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ウクライナ危機 米陸軍ストライカー部隊がブルガリアへ移動。ウクライナ南部と国境を接するブルガリアへはドイツ駐留部隊が出動。

      迅速な展開と地形を問わない運用が可能なストライカー装甲車両部隊の展開でNATOがブルガリア防衛に真剣だと伝えられる 。   国 防総省はストライカー装甲歩兵戦闘車両部隊の一個中隊をブルガリアに派遣する。同国はNATO加盟国であり、ロシアによるウクライナ侵攻に備えた防衛措置だ。   「今回派遣対象となった部隊は数日内にドイツから移動し、NATO同盟国ブルガリアの即応体制および相互作戦体制を強化します」と国防長官ロイド・オースティンがNATO本部のあるベルギー・ブリュッセルで語った。   ブルガリア増援には大きな意味がある。まず、同国はウクライナ南方に位置し、ロシアの侵攻経路とは無関係だ。だが、オースティン長官はロシア軍の集結状態についてウクライナ以外に黒海も顕著と指摘している。ブルガリアも黒海沿岸に位置し、ロシアによる海上からの攻撃に脆弱だ。ストライカー部隊を送ることでロシアにはNATOがブルガリア防衛に真剣だとメッセージを送れる。   事実、オースティン長官はNATOが結束し、憲章第五条による加盟国が攻撃を受けた際の集団防衛原則を堅持すると強調している。   もう一つストライカー部隊のブルガリア移動では機動性と展開力に意味がある。2015年、米陸軍はその他NATO加盟国部隊とドラグーン・ライド演習を展開し、大規模車両部隊を各地に移動させ、とくに東欧の加盟国チェコ共和国などでの展開が目立った。移動車列にはストライカー以外に戦術トラック他装甲車両が加わり、エストニアからドイツまで1,800キロを走破した。   その狙いとして米陸軍関係者は米軍及び同盟軍部隊を迅速かつ効率よくヨーロッパ内で移動させ展開できる能力を示すことにあった。同演習中に第二騎兵連隊がポーランド経由でバルト海各国に移動し、チェコ経由でドイツに入った。   このため、今回の展開には2015年当時の演習から続く戦略的な一貫性がある。米陸軍ストライカー部隊はNATO機械化陸上戦闘装備とともにブルガリアから北進し、ウクライナ増援も可能だ。   ブルガリアはルーマニアとも国境を接し、仮にルーマニア救援が必要となれば、あるいはウクライナ南方国境地帯の増強が必要となれば、ブルガリアからストライカー部隊が大きな役目を発揮することになる。ただし、今のところジョー・バイデン大統領は米軍部隊をウクライナ国内に展開