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2021年5月12日水曜日

四か国合同揚陸演習ARC21が九州で始まった。島しょ部分の防衛戦術を磨き、占領された島しょ奪回のシナリオが含まれる模様で中国を視野に入れていることは明白。

  

French Navy LHD Tonnerre in Sasebo

フランス海軍LHDトネールがARC21参加のため佐世保に到着した。Picture by たもた@tamotaro

 


合同揚陸作戦演習(ARC21)が佐世保で開始された。ARC21は日本、米国、フランス、オーストラリア四か国が参加し九州周辺で展開する。


海上自衛隊発表によれば、ARC21は以下の各国が加わる前例のない規模の演習となる。


海上自衛隊

  • ひゅうが級ヘリコプター駆逐艦JSいせ (DDH-182)

  • あたご級誘導ミサイル駆逐艦JSあしがら (DDG-178)

  • あさひ級駆逐艦JSあさひ(DD-119)

  • こんごう級誘導ミサイル駆逐艦JSこんごう (DDG-173)

  • おおすみ級揚陸輸送艦JSおおすみ(LST 4001)

  • はやぶさ級警戒艇JSおおたか(PG-826)、 JS しらたか(PG-829)

  • 名称不詳潜水艦一隻


さらに陸上自衛隊の水陸機動旅団、西部方面隊のCH-47JA、AH-64、航空自衛隊のF-2も加わる。


米海軍

  • サンアントニオ級ドック型揚陸輸送艦USSニューオーリンズ (LPD-18),

  • P-8Aポセイドン

  • MV-22 オスプレイ

フランス海軍

  • ミストラル級強襲揚陸艦トネール (L9014)

  • ラファイエット級フリゲート艦シュルクーフ(F 711)

オーストラリア海軍

  • アンザック級フリゲート艦パラマッタ(FFH 154)


海上自衛隊はイージス艦二隻あたご、こんごう、最新のASW艦あさひ、揚陸艦2隻、潜水艦1隻と最大の陣容で同演習に加わり注目される。さらに小型警備艇二隻が大規模演習に加わるのは今回が初めてだ。ARC21での役割は不明だが、仮想的部隊(OPFOR)役でPLANの22型双胴ミサイル艇をシミュレートするのではないか。


演習の目標

海上自衛隊によれば、ARC21で4か国間の防衛協力体制を強化し、「自由で開かれたインド太平洋」の実現をめざす、とある。演習は各国部隊の島しょ部防衛戦術の技量を高めるのが目標だ。太平洋地区フランス海軍司令レイ提督は先週の報道記者会見で揚陸演習の目的の一つに「島しょ奪回」があると明らかにしていた。■


Training Phase of ARC21 Combined Amphibious Exercise Begins in Japan

Xavier Vavasseur  11 May 2021



2019年4月6日土曜日

中国はガタルカナル戦史を研究し何をめざすのか



Why Is China's Navy Studying the Battle of Guadalcanal? 

なぜ中国海軍がガタルカナル戦を研究するのか

We have a few ideas.
April 1, 2019  Topic: Security  Blog Brand: The Buzz  Tags: ChinaNavyMilitaryTechnologyWarStrategy


国軍に実戦経験が欠落する事実は軍上層部も深刻な問題として認識している。戦闘ノウハウ不足を認めること自体は賞賛に値する。大規模軍事作戦をこの40年間行っていない中国軍では獲得できない知識だ。逆に40年間も軍事力を行使しない自制心が軍事大国にある事自体すごいと思うのだが。
対照的に米軍は2001年以来ほぼ一貫して戦闘状態にあり、1990年代にも小規模戦数件があった。だが近年の米国による戦闘に見られるイノベーションについては小規模かつ戦闘員相手の治安維持戦で得たものは少なく、今後大国間で戦闘状態の幕が切られればその真価を余すところなく見せてくれるはずだ。
人民解放軍(PLA)は実戦経験の欠如をおぎなうべく戦史研究を続けており、太平洋戦争の血なまぐさい記録もその対象だ。南太平洋の8月は熱いが1942年の同月始まったガタルカナル戦は地獄だった。太平洋の運命を決定づけた作戦であった。ミッドウェイの奇跡がとかく耳目を集めがちだが、その数カ月後始まったガタルカナル消耗戦は太平洋の『ヴェルダン』とも呼ばれ、転回点となった。艦船38隻と航空機700機を失った日本だが米側もほぼ同じ損失を被った。だが米国は損失分を早期に補うことができた点が異なる。
2017年12月、中国海軍の公式雑誌「今日の海軍」 [当代海军]にガタルカナル戦の詳しい分析記事が掲載された。結論は「日本が兵装開発で冒した過ちが損失を増やす結果につながった」とし、日本側の戦略思考の根本的欠陥にも触れている。この中国による日本の作戦失敗の分析は戦略判断の間違いと作戦戦術面の間違いを区別し、同時に兵器開発の過ちも指摘している。
中国海軍による分析では大戦略レベルではガタルカナル戦での日本の失敗の根源にミッドウェイ敗北の意味を理解できていなかったことがあるとする。日本は南太平洋で攻勢をかけたが米国の膨大な工業力を正しく認識していなかった。また决定層がミッドウェイ惨敗の真実を知らされないまま威勢のよい攻勢の音頭に押されてしまった。米側がヘンダーソン飛行場を奪取した意義に注目する中国論文は日本軍パイロットが遠隔地のラバウルからの飛行を迫られ同島に残る地上部隊支援に回らざるを得なくなった点を指摘。日本の空母部隊はガタルカナル島接近を試みず、陸軍と海軍の作戦調整がないまま完全に「状況は理解不能」に陥ってしまった。
また日本軍の戦闘方式がガタルカナルの敗北につながったと指摘している。当時の日本軍は夜戦で接近戦にもちこむことを誇りとしていた。これを「武士道」由来としている。ただし同島内でこの戦術を使うと迫撃砲などに頼ることとなり、海軍艦船の火砲や航空機支援を期待できない。この「火力限定」が効果を産まなかった。さらに日本軍の突撃攻撃はステルスでも奇襲でもなかったと指摘。また充分な部隊を集中できず戦力の小出しで攻撃を始め、その後増援部隊が到着したのは米側の防御陣地が強化されたあとだった。もう一つの根本的な間違いは兵站補給面だった。日本軍は十分な補給を受けることなく、米側の補給処攻撃も失敗している。
兵装(及びセンサー)では中国海軍の指摘は日本海軍が目視捕捉を重視するあまり戦艦の艦橋がさらに伸びたほどだ。これが効果を生んだ事例もあるが日本はレーダー開発に遅れをとり、一方で米軍はその利用に長けていた。米軍が戦車数両を巧みに使ったが、日本は一貫して地上部隊の支援ができていない。戦車投入で米地上部隊の自信を強めつつ日本側の攻撃を斥ける効果が生まれた。分析の最後の点は日本の戦略思考は「攻撃第一」で海軍艦艇では「防御軽視、対潜戦能力も低い」ものだったとする。日本海軍にもソナーがあったが性能は低く、作戦上の制約となったのはその例だとする。
以上は実際に戦闘した両国より中国海軍がガタルカナル作戦の意義を深く理解していることを意味する。ただし中国海軍の解釈に誤りも見られる。日本が攻撃重視でリスク覚悟の教義に動かされたと批判してもはじまらない。また空母部隊の投入をためらったのも同様だ。それでも中国の軍事教育で当時の戦闘を参考にするのは間違いではなかろう。戦史から中国の海軍揚陸戦教義で情報収集、センサー開発、火力集中、水陸両用戦車ならびに艦船防御力とくに対潜能力を重視している可能性がある。同記事の読者は軍組織に等しく影響するいわゆる「構成の罠」にPLAが陥ることはないと安心するのではないか。■
Lyle J. Goldstein is a research professor in the China Maritime Studies Institute (CMSI) at the United States Naval War College in Newport, RI. In addition to Chinese, he also speaks Russian and he is also an affiliate of the new Russia Maritime Studies Institute (RMSI) at Naval War College. You can reach him at goldstel@usnwc.edu. The opinions in his columns are entirely his own and do not reflect the official assessments of the U.S. Navy or any other agency of the U.S. government.

2018年2月9日金曜日

北朝鮮攻撃で韓国海兵隊が果たす役割は重要だ。

South Korea's Plan to Make North Korea Suffer in War: Marines Attacking from an 'Aircraft Carrier' 韓国の北朝鮮攻勢案は海兵隊を「空母」から展開する構想






February 2, 2018


国の現代史で揚陸作戦がカギとなり中心的な役割を果たしてきた。国連軍は韓国を揚陸作戦一回で救った経緯があり、このことから韓国は大規模かつ強力な海兵隊を維持している。新世代の韓国揚陸部隊は有事の攻勢能力を体現し、北朝鮮を侵攻し金正恩一族を権力の座から引きずり下ろすだろう。
半島状の地理条件のため南北朝鮮の住民にとって海は縁遠い存在ではない。同時に半島内で戦闘中の地上部隊は絶えず海からの侵攻で補給通信線を遮断される危険から逃れられない。ダグラス・マッカーサー元帥は朝鮮人民軍(KPA)の攻勢がか細い補給線で支えられて韓国へ侵攻していることを見抜き、インチョン揚陸作戦を立案実行した。その結果、一気に形成が逆転しKPAは勝利一歩手前から引きずり降ろされた。分断された北朝鮮軍は包囲され殲滅されるのを逃れ北へ退却した。
朝鮮半島は東西わずか160マイルで山地があり、機動戦の余裕がない。南北の沿岸は延長3千マイルで、将来の次回朝鮮戦争では揚陸作戦で消耗戦を回避し、ソウルや平壌のような中心地での対決を回避することが期待される。
米海兵隊の支援のもと韓国は世界有数の規模の海兵部隊を整備した。米海兵隊のある大佐がヴィエトナム戦当時に韓国海兵隊の旅団規模部隊が現地に派兵され「すべてを教え込んだのでこっちよりも優秀なくらいだ」と述べていた。今日の韓国海兵隊(ROKMC) は29千名で二個師団と一個旅団を編成している。
従来、ROKMCには戦域予備兵力の役割が想定され、迅速な増援部隊として北朝鮮軍が突破口を開いた場合の対応部隊だった。陸上だけでなく海上から兵力を移動すればこれが実現できるはずだった。1975年に韓国海軍には揚陸艦20隻があり、うち8隻は戦車揚陸艦で、そのほか60隻の揚陸用舟艇があった。必要ならROKMCだけでインチョン上陸作戦の縮小版が実行できた。ただ、北朝鮮への攻撃はまだ実行不可能だった。
冷戦終結とソ連が北朝鮮を手放したことでROKMC関連の有事対応案は大胆さを身に着け、ペンタゴン作成の朝鮮半島有事対応のひとつOPLAN 5027-94は米韓揚陸作戦を元山でおこない、平壌を側面から攻める構想だった。ROKMCは韓国防衛から北朝鮮政府撃滅も任務に加えた。
北朝鮮が核兵器開発に成功したことで交戦想定が変わった。もはや米韓軍は北朝鮮軍を火力で圧倒できなくなり、米空軍力による北朝鮮軍の壊滅は期待できなくなった。部隊は機動力で核攻撃を回避する必要が生まれ、核兵器投入の実行前に北朝鮮政府を降伏させる必要が生まれた。次回の朝鮮戦争は時間との競争になる。
新戦略でROKMCへ期待が高まる。新作戦案では韓国海兵隊と海軍部隊は海上から平壌を直接攻略し、核兵器のボタンをおさせずに北朝鮮政府首脳部を殺害あるいは捕獲する。このため旅団規模のコードネーム「スパルタン3000」が創設され、その任務は「北朝鮮後方の中核軍事施設の破壊」とされた。平壌周辺での作戦を想定しているのがわかる。同旅団は命令が下れば浦項基地から一日で展開可能だ。
ROKMCと新設「スパルタン」部隊を支援するのが韓国の海上輸送部隊でその旗艦がヘリコプター運用揚陸艦ROKS独島だ。全通型飛行甲板とウェルデッキを有する同艦は米海軍のワスプ級ヘリコプター揚陸艦に近い存在だ。独島は排水量19千トンで海兵隊員700名とトラック10両、戦車6両、楊陸強襲車両AAV6両、野戦砲3両、ヘリコプター10機と韓国国産揚陸ホバークラフト2隻を搭載する。
鳴り物入りで2007年に就役した独島は三隻を建造する構想の揚陸艦一号艦で二号艦はMarado馬羅島、三号艦はBaengnyeongdo白翎島の名称が決まっている。ただし二隻の建造は未着手で、独島は一隻だけの扱いにくい運用艦になる可能性もある。ただ2017年に馬羅島の建造が始まり、白翎島の運命は未定だ。これ以外に戦車揚陸艦4隻があり、各艦が戦車17両を搭載する。
今日のROKN/ROKMC任務部隊は海兵隊一個大隊と戦車40両を上陸させる能力がある。独島級二号艦があれば二個大隊に増える。揚陸地点はROKMC基地から遠隔地ではないため、同日中あるいは翌日に同規模の部隊を揚陸させ内陸部侵攻が可能なはずで、米海軍第七艦隊の揚陸艦が佐世保から出撃し韓国海兵隊が同乗できれば旅団規模の上陸作戦も可能だ。
北朝鮮のいかなる地点に上陸するにせよ韓国海兵隊は激烈な戦闘に遭遇するはずだ。北朝鮮は強固な防御を構え120万名の兵員の他、予備部隊や民兵数百万がある。上陸攻撃のタイミングは北が韓国攻撃に専念し、KPAに上陸部隊への反攻用の燃料が不足していれば理想的だ。韓国海兵隊は文字通り槍の穂先となりその活躍は金政権の終焉につながるはずだ。■
Kyle Mizokami is a defense and national-security writer based in San Francisco who has appeared in the Diplomat, Foreign Policy, War is Boring and the Daily Beast. In 2009, he cofounded the defense and security blog Japan Security Watch. You can follow him on Twitter: @KyleMizokami.

果たしてこの積極的な攻撃作戦を韓国政府が実施する意思があるのかどうか。また実施しても海空からの支援がなければいかに精鋭の海兵隊でも見殺しになってしまいます。ましてや狂信的に行動する北朝鮮軍の真っただ中でどこまで暴れまわるつもりなのでしょうか。どうもこの作戦は机上の空論のようです

2016年4月9日土曜日

★BAEが陸上自衛隊向けAAV7A1の製造を受注したと発表



BAE Systems to Provide Upgraded Amphibious Assault Craft to Japan

POSTED BY: MATT COX APRIL 8, 2016

An upgraded version of BAE Systems' Assault Amphibious Vehicle. Photo: BAE Systems.
BAEの強襲水陸両用車両の改良型 Photo: BAE Systems.


BAEシステムズが日本の防衛省から新型強襲水陸両用車両の製造を受注した。
  1. 契約では陸上自衛隊が進める揚陸運用能力養成を支える内容になっていると同社は発表。
  2. 「日本軍の能力増強を当社の高性能水陸両用車両で支援できることを誇りに感じる」とディーン・メドランド戦闘車両事業担当副社長は語っている。「AAV製造メーカーとして当社には長い実績があります」
  3. BAEシステムズは契約の金額規模については何ら情報を開示していないが、AAV7A1を30両および補給部品と試験設備を提供するという。この車両はRAM/RSつまり信頼性・稼働性・保守性向上型と呼ばれ、同社は自衛隊向けに運用訓練も実施する。
  4. AAV7A1 RAM/RSはエンジン出力を増やし、駆動系も強化しており、サスペンションも改良しているのでAAV7A1通常型より性能が上がっていると同社は発表。さらに機動力、指揮統制能力、補修能力も引き上げられ、兵員や物資を揚陸艦から陸上へ運ぶことができる。
  5. 生産は同社のヨーク工場(ペンシルヴァニア州)で今年8月から始まり、初号車は来年8月に引き渡されるほか、同年年末までに全車両が日本へ納入される。■


2015年8月30日日曜日

PLAN>ロシアと日本海沿岸で揚陸演習を実施


今回の演習はあまり報じられていませんが、規模からいって尖閣諸島を相当し指揮したものであることは明らかです。安保法案で机上の空論が先走りしがちな我が国ですが、こうした日本のまわりの不穏な動きにも都度注意していく必要がありますね。

China, Russia Land 400 Marines in First Joint Pacific Amphibious Exercise

By: Sam LaGrone
August 26, 2015 5:35 PM • Updated: August 27, 2015 7:19 AM

Chinese amphibious warship Changbaishan deploys what appear to be several ZBD-05 infantry fighting vehicles as part of Joint Sea 2015 on Aug. 25, 2015. Chinese MoD Photo
中露共同演習で中国海軍の揚陸艦長白山がZBD-05らしき歩兵戦闘車両を展開している。2015年8月25日撮影。Chinese MoD Photo

中国とロシアが初の合同上陸演習を行い、陸戦隊400名をロシア領太平洋沿岸に揚陸させた。日本本土から300マイルほどの地点。中国国防省が水曜日に写真含め公表した。

  1. 以前から人民解放軍海軍(PLAN)とロシア海軍は揚陸演習を実施しているが、中国が海外領土に部隊を上陸させたのは今回がはじめて。なお演習名はJoint Sea 2015 IIと中国国防省が発表。
  2. PLANは約200名の陸戦隊をタイプ071揚陸艦長白山Changbaishanからロシア領太平洋沿岸に上陸させた。8月25日に実施したとしている。
  3. 中国国防省発表の画像ではZBD-05歩兵戦闘車両が数台見られる。同車両は米海兵隊が調達を取り消した遠征戦闘車両(EFV)に外観が類似している。
  4. 揚陸演習では中国は航空戦力も動員しパラシュート、ヘリコプターで海岸に兵員を上陸させた。また戦闘機も動員し空中援護も実施している。
  5. 中国国防省はロシア側の動員部隊については空挺部隊除き言及していない。
  6. PLANが動員した装備と戦術は米海兵隊の部隊上陸方法と類似しており、敵部隊を海上と空から同時に包囲する考え方も同じだ。
  7. 揚陸作戦用の装備は軍でも複雑なものだが比較的安価な誘導兵器が世界各地に拡散していることを考慮しなければならない。米海軍・海兵隊は揚陸作戦を水平線の向こうから、海岸から実施し艦船を守るよう求めている。
  8. 演習では洋上作戦基地として長白山が海岸から視認出来る範囲に配置したことで演習の難易度が下がったが、排水量2万トンの同艦は有事であれば相当のリスクを覚悟しなければならないだろう。
  9. 中国は今回の演習は特定の国を想定したものではないとするが、PLAは台湾侵攻を想定した訓練をこれまでも行っている。また日本が実効支配する尖閣諸島を迅速に占拠支配する訓練も実施している。
  10. 中ロ両国は軍事協力の強化を昨年末に発表しており、両国関係者によれば米による軍事力拡張・政治影響力拡大ヘ対抗するものだという。
  11. 以下は8月26日に中国国防省が発表した全文。
  12. 「中国海軍が初の海外における揚陸演習を火曜日に実施した。これはロシアと実施中の海軍演習の一環。
  13. 演習地点はロシア領クレルク岬地帯でJoint Sea-2015 (II)演習の一環として実施。演習期間8月20日から28日まで。
  14. 両国海軍は揚陸装備および400名以上の陸戦隊を展開し、各種手段で海浜への上陸を行った。落下傘降下、ヘリコプターからロープでの降下に加え各種揚陸装甲車両や上陸用舟艇を使った。
  15. 「初めて戦車、装甲車両を上陸させ、兵員は直接海外領土の演習地に長期航海を経て揚陸させた」と演習の中国側責任者Lian Yangが述べている。
  16. 「このような演習でわが方の装備品の性能を完全に試することができ、現地の気象状況や地形条件に適合しているか見ることができた」
  17. 中国陸戦隊の100名以上の隊員を直接演習地の海浜に14両の水陸両用装甲車両で運んだ。中国揚陸艦長白山から発進し、同艦は海浜から一キロ以上離れた地点に投錨した。
  18. 「上陸は隊員が海水に濡れることなく行われ、実際の戦闘状況での上陸作戦の要求内容に合致するものだ」(Liang)
  19. それとは別に24名の隊員はヘリコプターからロープ降下している。また中国揚陸艦云雾山Yunwushan からは装甲車両6両と陸戦隊員26名が上陸地点に到着した。
  20. 中国空軍も参加しJ-10、JH-7それぞれ2機が中国国内から発進し、ロシア領空を横断し演習地にかけつけた。
  21. 演習の成功で両国海軍が高いレベルで協力できると実証された。中ロあわせて20隻以上の艦船が今回の演習に参加し、今年に入って両国が共同演習を行うのは二回目で27日に終了の予定だ。第一回目は地中海で、中国は初の参加となった。(引用終わり)」■