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歴史に残る機体23 MiG-17「フレスコ」

米 戦闘機に匹敵する性能こそなかったものの、MiG-17は驚くほど軽快で、旧式かつ低速で武装も劣っていたにもかかわらず、ヴィエトナム戦で米軍機を多数撃墜している。 その出自 MiG-15は高性能小型機でF-86と互角に戦った。だが、欠点があった。マッハ1に近づくと飛行が安定しマッハ0.92で自動的に減速してしまうのだった。ロールスロイス製エンジンをカウンターエンジニアリングした高性能エンジンだったが重量は重くなった。 それでもMiG-15は朝鮮半島でB-29を狩ったし、その後の調査では米側の撃墜数は水増しされており、実際にはMiG-15は米戦闘機との撃墜数はほぼ同数だった。改良が必要だった。 MiG-15を原型に MiG-17では相当の改良が加えられMiG-15の発展型になった。 まず、アフターバーナーが着いて推力が増加した。主翼・尾翼の後退角が増えた。主翼は強化され、マッハ1付近でも変形しにくくなった。この結果、操縦制御性が高まった。 ヴィエトナム 北ヴィエトナムがMiG-17の性能をフルに発揮した。小型で低速のMiG-17は米側のリパブリックF-105サンダーチーフ、F-4ファントムを相手に軽量かつ操縦性が優れていた。低速での優位性が効果を上げた。 技能にたけたヴィエトナムパイロットとロシア人パイロットの手にかかりMiG-17は輝いた。米側もMiG-17数機をイスラエル経由で入手し、性能を評価し、有効な戦術を検討した。 機密解除のNSA文書が評価結果を以下伝えているのはショックとも言える。「交戦した海軍パイロットはフレスコC(評価対象のMiG-17)との一回戦で全員負けている」 同文書はMiG-17の性能をこう持ち上げている。 「東南アジアでMiG-17F相手の戦術戦では大部分が低空域でフレスコCの低主翼荷重と8g構造限界が最高の性能を発揮できる。傑出した操縦性もこの空域で効果を発揮し、旧型ながら単純構造の同機は高性能新型装備にも脅威だ」 さらに続いた功績 1万機を超えるMiG-17が量産され中国、ヴィエトナム、ソ連、東ドイツ、ポーランド等の空軍部隊で供用された。 米国でもMiG-17が販売されていた時期がある。連邦航空局のウェブサイトを見ると数