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2026年7月17日金曜日

ウクライナの無人機部隊「マジャールの鳥たち」がアゾフ海で大暴れ―ロシアは燃料確保に懸命だ

 Ukraine says it has attacked nearly 50 ships in the Sea of Azov over the past five days.

(『Magyar's Birds』のスクリーンショット)

ウクライナはロシア船多数をアゾフ海で攻撃したと主張

Ukraine Claims Scores Of Russian Ships Struck In Sea Of Azov


長距離ドローン攻撃はロシアの石油タンカーを標的とし、深刻化しつつあるロシアのエナジー危機に拍車をかけている

https://www.twz.com/news-features/ukraine-claims-scores-of-russian-ships-struck-in-sea-of-azov


ウクライナは、土曜日、アゾフ海でロシア船舶28隻をドローンで攻撃したと主張している。ウクライナ当局によれば、一連の攻撃は7月6日以降、同海域で毎日展開中の作戦の一環であり主にいわゆる「影の船団」の石油タンカー含む約80隻のロシア船舶が攻撃を受けたとしている。

これらの攻撃の結果、「ロシアは、ドン川とアゾフ海を結ぶ航路であるドン・アゾフ水路を通る船舶の航行を一時停止した」と、ロイターが報じた。同メディアは穀物輸出業界の3つの情報筋を引用している。

この措置は、金曜日、タンカー10隻を含むロシア船舶13隻が同海域で攻撃を受けたことを受けて取られたものである。市場アナリストらはロイターに対し、世界最大の小麦輸出国であるロシアからの小麦輸出の約25%がアゾフ海を経由していると指摘した。

アゾフ海作戦は、クリミア半島を孤立させるとともに、ロシアのエナジーインフラを攻撃し、同国の経済に打撃を与え、戦争遂行能力を低下させるという、ウクライナによる広範な取り組みの一環である。以前にも報じた通り、これらの攻撃はクリミア半島のロシア軍に打撃を与えている。また、しばしばロシア国内の深部まで及ぶこれらの攻撃は、同国全土の燃料供給に壊滅的な影響を及ぼしている。さらに、これらの攻撃はモスクワの攻勢を食い止める一助となり、ウクライナ軍の進撃への道を開いている

7月8日に撮影された、アゾフ海のケルチ橋付近で炎上するロシアのタンカーの衛星画像。(衛星画像 ©2026 Vantor)

7月9日に撮影された、アゾフ海のケルチ橋付近で炎上するロシアのタンカーの衛星画像。(衛星画像 ©2026 Vantor)

「7月11日の夜、『無人システム部隊の鳥たち』はアゾフ海でタンカー21隻、タグボート4隻、貨物船2隻、特殊用途船1隻を攻撃した」と、「マジャールの鳥たち」として知られるウクライナ第414独立無人攻撃航空システム旅団はXで発表した。この最先端部隊は、ウクライナのドローン部隊司令官ロバート・ブロヴディ(通称「マジャール」)にちなんで名付けられた。

「マジャールの鳥たち」は、船舶への攻撃に加え、「クリミアおよび一時占領地域の南部にある敵の後方深くで、艦隊資産やエナジーインフラを含む53の正当な軍事目標を攻撃した」と主張した。「『クリミア・スイッチオフ』作戦に終了日は存在しない」

同旅団はさらに、この「影のタンカー艦隊」への攻撃には、多岐にわたる部隊のドローン操縦士が関与したと付け加えた。

「帝国の技術的屈辱は続いている」と「マジャールの鳥たち」は宣言した。「クリミアのために、帝国は崩壊するだろう」

本誌はこれらの主張を独自に検証することはできないが、ソーシャルメディア上には、これらの攻撃の結果を示すとされる動画が多数投稿されている。「マジャールの鳥たち」は、動画をまとめた6本のコンピレーション動画を公開している。

同旅団は7月6日から、攻撃の動画を公開し始めた。最初の動画は、主にクリミア半島の標的に対する攻撃を収めたコンピレーションで、船舶2隻が被弾する様子が映し出されている。標的にはS-400地対空ミサイルシステム、レーダー、石油貯蔵施設などが含まれていた。

翌日7月7日、「マジャールの鳥たち」は、アゾフ海に20隻近くのタンカーが並んでいる広角映像で始まる動画を公開した。その後、映像は切り替わり、数隻が被弾して炎上する様子が映し出された。同部隊は、タンカー8隻、貨物船1隻、フェリー1隻が被弾したと主張した。

7月8日、「マジャールの鳥たち」は、さらに9隻のロシアタンカーが攻撃を受けたと主張した。

7月9日、「マジャールの鳥たち」は別の動画を公開し、前夜に14隻のロシア船が攻撃を受けたと主張した。

7月10日(金)、「マジャールの鳥たち」は、10隻のタンカー、1隻の貨物船、1隻のフェリー、および1隻の曳船に対する攻撃を主張した。

同部隊が公開した動画に加え、ソーシャルメディア上には、これらの攻撃の被害状況を示す他の動画も投稿された。

「マジャールの鳥たち」は使用されているドローンの機種名を明かしていないが、映像からは、特攻ドローンやFP-5フラミンゴ巡航ミサイルを製造しているファイア・ポイント製であることが確認できる。

「Defense Tech For Ukraine」集団の一員であり、ウクライナのドローン戦術の専門家である元カナダ軍将校のロイ・ガーディナーは、これらの攻撃はFP-2ドローンによるものだと推測した。

FP-1 and FP-2 – Drones that inflict pain on the Russian rear! | Weapons with @StarskyUA thumbnail

FP-1とFP-2――ロシアの後方を苦しめるドローン! | @StarskyUAの兵器

「これほど大量の爆薬を運搬できる射程を持ち、かつ大量に確保可能なUAVは、長距離型のAN-196『リウティ』以外にはない。AN-196ははるかに高価であり、この任務に投入するのは非合理的だ」 Xで@GrandpaRoy2というハンドルネームを使用しているガーディナーは、このように語った。

Fire Pointの共同オーナーデニス・シュティラーマンは最近、メディアTSNに対し、同社がFP-2攻撃用ドローンの弾頭重量を200キログラムに増量したと語った。同氏は、主翼の設計変更により、その弾頭を搭載した状態で最大370キロメートルの飛行距離を達成できるようになったと主張した。


ウクライナのドローンがミサイル運搬体へ! ウクライナの開発者による詳細 / TSN.Tyzhden

この射程距離により、ウクライナ軍は黒海の北に位置するアゾフ海のほぼ全域を射程内に収めることができる。動画からは、遠距離での「マン・イン・ザ・ループ」運用を可能にする高速衛星データリンクによって、これが実現されていることがうかがえる。これにより、ウクライナの海上ドローンは導入当初から運用が可能だったが、技術の小型化が進んだことで、現在では片道攻撃用兵器への大規模な導入が可能になった

アゾフ海(Google Earth)

タンカーを攻撃した航空ドローンに加え、ウクライナの国家保安局(SBU)は6月8日、「シー・ベイビー」海上ドローンで黒海でロシアのタンカーを攻撃した。これまで繰り返し報じてきた通り、ウクライナの海上作戦は圧倒的にロシア黒海艦隊に焦点を当てている。黒海艦隊の艦艇や施設に対する攻撃の成功多数が記録されており、その結果、占領下のクリミアからロシア本土の基地へと、ロシア海軍資産の全面的な撤退が余儀なくされている。

アゾフ海での作戦を受けて、一部のロシアの軍事ブロガーは、これらのタンカーを保護する措置をモスクワが十分に講じていないと非難している。

「テレグラムチャンネル『Military Informant』は、タンカーが無防備な状態で航行していたため、事実上ウクライナのドローン操縦者に格好の標的となってしまったと不満を述べた。現在、黒海艦隊は自軍を防衛することさえほとんどできない状況にあり、タンカーを援護する余地がなかった」とBBCは最近報じた

クレムリンは、ウクライナによる製油所、石油貯蔵施設、港湾、船舶、その他のエナジーインフラへの攻撃に注目している。

ウラジーミル・プーチン大統領は、「国営テレビで燃料不足に公に言及するほど懸念しており、ウクライナによる攻撃が『明らかに問題を引き起こしている』と認めつつも、『危機的状況ではない』と主張している」とBBCは説明した。

プーチン大統領が懸念を抱くには十分な理由がある。

「ウクライナによるドローン攻撃が大型製油所の操業停止を招いた結果、ロシアのガソリン生産量は季節平均消費量の約65%相当の水準まで落ち込んだ」と、ロイターは金曜日、「業界関係者2名およびロイターの試算」を引用して報じた

ウクライナの攻撃の結果、長らく主要な石油輸出国であったロシアは、供給不足を補い需要を満たすために輸入に頼るようになっている。

「ベラルーシからロシアへのガソリンとディーゼルの供給量は6月に月間過去最高を記録した一方で業界筋は先週、ロシアがインドからの海上輸送を開始したと述べた」とロイターは付け加えた。「トレーダーによると、隣国ベラルーシからロシアへは1日あたり最大6,000トンのガソリンが供給されている。備蓄も取り崩されている。」

ロシアはまた、ディーゼル、ガソリン、ジェット燃料の輸出禁止を検討するという抜本措置も講じている。

こうした一連の動きは、ドナルド・トランプ大統領が紛争終結に向け、進展が鈍く、断続的な取り組みを続ける中、ウクライナとロシア両国が領土と影響力をめぐり駆け引きを繰り広げている状況下で起きている。

ウクライナがロシアのエナジーインフラを標的にし、クリミアを孤立させることに成功したことは、どちらの側を支持するかで立場を繰り返し変えてきたトランプ大統領に影響を与えた可能性が高い。

先日当サイトが報じた通り、今週初め、トルコのアンカラで開催されたNATOサミットで、トランプ大統領とウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領は、驚くほど和やかな二国間会談を行った。その和気藹々とした雰囲気は、トランプ大統領がゼレンスキー大統領に対し、ペイトリオット防空システムの迎撃ミサイルを製造するためのライセンスを約束するほどであった。これは、ゼレンスキー大統領が長年求めてきたものの、これまで実現していなかったものだ。

ウクライナはロシアの弾道ミサイルの集中攻撃を食い止めるため苦戦を強いられており、戦場では兵力や装備の面で圧倒的な劣勢にあり、戦闘は事実上膠着状態にある。それにもかかわらず、キーウによるアゾフ海作戦のような非対称的な取り組みがモスクワの優位性を相殺するのに役立っていると証明しつつある。■

ハワード・アルトマン

シニア・スタッフライター

ハワードはTWZのシニア・スタッフライターである。紛争について頻繁に執筆しており、特に中東とウクライナに焦点を当て、世界中の軍・諜報当局者や産業界のリーダーへのインタビューを行っている。彼は、米中央軍および米特殊作戦司令部の本拠地であるフロリダ州タンパ近郊に住んでいる。

2026年5月21日木曜日

ロシアのピンチ:ウクライナのドローンが国内深部へ到達可能となり、ロシア石油産業が標的となってきた―ウクライナ戦争はドローン戦争となり、戦いの新しい姿を示している

 

Ukraine Switchblade Drone

ウクライナのスイッチブレード・ドローン。画像提供:クリエイティブ・コモンズ。

プーチン大統領に新たな頭痛の種:ウクライナがロシアの石油資産にドローン戦争を宣言

クライナの自爆型攻撃ドローンは、ロシアに対するキーウの主要な戦力均衡手段となっており、ロシア軍の戦場での死傷者の約80%を占め、前線から2,000キロメートル離れた場所にある石油・ガスインフラも攻撃している。ロシア国民の約70%がウクライナのドローン攻撃の射程圏内に住んでいる。モスクワ南部のガスプロムネフチ製油所は、攻撃を恐れ石油処理を停止した。クストヴォにあるルクオイル・ニジェゴロドネフテオルグシンテズ製油所(処理量でロシア第4位)も攻撃を受けた。トゥアプセの石油施設への度重なる攻撃は、煤煙や石油が空から降り注ぐ事態を招き、冷戦後ロシアで最も深刻な環境災害となった可能性がある。ロシアの戦前の男性人口の約3%が死傷している。

ロシアのウクライナ侵攻は裏目に出ている:プーチンが直面する石油問題

ウクライナにおけるロシア軍の攻勢は停滞しているように見え、予想されていたロシア軍の春季攻勢も泥沼化し、多大な犠牲を伴っている。その結果、ここ数年で初めて、ロシア軍は小規模ながら重要な領土をウクライナ軍に明け渡した。

一部のアナリストは、ロシアが大規模な夏攻勢に備えて時機を窺っている可能性を指摘しているが、ロシアの人的損失は桁外れだ。ある分析によると、ウクライナでの戦闘で、ロシアの戦前の男性人口の約3%が戦死または負傷している。

しかし、戦場の情勢はさておき、今年の戦争の行方における最大の転換点は、ウクライナの「片道攻撃ドローン」だろう。これらは、ロシアの軍事施設や石油インフラに対するキーウの「均衡装置」として中心的な役割を果たし、国内各地の施設を炎上させ、ロシアが戦争を資金調達し遂行する能力に深刻な打撃を与えている。

ロシア国内におけるウクライナのドローン攻撃は、ロシア深部にある多数の石油・ガスインフラ施設を標的としており、モスクワ近郊への攻撃も一部見られる。

ロシアの国営企業ガスプロムネフチが所有する製油所は、2024年に160万トンの原油を精製し、290万トンのガソリン、320万トンのディーゼル、130万トンの瀝青を生産した。これはロイター通信報道によるものである。

Neptune Missileネプチューンミサイル。画像提供:ウクライナ政府。

ロシアのニジニ・ノヴゴロド州クストヴォへの攻撃は、ロシア最大級の石油精製所の一つであるルコイル・ニジニ・ノヴゴロドネフテオルグシンテズ精製所を標的とした。

一部の推計によると、ロシア産原油の約5%ルコイル・ニジェゴロドネフテオルグシンテズ製油所で精製されており、処理量ではロシア国内第4位の規模を誇る。

ロシアは、ウクライナによるトゥアプセの石油インフラへの一連の繰り返し攻撃の後に発生した火災の鎮圧に苦戦している。

地元住民は、空から煤煙や石油が降り注ぐ様子を捉えた写真や動画をソーシャルメディアに投稿しており、これは冷戦後のロシアにおいて最も深刻な環境災害の一つとなる可能性が高い。

中距離

ロシア深部にある石油・ガスインフラへのウクライナによる攻撃により、ロシアの防空システムは、前線を防衛する地域から、ロシア国内のさらに奥深くに位置する拠点へと再配置を余儀なくされている。

石油・ガスインフラ施設を含む重要地域周辺に配備されたため、前線付近におけるロシアの防空網の密度は低下した。

「中距離」——つまり前線から約20~110マイル後方——において、ウクライナは防空インフラ、兵站・医療拠点、レーダー施設、通信資産への攻撃で成果を上げている。

しかし、長距離攻撃と中距離攻撃は互いに補完し合い、それだけでは得られなかった機会を切り開き、ロシア軍の春季攻勢を大幅に鈍らせることに貢献した。その効果は極めて大きく、この攻勢は広く失敗と見なされている。

ロシアは、新兵に対して人生を変えるほどの多額の入隊ボーナスを提示しているにもかかわらず、戦死者と負傷者を新たな徴兵で補充できなくなっていると見られている。

ロシア軍の死傷者の最大80%は、ウクライナのFPVドローンによるものと考えられる。小型爆発物を搭載したドローンは、兵士の集団だけでなく、特に前線から比較的近い位置にある車両も標的とし、武器や弾薬から食料、燃料に至るまで前線に物資を供給するロシアの兵站網を混乱させている。

さらに広い射程

ウクライナのドローン攻撃の一部は前線から2,000キロメートルも離れた場所で行われており、ロシア人口の70%近くがウクライナのドローン攻撃の射程圏内に住んでいる可能性がある。

これだけで戦争の潮目を変えるには到底足りないだろうが、心理的な打撃としては甚大である。

世界最大の国土を持つロシアの広大さと、ロシアに隣接するウクライナの地理的近接性により、ロシア全土、あるいはロシアの重要な政治・石油インフラ施設をすべて防衛することは不可能に近い。

さらにロシアにとって事態を複雑にしているのは、ウクライナが対ドローン迎撃システムの開発で進歩を遂げていることだ。これにより、ロシアのシャヘド型自爆攻撃ドローンを、安価かつ確実に撃墜できるようになっている。

ロシアは独自の迎撃システムの開発に遅れをとっており、これが最近のウクライナによる攻撃の成功の一因となっている。

今後の展望

ロシア経済は圧迫を受けており、ロシアの指揮官たちは戦場でプレッシャーにさらされているが、勢いは明らかにウクライナにある。

しかし、ロシア経済に持続的な圧力をかけることは困難だろう。その一因として、イランでの継続的な戦争やホルムズ海峡の封鎖により世界の原油価格が押し上げられているからだ。

ウクライナの攻撃攻勢が最終的にどのような結果をもたらすか、そしてロシアが、より大規模で組織的な夏の攻勢に向けて部隊や装備を温存しているかどうかは、時が経てば明らかになるだろう。■

著者について:ケイレブ・ラーソン

ケイレブ・ラーソンは、ドイツのベルリンを拠点とするアメリカのマルチフォーマット・ジャーナリストである。彼の取材範囲は紛争と社会の交差点に及び、特に米国の外交政策と欧州の安全保障に焦点を当てている。ドイツ、ロシア、米国から報道を行ってきた。最近ではウクライナ戦争を取材し、ドンバス地方における戦線の変動について広範に報道するとともに、戦争による民間人や人道上の被害についても執筆している。以前はPOLITICO Europeの防衛担当記者として勤務していた。Xでの彼の最新記事をフォローできる。


Putin Has a Problem: Ukraine Has Declared a Drone War Against Russia’s Massive Oil Wealth


Caleb Larson


2025年2月18日火曜日

チェルノブイリの放射線遮蔽にドローンが突入し穴が開いた:-ウクライナの原子力専門家は原子炉を覆う繭の完全性に長期的な影響を及ぼす可能性を懸念(The War Zone)―ロシアは環境テロ国家になってしまった

 


Top Ukrainian nuclear experts are concerned that the drone strike on the Chornobyl Nuclear Power Plant radiation shield could have lasting affects.  

(Photo by Yan Dobronosov/Global Images Ukraine via Getty Images)




ウクライナの原子力専門家は、廃炉となったチェルノブイリ原子力発電所の4号炉を覆う放射線シールドへの無人機攻撃による将来的な影響を懸念している


際原子力機関(IAEA)によれば、ただちに放射線の放出はなかったが、巨大で複雑な設計の新安全格納容器(NSC)構造が損なわれており、さらなる損傷に発展する可能性があると専門家は語った。さらに、ある専門家は、最悪のシナリオで修理作業で格納容器全体を露出する必要が出れば、NSCで封じ込めを狙った破壊された内部コアが露出する可能性があると懸念を表明した。


ANKARA, TURKIYE - FEBRUARY 14: An infographic titled "Drone strike damages Chernobyl Nuclear Power Plant" created in Ankara, Turkiye on February 14, 2025. (Photo by Murat Usubali/Anadolu via Getty Images)

チョルノブイリ原子力発電所の新安全格納容器構造へのドローン攻撃の位置を示すインフォグラフィック。 (Photo by Murat Usubali/Anadolu via Getty Images)Anadolu


IAEAのラファエル・マリアーノ・グロッシ事務局長は、夜間にドローンがNSCを攻撃し、火災が発生し、NSCの屋根の外側の層の破損を引き起こし懸念が提起されたと述べた。外側の層は損傷を受けたが、屋根の内側の層の状態を特定する調査が進行中である。火災の映像や画像には、施設に落下したドローンの残骸が写っている。また、NSCの屋上で緊急要員が被害状況を確認している様子も目撃されている。ウクライナは、これは意図的な攻撃だと言っているが、ロシアは施設を攻撃していないと言っている。構造物が非常に高いため、偶発的な可能性もある。


CHERNOBYL, UKRAINE - FEBRUARY 14: (----EDITORIAL USE ONLY - MANDATORY CREDIT - 'Ukrainian President VOLODYMYR ZELENSKYY'S SOCIAL MEDIA / HANDOUT' - NO MARKETING NO ADVERTISING CAMPAIGNS - DISTRIBUTED AS A SERVICE TO CLIENTS----) A screen grab from a video shared by the Ukrainian President Volodymyr Zelenskyy shows the damage after a Russian drone hit the protective shelter of the destroyed fourth power unit at the Chornobyl Nuclear Power Plant, in Chernobyl, Ukraine on February 14, 2025. A Russian drone struck the protective shelter of the destroyed fourth power unit at the Chornobyl Nuclear Power Plant, causing significant damage, Ukrainian President Volodymyr Zelenskyy claimed on Friday. "The shelter at the Chornobyl NPP was damaged by this drone. The fire has been extinguished. As of now, radiation levels have not increased and are being constantly monitored," Zelenskyy said in a post on X. (Photo by Volodymyr Zelenskyy / Social media / Handout/Anadolu via Getty Images)

ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領がシェアした動画のスクリーンショット。ロシアの無人機がチェルノブイリ原子力発電所の破壊された4号炉の保護シェルターに衝突した後の被害状況を示している。 (写真:Volodymyr Zelenskyy/ソーシャルメディア/Handout/Anadolu via Getty Images) Anadolu


 目撃者は、被害は壊滅的なものになっていた可能性があると述べ、ロシアを "テロ国家 "と呼んだ。

 約2000トンのNSCは巨大なアーチ構造で高さ360フィート、長さ213フィート、幅850フィートで、1986年にメルトダウンした原子炉の残骸の上を滑るように建設された。この事故の後、作業員たちは4号機を覆う21階建ての「石棺」を建設した。しかし、この石棺に隙間が多数あり、土台構造物に固定されていなかったため、崩れる可能性があった。 そのため、囲いは雨水漏れ、沈下、地震、航空機や投射物に対して脆弱なままだった。これらの問題を軽減するため、NSCが約20億ドルをかけて建設され、2016年に石棺の上に鉄道のような線路を介して押し込まれた。

 地震や竜巻、さらには小型航空機の衝突に耐えられるように設計されているものの、NSCは爆発性のドローンから守るようには作られていない、と専門家は我々に語った。


欧州復興開発銀行提供の新安全監禁図。


 1986年の爆発後数ヶ月間、チェルノブイリ地帯にいた放射線監視小隊の指揮官は、爆発による衝撃波が、事実上密閉された容器に穴を開けた以上のダメージを与えた可能性がある、と語った。

 国立チェルノブイリ博物館(キーウ)の研究員ミルニは、「NSCは多くの部品からなる複雑な統合システムであり、穴を開けた部分はその一部分に過ぎない」と説明した。「主な問題は開口部そのものではなく、他の部品やシステム全体に何が起こるかです」とミリニは説明した。

 屋根は2層構造になっている。 ドローンは1層目を貫通し、当局は2層目の完全性を評価中だ。ウクライナの原子力発電所安全問題研究所(ISSNP)の上級研究員オレナ・パレニウクは、こう語った。 ISSNPはNSCの業務を監督している。

 この損傷により、クレーンシステムのテストが遅れることになる、とパレニウクは述べた。

 「大変なことです」と彼女は叫び、損傷の程度を特定するための評価が現在進行中であることを付け加えた。


新安全監禁アーチの内部、2016年12月(chnpp.gov.ua/)

 

 最悪のシナリオは、今後の修理作業でNSCを線路上に巻き戻す必要があり、石棺が露出することだ。

 石棺について彼女は、「あれは不安定な構造です。もちろん、このようなことをするのは危険です。放射性物質が放出される危険もあるし、とんでもない費用がかかります」と言う。

 ミリニイは、修理には数億ドルかかると見積もった。

 パレイヌクは、このプロセスはまだ初期段階であり、今後数日から数週間のうちに多くのことが明らかになるだろうと強調した。

 これは、ウクライナの紛争地帯にある原子力発電所に影響を与えた一連の事件で最新のものである。戦争初期にロシア軍がチェルノブイリを占領したとき、彼らの存在によって放射性物質がまき散らされ、施設自体が兵器に攻撃されるかもしれないという懸念が持ち上がった。そのわずか数週間後、ヨーロッパ最大のザポリツィア原子力発電所(ZNPP)での戦闘は、敷地内の訓練施設が投擲物で攻撃されたことから、世界的な懸念を呼び起こした。 その後、ロシア側はZNPPを占領し、防御用の要塞を建設した。

 今日の無人機攻撃は、射線上にある核施設の危険性と、チェルノブイリが現在進行中の紛争の中でいかに危険な火種となっているかを、改めて思い起こさせるものである。被害の正確な範囲と修復にかかる費用については、今後数日から数週間以内に明らかになるだろう。■



Hole Blasted By Drone In Chernobyl’s Radiation Shield: What We Know

Ukrainian nuclear experts express concern that the drone strike could have prolonged ramifications to the integrity of the cocoon over the doomed reactor.

Howard Altman

https://www.twz.com/news-features/hole-blasted-by-drone-in-chernobyls-radiation-shield-what-we-know


2024年5月23日木曜日

ドローン群に対抗できる高出力マイクロ波兵器IFPC-HPMの実地テストが中東で始まる。

安価なロケット、ドローンに高価なミサイルで対抗するのでは早晩経済的に行き詰まります。そのため、運用コストが桁違いに安い指向性エナジーやレーザー技術を応用した対抗手段の開発が急ピッチで進んでおり、手始めに脅威が日常となっている中東で活動する米中央軍にテスト用装備が送付されることになりました。Breaking Defense記事からのご紹介です。横須賀や東京都心で非合法なドローン空撮を許している日本でも物理的な防御策を真剣に検討すべき時期に来ています。

IFPC-HPM [2]

IFPC-HPM prototype. photo provided by Epirus

米中央軍がドローン群対策で高出力マイクロ波をテストする


米陸軍は、開発仕様のC-UASシステムを中東に派遣する


ンディ・ジョージ参謀総長Gen. Randy Georgeによると、ドローンの群れを阻止する設計の高出力マイクロ波のプロトタイプ4基を受け取った米陸軍は、性能の確認のため中東に送る準備をしている。

 今日、上院歳出小委員会で証言したジョージ参謀総長は、米中央軍に送られたストライカー搭載レーザーのように、陸軍の高出力マイクロ波試作機が "直ちに "中東に向かうと議員に語った。

 陸軍報道官デイブ・バトラー大佐は、必要な承認がすべて整えば、間接火器防護能力-高出力マイクロ波(IFPC-HPM)プロトタイプ4基はすべて中央司令部内の管轄地に向かうことを確認した。

「狙いは、兵士、開発者、テスターが実際の環境で隣り合わせに座り、より良いものにするため調整することです」(バトラー)。

 ドローンやその他の空中からの脅威の急増は、それらに対抗するための新しいシステム、特に1ショットあたりの殺傷コストが低いシステムを迅速に開発し、実戦投入する軍事競争を促進した。高エナジー・レーザーや高出力マイクロ波などの指向性エナジー・システムは、長年の開発を経て、陸軍の取り組みが実用化されつつあることに希望を与えている。ジョージはこの瞬間を利用して、兵士たちに実際の脅威や粉塵のような現実の状でテストさせようとしており、CENTCOMがその最初の目的地となる。

 例えば2月、ジェームズ・ミンガス副参謀総長は、ストライカーに搭載された50キロワット・レーザーのプロトタイプ4台がすでに現地に送られたと初めて明らかにした。最初の現場フィードバックでは、そのレーザークラスと車両に関連するサイズ、重量、パワーの問題を報告している。

 「私たちが発見しているのは、各種出力レベルでの指向性エナジーに関する課題がどこにあるかということです」と、陸軍の調達責任者ダグ・ブッシュは先週、上院軍務空陸小委員会で語った。「その[50キロワット]出力レベルは、熱放散、電子機器の量、戦術的な環境での車両の摩耗や破損のような固定サイトと比較して、常に移動しなければならない車両に組み込むことが困難であることが判明した」。


 指向性エナジー機動短距離防空(DE M-SHORAD)構想の命運がかかっている一方で、ブッシュは、20キロワット級のシステムは「いくつかの」固定サイトセットアップで「成功している」と述べた。(4月下旬、Military.comは、同軍が20キロワットのPalletized High Energy Laser(P-HEL)も海外に送ったと最初に報じた)。

 そして今、Epirus社が製造した4台のIFPC-HPMプロトタイプを兵士が手にする時が来た。つい先週、同社は4基がすべて軍に納入され、兵士が新装備訓練を終了したと発表した。また、単体のドローンと "複雑化する飛行パターンを利用した"群れの両方に対する技術開発テストも完了した。■



CENTCOM bound: Army soldiers slated to test high-powered microwaves against drone swarms - Breaking Defense


By   ASHLEY ROQUE

on May 21, 2024 at 4:37 PM


2024年3月13日水曜日

紅海の七面鳥射撃大会----連合国がフーシのドローン一斉発射を撃破し、防空対応の実戦体験を得ているのは羨ましい

原文タイトルの七面鳥撃ちとは、大戦中のマリアナ沖海戦で米海軍が練度の低い日本海軍機を次々に撃ち落とした事案で知られる、一方的な撃破を示します。七面鳥というのは日本人にとってなじみがないのですが、自分の身を守ることが不得意なようです。フーシがこれだけの攻撃を継続できるのはイランの支援があってこそであり、はやく根を絶たないとイタチごっこのままではないでしょうか。各国海軍にとってはスリルを感じながらも防空実践体験を積んでいるわけで、羨ましい限りです。望むらくは艦艇に実被害が生じないことですが。The War Zone記事からご紹介します。



紅海で七面鳥射撃大会: 連合軍がドローン数十機を一気に撃墜


連合軍の艦艇・航空機が紅海で大規模なドローン攻撃を撃退したが、フーシには引き下がる兆候がない


サイルやドローンの発射準備という形で数週間にわたり日和見的な攻撃をフーシ派に行ってきたにもかかわらず、フーシ派は紅海とアデン湾を隔てるバブ・エル・マンデブ海峡周辺の標的にドローン28機を発射した。米中央軍はその後、無人機はどれも命中せず、同盟国の艦船や航空機によって撃墜されたとの声明を発表した。この猛攻撃の成否はともかく、フーシ派が海運への攻撃を縮小するつもりがないこと、そして艦艇と戦闘機からなる拡大対応がこの難題に真っ向から立ち向かおうとしていることは、非常に明確だ。

 現在、この地域では2つの海軍機動部隊が活動している。米国主導の「プロスペリティ・ガーディアン」作戦(英国をはじめとする国際的なパートナー部隊を含む)と、フランス、イタリア、ドイツ、ギリシャの水上戦闘艦やその他の能力で構成される欧州連合中心の「オペレーション・アスピデス(盾)」である。

 現在のところ、複数国の複数部隊が無人機と交戦したことがわかっている。プレスリリースによれば、フランスは4機の無人機を撃墜した。

 フランス国防省は、フランス戦闘機が無人偵察機から自国のフリゲート艦を守るために関与したとの声明を発表した。これはおそらく、この地域に前方展開されているる戦術ジェット機、ミラージュ2000またはラファールを指しており、ジブチにある同国の前方基地が最も論理的な場所である。

 フランス国防省が投稿した画像には、アキテーヌ級フリゲート、FSアルザスが、水平線の上空で76mmスーパーラピッドデッキガン(フーシの無人機を撃墜する能力がすでに証明済み)を発射する様子が写っている。その他の画像には、Aster-15ミサイルを発射する垂直発射システムや、前方監視赤外線(FLIR)システムの静止画像が含まれている。



 フランスにとって、この交戦で初体験が複数あったのは明らかだが、それはイギリス海軍にも言える。

 英国国防省によれば、紅海周辺に展開中の23型フリゲート、HMSリッチモンドがシーセプター・ミサイルでドローン2機を撃墜したという。これは先進的な中距離地対空ミサイルの戦闘デビューとなる。

 一方、デンマークのフリゲート艦アイヴァー・フイトフェルト Iver Huitfeldtも戦闘に参加し、ドローンを4機撃墜した。政府発表によれば、フリゲート艦の艦長は次のように述べている:「現地時間04:00過ぎ、我々はアイヴァー・フイトフェルトと付近の艦船に向かうドローンを探知した。敵であることを確認した後、交戦して撃破した。その後1時間の間に、これはさらに3回起こった」。

 アイヴァー・フイトフェルトは、24基の中距離用RIM-162進化型シースパロー・ミサイルと36基の中・長距離用SM-2ブロックIIIA標準ミサイルを搭載し、エリア防空用に十分な武装を備えている。ドローンの撃墜に何が使われたのか、現時点では正確には明らかになっていない。

 イギリス、フランス、デンマークだけで、28機の撃墜のうち、10機が撃墜されたことになる。中米中央司令部(CENTCOM)の声明によれば、米国の艦船や戦闘機も無人機多数を撃墜した。他の同盟国も同様に撃墜した可能性がある。

 フーシは合計37機を発射したという声明を発表している。行方不明の9機の行き先は明らかではないが、故障のために目標地域にたどり着けなかったというのが論理的な推測だ。この24時間、フーシの武器に被害を受けた船舶はない。

 EUが主導するタスクフォースがこの地域に到着したのは、この大量攻撃から商船を守るのにちょうどいいタイミングだったようだ。一方で、使用されたドローンの一部は、同盟国艦艇を直接標的にしていたようだ。また、フーシがミサイルや無人機の兵器を、この地域一帯の陸上にある米国や連合軍のインフラ、資産、人員に向ける可能性があることも忘れてはならない。ジブチにあるアメリカの広大な基地は、最大の懸念事項である。これは、これまで以上に現実になっている。連合軍の艦艇・航空機は、この重要な海上大動脈を航行する船舶を保護する一方で、まさにこの種の潜在的な攻撃に対するスクリーニングも行っている。同様の作戦は、現在進行中の危機の初期段階において、フーシがイスラエルに向け発射した無人機や長距離ミサイルを撃墜した。

 ひとつ懸念されるのは、これらの連合軍の艦船は、ほとんどの場合、強力な対弾道ミサイル能力を備えていないということだ。アメリカのイージス戦闘艦は、このような攻撃からこうした艦船を守るのが任務であろう。この危機は、対艦弾道ミサイルが戦闘で初めて使用されたことを意味する。

 フーシの対艦弾道ミサイルは能力スペクトルで最下位に位置し、個別の対弾道ミサイル能力を持たない艦船でも交戦できる可能性があるが、ごく限られた状況においてのみである。このような兵器が連合軍艦艇に命中すれば、大きな影響が出る可能性がある。それでも、アメリカのイージス駆逐艦でさえ、ローエンドのASBM攻撃からの防御範囲には限界がある。

 今回の交戦は、非常に高価なミサイルが、たとえ非国家主体により発射されたものであっても、安価なドローンにいかに速く食い尽くされるかを思い起こさせるものでもある。

 言い換えれば、これは海軍部隊にとって、全面的な連合軍の戦闘環境下で、この種の脅威を大規模に、しかも非常に複雑な環境で扱う信じられないような実体験となっている。重大な危険を伴うとはいえ、これらの乗組員が得ている教訓や経験は、訓練では再現できないもので、今後大きな影響を与えそうだ。■



Red Sea Turkey Shoot: Allied Warships Down Dozens Of Drones Within Hours

BYTYLER ROGOWAY|PUBLISHED MAR 9, 2024 8:43 PM EST

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