テンペスト戦闘機計画の飛行技術実証機を初めて見ることができた 英国は次世代空戦プログラム「テンペスト」の一環として、実証機の製造を進めている。フライング・テクノロジー・デモンストレーターとして今後3年以内に飛行する予定で、その進展は、最近一部で将来性が疑問視され始めているテンペスト・ステルス戦闘機、そしてより広範なフューチャー・コンバット・エアー・システム(FCAS)プログラムにとって重要な後押しとなる。 チーム・テンペスト 本日ファーンボロー国際航空ショーで、チーム・テンペストは実証機のこれまでの進捗状況を示す写真を公開した。プログラム・パートナーは、構造重量で航空機の50%以上が現在製造中、もしくはすでに完成していると確認している。写真は、英国ワートンにあるBAEシステムズの製造ラインで、実証機の前部胴体部分が形作られている様子を示している。 ワートンの製造ラインで形づくられるデモンストレーター。チーム・テンペスト 実証機のさらなる詳細も明らかになった。チーム・テンペストによると、重要なデザイン・レビューは今年5月に完了したが、部品の製造は2023年に始まっていたという。これらの部品のうち、99%はイギリスのメーカーから調達している。 製造工程を加速させるため、熱間等方圧加圧(HIP)を含む先進的な新技術も使用されている。チーム・テンペストによると、これらの技術を使用することで、部品のリードタイムを平均4年から6ヵ月に短縮することができるという。 デモ機については、2基のユーロジェットEJ200ターボファンを搭載するという事実以外、ほとんど知られていない。これらのエンジンはユーロファイター・タイフーンに使用されているものと同じだが、量産型テンペストには使用されず、現在開発中のまったく新しいパワープラントを搭載する。 実証機の他の要素では、大きな疑問が残る。特に、サイズや構成がテンペストにどれだけ近いものになるかは不明だ。しかし、ボーイング757旅客機を改造したエイビオニクス・テストベッドも完成していることから、実証機はテンペスト設計の構成とダイナミクスの証明に関係するものであり、サブシステムをテストするためのプラットフォームではないことを示唆しているようだ。 これは、1986年に初飛行し、その後のタイフーンのコンセプトを証明...
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