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C-130水陸両用型の予想は本当だった。太平洋の分散部隊展開で補給作戦に投入されそう。

  AFSOC     去 る5月、米空軍特殊作戦司令部(AFSOC)が温めてきたC-130水上機型の夢が現実に近づいているとお伝えした。MC-130J水陸両用機(MAC)が新規調達リストで上位に乗っている。前回は想像図しかお伝え出来なかったが、今回はもっと明確にお伝えできる。そう、C-130をフロートに乗せた格好になっている。   構想は各種にわたり、従来型のフロートを付与したものから機体一体型の未来デザインまであった。MC-130は滑走路にもフロートをつけたまま着陸可能となる。今回の記事はAFSOCが公表した想像図を掲載する。   空軍特殊作戦司令部からは以下の発表があり、5月にお伝えした内容を改めて確認した形だ。以下の公式発表は2021年9月14日に発表された。 C-130Jは信じられないほど多様性を有する機体で、誕生以来、非整地への着陸、極地での運用、さらに航空母艦でも運用してきた。ただし、現状では着水はできない。地球で水面は71%の面積を占める。国家戦略の重点が沿海部に移行する中で、空軍特殊作戦司令部は同機の展開能力を高めるうえでも滑走路に依存しない性能を高めるアプローチをとる。 空軍研究本部の戦略開発計画実験部門(AFRL-SDPE) と協力し、AFSOCはMC-130JコマンドII水陸両用対応機(MAC)を開発し、同機による沿海部特殊作戦の支援をめざす。 MAC開発では多方面の作業を進めていると、AFSOC科学システム技術イノベーション (SST&I) 副部長ジョシュ・トランタム中佐と説明している。この性能が実現すれば空軍は部隊投入、撤収、人員回収、補給活動を将来の事態、有事での実施能力を拡充できるようになる。   AFSOC   取り外し可能着水フロートにより「滑走路に依存しない」運用が可能となり、トランタム中佐は世界規模の展開に道が開き、機体のみならず特殊部隊の生存性が高まる。水面を利用できれば運用の柔軟性が高まると中佐は述べている。 MAC機能が利用できれば水面への無制限の作戦応用が可能となり、陸上基地の利用が困難となっても部隊を分散展開できる。   AFSOC   疑問の余地はない。滑走路に依存している現状をペンタゴンでは互角の戦力を有する相手国、やや戦力が劣る国が遠隔地であっても弾道ミサイルで使用不能にする事態を危惧しているのは事実だ

C-130とスカンクワークスの関係とは。輸送機に攻撃手段、センサーを搭載する分散戦術のねらいとは。

こういう柔軟な思考ができるのであれば米空軍の将来を悲観しなくてもよいでしょう。問題はその通りに実施する力であり、相手となる中国の動きに対しこの構想が有効なのかを実地で試す機会が生まれるかでしょう。米海軍でも輸送艦等も武装を施す分散武装の構想がありましたね。 ロ ッキード・マーティン で有名なスカンクワークス部門はU-2スパイ機、F-22戦闘機や初のステルス機F-117ナイトホーク等の実現で有名だが、特殊部隊向けにC-130輸送機でも大きな役割を演じていることは意外に知られていない。 C-130とスカンクワークスの接点 C-130は半世紀以上前に登場し、以後一貫して性能を向上しつつ各種の改修を受けてきた。 空軍は既存航空機材の役割を見直し、ミッション範囲を拡大しようとしており、同機もその対象となっている、そのため新技術やソフトウェア改修を投入している。 ここにC-130とロッキードのスカンクワークスの接点がある。特に重要なのが他機との強い接続性を実現し、戦闘ニーズ、脅威情報、作戦要求を満たしながら、新技術の登場を待ち迅速に導入することだ。 「C-130も元々はスカンクワークスが手がけており、今日に至るまでスカンクワークスが新機能の統合で支援しており、第一線のニーズに焦点を合わせつつ、活用方法を全く新しく考えている」とスカンクワークス®の統合システム部長レネー・パスマンがNational Interestに語っている。 C-130が長期間供用されており、数々の改修を受けた機材であること、また空軍がミッション範囲の見直しをここ最近展開していることから、同機がスカンクワークスによる改修の対象になった。 スカンクワークスは1950年代設計の同機供用期間を80年 超とすべく同機に関与を続けており、改修内容は以下を含む。 新型プロペラ 通信装置 グラスコックピット、タッチスクリーン画面 デジタル式エイビオニクス 衝突回避装置 「ウィングボックス」強化型 C-130改修と相当基準時間の関係 C-130供用を続ける中で同機の改修がどこまで必要なのか見極めるべく、空軍は「相当基準時間」 equivalent baseline hours を指標として使う。 C-130機体の疲労、亀裂は機体ごとに異なり、さらにミッション内容でも大きな差が出てくるし、投入環境の地形や天候条件でも違いが生ま

C-130が水上機に改装されアジア太平洋で活躍する日が来る....? ハーキュリーズの水陸両用型構想を特殊部隊司令部が検討中

    SOCOM     米 軍内でC-130ハーキュリーズを水陸両用型へ改装し、沿海部で特殊作戦部隊を運用する構想が再浮上している。MC-130JコマンドーIIの機体下部に大型浮体をつけた図が出ている。MC-130Jは特殊作戦用のハーキュリーズの最新型で敵地に部隊を送り込み、回収し、補給物資を送り、ヘリコプターやティルトローター機に給油も行う。   改修案はMC-130J水陸両用機能MACと呼ばれ、米特殊作戦司令部の固定翼機事業統括のケン・キューブラー空軍大佐が本日、特殊作戦部隊業界会議で要旨を発表した。その後に行われたメディア向け説明会でキューブラー大佐は事業の実施可能性検討や作戦検討が進行中であり、司令部は名称非公開の「革新的な事業者」とデジタルデザインを応用し、検討内容をまとめると述べた。これにより研究開発を加速化し、費用を低く抑えるのだという。   U.S. AIR FORCE/SENIOR AIRMAN JOHN LINZMEIER A U.S. Air Force MC-130J Commando II conducts an inflight refueling mission off the coast of Okinawa, Japan.   SOCOM A slide from Colonel Kuebler's briefing that mentions the MAC concept as one of a number of "focus areas" for SOCOM PEO-FW.   大佐の発表資料中のコンセプト図を最上段に掲載したが、大型浮体がMC-130Jについているのがわかる。大佐はMACコンセプトでは陸上から、さらに水上から運用可能な機体の実現を目指すと説明。基本形の水上機は陸上運用できないが、浮体部分に車輪を追加して水陸両用とする。その他の可能性として完全な水陸両用機に再設計する案もある。   C-130の水上運用案は前からあり、ペンタゴンも検討していた。同機の製造メーカーのロッキードも完全水陸両用型ハーキュリーズを舟艇形態の機体とする案を1960年代にすでに提案したが、採用されていない。ただし、米海軍は無線操縦の縮小モデルで構想をテストしている。同社はその後ロッキード・マーティンになり、

C-130供用期間は80年間に:米空軍の改修策の内容

記事を見ると現行J型でもすでに機体強化策が必要な機体が生まれそうですが、H型(航空自衛隊)さらに中古のR型(海上自衛隊)を運用中の日本も無関心ではいられない内容ですね。機体が頑丈なハーキュリーズもB-52やKC-135とならび「超高齢」機材の仲間入りするのでしょうか。 Massive Overhaul to Keep Classic Air Force C-130 Flying for 80 years into 2030s 米空軍はC-130を80年間供用し2030年代まで飛ばすべく大幅改修を実施 By Kris Osborn - Warrior Maven https://www.themaven.net/warriormaven/air/massive-overhaul-to-keep-classic-air-force-c-130-flying-for-80-years-into-2030s-iDhN6tGrwUGVqaNWjKR55Q/ 米 空軍は実戦で実証済みの1950年代製 ロッキード・マーティン C-13 0を2030年代まで運用する予定でその先でも稼働させるべく多段階の技術改修を実施し、兵員輸送や戦闘支援ミッションを今後も展開したいとする。 同機は初飛行の1 950年代以降に数多くの技術改良や性能向上策を受けているが、供用期間が80年超となるのが空軍案からわかる。 空軍は新型プロペラ、無線交信装置、タッチスクリーン表示のグラスコックピット、デジタルエイビオニクス、衝突回避技術の採用に加え強化型「ウィングボックス」を同機に導入する。 中でも機体強度が重要で「センターウィングボックス」を交換・強化するという。 「C-130のセンターウィングボックス交換では現行機で耐用年数がなくなってきたものから対応します。旧型C-130で交換作業がはじまっており、C-130Jでも飛行時間に応じ今後実施します」と空軍広報官エミリー・グラボウスキ少佐が本誌に語ってくれた。 またC-130で保守点検改修を実施する際に機体状況の評価を行い、機体が供用期間で一定に達するとウィングボックスを交換しているという。 同機が実際の運用で受ける疲労摩耗状態は高度や運用の個別状況で異なるので個別評価が必要になる。低空飛行を続け

軍用輸送機でアメリカ製独占は終わったのか。欧州勢がんばる

Europe Leaving U.S. In Military Transport Dust European airframers gain ground as airlifter market shifts to newer models Jul 14, 2014 Tony Osborne | Aviation Week & Space Technology Sales Swing The Royal Air Force’s second A400M, here on the ­Seville production line, should be delivered this fall. Credit: Tony Osborne/AW&ST . ヨーロッパの軍用輸送機メーカー各社の輸出が好調で世界シェアも上がってきた。 このうち エアバス・ディフェンスアンドスペース Airbus Defense and Space によると2014年上半期の中型輸送機市場で受注の大部分は同社が獲得したという。 ロッキード・マーティン C-130Jハーキュリーズ含む既存機種の受注が失速しているのは各国政府がA400Mに関心を示しているためとし、マレーシア(2005年)以降成約がない同機の輸出に期待している。 そこで同社は輸出仕様を開発しており、「ITAR(武器国際取引規則)に準拠」とし、通信機材から暗号化機能を取り外し、同様に精密な軍用GPS航法も省いている。 エアバスはA400M生産のピッチを上げており、今年は11機引き渡す予定だ。 エアバスはC295受注も2014年だけで20機確定しており、新型C295W(ウィングレット付き)の型式証明確保に向け作業中だ。W型は航続距離が9%伸び、4トン搭載で2,500 nmになり燃料消費も6.5%改善される。  中型輸送機の需要がのびる背景に各国が多用途能力を求める動きがあり、オマーンはC295の海洋監視型を発注し、ヨルダンではC295をガンシップに改装する案がある。イタリアではC-27JをMC-27J情報収集監視偵察機材に改装する。またガンシップ改装案もある。 今年はC-27Jにまだ受注がないが、メーカーの アレニア・アエルマッキ Alenia Aerm

USAF: C-130改修は棚上げか

USAF Appears To Shelve C-130 Upgrade aviationweek.com Dec 23, 2009 1. 米空軍はC-130向けエイビオニクス近代化改装(AMP)の入札決定を凍結する模様で、2011年度概算要求にこれを盛り込まないものと見られる。 2. この事業は58億ドル規模となるはずだったがこれまでもトラブルに見舞われている。計画概要では13型式500機におよぶC-130のコックピットとエイビオニクスの標準化を狙ったが、コストおよび日程の超過で2005年に対象を222機に絞った。その後一機を喪失しているので現在の対象は221機。その他使用中の129機も何らかの改装が必要。 3. シュワルツ空軍参謀総長は今年の秋にAMPの実施ができなくなると発言していた。空軍関係者は今回の決定の理由について言及を拒否。 4. AMPについてボーイングがロッキード・マーティン、BAE、L-3の各社を破り競合に残っていた。しかし、契約成立がボーイングに不公正に与えられたとの内部情報があり、この結果に影をさした格好だ。 5. 同社は予算14億ドルで開発の継続が許され、現在完成している。しかし、生産は競争入札にまわされた。今、その戦略に疑問が投げかけられている。 6. ボーイングでAMP担当のマイク・ハリスはAMPキットの単価を7百万ドルに削減する作業が日程どおり進行中という。2007年に同社はこれを14百万ドルと見積もっていた。空軍関係者は13.3百万ドルとして想定していた。 7. 当初の計画では2008年11月に生産が開始の予定であったが、途中で複数の見直しがかかり都度遅れが生じた。 8. C-130への通信航法監視・航空管制(CNS/ATM)装備をどうするのかを空軍は決断する必要に迫られている。この装置で最適な航路の選択ができるがAMPは不要となる。 9. そこで2010年2月にペンタゴンが2011年度国防予算案を発表する際にC-130向けのAMP装備是非についての最終決断が下されるものと見られる。