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2025年12月22日月曜日

ウクライナはノヴォロシースク港内に進入した潜水ドローンでロシア潜水艦を12月15日に攻撃していた

 

ウクライナの水中ドローンによるロシア潜水艦への攻撃の効果が衛星画像で確認された(TWZ)

ウクライナの潜水ドローンは港湾に進入し、標的の潜水艦の至近距離で爆発した

トーマス・ニュードックジョセフ・トレヴィシック

公開日:2025年12月16日 午後6時19分(EST)


Satellite imagery is now available showing the aftermath of a Ukrainian attack yesterday on a Russian Navy Improved Kilo class diesel-electric submarine in the Black Sea naval stronghold of Novorossiysk.衛星画像 ©2025 Vantor

星画像が公開され、ウクライナ軍が昨日、黒海の要衝ノヴォロシースクでロシア海軍の改良型キロ級ディーゼル電気潜水艦を攻撃した後の状況が明らかになった。ウクライナ保安庁(SBU)は、これが無人水中車両(UUV)を用いたロシア艦艇への初の攻撃だと主張している。この作戦は、対艦兵器としてのUUV使用が史上初めて成功した事例となる可能性もあるが、潜水艦に与えらた実際の損傷レベルは依然不明だ。読者はまず、当メディアの初期報道こちらで攻撃の最新情報を確認できる。

本誌は、攻撃が発生したノヴォロシースクの現場を捉えた衛星画像をVantor(旧Maxar Technologies)から入手した。Planet Labsによる追加画像もオンライン上で流通している。

衛星画像は、ウクライナ保安庁(SBU)が「サブ・シー・ベイビー」と命名したUUVが、ノヴォロシースク港の埠頭に停泊中の潜水艦艦尾付近で爆発したことを確認している。埠頭も攻撃で大きく破壊された。これはSBUが昨日公開した、攻撃時に近隣地上で撮影された映像と一致する。

攻撃後の衛星画像。港内に標的となった潜水艦と、港外に係留された別の潜水艦が確認できる。周辺には他の船舶も係留されている。衛星画像 ©2025 Vantor

攻撃後の画像では、改良型キロ級(プロジェクト636.3「ヴァルシャヴィャンカ」級)潜水艦が攻撃前と同じ位置にある。攻撃発生時に近くに停泊していた他の2隻の潜水艦は移動している。損傷した埠頭の外縁部を含む、他の潜水艦や船舶は依然として係留されている。

現在入手可能な画像の一部は、攻撃を受けた潜水艦が現在より深く沈んでいる可能性を示唆しているが、これは容易に確認できない。水線下の損傷も画像では確認できない。同時に、損傷が深刻であれば見られるはずの、浮上を維持する緊急措置や、油その他の危険な液体の漏出を封じ込める対策も確認されていない。

潜水艦の可視部分の推定長から、爆発の中心点は艦尾から65フィート(約20メートル)未満の位置にあったと一部の観測者が指摘している。サブ・シー・ベイビーの弾頭サイズや構成、その他無人水中艇(UUV)とその能力に関する詳細は依然として乏しい。

また、攻撃後のノヴォロシースク港の広角画像には、プロジェクト636型潜水艦4隻が依然として停泊している様子が確認できる。被害の程度を隠蔽するため、標的となった潜水艦が別の艦艇と入れ替わったことを示す決定的な証拠は存在しない。

ロシア国防省は予想通り、潜水艦や港湾要員に被害が生じた事実を否定している。同省は損傷のない潜水艦を映したとする動画を公開したが、艦尾部分は映っていない。背景も大幅に検閲されている。それでも爆発後に埠頭に残されたと思われるコンクリートの破片の山が確認できる。これはウクライナ保安庁(SBU)の攻撃映像や現在の衛星画像でも明らかに確認できるものだ。

潜水艦を運用するロシア黒海艦隊の報道機関も、艦艇への損傷を否定している。これはソーシャルメディア上の様々なロシア海軍監視チャンネルの報告とも一致するが、明確な裏付け証拠はまだ出ていない。

現段階では、同潜水艦が実際にどの程度の損傷を受けたのか、あるいは損傷そのものがあったのかについて、確固たる結論を出すことは依然不可能だ。

一方で、この攻撃は少なくともウクライナが、厳重に防衛された港湾に無人水中艇(UUV)を白昼潜入させ、SBUによれば約4億ドル相当の貴重なロシア潜水艦からわずか数十フィート(約10~30メートル)の距離で弾頭を爆発させることができたことを示している。

少なくとも1機のウクライナ製UUVは、港湾内の艦艇を保護するために設置された防壁を突破できた。ただし、ロシアが港湾周辺に既に構築した防御障壁は、主にウクライナの無人水上艇(USV)作戦への対応として設置されたものである点に留意すべきだ。これは、ウクライナ紛争の顕著な特徴となっている対抗措置への武器システムと戦術の絶え間ない適応の新たな事例として、今回の攻撃におけるUUV使用の重要性を浮き彫りにしている。

こうした状況を踏まえ、ロシアはウクライナが相当の時間をかけて開発した今回の攻撃に対し、新たな対抗措置を導入する可能性が高い。

ウクライナ側でも同様の開発がさらに進むだろう。SBUがノヴォロシースクの潜水艦を標的にする以前、ウクライナは「マリチカ」と名付けられた無人水中艇(UUV)を公開していた。これは船舶や海上インフラに対する特攻攻撃を目的として設計されたものだ。少なくとももう1種類のウクライナ製UUV、「トロカ」も以前に公表されている。これらと「サブ・シー・ベイビー」の関連性は不明だ。

トローカ無人潜水艇の動画:

Автономний підводний дрон TOLOKA

さらに、今回の攻撃はウクライナにとって黒海艦隊が依然として最重要標的であることを裏付けている。特にプロジェクト636型潜水艦やコルベットなど、カリブル長距離巡航ミサイルを発射可能な艦艇が対象だ。これらの兵器はロシアがウクライナ全土の標的に対して毎夜実施する集中砲撃で頻繁に使用されている。

ウクライナ海軍の作戦により、黒海艦隊は占領下のクリミア半島基地からノヴォロシースクへ撤退を余儀なくされていた。クリミアでは別の改良型キロ級潜水艦も攻撃対象となった。2023年9月、セヴァストポリへのミサイルと無人水中艇(USV)の同時攻撃でロストフ・ナ・ドヌが深刻な損傷を受けたウクライナは後にこれを撃沈したと主張した

セヴァストポリで損傷した改良型キロ級潜水艦の写真。Conflict Intelligence Teamが最初に公開したものとみられる。CIT via X

ロシアによるウクライナ全面侵攻開始時、黒海艦隊が運用可能なプロジェクト636型潜水艦は計6隻だった。

世界の他国海軍も昨日の攻撃を注視しているだろう。

米国だけでなく、中国やその他多くの国々も、このような任務のための独自の無人水中艇(UUV)を開発中だ。

UUVは遠距離から艦艇やその他の目標を攻撃でき、潜水艦や母艦から発射すればさらに射程を伸ばせる。監視や機雷敷設など、他の任務にも使用できる。

結局のところ、ロシア潜水艦が損傷したか否かにかかわらず、この攻撃はウクライナ戦争が新たな軍事技術、特に無人技術の開発における試金石となっていることを改めて示した。■

トーマス・ニュードック

スタッフライター

トーマスは防衛分野のライター兼編集者であり、軍事航空宇宙分野や紛争に関する取材歴は20年以上である。多数の書籍を執筆し、さらに多くの書籍を編集した経験を持つ。世界の主要航空専門誌にも寄稿している。2020年に『The War Zone』に参加する前は、『AirForces Monthly』の編集長を務めていた。


ジョセフ・トレヴィシック

副編集長

ジョセフは2017年初頭から『The War Zone』チームの一員である。それ以前は『War Is Boring』の副編集長を務め、その署名記事は『Small Arms Review』『Small Arms Defense Journal』『ロイター』『We Are the Mighty』『Task & Purpose』など他の出版物にも掲載されている。


Aftermath Of Ukraine’s Underwater Drone Attack On Russian Submarine Seen In Satellite Imagery

Ukraine's submersible drone navigated into a protected harbor and detonated very close to the targeted submarine.

Thomas Newdick, Joseph Trevithick

Published Dec 16, 2025 6:19 PM EST

https://www.twz.com/news-features/aftermath-of-ukraines-underwater-drone-attack-on-russian-submarine-seen-in-satellite-imagery