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ヘグセス長官が国防総省支出の大幅削減を指示(POLITICO)―予算見直しで資金捻出したい政権に対し選挙区対策しか考えない議員が障害になりそうです。ワシントンの『常識』と無関係の政権幹部が政治屋には理解しがたいのでしょう

 Defense Secretary Pete Hegseth is seen during a press conference at the Polish Ministry of Defense HQ in Warsaw on Feb. 14, 2025.

2025年2月14日、ワルシャワのポーランド国防省本部で記者会見するピート・ヘグセス国防長官。 | Czarek Sokolowski/AP




ート・ヘグセス国防長官は、国境警備や核戦力の近代化といったドナルド・トランプ大統領の優先事項に対処するため、国防費の劇的な再編成として、国防総省の各機関と軍に対し予算を8%削減するよう指示する。

 POLITICOが入手したメモによると、国防総省は、国境警備を含む17の優先分野での支出を維持または増加させる一方で、ヨーロッパと中東の軍事司令部とあわせこれまで重要とみなされてきたプログラム数点を削減するという。

 合計500億ドルという削減の規模とスピードは、米国の国防政策の劇的な転換を意味し、共和党がトランプ大統領の広範なアジェンダの実現を目的としたパッケージの一部として国防総省支出を増やすことを計画してきた議会との戦いになる可能性が高い。

 同メモの中でヘグセスは、国防総省への最後の大幅削減である2013年に課された歳出削減の2倍、議会共和党が国防総省予算への追加を計画していた額の2倍に相当する削減を概説している。

 同メモでは、今後10年以内に就役予定のコロンビア級潜水艦、宇宙システム、有人航空機、ヨーロッパや中東を含む多くの地域への兵力配備など、国防総省が以前から最重要に指定してきた兵器システムも削減対象を免れない。

 ヘグセスは、バイデン政権下で立案されたの国防予算の削減は、トランプ政権下で国防総省の新たな優先分野に再投資されるべきであると指摘した。

 削減が免除された優先分野の全リストには、ヴァージニア級潜水艦、未搭乗システム、空軍の新たな未搭乗戦闘機プログラム、水上艦船、サイバーセキュリティ、軍需・エネルギー、国土ミサイル防衛が含まれており、これはおそらく、トランプ大統領がイスラエルの「アイアンドーム」ミサイル防衛システムと同等のものをアメリカ全土で推進することを見越してのことだろう。

 この再編成は、支出の優先順位の大転換を告げるものであり、議会での抵抗に直面することは間違いない。上院国防予算小委員会の委員長クリス・クーンズ上院議員がこのメモへ早速非難を浴びせている。

 デラウェア州選出の民主党議員は声明で、「ヘグセス長官は現状を処理しきれていない。これらの削減は、単に"影響の少ない項目"ではなく、部隊の即応性や最先端兵器システムの研究開発に影響を与え、さらには特殊作戦部隊を干上がらせる。共和党は国防費を徹底的に削減し、プーチンと習近平は喜んでいる」。

 ヘグセスからの指令に詳しいある人物によれば、国防総省の指導部は軍首脳に対しても、削減したいプログラムのリストを提示するよう求めているが、議会は資金提供するよう主張しているという。予算編成の過程で、軍部はもう要らないと主張しても、議員側から地元の雇用がかかっているためプログラムの縮小や削減を拒否することがある。

 ロバート・サレセス国防副長官代理は水曜日の声明で、国防総省の新たな優先事項のための削減リストは、バイデン政権の2026会計年度予算案を引用していると述べた。

 「トランプ大統領から指名の任務を達成するため、我々は国境の安全確保、アメリカのためのアイアンドームの建設、過激で無駄の多い政府のDEIプログラムや優遇措置の廃止など、彼の優先事項に導かれている」とサレセスは語った。サレセスは声明の中で、国境警備、トランプのアイアンドーム・プロジェクト、多様性プログラムの終了を同機関の主要優先事項として挙げた。 彼はまた、"いわゆる「気候変動」やその他の覚醒プログラム、過剰な官僚主義"を扱う国防総省プログラムへの支出を削減するよう求めた。

 国境警備が国防総省ではなく国土安全保障省の管轄であることを考えれば、南西部国境を優先させたことが注目に値する。これは、軍事費の使われ方が従来の任務から大きくシフトしていることを示している。

 気候変動も多くを意味するカテゴリーであり、すべての軍事建設努力、特にここ数年大きな焦点となっている造船所の近代化を何らかの形で包含している。

 地理的な米軍戦闘司令部の多くも削減の構えを見せている。米インド太平洋軍と同地域に基地を建設する努力は保護されるようだが、米中央軍や米欧州軍など他の地域司令部は削減対象から除外されないようだ。

 注目すべきは、ヘグセスのメモが、各軍の人員削減を阻止していないことだ。

 メモにある適用除外のリストは曖昧なものが多く、「軍需品」のようなものが列挙されているが、この見出しに該当する可能性のあるシステムは膨大な範囲に及び、「実行可能な水上艦艇」は海軍が主張するように、パイプラインにある艦船クラスすべてである。

 海軍が最優先課題としているコロンビア級潜水艦は、2030年代以降に海上核兵器を搭載することになる。

 上院民主党の側近によれば、メモでは民間医療を削減対象から外しており、何百万人もの軍人と退役軍人に必要不可欠な医療を提供している軍病院や医療センターで削減が行われる可能性があるという。

 ヘグセスがターゲットにしている多様性、公平性、インクルージョンのプログラムは "予算の塵"であり、大幅削減は望めないと、補佐官は述べた。

 議会は水曜日遅くまでこの提案を検討したが、議員たちは自分たちの好みの軍事能力やプロジェクトを守るために動くだろう。

 議会は、国防総省が古い技術を捨てて節約しようとする努力を阻止してきたが、最近になってトップ議員たちは、新技術を優先して古いハードウェアを交換することに意欲を示している。

 議会はまた、削減対象になりうるプログラムや兵器に注目している。 下院軍事委員長のマイク・ロジャースと民主党のアダム・スミスは、削減または廃止される可能性のある優先順位が低いプログラムの概要を説明し、米国の防衛戦略により適したプログラムに資金を振り向けるよう求める書簡を各軍に送った。

 ブルームバーグとワシントン・ポストがヘグセスのメモを最初に報じた。■

Hegseth orders major Pentagon spending cuts

Senate Democrats think Hegseth is in over his head.

By Jack Detsch, Joe Gould, Paul McLeary and Connor O'Brien

02/19/2025 09:52 PM EST


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