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国防総省が500億ドル支出削減へ向かう中、レガシープログラムを守れるか(Breaking Defense)―トランプの基本姿勢は国防予算の削減にあるので、これまでのような言い訳やロビー活動は効果を挙げないと思います

  Gemini 2026会計年度で500億ドルをその他優先事項に振り向けるピート・ヘグセス国防長官の動きから勝者と敗者が浮き彫りになる ピ ート・ヘグセス国防長官は、国防総省に対し、2026年度の予算計画を見直し、新たな優先事項へと再編成すべく8%相当の節約を見つけるよう命じた。そこから2つの重要な疑問が浮かび上がってくる。  海軍はこれまでのやり方を踏襲しプログラムを存続させることができるのか、それともトランプ政権は本当に型破りなやり方を実現できるのか?また、保護されることが分かっている分野がある一方で、削減対象となる予算はどれほどあるのだろうか?  国防総省のリーダーが、より近代的な優先事項に資金を大規模にシフトさせることについて語るのは、今回が初めてではない。アメリカン・エンタープライズ研究所の上級研究員であり、国防総省予算のエキスパートとして長年活躍してきたトッド・ハリソンは次のように述べている。「国防総省はこのような予算編成には慣れています。今回のヘグセスと最もよく比較できるのは、ドナルド・ラムズフェルド前国防長官が9.11同時多発テロ事件後に推進した「変革」でしょう」。  その一環で、ラムズフェルド長官は、無人機、宇宙システム、精密誘導兵器、ミサイル防衛など、従来のプログラムからより新しい能力への移行を望んだ。ラムズフェルドは、重装甲、有人戦闘機、大型水上艦はテロとの戦いの時代に時代遅だと述べた。これは、ヘグセスやイーロン・マスクの現在のコメントと一致する批判であり、注目すべき点だ。  産業基盤に注目すると、ヘグセス長官の推進策との類似点はさらに直接的となる。米国議会調査局の報告書によると、「変革は、従来の『レガシー』システムから変革システムへの資金移行、および国防総省の従来の契約業者から、それまで国防関連の業務をあまり行ってこなかった企業への移行により、国防産業基盤に影響を与える可能性がある」とされている。  しかし、アナリストによると、国防総省の計画立案者は、自らのプログラムの説明方法を素早く転換し、時代遅れと見られないよう、大型のレガシー製品を「変革」の範疇に確実に含めるようにしたという。  TD CowenのアナリストRoman Schwiezerは、本誌取材に対し、「ラムズフェルド長官の下では、F-22から海兵隊の新しい戦闘用ブーツに...

ヘグセス長官が国防総省支出の大幅削減を指示(POLITICO)―予算見直しで資金捻出したい政権に対し選挙区対策しか考えない議員が障害になりそうです。ワシントンの『常識』と無関係の政権幹部が政治屋には理解しがたいのでしょう

  2025年2月14日、ワルシャワのポーランド国防省本部で記者会見するピート・ヘグセス国防長官。 | Czarek Sokolowski/AP ピ ート・ヘグセス国防長官は、国境警備や核戦力の近代化といったドナルド・トランプ大統領の優先事項に対処するため、国防費の劇的な再編成として、国防総省の各機関と軍に対し予算を8%削減するよう指示する。  POLITICOが入手したメモによると、国防総省は、国境警備を含む17の優先分野での支出を維持または増加させる一方で、ヨーロッパと中東の軍事司令部とあわせこれまで重要とみなされてきたプログラム数点を削減するという。  合計500億ドルという削減の規模とスピードは、米国の国防政策の劇的な転換を意味し、共和党がトランプ大統領の広範なアジェンダの実現を目的としたパッケージの一部として国防総省支出を増やすことを計画してきた議会との戦いになる可能性が高い。  同メモの中でヘグセスは、国防総省への最後の大幅削減である2013年に課された歳出削減の2倍、議会共和党が国防総省予算への追加を計画していた額の2倍に相当する削減を概説している。  同メモでは、今後10年以内に就役予定のコロンビア級潜水艦、宇宙システム、有人航空機、ヨーロッパや中東を含む多くの地域への兵力配備など、国防総省が以前から最重要に指定してきた兵器システムも削減対象を免れない。  ヘグセスは、バイデン政権下で立案されたの国防予算の削減は、トランプ政権下で国防総省の新たな優先分野に再投資されるべきであると指摘した。  削減が免除された優先分野の全リストには、ヴァージニア級潜水艦、未搭乗システム、空軍の新たな未搭乗戦闘機プログラム、水上艦船、サイバーセキュリティ、軍需・エネルギー、国土ミサイル防衛が含まれており、これはおそらく、トランプ大統領がイスラエルの「アイアンドーム」ミサイル防衛システムと同等のものをアメリカ全土で推進することを見越してのことだろう。  この再編成は、支出の優先順位の大転換を告げるものであり、議会での抵抗に直面することは間違いない。上院国防予算小委員会の委員長クリス・クーンズ上院議員がこのメモへ早速非難を浴びせている。  デラウェア州選出の民主党議員は声明で、「ヘグセス長官は現状を処理しきれていない。これらの削減は、単に"影響の少ない項目...

2021年3月5日、中国の国防予算6.8%増と公式発表がありましたが、米中での伝え方にこれだけの違いがありました。

  まず、Defense Newsの記事です。    1   Sailors stand on the deck of the new Type 055 guide-missile destroyer Nanchang of the Chinese People's Liberation Army Navy as it participates in a parade on April 23, 2019. (Mark Schiefelbein/AFP via Getty Images)   中 国は2021年の国防予算を6.8%増と発表し、前年の6.6%から微増で軍事力近代化を続ける。   中国財務当局は支出ベースで1.35兆元(2086億米ドル)と全国人民代表者会議で説明した。   大部分がそのまま承認される法案説明で、李克強首相は人民解放軍の戦力強化に向けた取り組みの継続を再び表明し、訓練強化とともに全方位での即応体制強化更に国防関連で科学技術研究、産業力強化を強調したが、詳細には触れなかった。中国の予算年度は1月1日から12月31日までである。   今回の予算増発表はPLAで何かと話題が多い中で行われた。2020年はインド軍と山岳国境地帯で衝突し、双方が素手で戦い死者が発生した。   またPLA各軍で大幅な軍事力近代化を継続し、東・南シナ海では強硬な態度が目立ち、軍・準軍組織部隊を投入したほか、台湾への圧力となる展開も見られた。中国はアジア数カ国と領土を巡る対立を続けている。   Google Earth衛星写真では055型(NATO呼称レンハイ級)巡洋艦三隻のうち二隻が海南島の三亜海軍基地に見つかり、南海艦隊に配属されている。   055型はPLA海軍の主要水上戦闘艦で、各艦に垂直発射管128セルを搭載し、対空、対艦、対地の各ミサイルを発射可能。また3Dフェイズドアレイレーダーや各種センサー・電子戦装備も搭載している。   同型艦は少なくとも8隻建造されており、空母三号艦・強襲揚陸艦3隻と行動をともにすると見られる。強襲揚陸艦の二隻は海上公試中で、海南島三亜基地に少なくとも一隻が配属されるだろう。■     China boost...

★トランプ当選で航空宇宙防衛産業はこんな影響を受ける

(ターミナル1、2共通投稿です) 熱狂的な結果も一夜空けると冷静な分析が出てきますね。新政権が生まれるのは来年1月20日のはずですから、今はいろいろ観測したり考える時期なのでしょうね。航空業界とくに民間航空が大きな影響を受けそうです。航空管制の民営化の話題は米国の動向次第では日本にも飛び火しそうですね。(国交省は当然反対の立場でしょう) Trump Win Brings Change, Uncertainty Nov 9, 2016 Michael Bruno | Aerospace Daily & Defense Report http://aviationweek.com/defense/trump-win-brings-change-uncertainty WASHINGTON—ドナルド・トランプが大統領に就任すると航空宇宙防衛産業(A&D)は変貌を遂げる。 政権に癒着して契約を受注している企業をトランプが批判していたことからこの先に起こることは予想がつくし、貿易・安全保障上の条約関係は大部分を再交渉するとの公約もあり、NATO加盟国、北米の各国がここに含まれる。また安全保障分野では本人がまだ詳細を理解していないこともあるものの、中国に ボーイング 737の完成施設を設ける案件が急に出てきたが、トランプの思考から同案件も大きく影響を受けるだろう。 西側A&D産業部門はトランプ政権の方向性をつかむまではショック状態のまま、立ち位置の調整が必要となるのは確実だ。英国のブレグジット同様に米国の選挙結果で全員が来春にかけてスリルを感じることになる。 自由貿易、開かれた国境線、グローバル規模の安全保障の責務から米国を後退させるとの公約により債券市場は早くからトランプ政権誕生はリスク要因と考えてきた。 Credit: Joe Raedle/Getty Images 債券市場は民主党候補ヒラリー・クリントンを望ましい候補としつつ、投票日直前でクリントン当選の見通しを55%まで引き下げていたが、アナリスト陣は民主党が議会多数派になるとは見ていなかった。投票日前のA&D業界の集まりではクリントン当選を前提とし大統領選はほとんど話題になっていなかった。 投票...

★ブレグジット後の英国防衛政策はどうなるのか

なんといっても先週の大きな話題はBrexitで結構な差で離脱が決まりましたね。英国内ではまだ動揺が続いているようですが、英国はNATO脱退まで決めたわけではありません。それでも経済パフォーマンスが落ちることを前提に早くも国防力縮小の議論が発生しているようです。これを機会にロシアが勢力を伸ばすことは許容できませんので、欧州特に西欧の防衛面の結束はますます必要で、EUがだめでもNATOは一層重要性を増してくるでしょう。その中で日本のNATO加盟(NATOの改組が当然必要です)もそのうち議題に上るのではないでしょうか。週明けの金融界は大変でしょうが、経済論理より正当な扱いを受けていないと感じる政治感情の方が強いことが証明された事件で、これから世界は大きく変わるのではと見ています。 After the Brexit, What's Next for Defense? Andrew Chuter 12:10 p.m. EDT June 24, 2016 http://www.defensenews.com/story/defense/2016/06/24/after-brexit-whats-next-defense/86333926/ (Photo: LEON NEAL, AFP/Getty Images) 英国は未知の世界に突入した。国民投票でEU離脱が決まるとアナリスト、関係者それぞれが国防関連の影響を憂慮し始めた。 直近の影響は政治面ですでに現れており国防支持派の首相ディヴィッド・キャメロンが辞任を発表し10月までに退陣する。 ジョージ・オズボーン蔵相も辞任と見られる。オズボーンは国防省の実績に不満を持ちながら戦略国防安全保障見直し strategic defence and security review, SDSR で今後五年間の国防支出増を昨年11月の認めた 欧州残留を希望したスコットランド自治政府も独自に国民投票を実施し連合王国残留の可否で民意を問う可能性が出てきた。 スコットランドが分離独立すれば軍事作戦上で大きな影響が発生する。ファスレーンの原潜基地だけの問題ではない。与党スコットランド国民党の公約は英海軍の弾道ミサイル原潜、攻撃型原潜をスコットランドから追い出すことだ。 だがEU離脱の影響...

ゲイツ元長官が予算強制削減を許したワシントン政界に喝を入れる

安全保障のカギは強力な国力であり国民の意思です。選挙制度と言う足かせで米軍が苦しむ間に非民主主義勢力は着々と軍事力を増強していることにはいらいらさせられますね。今月はその米国で中間選挙があり、ぜひ「まともな」議員が誕生することを期待しましょう。 Gates Blasts Lawmakers Over Sequestration Oct. 30, 2014 - 05:35PM   |   By JOE GOULD   |    Comments http://www.defensenews.com/article/20141030/DEFREG02/310300041/Gates-Blasts-Lawmakers-Over-Sequestration ゲイツ元国防長官が予算案で妥協作りができなかった議会を批判した。(D. Myles Cullen / Defense Department) WASHINGTON — ロバート・ゲイツ元国防長官がワシントン政界を強制予算削減、予算キャップできびしく非難した。議会が予算で妥協できなかったため「深刻な影響」が米軍、本土防衛その他政府機能に現れているという。 「議会の責任不履行の最たる例が強制削減」とゲイツは情報関連国家安全保障フォーラム【主催SAP安全保障サービシズ】で発言。「これ以上愚かな予算削減策があるだろうか」 合衆国の安全保障上で最大の脅威は「政治の機能不全で国防予算が削減され、即応体制が劣化していること」だとした。 強制削減は議会の共和党、民主党、およびホワイトハウス間で赤字削減策の合意に失敗した2011年が原因で、税収確保策や国内給付金制度を巡る意見の相違があった。ゲイツはそもそも国防予算削減で財政赤字を解消することに無理があり、軍組織が弱体化するだけだという。 「削減はそのまま即応体制の低下と技術優位性の減少として最悪の結果が米軍に降りかかった」とした。. かすかな望みは議会に「残るまともな人士」が予算で妥協することだという。 ゲイツが議会を感情を害する批判を向けた対象は民主共和両党内の「赤字対策強硬派、孤立主義者」の右派であり、「旧来通りのリベラル」の左派だ。 そ...