡す。ポルトガル向けに5機の確定受注があり、アルゼンチン、チリ、コロンビア、チェコ共和国が計27機の購入意向を示している。■
この記事は以下を再構成したものです。
By Garrett Reim26 April 2020