気が早い人はどこにもいるようで、第六世代を飛び越し、第七世代戦闘機の姿を想像した記事がSimple Flyingに出ましたのでご紹介します。
第7世代戦闘機はすでに存在するのか?
第7世代ジェット戦闘機は無人化され、人工知能を使う可能性が高い
概要
第7世代戦闘機はまだ開発されておらず、今後重視されるのはドローンとAI技術だ
AIを使った無人の第7世代戦闘機が登場するかもしれない。
現在の戦争のトレンドと第6世代ジェット機の開発は、ドローンを使った任務に重点を置いている
第7世代戦闘機はまだ開発されておらず、先に第6世代が就役するのは2030年代の予想がある。このことを念頭に、戦闘機がどのように進化してきたかを見ていき、第7世代の航空機がどのようなものになるかをイメージして見ることにしよう。
ジェネラル・ダイナミクスのF-16ファイティング・ファルコンのような第4世代戦闘機や、ロッキード・マーチンのF-35ライトニングIIのような第5世代戦闘機をご存知の方は多いだろうが、いくつかの国は第6世代機の開発に忙しく取り組んでいる。技術の進歩を考えれば、第7世代戦闘機の構想もそう遠い話ではないことが考えられる。
第7世代戦闘機がどのようなものかを考える前に、まず世代概念を検証し、それが何を意味するのか、軍用機がどのように進化してきたかを見てみよう。
ジェット戦闘機の世代とは?
1990年、国防総省のリチャード・P・ハリオン航空宇宙問題上級顧問は、戦闘機を以下のカテゴリーに基づいて6つの世代に分類することを提案した:
亜音速型
遷音速
超音速
マッハ2
マルチミッション
高機動
第1世代ジェット戦闘機
Photo: Tim Felce | Wikimedia Commons.
第一世代戦闘機は第二次世界大戦後期に開発されたもので、スーパーマリン・スピットファイアやメッサーシュミットBf109のようなピストンエンジン搭載機の設計に似ているが、ジェットエンジンを搭載していた。第一世代ジェット戦闘機の例は以下の通り:
メッサーシュミット Me 262
グロスター・ミーティア
デ・ハビランド・ヴァンパイア
ロッキードF-80
第2世代戦闘機
Photo: Alan Wilson | Flickr
朝鮮戦争(1950~1953年)は、軍用機メーカーに高速で効果的に運用可能な航空機の設計という新たな課題を突きつけた。第二次世界大戦後、ジェット戦闘機は主に迎撃に使われた。しかし、設計者たちはすぐに、他の航空機との戦闘や地上支援任務をこなせるマルチロール機の必要性に気づいた。第2世代ジェット戦闘機の例は以下の通り:
ロッキードF-104スターファイター
ミコヤン・グレヴィッチMiG-21
イングリッシュ・エレクトリック・ライトニング
ダッソー・ミラージュIII
第3世代戦闘機
Photo: USAF
多様な役割をこなし、多数の弾薬を搭載できるように設計された第3世代ジェット戦闘機は、空対空戦闘もこなしつつ、レーザー誘導爆弾も搭載可能になった。第3世代ジェット戦闘機の例:
マクドネル・ダグラスF-4ファントム
ミコヤン・グレヴィッチMiG-23
スホーイSu-17
瀋陽J-8
ホーカー・シドレー・ハリアー
第4世代ジェット戦闘機
Photo: USAF
1970年代、航空機設計者たちはカーボンファイバーのような複合素材、フライ・バイ・ワイヤ技術、より高度なセンサーに取り組み始めた。第3世代ジェット戦闘機は、スピードを重視して設計され、スパローやサイドワインダーのような空対空ミサイルを使用していたが、はるかに軽量化された第4世代戦闘機は、推力重量比が大きくなり、機動性が向上している。注目すべき第4世代戦闘機は以下の通り:
ジェネラル・ダイナミクスF-16
サーブ37ヴィッゲン
パナビア・トルネード
第5世代戦闘機
Photo: USAF
コンピューター技術、デジタル化、ステルスの大幅な進歩を受けて、第5世代戦闘機が今日最も進歩した軍用機だ。第4世代戦闘機が機動性と近距離での迎撃に重点を置いていたのに対し、第5世代戦闘機はステルス能力と高度なエイビオニクスを備えたマルチロール機だ。第5世代ジェット戦闘機の例:
ロッキード・マーチン F-22 ラプター
ロッキード・マーチン F-35 ライトニングII
成都J-20
スホーイSu-57
第6世代戦闘機
Photo: Swadim | Wikimedia Commons
まだ開発中だが、第6世代ジェット戦闘機は新技術と第5世代機の教訓を生かして製造される見込みだ。将来の脅威に焦点を当て、航空優勢機としての役割はそれほど重要ではない。現在は、無人機と協力しながら有人・無人の任務を遂行することに重点を置いている。現在、アメリカとロシアは第5世代戦闘機の開発に取り組んでおり、イギリス、日本、スウェーデン、フランス、ドイツ、イタリアなどの国々は、第6世代の新型戦闘機の製造に共同で取り組んでいる。
第7世代戦闘機
第6世代戦闘機はまだ開発中だが、第7世代戦闘機はジェット戦闘機が長年進化してきたパターンを踏襲することになるだろう。過去の戦闘機の各世代は、新しい技術を統合しながら過去の成功の上に築かれてきた。
B-21レイダーが世界初の第6世代軍用機
ノースロップ・グラマンB-21レイダーは、同社のB-2スピリット・ステルス爆撃機の製造に使われた技術を発展させている。しかし、有人航空機の使用は将来的に可能性が低くなりつつあり、アメリカ空軍(USAF)は自律的に運用されるドローンに焦点を当てている。
ドローンと人工知能がすべて
2022年2月のロシアのウクライナ侵攻に続く現在の戦争を見れば、ドローンがいかに各国の戦争のやり方を変えたかがわかるだろう。ウクライナ紛争では、数千機の無人ドローンが前例のない規模で使用され、次のようなタスクをこなしている:
敵軍の追跡
大砲や爆弾の誘導
目標への兵器投下
移動車両の追跡と破壊
第6世代戦闘機の開発と並行して、アメリカ空軍は「コラボレーティブ・コンバット・エアクラフト(CCA)」と呼ぶものの開発に取り組んでいる。CCAは、第6世代戦闘機やステルス爆撃機とともに働く無人航空機である。
プレデターやリーパーのような現在の無人機(UCAV)とは異なり、CCAは人工知能を使用する。
米空軍は、1機の有人機が複数のCCAと連携するシナリオに取り組んでいる。操縦機は安全な距離で操作し、CCAが任務の危険な部分を行う。
中国は地対空防衛能力を大幅に向上させており、米中衝突が起きた場合に有人航空機を配備するのは危険だ。2025年予算の一部として、アメリカ空軍はCCA航空システムをさらに開発するために5億5900万ドルを要求している。現在、ロッキード・マーティンのF-35ライトニングIIは1機2000万ドル(約22億円)だが、CCAなら3分の2のコストで済むと空軍は考えている。
ボーイングMQ-28ゴースト・バットは、オーストラリア空軍のために開発中の無人機だ。
無人航空機(UAV)が有人航空機に取って代わるべく開発されている状況を見ると、第7世代戦闘機は無人化され、人工知能(AI)で操作されるようになると考えていいだろう。■
Is There Such A Thing As A 7th Generation Fighter Jet?
BY
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