米空軍/ジョン・リンズマイヤー上等兵
E-7レーダー機への姿勢を180度転換する国防総省とヘグセス長官はイラン戦でのE-3喪失が大きな契機となったのだろう
イランの攻撃でただでさえ稀少なE-3の1機失われたことを受け、減少・老朽化が進む空軍のE-3に代わるE-7の必要性は、かつてないほど切実なものとなってきた
TWZ
ジョセフ・トレヴィシック
2026年5月12日 午後6時22分(米国東部夏時間)公開
国防総省は、米空軍の老朽化したE-3セントリーに代わるE-7ウェッジテイル空中早期警戒管制機の新規資金を要求するため、2027会計年度予算案の修正に取り組んでいる。当初案ではE-7への予算要求は一切含まれていなかったため、同プログラムの将来を巡り議会と新たな対立が生じる可能性が懸念されていた。議員らは今年初め、ウェッジテイル廃止に向けた以前の試みを覆すために介入してきた。以前は中止を強く主張していたピート・ヘグセス長官は、同省の「考え」が根本的に変わったと述べている。
オクラホマ州選出の共和党トム・コール下院議員は、本日早朝に行われた下院歳出委員会の公聴会で、ヘグセス長官に対しE-7に関する最新情報を求めた。同委員会の委員長であるコールは質問の中で、3月にサウジアラビアのプリンス・スルタン空軍基地がイランによる攻撃を受けた際、空軍の現有E-3機(空中早期警戒管制機(AWACS)としても知られる)の1機が失われた事実にも言及した。これにより、「ウェッジテイル」計画への注目が新たに高まっている。本誌が以前詳細に報じた通り、イランとの今回の紛争は、老朽化が進み、機数も減少しているE-3機への深刻な負担をさらに増大させる結果となった。
「具体的な質問をさせてほしい。これについては後で回答してもらっても構わないが、以前、交わしていた議論がある――E-3を1機失った件だ。幸いにも地上での事故だった。乗員の死傷者はいないようだ」とコール下院議員は前置きし、質問を切り出した。「当委員会はE-7への投資に関心を寄せてきた。国防総省は追加5機分の契約を締結したが、[2027会計年度の]空軍予算には計上されていない。これについては是正されるのだろうか?E-7に関する検討は現在どの段階にあるのか?」
4月時点で、空軍はボーイングに対し、E-7開発機計7機に関する契約を授与していた。ウェッジテイルの各バージョンは、すでにオーストラリア、韓国、トルコで運用中だ。英国も同機を配備する予定だ。しかし、米国専用の仕様が現在開発中である。
米空軍向けE-7ウェッジテイルのレンダリング画像。USAF
「その状況については十分承知しています。当省としては、将来的には他の衛星ISR(情報・監視・偵察能力)が、大きな役割を担うことになるだろうという立場をとっていたことは承知しています」と、ヘグセ長官はコール議員の質問に答えて述べた。「しかし、その考え方は、我々がすでに脱却した『売却して投資する』という思考様式、つまり緊縮財政的な考え方、つまり継続決議を次々と重ねていく姿勢を象徴していたと思います。つまり、我々は[原文ママ]、これらのプラットフォームに投資するため、既存のプラットフォームを処分しなければならなかったのです。そして、埋めるべき空白が依然として存在したままです。また、現在戦場で使用されているシステム、例えばMQ-9やA-10など、挙げればきりがないほどですが、それらに依然として資金が必要です。」
「そして、E-7もその一つです」とヘグセスは続けた。「そこで、我々は実際にそれを追加するため、OMB[ホワイトハウスの行政管理予算局]に予算修正案を提出した。この機体には将来性があると思う。戦場での役割がある。その点についても、今後さらに情報を提供していくつもりだ。」
ここで言及されている継続決議とは、議会が年間予算案を可決できない場合に、短期的な連邦政府の歳出措置のことで都度承認されてきた。
ヘグセス長官はまた、公的には変更されていない空軍の長期計画についても言及した。その計画とは、空中移動目標指示装置(AMTI)の任務のすべてではないにせよ、大部分を最終的に軌道上に移行させるというものだ。本日の長官発言は、E-7プログラムを中止すれば、近い将来に深刻な能力の空白が生じるリスクが生まれることを暗に認めるものであり、将来的には良い解決策が得られることを期待している。これは本誌が昨年以来警鐘を鳴らし続けてきた点である。巨額の投資やすでに進行中の試作活動にもかかわらず、宇宙ベースの能力が現実のものとなるには、早くても数年はかかる。E-3の一部をE-7で置き換えるという空軍の当初の計画は、空中早期警戒機が今後数年間も引き続き重要な役割を果たすという期待を裏付けていた。
E-3の後継機として、E-7ははるかに近代的で高性能な航空機である。「ウェッジテイル」は、現時点で世界随一の空中下視センサープラットフォームであり、長距離特攻ドローンや巡航ミサイルの探知において特に有用である。ボーイング737をベースとした同機は、戦闘指揮や、機載の広範な通信・データ共有システムを活用したネットワークノード機能など、他の任務要件にも適応可能だ。本誌は3月、オーストラリアがイランの攻撃から湾岸アラブ諸国を防衛するため、E-7の1機を中東に派遣すると発表した際にその意義を強調していた。
ヘグセス長官が本日述べた国防総省の考え方の変化に関するコメントは、長官や部下の専門家が昨年提起した「E-7は脆弱すぎて将来の紛争では実用性に欠ける」という主張に触れていない。これは、空軍のウェッジテイルが存在しない状況下で空中早期警戒能力のギャップを埋めるため、米海軍が現在運用中のE-2Dアドバンスト・ホークアイの追加導入を伴う計画があったにもかかわらずのことである。本誌や他のメディアは、E-2Dでも生存性の問題が当てはまると即座に指摘していた。
以前、同機の計画中止を主張したヘグセス長官らは、空軍のウェッジテイル計画が2022年に開始されて以来直面してきたコスト超過や遅延も根拠に挙げていた。
議会は少なくとも2026会計年度において、E-7を「煉獄」から救うため介入し、同計画に10億ドル以上の新規資金を計上した。現在空軍が発注している7機のウェッジテイルのうち、5機は今年3月に契約が締結されたばかりである。同軍は以前、試作機の迅速な開発を支援するため、さらに2機を発注していた。それでもなお、空軍はE-7計画の将来について、曖昧な態度を取り続けていた。
「我々は当然ながら、議会の指示に従い、[E-7]の迅速な試作機開発を行うつもりだ。また、それらの迅速な試作機開発には資金を投入する」と、トロイ・メインク空軍長官は、2月に開催された空軍・宇宙軍協会(AFA)の年次ウォーフェア・シンポジウムの合間に開かれた円卓会議で、本誌やその他の報道機関に語った。「議会からは追加機に関する計画を提出するよう求められていた。それを実行するつもりだ。」
「ちなみに、『計画を提出する』ということは、予算に組み込むという意味ではない」 と、メインク長官は当時こうも述べていた。「それを実現するために何が必要かという計画を提示し、その後、彼ら[議会]と協議を行うつもりだ。」
少なくとも当初は、この通りとなった。先月、空軍が2027会計年度の予算案を全面的に公表した際、E-7は再びその対象から外されていたのである。
オーストラリア空軍のE-7Aウェッジテイル。RAAF
「空軍省は、E-7の資金を確保するため[20]27年度予算案をどのように調整すべきか、皆様と協力して検討し、その後、[20]28年度以降の予算策定に取り組むことを約束します」と、マインク長官は最近行われた別の公聴会で述べた。『Air & Space Forces Magazine』誌がこれを伝えていた。
国防総省がE-7への姿勢を完全に転換したと表明しているにもかかわらず、空軍がいつから同機を実戦配備し始めるかは依然不透明なままだ。当初の目標は2027年にウェッジテイルを実戦任務に投入することだったが、昨年初め時点でスケジュールが2032年へとずれ込んでいた。現在は再開されているものの、この計画は事実上凍結されており、スケジュールはさらに遅れていた可能性も十分にあった。また、同機の調達と配備を加速させるための措置が講じられる可能性もある。
その間、近年すでに劇的なまで縮小中のE-3フリートは、運用要件を満たすのに苦戦し続けている。イランとの最新の紛争により、AWACSへの需要は急増中だ。イランの攻撃により3月にこの貴重な航空機を1機喪失した。空軍は、これまでにイランとの戦闘で失われた各種航空機の代替を検討していると述べているが、これには退役ずみお「セントリー」を保管状態から再整備し投入することが含まれるかは不明だ。その場合長期かつ多額の費用を要するプロセスとなるが、代替となるE-3の現実的な供給源は他にない。E-3の最終機は1990年代初頭に納入された。
現状では、国防総省と空軍は、切実に必要とされる新型E-7の配備を進めることへの反対姿勢を完全に撤回したようだ。■
ジョセフ・トレヴィシック
副編集長
ジョセフは2017年初頭から『The War Zone』チームの一員である。それ以前は『War Is Boring』の副編集長を務め、その署名記事は『Small Arms Review』、『Small Arms Defense Journal』、『Reuters』、『We Are the Mighty』、『Task & Purpose』など、他の出版物にも掲載されている。
Pentagon’s Mindset On E-7 Radar Aircraft It Tried To Axe Has Completely Changed: Hegseth
E-7s to replace the Air Force's dwindling and aging fleet of E-3s are even more sorely needed now after one of the latter was lost to an Iranian attack.
Published May 12, 2026 6:22 PM EDT