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2020年3月28日土曜日

中国の廉価版輸出専用戦闘機JF-17にF-16のDNAが入っている

https://www.reutersconnect.com/all?id=tag%3Areuters.com%2C2013%3Anewsml_GM1E96C1U5301&share=true

JF-17戦闘機は輸出用の機材。中国は同機の改良を行ってきた。そのJF-17に米F-16のDNAが入っているとはどういう意味か。

JF-17「サンダー」多任務戦闘機は中国の輸出用機材の成功例だ。最初から輸出想定で開発され、供用までの道は決して平坦ではなかったがし、開発期間は数十年に及び米国もその途中で関与している。設計面ではMiG-21とF-16ファイティングファルコンを融合させた。最新型JF-17では性能をさらに上げている。だがJF-17誕生に米国がどう関与したのか。古い設計の機体が十分に通用するのだろうか。

JF-17はパキスタン空軍が運用する成都航空機(CAC)製J-7戦闘機のアップグレード構想から生まれた。パキスタンはソ連に対抗するアフガニスタンのムジャヒディン支援で中継役を務めていた。米国はパキスタンへの防衛協力に前向きだったが、ソ連の次世代軽量戦闘機MiG-29配備を見たパキスタンは対抗可能な機種を求めてきた。

ここから生まれたプロジェクトセイバーIIでJ-7近代化改修をCACとグラマンが共同実施した。セイバーIIはJ-7の機体延長、空気取り入れ口の変更を主にした。ただしセイバーIIでは米戦闘機はおろかMiG-29の水準にも到達できず、セイバーIIは打ち切りとなった。

だがこの3国は1980年代末にと「スーパー7」事業を立ち上げた。今回は翼幅を延長し、F-16に近くしたほか、以前の空力学的改良も採用した。グラマンは1989年に天安門事件を理由に事業から抜け、事業はその後10年を中国とパキスタンの交渉を横目に薄氷を踏む展開となった。1992年には事業採算の事前評価が行われ、結果が良好だったため開発合意書が締結された。

1998年、中国とパキスタンはスーパー7事業を再開した。費用はパキスタン政府とCACの折半とし、機体名称はJF-17に変更された。グラマンが抜け、新しいエンジンが必要だった。ロシアのミコヤン設計局から解決策としてクリモフRD-93エンジンが提示された。これはMiG-33用のエンジンだったが同機開発は中止となっていた。

もうひとつ革新的な技術が開発中に加わった。境界層隔壁なしの超音速空気取入口(DSI)で、その後改良を加え現行のJF-17に採用されている。試作一号機が2003年に初飛行した。2006年には機体は完成度を高め量産に入ろうとしていた。

パキスタン向け第一陣はブロックIと呼ばれ、ブロックIIのJF-17は改良が加わり、複合素材で軽量化した他、空中給油機能、フライ・バイ・ワイヤの全面的採用し、レーダーも変更した。中国からRD-93の代わりに自国開発のWS-13の提示があったが、パキスタンはロシア製エンジンに固執した。

ブロックIIIで中国はAESAレーダー搭載をめざし、エイビオニクスや兵装互換性も改良したいとする。標準型JF-17ではMIL-STD-1760標準のデータバスが一部で使え、西側や東側兵装と互換性がある。ただし、JF-17の弱みは搭載機関砲で、MiG-21以来の銃身二本のGSh-23のままだ。同機関砲は他機種の兵装より劣る。ただし、近代戦での機関砲の使用頻度を考えると、さしたる問題ではないかもしれない。

JF-17最大の利点は価格だ。わずか15百万ドルという基本価格にかなう機体は中古機材も含め存在しない。ブロックIIもほぼ同額で、ミャンマーは単価16百万ドルで導入している。貧乏国でもこれだけの低価格で比較的新型の機材を入手できる。その価格で本当に戦闘に対応できるかは未実証だが、パキスタンは同機の性能に満足しているようだ。中国は旧世代の格安戦闘機MiG-21を改良してF-16の設計要素を盛り込むことで現代の要望にあう機体を完成させたのである。■

Charlie Gao studied political and computer science at Grinnell College and is a frequent commentator on defense and national-security issues. This first appeared in 2020 and is being reposted due to reader interest.
Image: Reuters

この記事は以下を再構成したものです。

Why China's Jf-17 Fighter Has American F-16 "DNA"

A complicated history.
March 26, 2020  Topic: History  Region: Asia  Blog Brand: The Buzz  Tags: ChinaAir ForceMilitaryTechnologyJetFighterJF-17Pakistan


2019年2月28日木曜日

パキスタンがインドMiG-21を撃墜、心配なインド-パキスタン軍事衝突の最新状況


Indian Air Force MiG-21 Bison Shot Down By Pakistan Air Force Jet パキスタン空軍機がインド空軍MiG-21バイソンを撃墜


インド空軍のMiG-21バイソン (Image credit: Jyotirmoy Moulick)

ンド空軍IAFがMiG-21一機の喪失を認めた。カシミールの休戦ライン上空で発生した交戦でパキスタン空軍PAFに撃墜された。MiG-21パイロットは身柄拘束されている。
今回の交戦はIAFのミラージュ2000編隊が休戦ラインLOCを超えてテロリスト拠点があるバラコートにイスラエル製SPICE2000 EO/GPS誘導スタンドオフ方式の2000ポンド精密誘導爆弾を投下した翌日に発生した。
交戦の実態は不明だ。
IAFのMIG-21はPAFが同日午前に空爆したことに呼応して出撃した。パキスタンによればIAF戦闘機2機がLOCを超えて侵入しPAF戦闘機がパキスタン領空内で迎撃しすべて撃墜したという。
In response to PAF strikes this morning as released by MoFA, IAF crossed LOC. PAF shot down two Indian aircrafts inside Pakistani airspace. One of the aircraft fell inside AJ&K while other fell inside IOK. One Indian pilot arrested by troops on ground while two in the area.

インドは戦闘機一機の喪失を認めた。さらにインドによればMiG-21がパキスタン戦闘機を撃墜したという。ただし裏付ける証拠はまだない。
· 16h
Govt confirms 1 PAF fighter shot down by MiG-21 Bison. In this engagement, 1 MiG-21 lost, one pilot missing in action. Govt takes no questions.
Here’s the full statement from the @MEAIndia just now: pic.twitter.com/6Un3cwg0T5
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インド空軍の輸送ヘリコプターMi-17V-5の墜落現場の写真がソーシャルメディアに出ているが、現時点で同機が撃墜されたのかは未確認だ。
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2 pilots dead in Mi-17 crash near Srinagar airport; flight ops suspended



またこれも未確認だがバイソンを撃墜したのはF-16との説とJF-17サンダーとの主張もある。
JF-17は軽量単発の多任務戦闘機でパキスタン航空工業と成都航空機の共同開発。第四世代機とされるが、事実ならJF-17初の撃墜事例となる
パキスタン空軍のJF-17サンダー (Photo: PAC/CAC)

一方で今回のMiG-21バイソンは性能改修型だ。設計は旧式だが低レーダー探知性、旋回性能、加速性能が優れ、ヘルメット搭載視認装置で視程外対応R-73対空ミサイルを運用し、相当の戦力となっており新鋭機にとっても強敵だ。

いずれにせよ、現時点ではソーシャルメディアで激しい宣伝戦となっており、映像も加工され、未確認の発表等にあふれている。インドとパキスタン間の緊張は現地で小競り合いが発生しており統制がとれなくなりつつあり、エスカレーションの危険をはらんでいる。■

2012年2月19日日曜日

中国パキスタン共同開発戦闘機JF-17複座型




Avic, Pakistan Working On JF-17 Two-Seater

aaviationweek.com Feb 16, 2012        

中国Avic傘下の軍用機部門の成都工場で複座型JF-17の開発がパキスタン航空産業複合体との共同体制で進んでいると中国の業界筋が明らかにした。       
  1. 同機は訓練、実戦両用に対応可能だという。ただし戦闘機としては単座型の水準より劣る。JF-17はパキスタン空軍向けに生産が続いている。100機が納入される予定だと   
  2. 実際には同機開発は契約を取り交わす段階までの成熟はしておらず、納入開始がいつになるか不明と中国の航空業界筋は語る。単座型開発の段階で複座型の想定もあったようだ。
  3. JF-17の輸出には中国空軍の発注と了承が大きな支えになっているが、JF-17の性能評価は中国空軍でまだ完了していない。すでに開始後3年ないし4年経過しているとい   
  4. JF- 17は別名FC-1Xiaolong小龍といい、比較的小型の機体である。(自重9.1トン) 搭載エンジンはロシア製推力19,200ポンドのキーモフ RD-93でMiG-29搭載のRD-33の派生型。JF-17のセールスポイントは西側戦闘機よりも大幅に安価であることだという。   
  5. 成都航空機工場はAvicエイビえーションテクニーク(AAT)の一部門で軍用機、練習機、無人機およびミサイルを生産する施設を有し、以前はAvic Defenseと呼称されていた。   
  6. 同社のもう一つの輸出製品がL-15練習・軽攻撃機で、これも中国空軍の発注が大きな助けになるだろう。同機の生産は南昌で行う。L-15は亜音速機だが超音速型も設計されているという。海外では軽攻撃機として販売する意向だ。       
  7. 中国国内ではJL-9というMiG-21派生型との競合になる。同機はマッハ2飛行が可能でAATの貴州航空機が生産する。       
  8. AAT社長Wang Yaweiはアフターサービスが同社の弱点と認識しており、対策を講じようとしている。同じことはAvic傘下の各社でもよく聞こえてくる。        .