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インド空軍の給油機選定で一波乱

Indian Refuelers Cancellation Concerns Industry aviationweek.com Jan 12, 2010 インドが昨年12月30日に給油機A330の発注6機を唐突にキャンセルしたことで、国際的に波紋が広がり、インドの防衛調達に透明性が不足しているとの不満が出ている。 当初ロシアのIL-78は入札条件を満たさないとして対象外となり、EADSとの価格交渉が昨年来進行していた。インドがEADS提示価格が高い としてはねつけたが、価格は最終決定されつつあり、ロシアの入札が受理された。ロシアは入札価格を変更せず、かわりに予備エンジン5基と保守作業を無償提 供する条件を提示した。 インドの国防装備調達手順では最低価格(L1)の入札が不採択となった場合には二番目に低い価格(L2)が採択される。 2009年1月時点でのロシア提示価格は機体だけで10.05ユーロで前回インドが同機を購入した2004年水準より384%上昇していた。EADSは17.1億ユーロで交渉中とはいえ予備エンジンおよび30年の保守契約が含まれていた。 インド空軍は新技術を求めており、今回の決定には不満といわれる。IL-78には満足できないのは明らかで、入札手続きそのものを疑問視している。 A330はIL-78に比べて多くの点で優位だと見ている。IL-78では追加燃料タンクを貨物室内に取り付ける必要があり、A330より巡航速 度が劣り、A330が持つ民間機との部品共用性は保守作業を容易にする。また、A330の航続距離が15,000キロメートルあるのに対し、IL-78は 9,000キロしかない。 インドが西方に展開する場合にIL-78だと中東で一度着陸して給油する必要があるが、A330ならそのまま飛行できる。給油機として同時に292名を輸送できる点も同機の優位な点だ。