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2025年12月6日土曜日

中国の潜水艦=水上艦ハイブリッドが姿を現し、その目的が議論の種となっている(TWZ)

 

奇妙な外観の三胴船の初画像は、水上艦艇と同時に潜水艦でもあることを示唆している ―既存の概念に挑戦している中国の新たな試みですが成功するのか注目です

トーマス・ニューディック

公開日 2025年12月3日 午後1時35分 EST

We have gotten our best look so far at China’ mysterious, trimaran-hulled vessel, the purpose of which remains unknown.

via X

国製トリマラン艇の画像が初めて確認されたが、疑問が多く残っている。なんといっても、この艦艇の目的は何か?同時に、この艦艇が完全またはほぼ完全な潜航能力を持つことが示されており、一種のハイブリッド艦のようだ。

ソーシャルメディアで拡散し始めたこの写真(本記事冒頭で再掲載)は、水中の船体を横から捉えたものだ。撮影日は不明だが、場所は広東省の黄埔造船所とみられる。ここ数ヶ月の衛星画像で同船が確認されていた場所だ。これまで我々が把握していた同艦の外観情報は、海軍アナリストのH.I.サットンが衛星画像を確認した際に得たものに限られていた。その時点では船体は防水シートで覆われていたままだった。

衛星画像から明らかなように、黒く塗装された同艦は水上艦と潜水艦の特徴をともに備えている。細長い船体は高い効率性を示唆している。しかしこの角度から見ると、全長約210フィートの同艦は高性能化を最優先事項として追求した設計には見えない。

同時に、この視点では潜水艦的な特徴が顕著に表れている。

これらの特徴には後部に設置された推進装置もあり、ポンプジェットの搭載を示唆している。中国人民解放軍海軍(PLAN)を注視するジャーナリスト、アレックス・ラックが指摘した可能性のある特徴だ。ポンプジェットは従来のプロペラに比べて数多くの利点があり、何よりも騒音の多いキャビテーションを起こさずに高速航行が可能だ。つまり、よりステルス性を保ちながら長距離を移動できることを意味する。

この画像でより明確なのは、潜水艦のようなセール構造だ。これにはシュノーケル、あるいはアンテナマストが取り付けられている。

しかし、この船体が有人か無人かは全く明らかではない。

無人船に分類される場合、この三胴船は無人水上艇(USV)と無人水中艇(UUV)のハイブリッド形態つまり半潜水艇の可能性が高い。これはH・I・サットンも指摘していた。

しかしこの新たな画像には、同船が完全に、あるいは少なくともほぼ完全に潜水状態で運用可能である可能性を示す兆候がある。全体的な設計やセールや船体各所に施された深度目盛などは、潜水艇と水上艇のハイブリッドであることを示唆している。これにより、潜水時にはステルス性を、浮上時には比較的効率的な航行を実現できるのだ。

トリマランのセールについた深度目盛。X

船首にも深度表示がある。X

その目的については、兵器搭載艦という説が最も根強い。

ここ数年、中国がこの種の艦艇を開発しているという噂が流れていた。無人化され、探知が困難な艦艇は、ミサイル(陸上攻撃用および/または対艦用)を発射するため浮上した後、再び波の下に消える構想だ。

この種の艦艇は、水上戦闘艦艇向けに追加の弾薬補給を提供する可能性もある。その場合、目標捕捉ソリューションも同時に提供されるだろう。一般的に、乗組員なしまたは最小限の乗組員で運用される兵器搭載艦は、現在世界的に注目を集めつつある概念だ。

しかし現時点では、前述の兵器搭載艦に必要な垂直発射システム(VLS)がトリマラン甲板に設置されている証拠はない。

別の可能性として、H. I. サットンが提唱したように、この艦艇はドローンの「母艦」として設計されている可能性がある。

巡航ミサイルを搭載する兵器運搬艦というより、その内部空間はウクライナがロシアとの紛争で先駆的に導入した概念を拡張した形で、航空ドローンの収容に充てられる可能性がある。ただし物理的な規模ははるかに小さい。航空ドローンの母艦であるならば、垂直離着陸(VTOL)型が最も論理的となる。従来型の離着陸ドローン用の明らかな「飛行甲板」は存在しないが、別の可能性としてカタパルト式あるいはレール式発射システムが考えられる。特にシャヘド型の長距離片道攻撃ドローンは、ロケットブースターを用いたレール発射に適している。

あるいは兵士を輸送する目的かもしれない。半潜水型または完全潜水型の艦艇は、沿岸域や島嶼・礁域における特殊部隊の移動に特に有用だ。米海軍もまた、シーライオン(戦闘用大型艇:CCH)という極めて目立たない特殊作戦艇を保有している。特殊作戦任務向けの特殊な艦艇も存在する

米海軍のCCH。Vigor Industrial

より控えめに言えば、この三胴船は単なる将来技術の実験台で、中国人民解放軍における半潜水型・完全潜水型艇の可能性を探っているのかもしれない。中国人民解放軍海軍(PLAN)には研究開発、試験評価訓練任務を目的とした特注艇を建造してきた実績がある。

現時点では、この黒塗装トリマランが何を目的に設計されたのか、またそのシステムや乗組員(あるいはその不在)に関する詳細は何も分かっていない。しかし、新たな画像が明らかになるにつれ、この艦艇の謎はそう遠くないうちに解けるかもしれない。■


トーマス・ニューディック

スタッフライター

トーマスは防衛分野のライター兼編集者であり、軍事航空宇宙分野や紛争に関する取材歴は20年以上である。数多くの書籍を執筆し、さらに多くの書籍を編集し、世界の主要航空出版物に多数寄稿してきた。2020年に『The War Zone』に参加する前は、『AirForces Monthly』の編集長を務めていた。


China’s Mysterious Submarine-Ship Hybrid Breaks Cover

The first widely circulated image of the bizarre-looking trimaran point to it being just as much submarine as surface vessel.

Thomas Newdick

Published Dec 3, 2025 1:35 PM EST

https://www.twz.com/sea/chinas-mysterious-submarine-ship-hybrid-breaks-cover